家庭の事情でパートや派遣で働く人のなかで、自分に合ったキャリアや働き方にするために「派遣をやめたほうがいいの?」と悩む方も多いでしょう。
主婦の派遣は雇用の安定感や給料面の視点から、「やめたほうがいい」といわれることが多いのですが、派遣で働くメリットもあります。
個々の状況や仕事に求めることによって、派遣に適しているかどうかが変わるものです。
この記事では、主婦の派遣をやめたほうがいいと言われる理由や判断基準、働くメリットについて解説します。
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目次
主婦の派遣はやめたほうがいい?2つの判断基準
主婦の派遣をやめたほうがいいかどうかを見極めるために、雇用形態と働きやすさといった2つの基準から判断してみましょう。
雇用形態の特徴から判断
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で働く雇用形態です。
雇用期間が定められ、契約更新の可能性はありますが、長期的な雇用が保証されているわけではありません。
また、派遣先企業の業績や方針変更により、契約期間中に解雇されるリスクがあります。
ただし、雇用期間の期限があり、最大3年ごとの更新が必要です。
雇用の期間がわかりやすいことで、将来的な働き方を見越して派遣の仕事を続けられるでしょう。
働きやすいさから判断
主婦にとっての働きやすさは、家庭と仕事が両立しやすいかなどが重要な判断基準となります。
派遣社員は、正社員と比べて比較的時間の融通が利きやすいこと、扶養内の収入範囲で働くことも可能です。
また、派遣会社によっては育児支援制度が充実しているところもあり、子育て中の主婦でも働きやすい環境が整っています。
このように、雇用形態や自分の状況に適した働き方が実現できるかを見極めたうえで、派遣の仕事をやめるかどうか決めることが大切です。
「主婦の派遣やめたほうがいい」といわれる7つの理由
主婦の派遣を「やめたほうがいい」と言われる理由は、主に以下の7つです。
それぞれ詳しく解説します。
雇用の不安定さ
また、契約期間中でも、派遣先企業の業績悪化や事業再編などにより、突然契約を打ち切られるリスクがあるでしょう。
子育てしながら働ける仕事が少ない
派遣の仕事は、正社員に近い勤務時間や責任が求められることが多く、子育て中の主婦にとっては両立が難しい場合があります。
特に、フルタイム勤務で働いていると、急な子どもの病気や学校行事への対応が必要な際、柔軟な対応が難しいケースもあるでしょう。
パートと比べて働く時間が長い
派遣社員は、一般的にフルタイムと同じ勤務時間を求められることが多く、パートと比べて労働時間が長くなります。
家事や育児との両立を考える主婦にとって、この長時間の労働は大きな負担になる可能性が高いでしょう。
正社員と比べて給料が低い
同じ仕事内容や勤務時間であっても、派遣社員は正社員と比べて給与水準が低いことが一般的です。賞与や昇給も限られており、長期的な収入アップは見込めません。
また、パートと比べて時給は高い傾向はありますが、基本的に残業がなく時間外手当で稼ぐことはできないでしょう。
解雇のリスクが高い
派遣社員は、派遣先と直接雇用の契約をしているわけではありません。
万が一、派遣先の会社が経営不振になったり経営方針が変わったりした場合、真っ先に解雇されるのは派遣社員のケースがほとんどです。
社会的地位が低いと思われる
派遣社員は、一時的な労働力として見られることが多く、正社員と比べて社会的な評価や経済的な面で差を感じることがあります。
このような見られ方は、仕事のモチベーションにも大きく影響する可能性があるでしょう。
キャリアアップやスキルアップが難しい
派遣社員は、基本的に同じような仕事を繰り返すことが多いため、自ら積極的に学び続けない限り、働きながらスキルアップをすることが難しいでしょう。
研修制度も充実していないケースが多く、専門的なスキルを身につけにくい環境にあります。
主婦が派遣で働く5つのメリット
主婦が派遣で働くメリットは、主に以下の5つです。
それぞれ詳しく解説します。
パートより時給が高い
派遣社員は、パートと比べて時給が高く設定されていることが一般的です。
また、派遣先が大手企業や首都圏にある企業の場合は、一般企業や地方にある企業と比べて給与が高い求人も多いでしょう。
希望の求人を見つけやすい
