公認会計士は転職すると年収が上がるのか?転職先別・役職別に年収相場を紹介

           
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転職するときに多くの方が気になる項目のひとつは年収です。

とくに公認会計士の場合、現在の年収が高い方も多いため、転職によって年収が下がってしまわないのか不安に感じることがあるでしょう。公認会計士の年収は勤務先や役職によって大きく異なるため、転職して年収が変動するということはよくあります。

転職活動の際には、ご自身が希望する業種の年収相場を把握し、年収を上げるポイントを押さえておくとよいでしょう。

この記事では公認会計士の転職先別、役職別に年収相場を紹介しながら、年収が上がりやすい転職のパターンや年収アップを目指す場合の注意点なども解説します。

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目次

 公認会計士の転職で気になるのは「年収」

転職して年収が上がるかどうかを知る前に、公認会計士の平均年収を知っておきましょう。

 公認会計士の平均年収

賃金構造基本統計調査によると、公認会計士の年収は6585,800円でした。

※きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で算出(企業規模10人以上)

ただし上記は税理士も含む年収です。公認会計士のみの年収はもう少し上がる可能性があります。また上記の企業規模を1,000人以上規模で見た場合の年収は7857,900円です。したがって、公認会計士全体の平均年収はおおむね650万~800万円くらいが目安といえます。

※参考:令和3年賃金構造基本統計調査 表番号1

 一般的な会社員との年収比較

650万~800万円という水準は、三大国家資格のひとつで高難易度の公認会計士の年収にしては低いと考える方がいるかもしれません。そこで一般的な会社員とはどのくらい違うのかを確認してみましょう。

 民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均給与は443万円(男性545万円、女性302万円)でした。

※参考:国税庁|令和3年分 民間給与実態統計調査

 公認会計士は一般的な会社員よりも200万~350万円ほど高い年収を得ていることが分かります。

 年収ダウンへの不安から転職を思いとどまる人も多い

賃金構造基本統計調査と民間給与実態統計調査は一概に比較はできないものの、公認会計士の年収は一般的に高い水準にあるといっていいでしょう。そのため、公認会計士が転職する場合には年収が下がる懸念があります。実際、年収ダウンへの不安から転職を思いとどまる方も少なくありません。

 公認会計士は転職で年収を上げやすい職種

しかし公認会計士は転職によって年収が下がるどころか、年収が上がる場合が多々あります。転職するべきなのかはさまざまな要素から判断するべきですが、転職意欲があるのに年収に対する不安のみから転職を思いとどまるのは勿体ないことです。

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 公認会計士が転職して年収を上げられる理由

公認会計士はなぜ転職すると年収が上がりやすいのでしょうか。以下のような理由が考えられます。

 会計士業界の人手不足

ひとつは公認会計士の人手不足が挙げられます。公認会計士試験の合格者は毎年1,000人以上出ており、合格者数が減少傾向にあるわけでもありません。しかし高齢化にともなうベテラン会計士の離職によって実務を担う会計士の数が減ってきています。

 会計士業界の中でもとくに人手不足と言われているのが監査法人です。試験合格者数が減っていないのに人手不足が指摘されている大きな理由として、監査法人離れが進んでいるためと考えられています。大企業の不正会計をきっかけとする監査の厳格化や新しい会計基準の導入などによって、監査業務が増えました。監査を担う公認会計士の負担も増加した結果、離職者も増えて人手不足に陥る法人が出てきています。

 監査法人以外の需要もある

近年は公認会計士のキャリアが多様化しており、事業会社やコンサルティングファームなど監査法人以外の需要もあります。監査法人を選ばなくてもほかに選択肢が多数あり、監査法人より年収水準が高い職場を選べます。結果的に年収アップするケースも多いということです。

 職場ごとの違いが大きい

公認会計士が働く職場ごとに年収水準の違いが大きいことも、年収を上げやすい理由のひとつです。たとえば同じ「監査法人」というくくりでも、法人規模による違いやサービス内容による違い、会計士への還元率などで年収が変わってきます。業務内容に不満がなくても職場を変えるだけで年収水準が変わるため、転職は年収を上げるための有効な方法です。

