転職を考えている方の中には、「ベンチャーから大手に転職したいけど、うまくいくか不安……」「そもそもベンチャーから大手への転職ってできるの?」などの悩みや疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
「ベンチャーから大手への転職は難しい」という情報を見かけ、不安に思っている方もいるでしょう。
ベンチャー企業から大手企業への転職は、コツさえ掴めば難しくありません。むしろベンチャー企業での経験が武器になり、優遇されるケースもあるのです。
大手企業に転職するためのコツやおすすめのエージェント、実際にベンチャーから大手に転職した人の体験談も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ベンチャーから大手への転職が難しいといわれている理由
SNSや口コミサイトなどを見ると、「ベンチャーから大手への転職は難しい」と書かれていることが多々あります。
では、なぜそのようにいわれているのでしょうか。理由を見ていきましょう。
育成の必要があるため即戦力として判断されない
大手企業がベンチャー出身者を不採用とする理由には、育成する必要があり即戦力として判断できないというものがあります。
実際、ベンチャー企業は社員を育成する体制が整っていないことが多く、入社してすぐに現場で学ぶことも珍しくありません。もちろん、むしろそれがベンチャー企業の良い部分という考え方もあります。
しかし、一方の大手企業は、入社して数カ月〜半年程度、手厚い研修を行うことがほとんど。そんな大手企業の社員からすると、ベンチャー出身者に対して、社会人としての初歩的なスキルやビジネスマナーなどが不十分と感じることもあるでしょう。
そのため、大手企業はベンチャー出身者を即戦力と判断せず、どちらかというと新卒のような育成枠として採用します。即戦力が求められる中途採用においては、敬遠されてしまうということです。
新卒で就職活動に失敗したというイメージを持たれる
大手企業の中には、新卒でベンチャー企業に入社した人に対して「もしかしたら就職活動に失敗したのでは?」と考える人も存在します。
就職に失敗した、つまりあまり優秀ではないと考え、ベンチャー出身者を不採用とするケースです。特に古くから続く大手企業の人事担当者はこのような考え方を持つ人が少なくありません。
また、大手企業の中にはまだまだ人を学歴で判断している企業もあり、一定のレベルの大学を卒業していないと入社できないこともあります。スキルや経験を見る前に、卒業校で不採用と判断されてしまうこともあるのです。
【結論】ベンチャーから大手への転職は可能!むしろ有利な理由とは

難しいといわれているベンチャーから大手への転職ですが、コツさえ掴めば決して難しくありません。むしろ有利になるケースもあります。
ベンチャー企業での経験が武器になる
先ほども解説したように、ベンチャー企業には入社後すぐに現場に出て仕事を学べる環境があることが多いです。
また、ベンチャー企業で働いている人の中には、「本来は自分の仕事ではない分野まで担当している」という方も多いのではないでしょうか。きちんと分業されている大手企業にとって、1人で幅広い業務を担当できるベンチャー出身者は即戦力として期待できるのです。
さらに、できたばかりのベンチャー企業の場合は会社にノウハウや知識、ネームバリューがほとんどありません。
会社の力に頼らず個の力で仕事に取り組んできたチャレンジ精神や経験が評価されることもあるでしょう。
新規事業の立ち上げを任せられる
新規事業の立ち上げを任せられる人材として、大手企業がベンチャー出身者を優遇するケースもあります。
ベンチャー企業は事業の移り変わりが比較的激しく、同時にいくつものプロジェクトが出来上がったり並行して進んだりすることが多いです。そのため、入社して間もない頃から新規事業の立ち上げに関わる人も多いでしょう。
対して、大手企業では新規プロジェクトが立ち上がっても、メンバーは経験者ばかりで構成されることが多く、かなり優秀でない限り若手に任せられることはほとんどありません。そもそも新規事業が始まる機会自体が少なく、社内に経験者がほとんどいないということもあるでしょう。
IT知識や新しい風を取り入れる存在になれる
ベンチャー企業は、大手企業と比べてITの知識が豊富な人が多い傾向にあります。そのため、これからのデジタル時代に対応するためにIT知識を取り入れたい大手企業にとってはベンチャー出身者は魅力的に見えるでしょう。
また、最近では社内に新しい風を取り入れる存在としてベンチャー出身者を採用する大手企業も多いです。大手企業には、良くも悪くも古くから伝わるルールがあることが多く、働いているうちに考えがルールに則った安定志向になってしまいます。
