31歳未経験人材のITエンジニア転職は難しい？成功に導く5つの方法をご紹介

31歳未経験からのITエンジニア転職は、難易度は高めなものの充分に可能です。

ただし31歳からは中堅社員としての現場経験やマネジメントスキルが求められる傾向にあるため、学習時間を確保したり、転職サービス等を活用したりといった工夫が必要になるでしょう。

本記事では、31歳からのエンジニア転職の難易度や、失敗を避けるコツなどを紹介します。

31歳未経験人材のITエンジニア転職は難しいのか

31歳未経験人材のITエンジニア転職は、20代後半の若手人材の転職に比べて難易度は上がりますが、不可能ではありません。

ただし20代と比べるとマネジメント経験や実務経験を求められる傾向にあるため、「完全未経験からの転職」は難しいのが事実です。

企業は未経験であっても知識やスキルを持った人材を求めているため、個人での開発経験やポートフォリオなどがあったほうが有利でしょう。

もし独学でスキルを習得する時間が取れないのであれば、研修やITスクールが併設された転職サービスを使うなど、工夫が必要になってきます。

31歳未経験人材のITエンジニア転職が難しい理由

31歳未経験人材のITエンジニア転職が難しい理由を深掘りすると、以下の2つが挙げられます。

30歳の年齢を超えると、企業から中堅社員としての活躍を期待されるほか、20代の既存社員とスキル・経験の両方で比べられることもあります。

ポテンシャル採用の範疇を超えている31歳の未経験人材にとって、転職のハードルは高いものですが、それ以上に転職後のキャリアアップにはさまざまなハンディキャップがつきまとうでしょう。

31歳未経験者がITエンジニアに転職するためには、既に開いてしまったハンディキャップを縮める方法について戦略的に考える必要があります。

未経験だった期間が長いほどハンデが大きい

31歳未経験人材がITエンジニアに転職する際、最も障害となるのが「新卒で入社したエンジニアと比べて、約10年のキャリアの開きがある点」です。

このハンディキャップは、スキルの積み重ねや現場経験が物をいうエンジニアの世界において、非常に大きな障害となります。

この圧倒的な実力差を目の当たりにし、転職前・転職後に挫折してしまう方も少なくありません。

31歳未経験からのエンジニア転職では、こうした事実が突きつけられることを前提に、「約10年というハンディキャップをどう埋めるのか」を戦略的に考える必要があります。

詳しくは後述しますが、プログラミング言語を学ぶ情熱があることはもちろん、「学ぶプログラミング言語を決めた理由」も重要なポイントとなります。

「ただ何となく需要がありそうだから」「知人の意見を聞いて学ぶ言語を決めた」といった他人任せの転職は通用しません。

31歳未経験からの転職では主体的に情報を集め、確信をもてるような戦略を立てて行動しましょう。

業務とは別で学習時間の確保が必須

31歳未経験からITエンジニアとして活躍するためには、多少のシステム開発経験や現場での実務経験が問われます。

現場で通用するスキルを発揮するには、最低でも派遣社員などで2～3年のキャリアを積む必要があるといわれているほど、ITエンジニアの世界は厳しいものです。

入社後に企業で教育カリキュラムを提供してもらえる場合はその限りではありませんが、一般的に31歳未経験からの転職では、業務以外で自己学習の時間を設けることが重要です。

プログラミングスクールに通う

業務とは別に学習時間を確保する方法のひとつとして、プログラミングスクールでの学習が挙げられます。

プログラミングスクールでは、プログラミング言語の初学者に向けた教材が準備されていたり、現役のITエンジニアによるメンターサポートなどが実施されていたりするのが特徴です。

「独学ではスケジュールどおりに学びを深められるか不安」という方に利用をおすすめできます。

完全に独学で学習を続けていると、該当言語における難解ポイントや、つまずきやすいポイントで学習のペースが落ちることがあるでしょう。

プログラミング言語を学ぶ方の多くは、企業においてプログラミング言語・フレームワークの学習を推奨されたり、未経験からITエンジニア転職を目指したりしている人材です。

そのため、職場での稼働スケジュールや転職スケジュールに合わせて学びを深める必要があり、独学ではじきに限界を感じるかもしれません。

学習方法がわからない方や、自身の学習ペースではスケジュールに間に合わない人材は、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。

独学で学ぶ

2つ目の方法は、独学での学習です。

独学での学習では、「技術書・入門書を読む」「アプリで学ぶ」「実際にコードを記述してプログラムを稼働させる」などを実践していきます。

まず、全ての人材におすすめできるのが、技術書・入門書を読むことです。

特定のシステムやアプリ、プログラミング言語について解説した技術書・入門書には、その言語が開発された背景や他言語との関わり、利用分野、ビジネスへの応用例などが紹介されています。

