夜勤が避けられない職業であったり、事情があったりとさまざまなケースで夜勤をしている方も少なくないでしょう。

賃金がその分割り増しになるといったメリットもある一方で、心身に負担がかかるため、「夜勤をやめたい」「夜勤がつらい」と悩んだことのある方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、夜勤をしている方にアンケートを実施した結果をもとに、夜勤をやめたくなる背景や対処法、夜勤と上手に付き合う方法を解説します。

場合によっては夜勤をやめた方がいいケースもありますので、ぜひ参考にしてみてください。

【調査概要】 ・調査対象：夜勤をしたことがある人 ・調査日：2023年12月11日 ・調査方法：アイブリッジ株式会社Freeasyを用いたインターネットリサーチ（調査元：キャリアアップステージ編集部） ・調査人数：2000人（男性1344人/女性656人）

夜勤をやめたいと感じるときランキング

夜勤を経験した方に「どのような時に夜勤をやめたくなるか」と質問したところ、以下のような結果となりました。

順位	夜勤をやめたいと感じるとき	人数（％）
1位	生活リズムが崩れる	638人（31.9%）
2位	身体がだるい	356人（17.8%）
3位	周囲の人と予定が合わない	189人（9.5%）
4位	寝付けない	174人（8.7%）
5位	トラブルが起きた	149人（7.5%）
6位	嫌な仕事に当たった	108人（5.4%）
7位	忙しい	86人（4.3%）
8位	通勤中	29人（1.5%）

夜勤をやめたくなるタイミングとして最も多かったのが「生活リズムが崩れるとき」（638人）で、続いて「身体がだるいとき」（356人）という結果になりました。

夜勤はどうしても昼夜逆転になってしまうため、身体に負担がかかることから「辞めたい」と感じる方が全体の50%弱を占めていることがわかります。

このほかにも、「周囲の人と予定が合わないとき」（189人）など、本来人が休んでいる時間に働かなければいけないことに不満を覚える方も多いです。

また病院などの夜勤では急変などのトラブルが生じる場合もあり、人員の少ない中で対応することに大変さや心細さを感じるといった声もよせられていました。

次の章からは、夜勤経験者がどのようにリフレッシュをしているのかをランキング形式で見ていきましょう。

夜勤経験者によるリフレッシュの方法ランキング

夜勤をやめたいと感じた経験がある方を対象に、どのようにリフレッシュをしているかを質問したところ、以下のような結果となりました。

順位	リフレッシュ方法	人数（％）
1位	寝て身体を休める	641人（32.1%）
2位	好きなものを食べる	352人（17.6%）
3位	趣味を楽しむ	227人（11.3%）
4位	飲酒する	205人（10.3%）
5位	お風呂に浸かる	155人（7.8%）
6位	外に遊びに行く	133人（6.7%）
7位	一時的に夜勤をやめる	80人（4.0%）
8位	同僚・友人と会話する	76人（3.8%）

最も多かった回答が「寝て身体を休める」（641人）であり、続いて「好きなものを食べる」（352人）がランクインする結果となりました。

回答を見てみると、身体面でのリフレッシュと精神面でのリフレッシュに大きく分かれることが分かります。

このように身体の回復を優先してゆっくり寝る方や、夜勤明けに好きなものを食べたり、お酒を飲みに行ったりすることを楽しみにしている方もいるようです。

なかには趣味を満喫したり、外に遊びに行くという回答も見られました。疲れ切ってしまうと外に出るのがおっくうになるものですが、少し余裕があれば息抜きとして出かけてみるのも良いかもしれません。

「やめたい」と感じても夜勤を続ける理由ランキング

夜勤経験者につらいと感じても夜勤を続ける理由について質問したところ、以下のような結果となりました。

順位	夜勤を続ける理由	人数（％）
1位	仕事上必要だから	804人（40.2%）
2位	稼ぎたいから	725人（36.3%）
3位	夜シフトが人手不足だから	201人（10.1%）
4位	自分が夜型の人間だから	128人（6.4%）
5位	夜しか働けないから	84人（4.2%）