 転職先別で見た公認会計士の年収

ここからは、公認会計士の転職先別に年収相場を紹介します。

 大手監査法人

先に紹介した賃金構造基本統計のデータによると企業規模1,000人以上の年収は7857,900円でした。BIG4監査法人は1,000人以上の公認会計士を抱える組織なのでこれに当てはまります。

※参考:令和3年賃金構造基本統計調査 表番号1

また求人状況から判断すると、アドバイザリー部門については監査部門よりも100万円ほど高い水準で設定されているケースが多いようです。

 中小監査法人

賃金構造基本統計のデータによると企業規模100人~999人の年収は8351,400円、10人~99人規模は5899,600円でした。

※参考:令和3年賃金構造基本統計調査 表番号1

中規模の監査法人については大手監査法人よりも年収が高くなっており、実際の求人を見てもこの傾向が見られました。大手と比べて間接部門が少ないため会計士への還元率が高いことや、サービスの高度化により業績を上げている法人が多いことなどが理由です。小規模の法人については、大型案件を獲得できないことから大手や中堅の法人に比べて年収が低くなっています。

 会計事務所・税理士法人

会計事務所や税理士法人の年収は600万~700万円が目安です。会計事務所でも税理士法人でも年収は大きく変わりません。税理士法人の中では大手よりも中小法人のほうが高い場合があります。

 事業会社

事業会社で働く公認会計士の年収相場は400万~800万円です。経理や財務、経営企画の一員として働くことになり、ほかの社員と同じ給与テーブルが適用されます。所属部署による違いもあります。経理は400万~700万、経営企画はこれより高く800万円前後が相場です。

またベンチャー企業のCFOポジション(候補含む)も700万~800万円ほどの提示年収が多いようです。もっとも、ベンチャー企業については上場後に年収が上がる場合やストックオプションが付与される場合もあるため未知数な部分があります

 コンサルティングファーム

コンサルティングファームの年収相場は700万~1,000万です。コンサルティングファームはインセンティブの割合が大きいため、実力によっては転職した後に大幅な年収アップになる場合があります。

 役職別|公認会計士の年収

公認会計士の年収は役職によっても差があります。以下では転職先ごとに役職別の年収相場を紹介します。

 監査法人の役職と年収

監査法人の役職はスタッフ・シニアスタッフ・マネージャー・パートナーの4つがあります。監査補助を行うスタッフクラスから始まり、インチャージも任されるシニアスタッフ、管理職であるマネージャー・パートナーへと昇格します。

昇格にともない年収も上がっていくのが一般的で、役職別の年収相場はスタッフが400万~600万、シニアスタッフが600万~800万です。マネージャーは800万~1,000万、パートナーになると1,000万~1,500万円以上と言われています。

 会計事務所・税理士法人の役職と年収

会計事務所は所長を除くと部長や課長、マネージャーなど事務所ごとにさまざまな役職があります。規模が小さな会計事務所では所長と副所長、それ以外のスタッフという程度の分類にとどまる場合も少なくありません。

役職ごとの年収については、会計事務所は事務所ごとの違いが大きく、とくに相場と呼べるデータはありません。

 税理士法人の役職も会計事務所と同様にさまざまですが、大手税理士法人ではスタッフ・シニアスタッフ・マネージャー・ディレクター・パートナーといった役職で構成されている場合があります。

年収はスタッフ・シニアスタッフクラスが400万~800万円、マネージャークラスは800万~1,000万円、ディレクター・パートナーは1,000万円以上が目安です。

 事業会社の役職と年収

事業会社の役職は課長や部長、マネージャーなどが一般的です。課長以上のポジションになると年収は700万円以上が相場ですが、大手・上場企業であれば800万~1,200万円に上がります。

 コンサルティングファームの役職と年収

コンサルティングファームの役職はアナリスト・コンサルタント・マネージャー・パートナーなどがあります。ファームによって役職名や立場は異なります。アナリストの年収は400万~600万円、コンサルタントは800万~1,000万円が目安です。マネージャー以上は1,000万円以上、パートナーになると数千万円稼ぐ方もいます。

