社内外のインフラを取り扱う「クラウドエンジニア」は、需要が高い仕事のひとつ。
しかし「クラウドエンジニアはやめとけ」「クラウドエンジニアはきつい」などのマイナスな印象を持つ方もいます。
クラウドエンジニアをめざしたくても、ネガティブな意見があると気になる方が多いでしょう。
本記事ではクラウドエンジニアはやめとけといわれる理由や、クラウドエンジニアの仕事内容について紹介します。
関連記事:IT転職エージェントおすすめ比較27選!エンジニア向けに徹底解説
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目次
クラウドエンジニアはやめとけと言われる理由
「クラウドエンジニアの仕事はきつい」と聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
クラウドエンジニアはやめとけと言われる理由はおもに以下の5点です。
トラブルに即座に対応しなければならない
システムエラーやサーバーダウンなどのトラブルがあると、即座に対応が必要なことが、クラウドエンジニアの仕事がきついと言われる理由のひとつです。
クラウドはITシステムの重要な基盤のため、障害が発生した場合は緊急で対応しなければいけません。
クライアントのサーバーにトラブルが発生した場合は、クライアントのWebサイトが見れなくなる、使えなくなるなど、ユーザーに大きな影響を与えることが懸念されます。
夜間や休日でも関係なく対応が必要なので、気が休まらずに「きつい」と感じる方が多くいます。
資格取得の難易度が高い
クラウドエンジニアは資格取得やスキルの習得の難易度が高いのも、きついと言われる理由に挙げられます。
たとえば、以下の資格がクラウドエンジニアには求められます。
- Google Cloud認定資格
- AWS認定者試験
- Microsoft Azure認定資格
これらの資格は取得難易度が高く、学習に膨大な時間を要します。
幅広い知識やスキルが必要なので、学習段階で挫折してしまう方が少なくありません。
また、資格取得には資格に関する知識以外に、実務経験が必要です。
資格によっては更新が必要になるため、取得後も学習を続けなければいけません。
最新情報を常に勉強する必要がある
クラウド技術は常にアップロードされており、新しいサービスや機能が頻繁にリリースされています。
現場では最新スキルの活用を求められるため、クラウドエンジニアは常に最新情報を追わなければいけません。
自身のスキルセットを常にアップデートすることで、市場価値の高いクラウドエンジニアをめざせます。
難易度の高い資格取得をしても終わりではなく、継続的に学ぶことが多くあり、きついと感じる方が少なくありません。
責任が重い
クラウドはITシステムの重要な基盤のため、重大事故を起こしかねないリスクがあります。
システムにトラブルが起こると、サーバーダウンやインターネットにつながらないといった事態に陥ります。
このような障害は企業活動が止まってしまうので、企業に大きな損害を与えます。
トラブルが起きたときは即座に対応を求められ、トラブルが起こらないような対策が必要です。
クライアントの企業活動といった責任がのしかかることは、大きなプレッシャーを感じるため、きついと感じます。
仕事内容が幅広い
クラウドエンジニアはやめとけと言われる理由に、仕事内容が幅広いことも当てはまります。
そのため、クラウドエンジニアは最新のクラウドスキルだけでなく、従来のインフラエンジニアに必要なスキルも求められます。
また、プロジェクトによっては多くのタスクを同時進行しなければいけません。
クラウドエンジニアの需要は今後も高くなると予想されるため、さらに幅広いスキルが必要になる可能性があります。
クラウドエンジニアの仕事内容
クラウドエンジニアはきつい、やめとけと言われる要素はあるものの、業務が苦にならない方もいるでしょう。
ここからは、仕事内容について解説するので、クラウドエンジニアについての理解を深めるために参考にしてください。
インフラ設計
インフラ設計は、クラウドエンジニアのおもな仕事です。
また、クライアントのニーズに対して、クラウドの選定や設計を担います。
インフラを担うため、現場の裏方的な業務ですが、現場が滞りなく業務をおこなうために必要不可欠な仕事です。
クラウド環境の構築
クラウド環境そのものの構築も、クラウドエンジニアがおこないます。
構築作業をするには実機の操作が中心ですが、スムーズにおこなうには操作内容や手順をきちんと理解する必要があります。
また、設計書をもとに構築作業を進めるなか、設計書には記載がない想定外のことが起こった場合、臨機応変に対応できる応用力が求められます。
