「看護師は何歳まで夜勤を続けられる？」
「なるべく夜勤が楽な職場を探したい」

夜勤勤務がある看護師の中には、このような悩みを持っている人も多いでしょう。

看護師の夜勤を続けたいと考えている人は、将来的なキャリアプランを考えるためにも、夜勤に年齢上限があるのかを知っておく必要があります。

この記事では、看護師の夜勤の上限年齢や夜勤を続けるメリット・デメリットを解説します。

さらに、夜勤が辛いと感じている人におすすめの職場も紹介しているので、看護師の夜勤について悩んでいる人は、最後まで読んで参考にしてください。

看護師の夜勤は何歳まで行えるのか？

看護師として夜勤を続ける年齢に上限はあるのでしょうか？ここでは、看護師の夜勤の制限や実態について解説します。

看護師の夜勤に上限年齢はない

看護師の夜勤に法律上の年齢制限はありません。労働基準法第61条では18歳未満の深夜勤務が禁止されていますが、上限年齢については規定がないため、雇用する病院や施設が許可すれば何歳でも夜勤勤務が可能です。

実際、60代や70代で夜勤を続けている看護師もいます。

ただし、年齢とともに体力や健康面での負担が増えるため、体調管理や勤務状況を考慮しながら、無理のない範囲で働くことを心がけなければいけません。

夜勤をいつまで続けるのかは個人の事情によって異なる

看護師が夜勤をいつまで続けられるかは、人それぞれの体力や生活環境によって異なります。

たとえば、子育てや親の介護など家庭の事情で夜勤が難しくなるケースもあります。また、体力面でも個人差があり、40代でも問題なく夜勤をこなす人もいれば、30代前半で体力的に厳しく感じる人もいるでしょう。

夜勤を負担に感じ始めた場合は、無理をせずなぜ辛いのかを考えて、職場環境や勤務条件を見直すことを検討してみてください。

夜勤が辛いと感じる看護師は25歳～34歳に多い

夜勤を辛いと感じて退職理由に挙げる看護師は、25歳～34歳の若手世代に多い傾向があります。日本看護協会の調査では、退職理由が「夜勤の負担が大きいから」と答えた看護師は、25歳～34歳に多くいました。

これは、この年代が結婚や出産などライフイベントと重なりやすく、生活リズムの乱れによる体調不良やストレスを感じやすいことが考えられます。

また、新卒から働き始めて数年が経ち、仕事量や責任が増え始める時期で、精神的・肉体的負担が大きくなることも原因の1つです。

参考：「日本看護協会 2023（令和5）年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書」

看護師が夜勤を続ける4つのメリット

看護師が夜勤を続けると、次のようなメリットがあります。

ここでは、夜勤を続けるメリットを詳しく解説します。

日勤と比較して給与が高い

看護師が夜勤を続ける最も大きなメリットは、日勤よりも給与が高い傾向にあることです。夜勤を行うと夜勤手当が支給されるため、同じ勤務時間でも収入に大きな差が生まれるのです。

たとえば二交代制の夜勤の場合、1回あたり1万円程度の手当がつくことが一般的です。月に数回夜勤をするだけでも年収で数十万円以上の差になるため、この給与の高さから夜勤を続けたいという看護師が多いのです。

経済的に余裕を持ちたい看護師にとって、夜勤勤務は魅力的な働き方だと言えるでしょう。

昼間の自由な時間が増える

昼間に自由な時間を確保できることも、看護師が夜勤を行うメリットです。夜勤が明けるのは朝方のため、帰宅から次の勤務まで自由な時間が使えます。つまり、他の職業の人が働いている間に休むことができるのです。

たとえば、銀行や役所での手続き、美容院や習い事など平日の昼間しかできない用事も済ませやすくなります。さらに、休日に混雑する商業施設や観光地なども、平日昼間なら空いていることが多いでしょう。

このように、夜勤明けの時間を有効活用できるのが夜勤を続けるメリットの1つです。

通勤ラッシュを避けられる

看護師が夜勤勤務を続けるメリットとして、通勤ラッシュの混雑を避けられる点も挙げられます。特に都市部では、通勤時間帯に利用する電車やバスは混雑するため、ストレスが溜まりやすいでしょう。

