あなたはITエンジニアの「年収バグ」という言葉を聞いたことがありますか？

本記事では、「年収バグ」がどういうものかについての解説や、ITエンジニアの転職と年収について解説いたします。

年収をアップさせたいと考えているエンジニアの方は、ぜひ参考にしてください。

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「ITエンジニアは転職した方が昇給するバグ」とは？

「年収バグ」とは、ITエンジニアは転職した方が、転職しないで一つの企業で働き続けるよりも年収が上がりやすいことを言います。

「転職を複数回している」と聞くと年収が上がりづらいイメージがありますが、ITエンジニア業界では、むしろ転職した方が年収が上がりやすいという現象があります。

これが開発におけるバグにちなんで、「年収バグ」と呼ばれています。

IT転職サイトのForkwellが2022年4月のデータをもとにおこなった調査でも、年収バグと同様の結果が出ました。

以下のグラフは、転職回数と世代別で平均年収を計測したものです。

世代/転職回数	0回	1回	2回	3回	4回以上
20歳	457万円	444万円	472万円	453万円	425万円
25歳	463万円	486万円	517万円	542万円	631万円
30歳	528万円	537万円	577万円	588万円	686万円
35歳	579万円	604万円	626万円	662万円	685万円
40歳	662万円	664万円	672万円	637万円	727万円
45歳	680万円	689万円	705万円	690万円	729万円

このグラフからもわかるとおり、25歳以上、おそらく3年以上経験したITエンジニアは、転職回数が多い方が年収も高いことがわかります。

ITエンジニアの年収事情

年収バグがどういうものか解説したところで、ITエンジニアの年収事情や年収バグがなぜ起こるのかについて、少し深掘りして解説いたします。

本当に転職した方が年収アップしている？

前述のとおり、転職回数が多い人の方がほとんどの世代で年収も多くなっています。

これは当該サイトに登録したユーザーに限った話ではなく、他の調査でも似たような結果が出ています。

独立行政法人 情報処理推進機構のIPAが2020年に調査したIT人材白書2020によると、先端IT従事者の68.7%の人が転職により5%以上の昇給をしています。

種別	+ 20%以上	+ 10%~20%	+ 5%~10%
先端IT従事者	18.8%	22.3%	27.6%
先端IT非従事者	18.3%	16.2%	19.0%

表の通り、5%どころか20%以上もの昇給ができている人も多く、実際に年収バグは起こっていることが伺えます。

ITエンジニアの年収バグはなぜ起こる？

年収バグは実際に起こり得ることはわかりましたが、なぜ年収バグが起こるのでしょうか。

年収バグが起きる要因として、ITエンジニアの人材不足によるものが挙げられています。

優秀なITエンジニアは現在大手でも獲得が難しく、高いスキルを持っているITエンジニアはオファー時に高い給与レンジが提案されます。 これは前述のとおり、5%~20%以上も年収アップするほどです。

一方、同じ会社の中で昇給を目指す場合、このような急激な年収アップをするには何かしらの明確な成果が必要となります。

持っているスキルや経験だけでは昇給させにくいですし、スキルを客観的に評価することも難しいです。

なにより、優秀なITエンジニアにオファーする大手企業と同等の給与水準を用意するのは、多くの企業で簡単にできることではありません。

このような事情から、同じ会社で働き続けるよりも、転職した方が年収が上がる事象が起きているのではないでしょうか。

ITエンジニアが転職で給料を上げるには

年収バグの仕組みについて解説しましたが、実際に年収バグが起きるようなITエンジニアになるには、どうすれば良いでしょうか。

ここでは、転職時に年収バグが起こすために必要なことについて、例を挙げていきます。

ただ転職するのはNG

まず、「ITエンジニアは転職すれば年収が上がる」というだけで、やみくもに転職することは避けましょう。

あくまで今より上位の給与水準で採用される技術や経験があってこその年収バグです。

自分が求める給与水準がどの程度かを考え、それに合った会社がどれほどの技術力がありそうか調べてみるところから始めるのがおすすめです。

スキルの棚卸しをする

転職で年収を上げるうえでとくに重要となるのが、スキルや経験の棚卸しです。

今自分が持っているスキルや経験、使用経験のあるツールなどをリストアップしておきましょう。

これぐらい話せるように整理しておくと、より評価してもらいやすくなります。

自分の市場価値を理解する

「Pythonを使用するエンジニアの平均年収はいくら」といった漠然としたものではなく、それでどういった開発ができ、今どの程度求められているのかを把握できることが理想です。