最も多かった回答は「仕事上必要だから」（804人）であり、業務上やむを得ず夜勤という形態を選んで働いている人が4割を占めることが分かりました。

特に病院や介護施設、製造などは24時間で稼働していることも多く、シフト制で夜勤に入らざるをえないといった方もいるでしょう。

次に多かったのが「稼ぎたいから」（725人）でした。夜勤は深夜賃金の割増や手当などがつくことがほとんどのため、日勤に比べて高収入になる傾向にあります。

なかには「自分が夜型の人間だから」（128人）といった回答もあり、自分に合っていると感じて夜勤を選ぶ方もいるようです。

しかし給料が高くなるとはいえ、回答者の大半は「できれば夜勤はしたくない」「夜勤をしないと稼げない」というのが本音のようでした。

夜勤をやめたい場合の対処法

夜勤をやめたくてもさまざまな事情で続けざるを得ない方もいらっしゃるでしょう。

ここでは夜勤をやめたいと感じた時の対処法を解説します。

生活リズムを崩さないように睡眠をしっかりとる

夜勤と上手に付き合うにあたって最も重要なのが、睡眠をしっかりとって極力生活リズムを崩さないようにすることです。

夜勤経験者にとって「夜勤をやめたい」と思う理由に挙がっていたのは、圧倒的に睡眠不足や生活リズムの乱れからくる身体のつらさでした。

睡眠の取り方は勤務形態によっても異なるため、上手に使い分けることをおすすめします。

明け休みのケース

夜勤明けが丸々休みの場合は、帰宅後はできるだけ眠らずに過ごしましょう。

帰宅後にしっかり睡眠をとってしまうと、体内時計が乱れて夜に眠れなくなってしまう可能性が高いからです。

眠気に耐えきれない場合でも、仮眠は2時間程度にとどめ、そのあとは日勤のときと同じように過ごすのがおすすめです。

誰かと会う予定を入れたり、外出したりして寝てしまうのを防ぐのも良い方法といえるでしょう。

次の日も夜勤のケース

続けて夜勤をする場合や、夜勤専従で働いている場合は、夜勤明けにしっかり睡眠をとることをおすすめします。

日中に眠りづらい場合もあると思いますが、以下のような工夫をして十分な睡眠を取れるようにしましょう。

• 遮光カーテンやアイマスクで日光を遮断する
• 耳栓やイヤホンをする
• スマホやパソコンの電源を落としておく
• リラックスできる寝具やパジャマを利用する
• 夜勤明けには消化の良いものを食べる
• ぬるめのお風呂にじっくり浸かる

上記のような対策をとることで、夜に眠った時と同じような満足度を得られる可能性が高まります。

ほかにも宅配便が届く予定があるときは、置き配や宅配ボックスに届けてもらうよう指定するのも良いでしょう。

日中の時間を満喫する

夜勤明けの休みには、日中の時間を満喫するのがおすすめです。

特に平日の昼間であれば、カフェやショッピングセンターなどの施設はすいている傾向にあります。美容院やエステなども予約が取りやすいため、リフレッシュのために利用してみてもよいでしょう。

他の人が休んでいる時間に働かなければいけないデメリットがある反面、他の人が働いている日中の時間を満喫できるのは夜勤ならではのメリットといえるでしょう。

「夜勤明けはすぐに寝たい」という方もいるとは思いますが、生活リズムを乱さないためにも、可能な範囲で日中は起きて過ごしてみましょう。

友人や恋人と付き合い方を変える

夜勤で働いていると、友人や恋人、家族と予定が合わないことに悩む方も多いです。仮に休みが合ったとしても、出かけるのがつらいという方もいるでしょう。

お互いに無理をしてしまうと関係は続きにくいため、自分が夜勤明けの時は「自宅で映画鑑賞」「ゲームで遊ぶ」「宅配やテイクアウトでご飯をすませる」といったように、負担の少ない過ごし方を提案してみてはいかがでしょうか。

要望を聞いてもらえた場合は、お返しとして休みの日に相手の行きたいところに合わせるなど、お互いにとって心地よい付き合い方に変えるのがおすすめです。

また「明け休み」に夜まで眠ってしまうと生活リズムがどうしても乱れやすいです。うっかり寝すぎてしまうことを防ぐためにも、あえて友人や恋人との予定を入れて出かけてしまうのも良いでしょう。

その場合は帰宅後に少し仮眠をとる、会う時間帯を夕方からにするなどの工夫をしておけば、身体の負担も最小限ですみますよ。

思い切って転職する

どうしても夜勤がつらくてやめたいと感じる場合は、思い切って転職するのもひとつの方法です。

同じ職種で働き続けたい場合は、夜勤なしのところを探して転職することもできるでしょう。正社員にこだわらないのであれば、派遣や契約社員といった業務形態にシフトするのも負担を減らす方法として有効です。

あるいは職種をガラッと変えて、そもそも夜勤が存在しないオフィスワーカーに転職してしまうのも手です。未経験から転職できる場合も多々ありますが、「簿記」や「MOS」などの資格を取得しておくと有利に働きます。

夜勤がつらくて転職したいと感じる場合は、転職のプロが在籍している転職エージェントを利用するのもおすすめです。求人の紹介から書類の添削、日程の調整などの工程をすべて代行してくれるため、夜勤続きで忙しい方でも気軽に利用できますよ。

夜勤をやめたい方が相談しやすい転職エージェント

この章では、夜勤をやめたい方が気軽に利用できる転職エージェントを5つ紹介します。

まとめ

本記事では、夜勤を経験した方からのアンケートをもとに、夜勤をやめたいと思う理由やリフレッシュ方法、夜勤をやめたいと感じた場合の対処法を解説しました。

病院や介護施設、工場などの24時間体制で稼働している職場では、夜勤は欠かせない勤務形態です。一方で夜勤をすると生活リズムが乱れ、身体への負担が大きいことからつらさを抱えている方も多いようです。

生活リズムの乱れや身体のつらさを予防する対策としては、夜勤明けの睡眠を工夫することや、好きなものを食べるなどのリフレッシュ方法が挙げられます。

ただし、どうしても夜勤が体に合わない場合や、本格的に体調を崩しかけているといった場合では、夜勤なしの職種に転職することもひとつの方法です。

忙しくて転職活動に手が回らない場合は、自分に合った転職エージェントを活用することも視野に入れてみてください。自分で求人を探したり、応募したりする手間が省けるため、有効に活用できるはずです。

ぜひ本記事を参考に、夜勤との上手な付き合い方を見つけてみてくださいね。