しかし、夜勤の場合は夕方から翌朝までの勤務になるため、通勤ラッシュと重ならず快適に通うことができるのです。

通勤ラッシュに遭遇しなければ無駄な疲労が蓄積することがないため、集中して仕事に向き合えます。

スキルをより早く磨ける

看護師として早くスキルアップしたい人には、夜勤がおすすめです。夜勤は少人数体制で業務を行うため、看護師それぞれが幅広い業務経験を積めるのです。

夜勤では、患者さんの急変や緊急処置などに対応するケースが多く、自分自身で判断し行動することが求められます。夜勤で幅広い経験を積むことで、スキルアップや自信につながるでしょう。

看護師としてのキャリアを広げたいという方にとって、夜勤はメリットが大きい働き方と言えます。

看護師が夜勤を行うデメリット

看護師の夜勤にはメリットが多い一方で、デメリットもあります。

ここからは、夜勤のデメリットを詳しく見ていきましょう。

生活リズムが乱れやすい

看護師の夜勤は、昼夜逆転により生活リズムが乱れやすくなる点がデメリットです。

人間には本来、朝起きて夜に眠るという自然な体内時計が備わっています。しかし、夜勤は普段寝ている時間帯に働くため、睡眠不足や自律神経の乱れなど体調不良につながることがあります。

たとえば、夜勤明けに十分な睡眠が取れず慢性的に疲労を感じたり、食欲不振になったりすることがあります。

日勤と夜勤を交互にこなす場合は、体がついていかず業務に支障が出ることも考えられるでしょう。

家族や友人と予定を合わせにくい

看護師の夜勤は、家族や友人との予定が合わせづらくなるというデメリットがあります。

多くの人は、日中に働き夜間に睡眠を取るのが一般的な生活スタイルですが、夜勤の看護師はその逆になってしまうためです。

家族と同居している看護師の場合、一緒に食卓を囲む機会やコミュニケーションを取る時間が減り、すれ違いを感じることがあります。また、友人と休みを合わせ辛いため、疎遠になってしまうこともあるでしょう。

何歳まで夜勤を続けるか悩んでいる看護師に向いている職場

夜勤をいつまで続けるか悩んでいる看護師には、以下の職場がおすすめです。

ここでは、上記の職場を詳しく解説します。

有料老人ホーム

有料老人ホームとは、高齢者が暮らしやすいサービスを受けながら生活できる施設です。看護サービスを24時間提供している有料老人ホームでは、介護スタッフとともに看護師も夜勤を行います。

有料老人ホームの入居者は健康状態が比較的安定しているため、病院と比較すると看護師の負担は軽い傾向にあります。さらに、介護業務は介護士が担当するため、看護師の力仕事の負担は少ないでしょう。

そのため、無理なく夜勤を続けたいという人は、転職先として有料老人ホームを検討してみましょう。

有床クリニック

有床クリニックとは、院内に19床以下の入院用ベッドが設置されている医療機関のことです。

有床クリニックは病院と比べて患者数が少なく、患者の状態も比較的安定しているため、業務量が少ない特徴があります。

たとえば、睡眠時無呼吸症候群の治療や療養目的の入院患者など、急変リスクが低い患者が多く、落ち着いて夜勤業務を行えます。またスタッフ数も少人数であるため、人間関係のストレスも軽減され、自分のペースで働くことができるでしょう。

ただし、有床クリニックは減少傾向にあるため、求人が見つかりにくいことを理解しておく必要があります。

介護老人保健施設

介護老人保健施設とは、要介護高齢者が自宅への復帰を目指すための施設です。

介護老人保健施設は病院と比べて医療処置が少なく、入所者も比較的容態が安定している方が多いため、看護師の負担は少ない傾向にあります。

また、おむつ交換や体位変換など身体的負担の大きい業務は基本的に介護士が担当するため、看護師は医療業務に専念できます。実際、60代以上でも介護老人保健施設で夜勤を続けている看護師が多くいるため、高齢になっても働きやすい職場だと言えます。

病院以外の転職にはエージェントの利用がおすすめ

病院以外の職場への転職は、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントとは、求人紹介や選考対策などのサポートを無料で受けられるサービスです。

