未経験でシステムエンジニアへの転職を目指している方のなかには「未経験転職はハードルが高い」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、未経験でもシステムエンジニアに転職することは可能です。

しかし、システムエンジニアは専門的な職種であるため、プログラミングの基礎やITに関する知識はもちろん、問題解決力やコミュニケーション能力を求められるケースがあります。

そこで、この記事では、システムエンジニアの仕事内容や必要なスキル、未経験転職のコツなどを解説しています。

システムエンジニアの転職を目指している方は参考にしてください。

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システムエンジニア(SE)とは

システムエンジニアとは、システムの設計・開発・導入・運用・保守など、幅広い業務に携わるエンジニアです。

企業や組織の業務効率化やシステムの改善・強化など、情報化社会において欠かせない存在として、多くの企業や組織で求められています。

ここでは、システムエンジニアの仕事内容や平均年収を紹介します。

システムエンジニアの仕事内容

システムエンジニアの仕事は、フロントエンドエンジニア、サーバーエンジニアなどの業務が含まれることがあるため、幅広い分野を担当していることが一般的です。

担当業務は企業やプロジェクトによって異なります。

しかし、知識がつけばつくほど、下流工程から上流工程までどこでも担当できるようになるため、順当にキャリアを積んでいけば、クライアントとシステムの設計で要件定義を作成できるまでになるでしょう。

システムエンジニアの平均年収

未経験からスタートする場合、システムエンジニアの平均年収は、年収300万円〜400万円程度と言われています。

ただし、業界や地域によっても異なるため、一概には言えません。経験年数ごとの平均年収は以下の通りです。

経験年数	平均年収
1年未満	約300万円
1年〜3年	約350万円
3年〜5年	約400万円
5年〜10年	約500万円〜約600万円
10年以上	約600万円〜約800万円

【参考記事】システムエンジニア（SE）の平均年収はいくら？年齢・経験・男女による違いは？｜moveIT!

ただし、これらはあくまでも目安であり、個人のスキルや経験、勤務地や企業規模によって異なる場合があります。

優秀なシステムエンジニアは、20代で800万円を超えるケースも見られます。

未経験者でもシステムエンジニアになれる理由

この項目では、未経験者でもシステムエンジニアになれる理由について詳しく解説します。

IT業界全体のエンジニアが不足しているから

現在、IT業界では新しい技術やサービスが次々と生まれ、需要が拡大しています。

しかし、エンジニア職は高度な専門知識や技術力が求められる職業です。また、技術の進化が早いため、常に新しい知識や技術を学び続ける必要があることも、エンジニア職の難しさを増幅させる要因となっています。

そのため、エンジニア不足の課題を抱えている企業では未経験でも企業に採用される可能性があると言えるでしょう。

エンジニア採用を強化している企業が増加しているから

企業は新しい技術を追いかけるために人材を求めており、システムエンジニアに限らず、IT業界全体のエンジニアが不足しているのです。

IT業界全体のエンジニアが不足していることから、未経験のシステムエンジニア採用を強化している企業が多くなっています。

たとえば、マイナビ転職などの転職エージェントを確認してみると、「IT業界に興味がある人」「エンジニアの勉強をしている人」などの記載が応募条件に含まれているケースも見られます。

また、人材不足を解消するために、未経験者でもエンジニアになるための研修プログラムや教育プログラムを提供する企業も増えてきているのです。現在は気軽にエンジニアで使用する言語やWebアプリ技術を学べるオンラインスクールが多く存在していますので、未経験でも参入機会はあります。