プログラミング言語単体の知識だけでなく、その言語をとりまくさまざまな関連知識を網羅できる構成になっているため、初学者の学習に役立つでしょう。

また、「アプリ」「実際のコード記述」でもプログラミング言語を学べます。

プログラミングを学び始めたばかりの頃は、アプリで基本的な言語構造・構文を覚え、そのコードを実際に記述してプログラムが稼働するかどうかを確認すると効果的です。

実際の開発現場ではトラブルへの対応力も求められるため、どこにどのような問題が生じているか推測できるスキルを身につけておく必要があるからです。

さらに、トラブルシューティングにかかる時間の共有など、チームプロジェクトにおける臨機応変な行動力も求められるでしょう。

独学でのプログラミング開発経験は、こうした実践的な動きの習得に役立つため、転職前・転職後に取り組む時間を確保するのがおすすめです。

31歳未経験でITエンジニア転職を成功させるポイント

31歳未経験からITエンジニア転職を成功させるポイントとして、以下の5つが挙げられます。

31歳の未経験人材は、新卒入社からキャリアを積んでいるエンジニアと比べて、スキル・現場経験の両方において大きなハンディキャップを負っています。

不利な部分を少しでも埋めて転職を成功させるためには、「プログラミング学習への情熱」や「一時的な年収ダウンの許容」などがポイントになります。

プログラミングに情熱がある

31歳未経験でITエンジニアに転身した方は、既存社員とのスキル・実務経験のギャップを埋めるために、プログラミング学習に対して情熱をもっていなければなりません。

高い学習意欲がなければ、若手人材とのスキルギャップを埋めることは難しいでしょう。

また、30歳を超えると中堅社員としてマネジメントスキルも求められるため、並行的にさまざまな能力を身につける柔軟性も求められます。

一時的な年収ダウンを許容した

大学卒業後、新卒入社した企業に勤続してきた31歳の方はすでに約10年のキャリアがあるので、年収が入社時に比べてかなり上がったり、人によっては役職に就いていたりするでしょう。