そのため、構築作業ができるエンジニアは応用力が身に付きやすく、エンジニアとして重宝されます。
保守・運用
クラウド構築後の保守や運用も、クラウドエンジニアが担う仕事です。
具体的には、モニタリングツールを使ってシステムエラーが発生していないかチェックをします。
また、OSのアップデートやシステムトラブル時の対応、セキュリティ診断の対応なども業務に含まれています。
安定したサービス提供のために、保守・運用は、システムにおいてなくてはならない業務です。
クラウドエンジニアのメリット
「クラウドエンジニアはやめとけ」と言われることがありますが、多くのメリットがあるのも事実です。
メリットを知っておくことで、ポジティブな印象を持てる可能性があるので、ぜひチェックしてみてください。
需要が高い
クラウド技術の発展に伴い、クラウドは多くの企業からオファーやプロジェクトの依頼があります。
そのため、クラウド導入に必要なスキルを持っているクラウドエンジニアの需要は非常に高いといえます。
また、クラウドが持つ利点を徹底的に活用するシステムの意味を持つ「クラウドネイティブ」の考えも浸透しているようです。
オンプレミスと比べると、クラウドを利用したITシステムはコストが抑えられることも、導入する企業が増えている理由です。
高い年収を誇る
厚生労働省の調査によると、クラウドエンジニアの年収は約660万円です。
とはいえ、クラウドエンジニアだからといって、平均以上の年収が保証されているわけではありません。
クラウドエンジニアの年収はスキルと年齢に比例する傾向があるため、スキルを磨くことで年収アップが期待できます。
また、クラウドエンジニアの場合、学歴よりもスキルが重視されます。
そのため、有名大学を卒業していなくても、技術力と実績があれば高く評価される仕事です。
出典: job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)
出典:令和3年分 民間給与実態統計調査
関連記事:エンジニアの平均年収はいくら?年収が低い理由や給料アップを目指すコツも解説
関連記事:年収600万以上のエンジニアになる方法とは?必要なスキルや収入アップ方法を解説
在宅勤務可能な会社が多い
クラウドエンジニアの仕事は、クラウド技術を駆使することで、どこからでも作業が可能です。
そのため、在宅勤務を推奨している会社が多いのも、クラウドエンジニアのメリットといえます。
在宅勤務になると、通勤のストレスから解放されるため、生活の質が向上したと感じる方が少なくありません。
また、プライベートの時間が増えることで、ワークライフバランスがよくなったと感じる方もいます。
フルリモートOKの案件もあるため、フリーランスとしての活躍も不可能ではありません。
一方、オンプレミスでインフラを構築するインフラエンジニアの場合は、物理サーバーなどのハードウェアを扱うため在宅勤務が困難です。
専門的なスキルを習得できる
幅広い業務をおこなうクラウドエンジニアは、専門的なスキルを習得できるのもメリットのひとつです。
クラウドエンジニアで習得できるスキルは以下のとおりです。
- クラウドサービスへのスキル
- サーバーやネットワークのスキル
- データベース管理システムのスキル
また、コミュニケーションスキルや資料作成スキルなども身に付きます。
クラウドエンジニアはクラウドが進化に合わせて学び続けるため、多くの新しい技術やツールに触れることが可能です。
学びの機会が頻繁にあることで、技術者としてのスキルを高めることができます。
エンジニアのなかでも幅広い知識やスキルが身に付くため、キャリアアップしたいと考える方には多くのメリットを感じられるでしょう。
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クラウドエンジニアに向いている方の特徴
クラウドエンジニアに向いている方の特徴に該当する方であれば、クラウドエンジニアの仕事をきついと感じない可能性があります。
それぞれの特徴が自分に該当しているのか、確認しながら読み進めてください。
関連記事:ITエンジニアに向いている人の特徴とは?必要な適正や転職を成功させるコツを解説
最新情報の取り入れが苦ではない方
クラウドエンジニアは最新技術で対応するために、常に情報を追わなければいけません。
なぜなら、企業が導入しているクラウドは、トレンド技術が採用されているケースが多いからです。
クラウドエンジニアはクライアントに対してさまざまな提案をおこなう際に、時代に合わせた最新スキルでサービスを提供する必要があります。
古い知識のままの場合、新規の案件獲得は難しくなるでしょう。
