派遣は掛け持ちできる!メリットや注意点・おすすめ派遣会社も紹介

編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
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派遣は、ライフスタイルに合わせた働き方ができる良さがあり、掛け持ちを考える方もいるでしょう。派遣を掛け持ちすることは可能ですが、スケジュール管理が大変になったり、確定申告をする必要がでてきたりと、いくつか注意しなければならない点があります。

この記事では、派遣を掛け持ちするメリットやデメリットのほか、注意点や掛け持ち可能な派遣会社を紹介します。派遣の掛け持ちを検討する際は、社会保険や扶養なども関わってくるため、ライフスタイルを見つめ直しながら確認しましょう。

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目次

派遣の掛け持ちは可能

派遣は掛け持ちできます。派遣社員として2ヵ所勤務することは、法律上も禁止されていません

しかし、スケジュールの把握ができないほどに多くの仕事を掛け持ちしてしまうと、仕事の時間が重なってしまい、結果的にどちらかの仕事を休まなければいけなくなるかもしれません。同様の失敗を何回も繰り返すと、「信用できない人だ」とマイナスの評価につながるおそれもあります。

派遣の掛け持ちをする際は、無理にスケジュールを詰めることは避け、予定が重ならないよう十分に留意しましょう。

派遣で掛け持ちをするメリット

派遣で掛け持ちをするメリットには、収入が増加することや、時間を有効活用できることなどがあげられます。

収入が増える

掛け持ちをする分、収入が増えるメリットがあります。

また、同じ時給制であっても、派遣の時給はアルバイトよりも高い傾向があります。

たとえば、求人情報サイト「求人ボックス」の統計データによると、20233月時点で派遣とアルバイト・パートの時給額には、以下の違いが見られました。

職種 派遣社員 アルバイト・パート
一般事務 1,315円 1,094円
居酒屋 1,385円 1,006円
ITエンジニア 2,289円 1,197円

いずれの職種も、アルバイトやパートより派遣の時給が高いことがわかります。そのため、アルバイト・パートで複数の仕事を掛け持つよりも、派遣の掛け持ちをしたほうが毎月得られる給料は高くなるはずです。

派遣の掛け持ちをすると、1つの派遣先で働くよりも収入が増えることは、何よりのメリットといえるでしょう。

時間を有効利用できる

空き時間を作らず、時間を有効活用できるところも、派遣を掛け持ちするメリットといえます。

掛け持ち方もさまざまあり、たとえば以下のような働き方が可能です。

【例】
  • 昼間半日は派遣先Aで、夜間は派遣先Bで働く
  • 4日は派遣先Cで勤務、週3日は派遣先Dで勤務
  • 平日は派遣先Eでフルタイム勤務しつつ、休日は単発派遣で働く など

自分のライフスタイルに合わせて、時間を有効に使える点は魅力といえるでしょう。

幅広い業務経験を積みやすい

幅広い業務を経験できる点も魅力です。

派遣はさまざまな企業で仕事をするため、多様な経験を積みやすい特徴があります。たとえ同じ職種であっても、職場が変われば、仕事のやり方や考え方も異なるものです。

掛け持ちをする分だけ多くの職場や人材と関わることとなり、経験値を積めます。そのため、幅広い視野で物事を見られるようになったり、新しい知識を吸収できたりと、多くのメリットがあるでしょう。