 公認会計士が転職して年収を上げる方法

公認会計士が転職して年収を上げたい場合、成功しやすいのは以下のパターンです。

 法人規模を変える

監査法人から監査法人へ転職する場合は、法人規模を変えることで年収が上がる可能性があります。ここで、必ずしも規模が大きい法人に転職すれば年収が上がるわけではない点に注意が必要です。前述のように大手監査法人よりも年収が高い中小監査法人も存在しているため、今よりも小さい規模の法人に転職することで年収が上がる場合があります。

ただし中小監査法人の場合、人手不足を解消するために提示年収を上げざるを得ないといった事情を抱えている法人もあるため、少し注意が必要です。人手不足が深刻な法人だと激務になることが予想されるためです。

 独自路線で業績を上げている法人を選ぶ

事業内容から選ぶのも方法です。監査法人のほとんどは会計監査をメインで提供していますが、たとえばリスクアドバイザリーなど会計監査以外のサービスで独自性を打ち出して業績を上げている法人があります。

他法人と異なる路線で業績を上げている法人は、新しいものを取り入れる環境があり優秀な若手が活躍しやすいため将来性に期待できます。業績が上がれば年収も上がる可能性があるでしょう。

 業種を変える

業種を変える転職も年収が上がりやすい事例です。たとえば監査法人からコンサルティングファームへ転職する、事業会社の経理から中小規模の監査法人へ転職するなどのケースが該当します。業種によって年収水準が異なるため、年収が大きく上がる場合もあります。

 ポジションを上げる

転職をきっかけにポジションを上げることで年収もアップする場合があります。たとえば大手監査法人ではパートナーへの昇格が難しい場合でも、中小監査法人へ転職することでパートナーに昇格でき、結果的に年収が上がる可能性があります。

中小監査法人では大手監査法人出身者を歓迎しているため、内定を得るのはそれほど難しくないでしょう。ほかには監査法人でインチャージを経験していれば、事業会社のマネジメントポジションへ転職できる場合があります。

 年収アップを目指す転職で気をつけたい点

年収に注視すると、求人票に書かれた額面だけで年収が高い・低いを判断しがちですが、視野を広げて判断することが大切です。また、実力以上の年収を目指さないことも転職を成功させるためには重要なポイントになります。

 福利厚生など給与以外も含めてトータルで考えること

給与だけ見れば年収が上がらなくても、福利厚生も含めて考えると実質的な年収が上がる場合があります。

典型的なのは大手の事業会社へ転職したケースです。監査法人から事業会社へ転職した場合、転職時の役職によっては年収が下がるケースは多々あります

しかし大手の事業会社は住宅手当や扶養手当などの各種手当、特別休暇、医療費補助やレジャー施設補助などさまざまな福利厚生があります。たとえば医療費補助がある場合、収入は上がらなくても支出を減らせるためトータルで手元に残るお金が増える可能性があります。

実労働時間に対する適正な年収かを判断すること

実労働時間に対する年収が適正かどうかを判断することも大切です。たとえば年収が上がっても労働時間が大幅に増えれば時給ベースでは下がるケースがあります。反対に、年収が下がっても労働時間が減れば時給ベースでは実は上がっていることがあります。

とくに、みなし残業制(固定残業代制度)で賃金が支払われる場合は、適正な給与かどうかが分かりにくいため注意が必要です。みなし残業代を除く基本給の額や残業代の計算方法などは求人票に記載するルールになっているため、よく確認しておきましょう。

※参考:厚生労働省|固定残業代 を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします。

 実力以上の年収を期待しないこと

年収アップを目指していると、実力以上の年収を期待してしまう場合があります。たとえばベテラン会計士が「自分の年齢や経歴ならばこれくらいは提示されるだろう」と過剰に評価を期待するケース、会計士の年収に夢をもっている若手会計士が相場以上の年収を期待するケースなどです。

公認会計士は確かに一般的な会社員と比べて高年収ですが、高度な専門性を要する職種であるためもともとの年収水準が高いというだけです。実力に見合った年収が提示される点はほかの職種と変わりありません。