転職エージェントを利用する主なメリットは次の3つです。

ここで紹介するメリットを参考に、転職エージェントの利用を検討してみてください。

希望条件に合った求人を紹介してくれる

転職エージェントは、利用者の希望条件や強みに合った求人を紹介してくれるため、効率的に転職活動が進められます。

たとえば、「夜勤なし」や「残業少なめ」など具体的な希望を伝えると、それにマッチした求人を厳選して提案してくれます。また、自分では見つけられない「非公開求人」を紹介されることもあり、思いも寄らない好条件の職場が見つかるかもしれません。

自分1人では良い求人が見つかるか不安だという人は、転職エージェントを活用して希望条件に合った求人を紹介してもらいましょう。

求人情報だけではわからない情報が得られる

転職エージェントは提携先の企業と強いつながりを持っているため、転職エージェントを利用すれば、求人サイトや企業のホームページでは見つからないリアルな情報が手に入ります。

具体的には、職場の雰囲気や離職率、従業員満足度などの情報が得られます。さらに、人事制度の利用実態も知れるため、育休・産休などの福利厚生の確認にも役立つでしょう。

転職エージェントを利用して求人票に載っていない情報を得ることで、自分に合った職場かどうかが判断できます。

選考対策のサポートが受けられる

転職エージェントは面接対策や書類添削など、選考を突破するためのサポートも充実しています。転職エージェントで受けられる選考対策には、主に以下が挙げられます。

さらに、転職エージェントは過去の実績から企業が重要視するポイントを把握しています。

転職エージェントの選考対策を受ければ、自信を持って選考に臨めるでしょう。

何歳まで夜勤を続けるか悩んでいる看護師におすすめ転職エージェント3選

ここでは、転職を検討している看護師におすすめの転職エージェントを3つ紹介します。

レバウェル看護

レバウェル看護は看護師求人に特化した転職エージェントで、業界最大級の求人数と徹底した職場情報の収集が魅力です。

レバウェル看護では、15万件以上の求人を取り扱っています。また、年間4,000回を超える職場訪問を通じて、職場の雰囲気や退職理由などの情報を把握しています。それにより、求職者の希望条件に合った求人を紹介し、入社後のミスマッチを防ぐことができるでしょう。

メールだけでなくLINEでのやり取りも可能なため、隙間時間で効率的に転職活動が進められる点も特徴です。初めて転職する人や働きやすい職場を探す人におすすめの転職エージェントです。

ナース専科 転職

ナース専科 転職は、累計利用者数100万人以上を誇る看護師に特化した転職エージェントです。20万件以上の求人数を取り扱っているため、幅広い選択肢の中で応募企業を選べます。

ナース専科 転職には地域専任制のキャリアパートナーが在籍しており、各エリアの医療機関の内部事情や雰囲気、人間関係など詳細な情報を把握しています。キャリアパートナーのサポートにより、自分に合った求人が見つかるでしょう。

また、キャリアパートナーは70時間以上の研修を受けているため、利用者は専門性の高いアドバイスが受けられます。履歴書・職務経歴書の添削や面接対策、条件交渉のサポートにより、質の高い選考対策ができます。

看護roo!転職

看護roo!転職は、看護師に特化した転職エージェントで、19万件以上の求人数を取り扱っています。全国各地の求人を取り揃えているため、地方で転職活動を行っている人も安心して利用できるでしょう。

看護roo!転職は「エージェント求人」と「直接応募求人」の2種類から求人を選べます。そのため、自分のスタイルに合った転職活動が行えることが魅力です。

看護roo!転職は、面接対策や履歴書・職務経歴書添削、条件交渉など手厚いサポートが受けられるため、初めて転職する人におすすめです。また、LINEでの相談も可能なため、在職中でも効率良く転職活動を行えます。

まとめ

この記事では、看護師が何歳まで夜勤を続けられるのか、さらに夜勤を続けるメリット・デメリットについても解説しました。

看護師の夜勤は法律に上限制限はないため、個人の事情によっていつまで続けるのかが異なります。

看護師が夜勤を続けるメリットとして、日勤と比べて給与が高いことや通勤ラッシュを避けられる、スキルをより早く磨けることなどが挙げられます。一方で、生活リズムが乱れやすい、家族や友人と予定を合わせにくいというデメリットもあります。

どうしても夜勤が辛くて看護師の仕事を続けられないという人は、転職エージェントを活用して転職活動をおこなってみましょう。

この記事で紹介した内容を参考にすれば、自分に合った職場が見つかるかもしれません。