システムエンジニアに挑戦すべきか悩んでいる人は、一度学んで適正があるか確認してみるとよいでしょう。

システムエンジニアへの未経験転職におすすめのエージェント

この項目では、システムエンジニアへの転職活動を進めるなかでおすすめの転職エージェントを紹介します。

Green

リクルートエージェント

公式サイト：https://recruitagent.jp/

リクルートエージェントは、多数の非公開求人を抱える大手転職エージェントです。

IT業界だけでなく幅広い業界に精通したキャリアアドバイザーがサポートしてくれるため、視野を広く持った転職活動ができます。

提出書類の添削や面接対策など、転職をスムーズに進めるためも実用的なサポートも充実しています。

自分のアピールポイントがわからない場合でも、面談を重ねる中でプロから強みや適性を提示してもらえるでしょう。

システムエンジニアに向いている人の特徴

システムエンジニアの仕事は、単なるプログラマーやコーダーではなく、システム全体を設計・構築し、運用します。

そのため、求められる力は技術力だけではありません。ここでは、システムエンジニアに向いている人の特徴をいくつか挙げてみます。

新しい情報や技術を取り入れることができる

IT業界は日々進化しており、新しい技術やツールが登場することが多いため、常に最新の情報にアンテナを張り、柔軟な対応が求められるでしょう。

たとえば、クラウド、ビッグデータ、人工知能、ブロックチェーンなどの分野は、今後ますます重要性が高まっていくと考えられています。そのため、新しい情報や技術を積極的に取り入れることができる人は、システムエンジニアに向いていると言えます。

また、自己学習によって新しいスキルを習得することも重要であり、意欲的に技術を学んで成長することが求められるでしょう。

コミュニケーションを取ることが得意

システムエンジニアに限らず、ITエンジニア全体に共通して技術的な知識やスキルを持つことが求められますが、それだけでなくコミュニケーション能力も必要です。プロジェクトの要件やスケジュール、進捗状況などを関係者と共有したり、チームメンバーやクライアントと意見を交換したりと円滑なコミュニケーションを行える能力が求められます。

また、技術的な問題が発生した場合にも、課題を明確に定義し、関係者と共有することが必要不可欠です。

現時点でコミュニケーションスキルに自信がない人でも、自分の意見を明確に表現できるように本などから知識を得ておきましょう。

マネジメント経験がある

マネジメント経験があると、複数チームの取りまとめやプロジェクトのスケジュール、予算、品質管理を円滑に進められるでしょう。

また、マネジメント経験がある人は、プロジェクト全体を俯瞰的に見ることができて、効率的にシステムを設計できる可能性があります。ただし、マネジメント経験があるからといって必ずしもシステムエンジニアに向いているわけではありません。

システムエンジニアは、技術に対する深い理解や、開発に必要なスキルや知識が求められるため、技術的な素養や経験も必要不可欠です。

また、エンジニアチームとクライアントの間に立ち、システム要件や要件定義書を正確に作成する必要もあります。

システムエンジニアに向いていない人の特徴

システムエンジニアとしての業務には、高い専門知識やスキルが必要であるため、向いていない人も存在します。

ここでは、システムエンジニアに向いていない人の特徴について紹介します。

【関連記事】「システムエンジニアはやめとけ・きつい」と言われる理由7選と実情

受け身で仕事をしてしまう

システムエンジニアには、自発的に課題や問題を発見し、解決する能力が求められます。

受け身で仕事をしてしまうと、問題解決やシステム開発の進捗に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。

また、IT業界は常に新しい情報や技術の取り入れが求められるため、受け身でいると成長が遅れるばかりか仕事においても不利になってしまいます。

エンジニアとして活躍したい人は、能動的に行動できるように訓練していきましょう。

納期を守れない

納期を守ることはシステムエンジニアにとって非常に重要な要素です。

納期の厳守は、チーム全体のスケジュールやプロジェクトの成功にも直結します。

特にITエンジニアは、1つのシステムを構築するために多くのエンジニアチームと連携して作業を行います。

納期の遅れは他のチームにまで影響を与え、全体の進捗に支障が出てしまうのです。

納期を守るために、時間管理や優先順位の付け方、タスクの見積もり方法などのテクニックを身につけておきましょう。

未経験からシステムエンジニアになるために必要なスキル

未経験からシステムエンジニアを目指す場合、必要なスキルは多岐にわたります。

プログラミングの基礎やITに関する知識はもちろん、問題解決力やコミュニケーション能力なども必要です。

ここでは、未経験からシステムエンジニアになるために必要なスキルについて詳しく解説します。

HTML/CSS

HTML/CSSは、フロントエンドエンジニアやWebデザイナーなど、WebサイトやWebアプリケーションのUI/UX設計や実装を行うエンジニアにとっては必須のマークアップ言語です。

