「退職代行サービスは弁護士法違反って本当？」
「利用するのは違法なの？」

退職代行を使いたいと思いつつも、上記のような疑問があり、利用をためらっている方もいるのではないでしょうか。

結論、退職代行サービスを利用すること自体は違法ではありません。

ただし、退職代行のなかには弁護士法違反に該当するサービスもあります。

ですが「退職代行サービスが弁護士法違反に当たるケースとは？」「安心して利用できる退職代行サービスはないの？」と疑問がわくと思います。

そこで、本記事では退職代行サービスが弁護士法違反に当たるケースや、安心して利用できる退職代行サービスをまとめました。

記事を読めば、退職代行サービスに関する不安を解消できるでしょう、

退職代行サービスを利用するか悩んでいる方は、最後まで読んでみてください。

あわせて読みたい：退職代行おすすめ23社比較ランキング【2025年2月】サービス内容や料金・評判を解説

退職代行サービスの利用自体は違法ではない

退職代行サービスを使いたいと思いつつも、違法性がないか心配な方は多いでしょう。

結論、退職代行サービスの利用自体は違法ではありません。

退職の意思を本人が伝えなければいけないと定めている法律はないからです。

そのため、第三者である退職代行サービスに依頼して、退職の意思を伝えてもらったとしても、法的には問題ないでしょう。

関連記事：退職代行は違法？使わないほうがよい場合と違法にならないサービスの選び方を紹介

退職を認めない会社が違法にあたる可能性も

とはいえ、なかには「退職代行を利用するのは違法だから認めない」と圧力をかけて、辞めさせないようにしてくる企業もあるかもしれません。

しかし、企業が退職を認めない行為は違法にあたる可能性があります。

労働者には自由に退職できる権利があるからです。

法的根拠は、日本国憲法第18条の「奴隷的拘束の禁止」と、同第22条の「職業選択の自由」です。

日本国憲法第18条

何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

日本国憲法第22条1項

何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

引用：日本国憲法｜e-Gov法令検索

また、民法の規定では、期間の定めがない労働者はいつでも退職の意思を伝えられることになっています。

民法第627条1項

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用：民法第627条1項｜e-Gov法令検索

そのため、企業側は正当な理由なく社員の退職を拒否できません。

退職代行サービスが弁護士法違反に当たるケース

退職代行サービスの利用自体は違法ではありませんが、退職代行サービスが非弁行為をした場合、弁護士法違反に該当します。

非弁行為とは、弁護士以外の者が報酬を得る目的で法律事務をおこなうことです。

法律事務に当たる業務の例は、以下のとおりです。

上記の業務を弁護士以外の者がおこなった場合、違法となります。

ただし、労働組合には団体交渉権が与えられているため、会社と交渉しても問題ありません。

民間企業が運営する退職代行の場合は、退職の意思を会社に伝えるだけであれば、違法とはいえないでしょう。

しかし、会社との交渉をおこなうと非弁行為に該当し、違法になる可能性があります。

場合によっては弁護士運営の退職代行を利用しよう

民間企業が運営する退職代行サービスを利用するのが不安な方は、弁護士が運営する退職代行サービスに依頼してみましょう。

弁護士が運営している退職代行サービスに依頼するメリット・デメリットを以下にまとめました。

メリット	デメリット
訴訟への対応も可能 弁護士法違反の心配がない 会社との交渉を代行してもらえる 健康保険や年金など、退職に伴う手続きに関するアドバイスを受けられる	民間業者と比べて費用が高い