派遣社員は、さまざまな求人情報のなかから、自分の希望や条件に合った仕事を見つけやすい環境があります。
時間の融通がききやすい
また、派遣会社によっては育児との両立を支援する制度も整っている会社もあるでしょう。
また、シフトが決まっている場合が多いため、プライベートの予定を立てやすい点もメリットです。
福利厚生が受けられる
派遣会社によっては、社会保険や有給休暇、各種手当などの充実した福利厚生制度を利用できます。
扶養内で働ける
収入を調整しながら、家族の扶養の範囲内で働くことも可能です。
派遣会社と相談しながら、希望の勤務時間や職場を柔軟に選ぶこともできるでしょう。
派遣とパートどちらがいいの?5つの違いを比較
派遣社員とパートどちらがいいのか判断するために、以下の5つの違いを比較してみましょう。
それぞれ詳しく解説します。
雇用主の違い
派遣社員とパートの大きな違いは、誰に雇用されているのかという点です。
派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、パートは勤務先と直接、雇用契約を結びます。この違いにより、給与支払いや労務管理の方法が異なる点も注意が必要です。
契約期間の違い
派遣社員は、一般的に最大3年間の契約期間が定められて勤務します。更新の可能性はありますが、期間の定めのない雇用ではありません。
派遣先の企業に3年以上勤務したいと思う場合は、正社員やパートなどの直接契約を結ぶ必要があります。
一方、パートは企業と直接契約を結び、無期限の雇用期間となるケースがほとんどです。3年間という雇用期間の限定がないため、契約解除されるまで働くことができます。
勤務時間の違い
派遣社員は、正社員と同様にフルタイム勤務を求められることが多いのに対し、パートの場合は短時間での勤務が一般的です。
ただし、求人によっては派遣社員でも時短勤務が可能なケースもあるため、家庭との両立を考える際には、勤務時間について相談することをおすすめします。
給料の違い
一般的に、派遣社員はパートと比べると時給が高い傾向にあります。
その理由として、社会保険料の会社負担がないこと、ボーナスや交通費の支給が給料に上乗せされることなどが挙げられるでしょう。
とくに、働き方を考える際は、給料面やボーナス支給についても十分に検討することが大切です。
福利厚生の違い
派遣社員は、派遣会社の各種保険や手当、福利厚生を利用できるのに対し、パートの場合は勤務先の制度を利用するのが一般的です。
雇用先によって福利厚生の内容や充実度は異なるため、仕事をするうえで特徴を把握することをおすすめします。
主婦の派遣やめたほうがいい?派遣に向いている人の特徴
主婦が派遣社員として働くにあたり、働き方に向いている人と向いていない人がいます。
派遣に向いている人の特徴は、主に以下のとおりです。
1つずつ詳しく解説します。
育児・家庭と仕事を両立させたい
子育てや家事との両立を図りながら、働きたい人には派遣社員がおすすめです。
派遣の仕事は契約時に交わした業務のみであり、契約外の仕事は請け負う必要はありません。
そのため、時間外業務や突発的な業務などに対応せずに、契約した勤務時間内で働くことが可能です。
契約内容によっては、短時間の勤務や出社時間を遅らせるなど、柔軟に対応してもらえる職場もあります。
家庭の状況に合わせて契約できるよう、派遣会社に事前相談しておくと良いでしょう。
プライベートの時間を大切にしたい
派遣社員は、正社員と比較して残業がなく、プライベートの時間を確保しやすい働き方です。
また、契約の更新時に勤務条件の見直しもできるため、家庭の状況や生活に合わせて調整しながら働けます。
プライベートを重視したい方にとっては、スケジュールを立てやすく、精神的なストレスが少ない状態で仕事ができるでしょう。
いろいろな仕事を経験したい
派遣社員は、最大3年間の契約期間があり、同じ職場に長く働き続けることはできません。
しかし、契約期間が終われば、新しく別の企業で働ける機会が得られることは、いろいろな仕事を経験したい人にとってメリットになります。
正社員として入社するのが難しいような大手企業や有名な企業で働ける場合もあり、いろいろな経験が積めるのは派遣社員として働く醍醐味です。
責任感やノルマのある仕事は避けたい
派遣社員は、一般的に定型的な業務を担当することが多く、不必要な責任やノルマを負うことは少ない点はメリットです。