HTML/CSSを使ってWebページのレイアウト、デザイン、動きなどを実装し、ユーザーにとって使いやすく、魅力的なUI/UXを提供しています。

一見すると、システムエンジニアには必要ないスキルのように思えますが、WebアプリケーションやWebサイトの開発において、フロントエンド部分を担当する場合があります。

そもそも、HTML/CSSは未経験者でも独学で習得しやすい言語です。

JavaScript

JavaScriptは、Webページに動きをつけるために使用し、Webアプリケーションの実装には欠かせないプログラミング言語です。

システムエンジニアは、Webアプリケーションの開発やサーバーサイドでJavaScriptを使用することもあります。

そのため、システムエンジニア未経験の人は、JavaScriptの知識とスキルを持っていると業務に活かせる機会があるでしょう。

基本的なデータベースの操作

データベースはシステムの中心的な役割を担うため、システムエンジニアがシステムの開発や運用を行う上で必要不可欠です。

データベースに関する知識が不足していると、システムの開発や運用に問題が生じる可能性があります。

主な操作として、データの保存や検索、集計などの基本的な操作を行える必要があるでしょう。

また、データベースの設計や最適化に関する知識も求められます。

未経験でシステムエンジニア転職を目指す際は、データベース操作の基礎技術を学習して積極的にスキルを磨いておきましょう。

コミュニケーションスキル

システムエンジニアは、フロントエンドやサーバーエンジニアなどのチームと開発を進めるケースが多いため、コミュニケーションスキルが必要です。

チームメンバーやクライアントとのコミュニケーションが不十分であると、プロジェクトの要求事項やスケジュールに誤解が生じることがあり、プロジェクトの進行に影響を及ぼす可能性があります。

未経験からシステムエンジニアになるためにおすすめの資格

IT業界は今、急速に発展を遂げており、特にシステムエンジニアとしての需要が高まっています。

しかし、未経験からシステムエンジニアに転職するのは簡単ではありません。

未経験からIT業界への転職を目指す人は、資格取得が有効な手段の1つとして注目されています。

ここでは、未経験からシステムエンジニアになるためにおすすめの資格を紹介します。

ITパスポート

ITパスポートは情報処理技術者試験の一種で、IT業界に関する基礎的な知識を網羅している資格です。

情報処理技術者試験の中でも初級の資格で、未経験からシステムエンジニアになるためのステップとして、ITパスポートを取得することをおすすめする人も多くいます。

また、コンピュータの基本的な知識やハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティ、プログラミングなど幅広い分野の基礎的な知識を習得可能です。

ただし、ITパスポートは未経験者でも比較的簡単に取得できる資格のため、試験内容自体はそこまで専門性の高いものではありません。

そのため、IT業界においては、実務経験やさらに高度な専門知識が求められます。

ITパスポートを取得しただけでは、就職やスキルアップに限界があるということを覚えてきましょう。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、未経験者がシステムエンジニアになるために有用な国家資格の1つです。

コンピュータや情報処理に関する基礎的な知識や技術を有することを証明する資格であり、システムエンジニアに必要なスキルの一部をカバーしています。

たとえば、コンピュータシステムやネットワーク、データベース、アルゴリズム、プログラミングなどが挙げられます。

また、基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の中でも最も基本的な知識を問う試験です。

IT業界での知識やスキルを証明する資格として認知度が高いため、システムエンジニア未経験でも転職に有利に働く場合があります。

基本情報技術者試験を取得して余裕があれば、より難しい応用情報技術者試験の勉強をしてみましょう。

未経験からシステムエンジニアを目指すときの注意点

未経験からシステムエンジニアを目指す場合、業界に飛び込む前に注意すべき点がいくつかあります。

ここでは、未経験からシステムエンジニアを目指す際に注意すべきポイントをいくつか解説します。

転職先の研修内容が充実しているか

未経験からシステムエンジニアを目指す場合、転職先の研修内容が充実しているかを注意することは非常に重要です。

一般的に、IT業界は急速に変化しており、新しい技術やツールが常に導入されています。

そのため、充実した研修プログラムがある企業であれば、最新の技術や知識を習得でき、スキルアップにつながる可能性が高いです。

さらに、システムエンジニアは、コンピューターシステムの設計・開発・運用に携わるため、プログラミング言語やデータベース、ネットワークなどの幅広い技術的知識が必要とされます。