そんな現状を打破するためにあえて新しい価値観やアイデアを持っているベンチャー出身者を採用し、会社を成長させようとしているのです。
マネジメント経験があるとさらに転職が有利になる
ベンチャー企業で働いている中でも、マネジメント経験があると大手企業への転職がさらに有利になります。大手企業は中途採用でマネジメント経験のある人材を求めていることが多いためです。
ベンチャー企業は人数が少なく人の入れ替わりも激しいため、数年務めただけでいつの間にか社内でベテラン的な存在になり、若いうちからマネジメントを任せられることも珍しくありません。さらにベンチャー企業では1人あたりの仕事の幅が広いため、マネジメントスキルが高いことも多いです。
一方、大手企業では年功序列で役職が与えられるケースが多く、若手のうちにマネジメントを任せられるケースはほとんどありません。
同世代で比較すると大手企業よりベンチャー出身者のほうがマネジメント能力に優れていることが多く、転職で有利になるのです。
ベンチャーから大手に転職するメリット

ベンチャー企業から大手企業に転職するメリットとしては、以下が挙げられます。
- 規模の大きい仕事に関われる
- 給与面や福利厚生が充実している
- ライフワークバランスが実現しやすい
- 人脈を作りやすい
- スキルの専門性を高められる
- ネームバリューが付くことも
それぞれ詳しく見ていきましょう。
規模の大きい仕事に関われる
大手企業に転職するメリットの1つ目は、規模の大きな仕事に関われることです。特に日本国内や海外に支店・拠点を多く構えている大手企業の場合、より顕著でしょう。
ベンチャー企業の場合、本社のみで社員数も少ないことが多いです。もちろん少数精鋭ならではの魅力はありますが、1つ1つの仕事の大きさで比較すると、やはり大手企業に軍配が上がります。
給与面や福利厚生が充実している
大手企業に転職すると、給料がアップする可能性があります。
そもそも大手企業は基本給が高い傾向にあり、ボーナスも十分に出ることが多いです。長年勤めれば勤めるほど、基本給も上がっていくでしょう。
一方のベンチャー企業は、業績次第でボーナスの金額が大幅に上下するリスクがあり、年功序列で給与が上がることも少ないです。インセンティブによる大幅な給料アップや昇進に関してはベンチャー企業のほうが有利かもしれませんが、安定感なら大手企業が優勢といえます。
また、福利厚生が充実しているのも大手企業の魅力の1つです。入社後の研修制度はもちろん、スポーツジムや映画館などのレジャー施設との提携、家賃補助の有無や育休・産休制度など、さまざまな面で充実しています。
ライフワークバランスが実現しやすい
ライフワークバランスが実現しやすいのも、大手企業に転職するメリットです。
ベンチャー企業で働くデメリットとして、長時間労働や残業が多いということが挙げられます。もちろん大手企業であれば必ずしも毎日定時で帰れるというわけではないですが、少数精鋭のベンチャー企業と比べると比較的融通が効くことが多いでしょう。
子育てや趣味などでプライベートの時間を充実させたい場合は、大手企業への転職を検討してみても良いかもしれません。
人脈を作りやすい
大手企業へ転職するメリットとして、人脈の作りやすさも挙げられます。
大手企業は、ベンチャー企業と比べて大人数の社員が働いていることがほとんどです。グループ会社を抱えているケースも多く、社内外問わずさまざまな人と接する機会が得られます。さまざまなバックグラウンドを持った社員も多く、人脈の作りやすさはベンチャー企業に勝るでしょう。
「さまざまな業種・職種の人と一緒に仕事したい」「多くの人から話を聞いて次の転職への知見を深めたい」という方は、大手企業に転職して人脈を広げるのも1つの手です。
スキルの専門性を高められる
大手企業は、ベンチャー企業と比較してスキルの専門性を高めやすいというメリットがあります。
ベンチャー企業の場合、社内体制が整っていなかったり人数が少なかったりなどの理由で、1人で幅広い業務を担当することが多いです。場合によっては専門外の仕事を任せられることもあるでしょう。
幅広い知識や経験を積むことで得られるものもありますが、目の前にある業務の影響で1つのスキルを磨く時間が限られてしまうこともあります。
一方で、大手企業の場合はきちんと分業されていることが多く、1人1人の担当する業務の幅がベンチャー企業と比べて狭いのが特徴です。任せられた業務に専念できるため、スキルの専門性を高められるでしょう。
ネームバリューが付くことも
ネームバリューが付く可能性があるのも、ベンチャー企業から大手企業に転職するメリットの1つです。