 公認会計士が年収を上げたいなら転職エージェントに相談するべき理由

転職して今よりも年収を上げたいのなら、転職エージェントへ相談することをおすすめします。

 今の年収が適正かどうかアドバイスしてくれる

転職エージェントは年齢や経験に応じた年収相場を把握しているため、現在の年収が適正かどうかを判断してもらえます。相場よりも低い年収であれば転職することで年収を上げられる可能性が高いですが、反対に相場よりもかなり高い年収であれば転職して年収を上げることは難しいかもしれません。転職エージェントのアドバイスを受けて実は自分の年収が高いことを知り、転職を思いとどまるケースもあります。

 年収の高い非公開求人を紹介してくれる

年収が高い求人は応募者が殺到しやすく、法人や企業にとって重要なポジションであることも多いため、非公開で募集される場合が多々あります。非公開求人に応募できるのは転職エージェントを利用した場合のみです。年収を上げたいこと、それに見合う経験やスキルがあることなどを転職エージェントに伝えれば、年収の高い非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。

 採用ハードルが高くても内定を獲得するためにサポートしてくれる

年収が高い求人はその分、採用基準も高いです。また実力の高い候補者が集まりやすい中で、ほかの候補者よりもよい評価を受ける必要があります。採用されるためのハードルは高いため、転職エージェントのサポートを受けるのがよいでしょう。自己分析の仕方に関するアドバイスや応募書類の添削、面接対策など、内定を獲得するために多角的なサポートをしてくれます。自力で転職活動を進めた場合と比べて選考通過率が高まるため、年収が高く人気の求人にもチャレンジしやすいでしょう。

 客観的な立場から年収交渉をしてくれる

年収交渉をしてもらえるのも転職エージェントを使うメリットです。年収交渉は求職者自身で行うことも可能ですが、自分で自分の価値を示すため客観性がなく、交渉のテクニックなども必要なので簡単ではありません。転職エージェントであれば相場年収も踏まえ、求職者の価値を客観的な立場からアピールしてくれるため、年収を上げられる可能性があります。

 年収を上げたい公認会計士におすすめの転職エージェント3

最後に、転職で年収を上げたい公認会計士におすすめの転職エージェントを紹介します。

ハイスタ会計士

公認会計士・USCPAに特化した転職エージェントです。ハイスタ会計士では単なる求人紹介にとどまらず、求職者と一緒にキャリアプランを考えて希望に合った職場への転職を実現するトータルプランニングを提供しています。

会計士業界に精通したアドバイザーが求職者と応募先の両方を担当する両手型のエージェントなので、ミスマッチの少ない転職につながりやすいのが特徴です。

公式サイト:https://hi-standard.pro/cpa/

 マイナビ会計士

会計士・試験合格者・USCPA専門の転職エージェントです。会計士業界に精通したキャリアアドバイザーと応募先を担当するリクルーティングアドバイザーが、転職活動に関わるすべての工程を徹底的にサポートしてくれます。

運営元のマイナビは新卒領域に強いエージェントなので、転職でも若手からの信頼が厚く、とくに20代・30代の実績が豊富です。

公式サイト:https://cpa.mynavi.jp/

 REXアドバイザーズ

公認会計士・税理士・経理・財務の転職支援に特化した転職エージェントです。シニア・マネージャー・幹部候補ポジションの転職支援をもっとも得意としています。

手厚いサポートが特徴的で、面談も複数回実施することがあります。転職の方向性に迷っている方やじっくり相談しながら活動を進めたい方は相談してみるとよいでしょう。

公式サイト:https://www.career-adv.jp/

 まとめ

公認会計士の年収は650万~800万円が相場ですが、勤務先や役職による違いが大きいため、転職によって年収が上がる可能性があります。

応募先の年収の高い・低いを判断する際には、福利厚生も含めてトータルで考えること、実労働時間に合った適正年収かを見極めることなどが大切です。

また年収が高い求人は採用基準も高いため、転職エージェントのサポートを受けながら転職活動を進めましょう。

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2021年7月20日 東証グロース上場(7378)
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