そのため、日々進化するクラウド技術の最新情報やトレンドを追うことが好きな方は、クラウドエンジニアに向いています。
現状で満足するのではなく、最新のトレンドで対応するスキルがあると、重宝されるクラウドエンジニアになれるでしょう。
コミュニケーションスキルが高い方
クラウドエンジニアはデスクワークのイメージがありますが、人との関わりも多い仕事です。
その際、クライアントへのヒアリングや、プロジェクトに関わるメンバーの選定、進捗の報告などのやり取りでコミュニケーションスキルが必要になります。
業務を円滑に進めるためにも、コミュニケーションスキルが役立つので、はじめから持っている方はクラウドエンジニアに向いているといえます。
細かい作業や地道な作業が好きな方
クラウドエンジニアの仕事である、クラウド構築やシステム管理は、地道な作業が少なくありません。
メンバーと協力して進めますが、作業自体はパソコンを使った作業なので、デスクワークでおこなう地道な作業が苦じゃない方に向いています。
また、エンジニアのなかでも、クラウドエンジニアは裏方に回る仕事が多い傾向があります。
裏方とはいえ非常に重要な作業なので、細かい作業や地道な作業でも集中して取り組める方は適性があるでしょう。
細かいミスに気づける方
クラウドエンジニアが携わるクラウドサービスに関するミスは、クライアントの企業活動に損害を与えます。
自社の信用にも関わるため、仕事をするうえで些細なミスや不具合に気づくことは、クラウドエンジニアの重要な仕事です。
注意力が高く細かなミスに気づけるクラウドエンジニアは、トラブルや損失などを回避できます。
また、自分だけでなくメンバーが担当している作業にも注意深く、ちょっとしたミスを発見できる力はクラウドエンジニアに重要な要素です。
問題解決力がある方
問題解決に導くスキルがあることも、クラウドエンジニアに欠かせないポイントです。
クラウドエンジニアはシステムにトラブルが発生した場合、迅速かつ確実に問題を解決しなければいけません。
システム構築の仕事では、何も問題が起きないケースは滅多にないことです。
問題を解決するには、事実を集めて整理し、問題発生要因やなぜ起こってしまったのかを考えます。
さらに、原因の洗い出しや整理おこない、複数の解決策を考え、対応できる最適な解決策の提示を早急におこないます。
このように、予期せぬ事態でも慌てることなく、問題を解決する力がクラウドエンジニアに求められています。
クラウドエンジニアに向いていない方の特徴
続いては、クラウドエンジニアに向いていない方の特徴を紹介します。
該当する場合は、自分のスキルを磨くか、他の職種を視野に入れてみましょう。
プログラミングを極めたい方
クラウドエンジニアは高度なプログラミング技術が必要ないので、プログラミングを極めたい方には向いていません。
とはいえ、ITインフラの設定でプログラミングをおこなうため、プログラミングスキルは必要です。
しかし、クラウドエンジニアはITエンジニアのようにプログラミング言語を用いた開発をおこなうことが稀です。
そのため、プログラミングだけをやっていきたい方や、独自のプログラムを実装したいなど、プログラミング技術を向上させたい方には不向きといえます。
協調性のない方
人との関わり合いが多いクラウドエンジニアの仕事では、相手の立場になって物事を考える力が必要です。
協調性がない場合、単独で物事を進めたり、相手の話を聞かなかったりするため、人間関係や仕事のトラブルにつながります。
それほどクラウドエンジニアの仕事において協調性は重要視されており、プロジェクトを成功させるために必要だと考えられています。
また、問題が発生した際に、他責傾向がある方も向いていません。
メンバー同士で円滑なコミュニケーションができ、協力しながら同じ目標に向かっていける方がクラウドエンジニアとして成功します。
変化を嫌う方
今ある技術を使い続けるわけではなく、常に学んでいく必要があるため、技術の変化に適応できない方は難しいでしょう。
IT業界の発展は目まぐるしいので、クラウドエンジニアに限らず、どのITエンジニア職でも新技術のキャッチアップが求められます。
スキルアップや知識を身に着けていかなければ、周りのエンジニアと差が付くため、市場価値が上がりません。
残業や休日出勤を避けたい方
クラウドエンジニアはトラブルが発生すると、直ちに解決しなければならないため、就業後や休日でも出勤して対処をします。
日時関係なく出勤が必要なので、趣味や家族の時間などのプライベートを充実させたい方にとってはストレスが溜まる可能性があります。
また、トラブルは突発的に発生するため、迅速な対応が必要です。
そのため、マイペースに仕事を進めたい方にとっても、プレッシャーのある環境で働くことは苦痛に感じるかもしれません。