さまざまな経歴をもつ方とも関われ、人脈が広がる可能性もあります。

派遣で掛け持ちをするデメリット

派遣を掛け持つデメリットには、プライベートの時間を確保しにくくなることや、覚える業務が多いこと、確定申告の手間が発生することなどがあげられます。

プライベートの時間が減る

プライベートの時間が減ることは、デメリットといえるかもしれません。

派遣の掛け持ちをすると、収入はたしかに増えます。しかし、労働時間が増えるということは、その分プライベートの時間が減ることを意味します。

休息時間や休日がないと、体力を消耗し、疲労感が抜けなくなったり、体を壊してしまったりするおそれもあるでしょう。

自身の体調管理に気を配り、しっかり休息をとることも大切です。

仕事のミスが増えてしまう可能性がある

仕事のミスが増えてしまう可能性がある点も、デメリットといえるかもしれません。

さまざまな企業で経験を積める点は魅力である一方で、それだけ「覚える業務や対応が増える」のも事実です。

掛け持ちが2社なら2社分、3社であれば3社分、それぞれの業務内容は異なるため、「仕事が覚えられない」「確認が抜け落ちる」といったミスが起こる可能性があります。

掛け持ちをする際は、自分の処理能力を超えない範囲に抑えたり、職場ごとにメモをまとめておいたりと、工夫を心がけましょう。

確定申告をする必要がでてくる

通常1ヵ所での勤務の場合は、派遣会社に年末調整の手続きを進めてもらえるため、派遣社員が確定申告をする必要はありません。

しかし、2ヵ所以上で勤務している場合、掛け持ち先の年間収入が20万円を超える場合は、自分で確定申告をする必要があります。

3 2か所以上から給与の支払を受けている人のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得および退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超える人

引用元:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人|国税庁

年末調整の手続きは1ヵ所の派遣会社からしかされないため、掛け持ち先の分は自分で源泉徴収票をもらって確定申告をする必要があります。掛け持ちによって確定申告の手間が発生することは、デメリットともいえるでしょう。

とはいえ、確定申告をすると、所得税の追加納税を求められる可能性がある一方で、払いすぎた税金が還付される可能性もあります。毎年216日~315日の確定申告期間に、忘れずに申告するようにしてください。

派遣の掛け持ちをする際の注意点

派遣の掛け持ちをする際は、以下の点に注意しましょう。

  • 派遣会社の就業規則を確認する
  • 自分でスケジュール管理をする
  • 同一の派遣会社での掛け持ちは紹介してもらえない可能性がある

派遣会社の就業規則を確認する

派遣の掛け持ちを決める前に、派遣会社の就業規則を確認しましょう。

派遣会社によっては、掛け持ちや副業を禁じているところもあります。就業規則にその旨が記載されている場合、ほかの仕事と掛け持ちすると規則違反となります。

したがって、掛け持ちをするべきではありません。「バレなければいい」と思う方もいるかもしれませんが、住民税の増額などで、隠していても派遣会社に知られる可能性があります。

掛け持ちを禁止されていない場合でも、派遣会社に仕事を掛け持つことを伝えましょう。伝えることで、シフト調整の面で配慮を受けられるかもしれません。

自分でスケジュール管理をする

自分でしっかりスケジュール管理をしましょう。

複数の職場で働く以上、仕事日や仕事時間がかぶる可能性は十分考えられます。仕事が重なってしまうと、どちらかを断る、あるいは休むなどしなければなりません。

断りや欠勤、遅刻、早退などが何度も続いてしまうと、自分の評価や印象が悪くなってしまうおそれがあります。また、適度に休息をとらなければ、過労によって体調を崩すケースも考えられます。

信用を損なわずに充実して働くためにも、スケジュール管理はしっかりおこないましょう。

同一の派遣会社での掛け持ちは紹介してもらえない可能性がある

同じ派遣会社での掛け持ちはしないようにしましょう。

なぜなら、労働基準法で定められている労働時間を超えてしまう可能性があるからです。労働基準法では「18時間、週40時間を超えて労働させてはならない」と定められています。

(労働時間)

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

引用元:労働基準法 第32条第1項・第2項|e-Gov法令検索

そのため、所定の労働時間を超えた場合は、残業代が発生しますが、同じ派遣会社で勤務先を掛け持つと、労働時間を超えてしまう可能性が高まってしまいます。

たとえば、同じ派遣会社の紹介で、勤務先Aにて週30時間・勤務先Bにて週20時間働いたとしましょう。

勤務先ABともに、それぞれ働いた時間は週40時間以内のため残業代は発生しておらず、派遣会社は勤務先であるABの企業に残業代を請求できません。したがって、派遣会社には、勤務先ABから残業代を含まない金額が支払われます。