そのため、未経験でITエンジニアに転職する際は、一時的な年収ダウンを覚悟しなければなりません。

ITエンジニア全体の平均年収は494万円であり、未経験者の年収はこれよりも低いと想定されるため、転職後の2～3年は大幅な年収ダウンを経験する可能性があります。

一時的な年収ダウンを許容できる状況でなければ、31歳未経験からのITエンジニア転職は難しいでしょう。

【参考記事】ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料｜求人ボックス給料ナビ

転職前に内容の充実したポートフォリオを作成した

いくら未経験転職といっても、プログラミング言語の学習経験や、システム開発経験が皆無であれば、企業に採用される可能性は低いでしょう。

特に30歳を過ぎた人材には、すぐにでも現場で活躍できるほどのポテンシャルが必要とされるからです。

転職前の学習時にポートフォリオを作成すれば、実践的にプログラミングスキルを学べるうえ、学習意欲や習得スキルを企業にアピールする材料にもなります。

独学でシステム・アプリケーションを開発して運用した経験や、オープンプロジェクトに参加して得た経験など、内容を充実させるとより効果的になるでしょう。

ポートフォリオの提出は必須ではありませんが、31歳未経験人材の転職成功を後押しするツールになるはずです。

前職の経験を活かせる職種を選んだ　

31歳未経験人材の転職では、前職の経験から応用できるスキル・経験を踏まえて求人に応募する必要があります。

たとえば、前職のマネジメント経験を活かすのであれば、「SE」や「アプリケーションエンジニア」などの上流工程を担う職種を目指すのもよいでしょう。

ただし、中にはシステム開発全体のフローを熟知していなければ務まらない難易度の高い求人もあるため、求人を精査する段階でしっかりと見分けなければなりません。

知識やスキルの習得を証明する資格を保有している

未経験からITエンジニア転職を成功させるためには、未経験というギャップを埋めるために、何らかのスキル・開発経験を提示することが重要です。

たとえば、以下のような資格が挙げられます。

そのほか、前職がIT業界であれば、「プロジェクトマネージャ試験」や「ITストラテジスト試験」などの資格取得がおすすめです。

転職エージェントのアドバイザーに無料相談することも有効です！

 31歳未経験人材がITエンジニアに転職する際の注意点

31歳未経験人材がITエンジニアに転職する際は以下の点に注意しましょう。

31歳未経験からのITエンジニア転職では、既存社員とのスキルギャップや経験差が明白に表れてしまいます。

そのため、転職後は特に学習時間を多く確保し、場合によっては休日も関連知識の習得に努めなければなりません。

そのくらいの努力を3年程度継続して、やっと既存社員と肩を並べられる程度に習熟していくのです。

また、その間は年収が大幅に下がったり、年下の社員が上司になったりする可能性もあり、さまざまなストレス環境下で成果を出していく姿勢が求められるでしょう。

31歳未経験人材のITエンジニア転職でおすすめエージェント

31歳未経験人材のITエンジニア転職でおすすめの転職エージェントをご紹介します。

Green

Greenは、登録するだけで企業からスカウトが届くIT業界特化型の転職サイトです。

プロフィールを充実させると企業の人事担当者からスカウトが届くほか、興味のある企業があれば「気になる」でアピールすることが可能です。

経験を問わないポテンシャル求人や、個人の開発経験・スクール通学経験を評価する求人もあるため、ぜひ登録してみてはいかがでしょうか。

テックゲート転職

テックゲート転職は、未経験からITエンジニア転職を目指せる転職支援サポートです。

20～30代の若手を対象としており、公式サイトには34歳からエンジニア転職を成功させた方の体験談も載っていたため、31歳でも充分にチャンスがあるといえるでしょう。

一人ひとりの理想のキャリアに寄り添った丁寧なヒアリングも強みですので、迷っている方はぜひ一度相談会に足を運んでみてはいかがでしょうか。

31歳エンジニア未経験で転職を成功させた体験談

30代未経験でもエンジニアへの転職は遅くないです。
自分は35歳。弟は33歳。義妹は31歳からエンジニアになってるので！

— Takuma @ Cloud Infrastructure Engineer (@aws_TakS07) June 13, 2023

【ご報告】
未経験からWebエンジニアとして内定を頂く事が出来ました。

Ruby,php中心に自社、受託開発のモダンな環境でキャリアをスタートさせる事が出来そうです。

31歳で、勇気が入りましたが、人生一度切りです。
行動あるのみ。頑張ろう。

本当にありがとうございます。#駆け出しエンジニア

— ota / 元アパレル店長からWebエンジニアやってます (@v8no39nyM7sUTgC) October 31, 2019

僕は昨年10月で退職し無職になり、絶対に転職を成功させなければならない状況になった

しかしこの状況が原動力になり、学習、ポートフォリオ開発、就職活動に本気を出せた

その結果、31歳未経験ながら自社開発兼受託開発企業へのエンジニア転職を勝ち取れた

やらざるを得ない状況を作ることは大事😎 https://t.co/CuilaL8rYf

— タクマ@Webエンジニア (@engineer_takuma) February 8, 2021

#今日の積み上げ

✅エンジニア就活
✅選考中企業のオフィス見学１件
✅最終面接１件
✅Progate PHP終了

31歳エンジニア未経験ですが、前職での経歴やスキルを評価していただき、内定をくれる企業がいることに感謝です。Wantedlyと職務職歴書は、なにより重要だと実感してます。#駆け出しエンジニア

— Urotan@エンジニア (@urotan2022) December 5, 2022

そういえばですが来月からスタートアップで働きます！
主にDjangoを使う予定です！

そして埼玉から大阪に引っ越します😌
念願の徒歩通勤😎
31歳未経験独学でもエンジニアになれました！

やっとスタート地点ですね。#駆け出しエンジニアと繋がりたい

— Tomoya Takeuchi (@TomoyaTakeuchi4) December 29, 2020

この度、Webエンジニアとして内定をいただくことができました。

モダンな環境で、人柄も素敵な方々ばかりで、楽しみです。

8月から勉強を始め、31歳+未経験+独学+働きながらでしたが、諦めずに続けてよかったです。

転職はゴールではなくスタートなので、今まで以上に勉強していきたいと思います。

— hiro-engineer@未経験からエンジニア (@CocoaEngineer) November 11, 2019

僕はスクール後（31歳）に会社辞めて、時給1500円のアルバイトしつつ希望年収200万円で転職活動して年収300万で就職。既婚片働きで貯金を切り崩しながらの生活だったけど、貢献するどころか同僚の手間を増やすだけの未経験エンジニアに現場経験を積ませてもらえたのはありがたさしかない https://t.co/taunRyFrK0

— 堤修一 / Shuichi Tsutsumi (@shu223) June 14, 2020

まとめ

31歳未経験人材がITエンジニアに転職する際は、既存社員とのスキルギャップ・経験差を実感しながらも、成果を出す強い精神力や、一時的な年収ダウンなどを経験しながらハンディキャップを埋めていく努力が求められます。

また、継続的に学習を続ける意欲と、厳しい環境下で成果を出す忍耐力を素養として高めておくことも必要です。

稀に前職経験を活かせることもありますが、基本となるプログラミングスキルや実務経験がなければ、現場で活躍することは難しいでしょう。

転職エージェントに相談すれば、エンジニア未経験者でも転職を成功させるためのアドバイスや転職支援を受けられるはずです。

プロのキャリアアドバイザーの力を借りて、ITエンジニア転身への一歩を踏み出しましょう。