地道な作業が苦手な方
クラウドエンジニアはコツコツとおこなう業務が多くあるため、地道で細かい作業が苦手な方は向いていないでしょう。
インフラを正常に稼働させるためには、綿密な設計が必要です。
そのためには、細かい作業を繰り返しながら何度も再考し、クラウドサービス上にサーバーやネットワークの展開をおこないます。
構築後の運用・保守でも、改善できる点を考えるために地道な作業が続きます。
また「だいたいこのくらい」というように、大雑把に物事を考えると意図した動作が望めないため、大雑把な傾向がある方も向いていません。
クラウドエンジニアが身に着けたいスキル
ここからは、クラウドエンジニアが身に着けたいスキルを紹介します。
クラウドエンジニアをめざしている方は、入社後にきついと思わないために、以下のスキルを磨きましょう。
クラウドに関する知識
クラウドエンジニアになるためには、クラウドに関する知識を習得しましょう。
その際、以下の主要なパブリッククラウドに関する知識やスキルが必要です。
- AWS
- Azure
- GC
クラウドに関する知識を身に付けたいなら、お気に入りのクラウド探しから始めましょう。
そのうえで、どのパブリッククラウドの知識を身に着けたいのか考え、クラウドについての知識を深めると効率的です。
コミュニケーションスキル
クラウドエンジニアはコミュニケーションスキル、協調性が求められる職種です。
上流工程になっても同じで、プロジェクトマネージャーになるとプロジェクトのディレクションを決定し、部下のマネジメントをおこないます。
マネジメントには高いコミュニケーションスキルが必要なので、今から磨いておいて損はありません。
コミュニケーションスキルはクラウドエンジニアに限らず、どの職場でも重宝されるスキルです。
プログラミングスキル
クラウドエンジニアに高度なプログラミング技術は求められませんが、作業を効率化するためにある程度のスキルが必要です。
クラウドエンジニアによく選ばれている言語は以下のとおりです。
- Java
- JavaScript
- Python
まだ習得していない方は、上記の言語を参考に勉強を始めましょう。
プログラミングスキルはキャリアパスの可能性を広げるためにも有効なので、C言語やRubyなどの習得もおすすめです。
仕事に役立つ資格を取得する
クラウドエンジニアをめざしたい方は、仕事に役立つ資格を取得することで、スキルのアピールに役立ちます。
難易度は低くありませんが、キャリアパスを広げるためにも、以下の資格取得をめざしましょう。
- AWS認定資格
- Google Cloud認定資格
- ネットワークスペシャリスト試験
- Microsoft Azure認定資格
- CCSP認定試験
AWS認定資格はセキュリティやデータ分析などの専門分野に特化した資格です。
Google Cloud認定資格は分野ごとに分かれており、取得することで各分野の知識や開発・管理・運用スキルを証明できます。
ネットワークに関する専門的な知識を証明するには、ネットワークスペシャリスト試験がおすすめです。
Microsoft Azure認定資格は、Microsoft Azureクラウドプラットフォームのスキルと知識を証明できます。
CCSP認定試験はクラウドセキュリティの専門知識と、スキルを証明でき、取得することで年収が高くなる可能性がある資格です。
クラウドエンジニアにキャリアチェンジしたいなら転職のプロに相談しよう
ここまでクラウドエンジニアがやめとけと言われる理由や、向き不向きなどを解説してきました。
メリット・デメリットを知ったうえでクラウドエンジニアになりたいと感じる方は、ひとりで転職活動を進めるのではなくプロに相談するのがおすすめです。
また未経験からクラウドエンジニアに挑戦してみたい方には、以下の記事で完全未経験からエンジニアを目指せるサービスを紹介しています。
関連記事:IT未経験向けおすすめの転職エージェント13選を徹底比較
クラウドエンジニアはやめとけは人それぞれ!魅力的な職種なのでスキルを磨いて挑戦しよう
「クラウドエンジニアはやめとけ」と思うのは人それぞれです。
実際、クラウドエンジニアは需要が高く、企業の重要な役割を担う魅力的な職種です。
年収が高い、専門的なスキルを保有できるなどの、さまざまなメリットもあります。
しかし、人とのコミュニケーションが苦手な方や、プライベートを充実したい方には向いていない可能性があります。
きついと思わないためには、クラウドエンジニアが身に着けたいスキルを習得することがポイントです。
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