責任の重い仕事をしたくない人やノルマで辛い思いをしたくない人にとって、安心して仕事ができる働き方といえます。
主婦が派遣で働く際の注意点
主婦が派遣で働く際は、失敗や後悔しないためにも以下の4つの点に注意しましょう。
それぞれ詳しく解説します。
育児・家庭の両立に理解がある派遣会社を選ぶ
主婦が派遣の働き方を選ぶにあたり重要なのは、育児支援が充実していること、主婦の働き方に理解がある会社を選ぶことです。
子育て中に、子どもの体調や行事によって急な早退や欠勤をしなければなりません。
福利厚生が充実している派遣会社を選ぶ
社会保険や有給休暇、各種手当など、福利厚生の内容は派遣会社によって大きく異なります。自分の要望に合った制度が整っている派遣会社を選択することが大切です。
例えば、派遣会社によっては託児所が付いている場合や、指定のレジャー施設の割引特典が受けられる場合などがあります。
福利厚生の充実さは働きやすさに影響を与えるため、必ず確認すべきポイントといえるでしょう。
複数の派遣会社に登録する
複数の派遣会社に登録しておくことで、より多くの求人情報を得られ、条件の良い仕事を見つけることが可能です。
また、登録すれば必ず派遣されるわけではないため、複数登録して働き口をしっかりと確保することをおすすめします。
扶養内で働ける派遣会社を選ぶ
夫の扶養内で働きたい場合は、その旨を派遣会社に伝えておくこと、扶養内で働ける求人を探すことが大切です。
自分で収入管理が難しいと思う人は、配偶者控除が受けられる103万円以内の収入で調整してくれる派遣会社を選ぶと良いでしょう。
主婦が働ける派遣会社を見つけたいなら!おすすめの派遣会社3選
派遣社員として働きたい主婦におすすめの派遣会社は、以下の3社です。
それぞれの特徴やおすすめポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
アデコ派遣
- 全国にある大手企業や人気・優良企業も多数紹介
- 一人ひとりに合わせたキャリア開発支援
- 無期雇用派遣による継続的なサポート
アデコ派遣では、全国各地にある大手企業や人気・優良企業も多数紹介できることが強みの派遣会社です。
業種は一般事務や営業事務、財務・総務、販売、IT関連など幅広く対応しています。
趣味やプライベートを重視したい人や、正社員を目指してスキルアップしたい人、未経験の分野にチャレンジしてみたい人など、さまざまなニーズにも対応可能です。
また、担当のキャリアコーチによるコンサルティングやキャリアサポートが受けられること、アデコと無期の雇用契約を結び、派遣先で働けることなどの特徴もあります。
スタッフサービス
- 約15万件以上の求人情報を掲載
- 3種類の雇用形態がある派遣会社
- 全国各地にさまざまな職種の仕事情報あり
スタッフサービスは、オフィスワークやIT、エンジニア、介護・医療、製造の仕事における人材総合サービスです。
派遣の仕事情報に関しては、約15万件ほどの求人数を保有しており、全国各地でさまざまな業種に対応しています。
対応している派遣社員の種類は、3つあります。
派遣会社と雇用契約を結び、雇用期間のみ働く「登録型派遣」、派遣先企業に直接雇用されることを前提に、一定期間派遣社員として働く「紹介予定派遣」、常時雇用する派遣社員を職場に派遣する「常用型派遣」から選ぶことが可能です。
リクルートスタッフィング
- 未経験歓迎の高時給の事務職が豊富
- 充実した福利厚生と研修サポート体制
- 大手企業や人気企業など幅広い就業先を提案
リクルートスタッフィングは、リクルートブランドという大手人材サービス会社として、安定した企業基盤を持つ派遣会社です。
そのため、大手企業や人気企業など、幅広い就業先の求人情報を保有し、新しい業種にチャレンジしたい方を応援しています。
また、充実した福利厚生と研修キャリア支援、フォロー体制が整っているため、始めて派遣の仕事をする方でも安心して働くことが可能です。
まとめ
「主婦の派遣やめたほうがいい」といわれるのは、雇用体系や給料面、キャリアアップ・スキルアップなどのさまざまな理由があります。
主婦が派遣社員として働くのはメリットとデメリットの両面があり、家庭の状況や求めることによって向き・不向きが決まるでしょう。
大切なのは、自分の生活スタイルや希望する働き方に合わせて、正しい雇用形態を選択することです。育児・家庭との両立支援や福利厚生が充実している派遣会社、手厚く支援してくれる派遣会社を選びましょう。