しかし、派遣会社からすると、派遣社員の合計労働時間は「A30時間 + B20時間 = 週50時間」であり、10時間分の残業が発生している状態となります。さらに、法定労働時間を超えた残業分については、25%増の割増賃金を支払わなければなりません。これらの残業代は派遣元企業の負担となるため、派遣会社にとって大きなマイナスになるでしょう。

このような事情が関係して、1つの派遣会社で掛け持ちを希望しても、掛け持ち先を紹介してもらえないケースも珍しくありません

掛け持ちを希望する際は、1つの派遣会社から2つの勤務先を掛け持ちするより、異なる派遣会社に登録して掛け持ちしたほうがよいでしょう。

年収によって扶養から外れる可能性がある

現在配偶者の扶養内で働いている方は、年収額によって扶養から外れる可能性がある点にも注意が必要です。

配偶者の扶養内で働く場合には、年収が合計130万円以上にならないようにしましょう。

年収が130万円以上になると、配偶者の扶養から外れて、派遣会社の社会保険に加入する、あるいは国民年金保険料や国民健康保険料を自分で納める必要があります。

掛け持ちしている派遣会社のうち、一社のみが以下の条件を満たす場合は、その派遣会社の社会保険に加入します。

週当たりの所定労働時間、および月あたりの所定労働日数が、同じ派遣会社内で同様の業務に従事する正社員の4分の3以上

適用事業者と被保険者|日本年金機構

または、

  • 派遣会社の被保険者数が101人以上
  • 雇用見込み期間が2ヵ月を超える
  • 週あたりの所定労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が88,000円以上(通勤交通費は含まない)
  • 学生でない
適用事業者と被保険者|日本年金機構

上記の加入条件を満たす派遣会社が複数社ある場合、該当する全ての派遣会社で社会保険加入の手続きをおこない、10日以内に「健康保険・厚生年金保険 被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を日本年金機構に提出しなければいけません。

年収が合計130万円以上で、どの派遣会社でも社会保険の加入条件を満たさない場合、第1号被保険者となり、自身で国民年金と国民健康保険に加入します。

また、年収100万円を超えると住民税が課税され、年収103万円を超えると、103万円を超えた額に対して所得税がかかるようになります。

掛け持ちしながら扶養内で働く際には、年収額に注意しましょう。

掛け持ちとフルタイムはどちらがよい?

「掛け持ちとフルタイムはどちらがいい?」と迷っている方もいるかもしれません。

どちらが良いかは、自分の状況次第です。

たとえば、短時間勤務をしたい方や幅広い職種を経験したい場合は、掛け持ちのほうが自分の都合に合わせて働きやすく、幅広い職場での仕事経験もできるでしょう。

ただ、複数の会社に通勤することになるため、移動の手間や交通費がかかるといった側面があります。

フルタイム勤務は、あちこち移動する手間が発生せず、スケジュール管理に気を配る必要もありません。また、長時間勤務するため、勤務先の仕事に専念でき、知識を深められるでしょう。

反面、拘束時間が長くなり、時間の融通は利きにくくなります。

自分の希望や条件に合う働き方はどちらか、比較しながら考えてみましょう。

掛け持ちも可能な派遣会社3選

掛け持ちにも対応している派遣会社を3社紹介します。

リクルートスタッフィング

リクルートスタッフィング

リクルートスタッフィングは、大手リクルートグループに属する人材派遣会社です。

リクルートグループのブランド力や豊富な実績をもとに、ベンチャー企業から大手企業まで、幅広い求人を取り扱っています。

おもな職種には、オフィスワーク・事務や、メディカル・介護、ITエンジニア、金融、営業などがあり、なかでもオフィスワーク・事務の求人が充実しています。

リクルートスタッフィングでは、「週40時間を超えない」という条件で掛け持ちも可能です。

リクルートスタッフィングではダブルワークは可能ですか?