民間企業・労働組合が運営している退職代行サービスと比べて、サポート範囲は広いです。

	民間企業	労働組合	弁護士
退職意思の伝達
給料の未払いや有給休暇などの交渉対応
訴訟対応

弁護士が運営している退職代行サービスであれば、有給休暇の取得や退職金の金額に関する調整・未払い残業代の請求交渉を代行してもらえます。

費用の相場は5万円〜10万円と高めではありますが、ハラスメント被害に対する慰謝料請求や裁判への対応も可能です。

会社との交渉を代行してもらいたい方や、訴訟を検討している方は、弁護士が運営している退職代行サービスの利用を視野に入れてみてください。

関連記事：退職代行は弁護士に相談したほうが安心？業者と弁護士それぞれの違いを徹底解説

弁護士が運営しているおすすめの退職代行サービス2選

ここでは、弁護士が運営している退職代行サービスを紹介します。

それぞれの特徴・メリットを詳しく解説しているので、安心して利用できる退職代行サービスを探している方はチェックしてみてください。

民間企業・労働組合が運営している退職代行サービスについては、以下の記事にまとめています。

関連記事：退職代行おすすめ23社比較ランキング│サービス内容や料金・評判を解説

弁護士法人みやび

弁護士法人みやびは、2009年に設立した弁護士事務所です。

有給休暇・残業代・退職金の交渉を代行してもらえるのはもちろん、退職後も無期限でサポートを受けられます。

万が一、離職票などの必要書類が届かない場合でも対応してもらえるので、安心して依頼できるでしょう。

希望者には転職先のサポートも実施しているので、退職後のキャリアが心配な方も大丈夫です。

料金は、会社員・アルバイト・公務員の方が55,000円（税込）〜、自衛隊・業務委託の方が77,000円（税込）〜です。

まずは、LINE・メールで無料相談を受けて、自分に合うサービスなのか確かめてみてください。

関連記事：退職代行「弁護士法人みやび」の評判｜口コミ・他業者との違い・利用方法を解説

フォーゲル綜合法律事務所

フォーゲル綜合法律事務所は、企業法務・債務問題・離婚など、幅広い分野のトラブルを扱う弁護士事務所で、退職代行も実施しています。

これまでに1万件以上の代行実績があるため「本当にきちんと退職できるのかな...」と心配な方も安心して依頼できるでしょう。

サポート内容や雇用形態によって料金は異なりますが、なかには3万円台のプランもあり、追加費用や成功報酬は発生しません。

そのため「弁護士に依頼したいけど、金銭面が心配...」と悩んでいる方におすすめです。

正社員はもちろん、有期雇用や夜職の方も問題なく利用できます。

LINEで24時間いつでも相談できるので、登録して退職に関する悩みや不安を伝えてみましょう。

退職代行サービスの利用を考えている方によくある質問

最後に、退職代行サービスの利用を考えている方によくある質問に回答します。

退職代行サービスの利用にあたって不安や悩みがある方は、チェックしてみてください。

退職代行を利用して後悔しないためにはどうすればいい？

退職代行を利用して後悔しないためには、選び方のポイントをおさえておきましょう。

退職代行サービスを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

以下の記事でも、退職代行サービスを利用して失敗しないためのポイントをまとめています。

関連記事：退職代行を利用すると後悔する？利用者の声・失敗しないためのポイント

弁護士「監修」の退職代行サービスは安心して利用できる？

退職代行サービスのなかには、公式サイトで「弁護士監修」と記載している業者も多く存在します。

しかし、弁護士監修だからといって、必ずしも安心して利用できるわけではありません。

弁護士から助言を受けているだけで、実際には弁護士ではない民間企業が会社との交渉などの法律事務をおこなっている場合があります。

ちなみに、弁護士以外の者（※労働組合は除く）が法律事務をおこなうのは、弁護士法違反です。

ただし、退職の意思を会社に伝えているだけであれば、弁護士法違反に当たらない可能性が高いです。

そのため、会社との交渉や訴訟の必要がない場合は、民間企業が運営する弁護士監修の退職代行の利用を検討しても良いでしょう。

弁護士による退職代行サービスを利用して失敗するケースはある？

弁護士が運営している退職代行サービスを利用して、失敗するケースは限りなく低いです。

法律に基づいて適切な対応をしてくれるので、できるだけ確実に辞めたい方は利用を検討してみてください。

関連記事：退職代行を弁護士に任せて失敗することはある？失敗の事例と起こりうるトラブルとは

退職代行サービスを利用して損害賠償請求されることはある？

退職代行サービスを利用しても、損害賠償請求される可能性はそれほど高くありません。

なかには「退職代行を利用したら、損害賠償請求する」と圧力をかけてくる企業もあるでしょう。

しかし、企業側の主張には正当性がないため、それほど気にする必要はありません。

ただし、度重なる無断欠勤や引き継ぎの拒否などにより、会社に損害を与えた場合は損害賠償請求される可能性があります。

損害賠償請求されるリスクを下げたい方は、以下の点を意識して退職代行サービスを利用しましょう。

関連記事：退職代行を利用すると損害賠償請求されやすい？｜退職代行で発生するリスクを解説

万が一弁護士法違反の退職代行を利用してしまったらどうなる？

万が一、弁護士法違反の退職代行サービスを利用しても、労働者が罰を受ける可能性は低いでしょう。

処罰を受けるのは、退職代行サービス側です。

ただし、退職が無効になる可能性があるため、退職代行を利用する際は運営元をチェックして必要なサポートを受けられるか確かめましょう。

どうしても不安な場合は、弁護士が運営している退職代行サービスの利用を検討してみてください。

まとめ

退職代行サービス自体は弁護士法違反ではありません。

しかし、弁護士以外の者が会社との交渉などの法律事務をおこなった場合は、弁護士法違反に該当する可能性があります。

会社との交渉が必要な方は、弁護士が運営している退職代行サービスを利用することを検討してみてください。

弁護士が運営している退職代行サービスであれば、有給休暇の取得に関する交渉や残業代の請求、法的トラブルへの対応が可能です。

最後に、もう一度弁護士が運営している退職代行サービスをまとめておきます。

いずれもLINEで無料相談を受け付けているので、まずは退職に関する悩みや不安を伝えたうえで、自分に合ったサポートを受けられるか確かめてみましょう。