入社後の研修内容次第では、知識が身につかないまま仕事をしなければならないため、研修が不十分だと躓いてしまうでしょう。

研修内容は、採用情報や求人情報に掲載されていることがあります。

企業の公式サイトや転職サイトなどから情報を収集しましょう。

業務に見合った給料がもらえるか

システムエンジニアに限られた話ではありませんが、未経験からITエンジニアに転職する場合、適正な給与を得られるかどうかを確認することが必要です。

業界内の平均的な給与水準や同じ業種と比較して、求人情報の給料を確認しましょう。

条件を絞らず「システムエンジニアとして就職できればどこでも良い」などの背景で転職をしてしまうと、想定していた給料よりも安く、後から後悔してしまう恐れがあります。

希望する業務に就くことができるか

システムエンジニアの業務範囲は広く、プログラム開発やデータベース設計、ネットワーク構築、システム監視・運用管理、テストや品質管理、プロジェクト管理など多岐にわたります。

仮にシステムエンジニアとして担当したい業務がある場合は、希望する業務内容が含まれているのか求人票をよく確認しておきましょう。

しかし、未経験からシステムエンジニアに転職する際は、希望する職種につけるかどうかは、自分自身の希望や適性、スキルによって異なるため一概には言えません。

システムエンジニアには、高度な知識やスキルが求められるため、未経験者が希望する職種にすぐに就くことは難しい場合もあります。

未経験からシステムエンジニアに転職する場合、まずは基礎的なスキルを身につけ、経験を積んでから、希望する職種への挑戦がおすすめです。

システムエンジニアへの未経験転職を成功させるコツ

システムエンジニアに未経験から転職することは難しいと思われがちですが、正しいアプローチで挑めば可能性は十分にあります。

ここでは、システムエンジニアへの未経験転職を成功させるためのコツを解説します。

未経験者OKの求人を探す

 エンジニア採用の求人の中には、経験者だけでなく未経験者も求めている企業が存在しています。

未経験者OKの求人は、研修制度が整っている企業が多く、スキルアップが可能な環境が整っている傾向があるため、積極的に応募していきましょう。

ただし、未経験者OKの求人は応募者数が多くなりやすいため、応募者自身がアピールポイントを持っていることが求められます。

自己PRをしっかりと行い、履歴書や職務経歴書、面接でアピールすることが重要です。

また、未経験ながらも資格などを取得して自ら学ぶ意欲があることを示すと良いでしょう。

独学で必要な知識を習得する

システムエンジニアへの未経験転職を成功させるためには、独学で必要な知識を習得することが大切です。

Web上には、プログラミング言語やデータベース、ネットワークなどに関する情報がいくらでもあります。独学が難しい場合は、オンラインスクールなどを活用するのも一つの方法です。

自己学習や資格取得なども積極的に行い、自分自身のスキルアップに努めましょう。

また、オンラインのコミュニティに参加して、他のエンジニアたちと情報交換することも勉強や新たな発見につながって役立ちます。

システムエンジニア効率的に学習できる手段を選んで知識を習得していきましょう。

転職エージェントを活用する

転職エージェントは、求人情報を豊富に持っており、未経験者にもチャンスがある求人を提案してくれます。

さらに、自分の希望する職種や企業に合わせたアドバイスや面接対策などの支援も受けられるでしょう。転職エージェントによっては未公開求人を紹介してくれるため、エンジニア転職できる可能性を広げられます。

ただし、転職エージェントを利用する場合は、信頼できるエージェントを選ぶことが重要です。

口コミや評判などを確認するなど、慎重に選びましょう。

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まとめ

システムエンジニアへの未経験転職は、難しいと言われることがあります。

しかし、現在は圧倒的にITエンジニア全体の人材が不足しているため、未経験でも参入は可能です。

未経験者でもシステムエンジニアになるためには、ITの知識を独学で身につけたり、転職エージェントを活用して求人情報を収集したりする必要があります。

未経験システムエンジニアとして転職できるように、IT業界に関する知識を取得しておきましょう。