法律の定める範囲内においては可能です。労働基準法では1日の労働時間は、8時間以内、1週間の労働時間は40時間以内と定められています。リクルートスタッフィングからのご紹介ではないお仕事と合わせて就業される場合でも、これを超える契約を結ぶことは出来ません。

引用元:派遣登録をお考えの方向け Q&A|リクルートスタッフィング

大手企業の安心感のもと派遣先を探したい方は、登録してみてはいかがでしょうか。

リクルートスタッフィングの基本情報

運営会社 株式会社リクルートスタッフィング
求人数 9,182件
対応地域 全国
公式ホームページ https://www.r-staffing.co.jp/
※リクルートスタッフィングの公式ホームページを参照(2023年6月時点)

アデコ

アデコ

アデコは、スイスに本社を置くAdecco Groupの日本法人、アデコ株式会社が運営している人材派遣サービスです。

求人は事務をはじめ、金融や営業、物流など幅広く対応していますが、全世界でサービスを展開する会社ということもあり、外資系企業の求人が多数扱われているのが特徴といえるでしょう。

事務職のなかでも、「英文事務」や「翻訳・通訳」といった、英語力を要する求人も取り扱われています。

40時間を超えないという条件で、掛け持ちも可能です。

Q.現在仕事をしていますが、ほかの仕事を紹介してもらうことは可能でしょうか

A.可能です。ただし、労働基準法では、1日の労働時間(契約時間)は8時間以内、1週間の労働時間は40時間以内と定められていますので、ほかの仕事と合わせて就業する場合、その労働時間を超える契約を締結することはできません。

引用元:お仕事紹介・応募について|アデコ

英語力を活かして派遣で働きたい方や、スキルアップを目指したい方は、アデコに登録して損はないでしょう。

アデコの基本情報

運営会社 アデコ株式会社
求人数 1万5,086件
対応地域 全国
公式ホームページ https://www.adecco.co.jp/
※アデコの公式ホームページを参照(2023年6月時点)

テンプスタッフ

テンプスタッフ

テンプスタッフは、パーソルテンプスタッフ株式会社が運営している総合人材サービスです。

テンプスタッフは、豊富な求人数や充実した福利厚生・スキルアップ支援が魅力です。

スキルアップ支援では、OAや語学、ビジネスマナーなどの事務系の講座や、TOEIC、簿記などの資格取得を目指す講座など、2,600以上のスキルアップ講座が用意されています。

また、派遣から紹介予定派遣、正社員までさまざまな働き方の求人が取り扱われているため、希望にあった求人を探しやすいでしょう。

テンプスタッフは、豊富な求人数のなかから選びたい方や、働きながらスキルアップを目指したい方におすすめです。

なお、公開されている「就業時のルール、注意事項」に掛け持ちを禁止する旨は記載されていないため、派遣の掛け持ちにも対応していると考えられます。ただし、派遣先企業で禁止されている可能性もあるため、掛け持ちを検討する際には担当者に確認したほうがよいでしょう。

【参考記事】就業時のルール、注意事項|テンプスタッフ

テンプスタッフの基本情報

運営会社 パーソルテンプスタッフ株式会社
求人数 47,137
ジョブチェキの公開求人数
対応地域 全国
公式ホームページ https://www.tempstaff.co.jp/
※テンプスタッフの公式ホームページを参照(2023年6月時点)

まとめ

派遣の掛け持ちは可能であり、収入が増える、仕事の幅が広がるといったメリットがあります。反面、プライベートの時間が減り、体調管理やスケジュール管理が必要になることはデメリットといえます。

掛け持ちをする前には、派遣会社の就業規則をよく確認しましょう。

派遣の掛け持ちをしてもよい派遣会社であれば、複数の仕事を掛け持つのもひとつの方法です。ただし、その際は同じ派遣会社からではなく、異なる派遣会社から仕事の紹介を受けるのがおすすめです。

わからない場合は、派遣会社に尋ねるとアドバイスや提案をしてもらえるため、相談してみましょう。

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