もちろん企業ごとに求めている人材は異なりますが、棚卸しした自分のスキル感がどの程度ウケやすいのかを把握できると、自信を持って転職や年収交渉ができるでしょう。

年収バグを起こしたいITエンジニアにおすすめの転職エージェント

スキルの棚卸しや市場価値の把握は、ひとりでは難しいこともあります。

その場合は、その後の転職活動を含め、転職エージェントの力を借りるのも有効な手段です。

ここでは年収アップに強みのある、IT転職に特化した転職エージェントを紹介いたします。

レバテックキャリア

レバテックキャリアは、エンジニア経験者向けの転職エージェントです。

ハイクラス転職に強みがあり、年収バグが期待できる求人が多くあります。 転職者の80%が収入アップしているというデータもあるため、年収においては期待ができるでしょう。

また、レバテックキャリアの公式サイトによると、支援を受けたエンジニアのうち、90％の方が「アドバイザーの知識が豊富」と回答しており、94％の方が紹介された求人に満足したと回答しています。

年収が高いだけでなく、ミスマッチが起きにくいような求人を紹介してもらえます。

もしスキルや経験に自信がついてきて、自分の市場価値を試したいと思うようでしたら、レバテックキャリアでハイクラス転職を狙ってみてはいかがでしょうか。

マイナビITエージェント

マイナビITエージェントは、転職業界大手マイナビのITに特化したエージェントです。

大手エージェントなだけあり、保有している求人が多く、年収をはじめとした条件に合った求人を紹介してもらえるでしょう。

また、エンジニア経験のあるアドバイザーも在籍しているため、自分の市場価値を客観的に評価してもらえることも期待できます。

もしこれまでに転職経験が無いようでしたら、安心して相談できる転職エージェントです。

Geekly

GeeklyもITに特化した転職エージェントです。

業界別だけでなく、それぞれの職種に合わせた専門のコンサルタントが在籍している点がGeeklyの強みです。

まだ自分の強みがあまりよくわからない方や、「強い自信はないけれど、自分の市場価値や課題を知ったうえで転職したい」といった方は、専門コンサルタントの力を借りてみましょう。

今すぐではなく、年収バグが起こせる人材に成長するための転職を考えている方におすすめの転職エージェントです。

ITエンジニア転職で年収バグを起こした体験談

最後に、編集部の独自アンケートから転職して年収が上がったITエンジニアの声をいくつか紹介します。

【アンケート名】エンジニアの転職に関する実態調査
【調査日】2024年6月3日
【調査対象】エンジニアから転職したことのある男女
【調査人数】300人（男性269人/女性31人）
【調査方法】アイブリッジ株式会社Freeasyを用いたインターネットリサーチ
（調査元：キャリアアップステージ編集部）

年収が上がったという声がある一方で、「給料が減ったし今までの経験値があまり活かせていない（SEからプログラマーに転職）」「年収は少し下がったが、ゆとりがかなりできたと思う（SEからSE）」といったように、年収が下がったという声も見られました。

自身がどのような働き方を望むのかを再確認し、転職するかどうかを判断することをおすすめします。

まとめ｜ITエンジニアの年収バグは起こり得る！まずはスキルの棚卸しを

エンジニアの「年収バグ」は調査からも実際に起こっていることがわかります。

ただこれは転職さえすれば上がるというものではなく、相応のスキルや経験がともなうことで、はじめて成り立つものです。

自分は年収バグが起きる人材なのかを知るためにも、自分のスキルや経験は定期的に棚卸しするようにしましょう。

実際に転職するかはともかく、転職市場に身を置いて自分の市場価値を確認することもおすすめです。

今回紹介した転職エージェントなどを参考に、あなたも「年収バグ」を狙ってはいかがでしょうか。