実際、ベンチャー企業にいた頃に営業を断られ続けていた企業でも、大手企業に転職した後に名刺を渡したり会社名を伝えたりした瞬間、快く迎え入れてくれたという経験談もよくあります。「◯◯社の社員さんなら」と、話を聞いてくれるケースもあるのです。
ベンチャーから大手に転職するデメリット3つ
ベンチャーから大手に転職するのはメリットが多い一方、以下のようなデメリットも存在します。
- 仕事が退屈でつまらなくなる可能性がある
- 会社の成長性を感じられない可能性がある
- 転勤や異動がある
それぞれ詳しく解説していきます。
仕事が退屈でつまらなくなる可能性がある
ベンチャー企業から大手企業へ転職すると、仕事が退屈でつまらなく感じてしまう可能性があります。
大手企業には、ルーティーンワークが多かったりルールを遵守しながら業務を進めたりする必要があり、段々と仕事を「こなす」ことが目的になってしまうケースが少なくありません。
しかし、大手企業だからといって必ずしもやりがいがないということではなく、中には自分なりのやりがいを見つけ、どんどん成長している人もいます。
副業や兼業を許可している大手企業も多いため、本業で生活の基盤を作りつつ、別の仕事でやりがいを見つけるのもおすすめです。
会社の成長性を感じられない可能性がある
大手企業は、すでに市場の中である程度の地位を獲得していることが多いです。市場が急速に拡大しない限り、会社の規模や事業が一気に大きく拡大することは少ないでしょう。これから市場に参入したり新しい市場を開拓したりするベンチャー企業と比べて、成長性を感じられないというデメリットがあります。
ただし、会社の成長と自分の成長は全くの別問題です。先ほども解説したとおり、大手企業でもやりがいを見つけて自分を成長させたり、副業を通して知見や経験を積んだりしている人は多くいます。
転勤や異動がある
ベンチャー企業から大手企業に転職するデメリットとして、転勤や異動があることも挙げられます。
大手企業は、日本国内や海外に複数の拠点を展開していることが多いです。拠点が多いからこそできる規模の大きい仕事もありますが、一方で望まない転勤や部署異動が起こる可能性もあります。人事異動は経営方針で決まることが多いため、断れないこともあるでしょう。
ただし、大手企業の中にも社員のプライベートや家族の状況を考慮して人事配置を行う企業も多くあります。転勤や異動が気になる場合は、面談や面接を通して事前に確認しておくと良いでしょう。

ベンチャーと大手を様々な面で比較
以下の表は、ここまで紹介した内容をもとにベンチャー企業と大手企業の特徴をさまざまな面で比較したものです。ベンチャー企業から大手企業への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
内容 | ベンチャー企業 | 大手企業 |
---|---|---|
給与 | ボーナスがないこともある。 業績によって変動する不安定さ | 基本給が安い。年功序列によって基本給が上がる。 ボーナスも安定して十分に出る | ベースが高い。
福利厚生 | 不十分。整備途中。 | 充実。整備されている。 |
仕事の規模の大きさ | 小さい | 大きい |
担当できる業務の幅 | 広い。やりたいことができる。 | 狭い。限られている。 |
裁量の大きさ | 意見が通る。 | 大きい。すでにルールが決まっている。 | 小さい。
仕事のやりがい | やりがいや責任感を十分に感じられる | 会社の成長=自分の成長副業などにやりがいを見出す場合もある。 | 退屈でつまらないと感じるケースも。
ワークライフバランス | プライベートの時間が取れない | 長時間労働や残業が多い。子育てや趣味などの時間を確保できる | 融通が効きやすい。
人脈の作りやすさ | 比較すると出会う人の数に限りがある | 人脈を作りやすい | さまざまな人と接する機会が多い。
ベンチャー企業・大手企業ともに、メリット・デメリットがあります。自分が何を重視するかを改めて考え、転職を検討しましょう。
また、ここで紹介したベンチャー企業・大手企業の特徴はあくまで一般的なものです。
ベンチャー企業だからといって必ずしも給与や福利厚生が不十分、大手企業だからといって必ずしも裁量が少なかったり仕事のやりがいを感じられなかったりするわけではないため、注意しましょう。
ベンチャーから大手に転職するためのコツ5つ

ベンチャー企業から大手企業へ転職するためのコツを5つ紹介します。
1.自信を持ってアピールできる実績を積む
ベンチャー企業から大手企業への転職を成功させるためには、自信を持ってアピールできる実績を積むことが重要です。
大手企業がベンチャー出身者を歓迎・優遇するのは、即戦力として働いてくれる可能性があるときです。実績や具体的なスキルをアピールできなければ、良い条件での転職は難しいでしょう。
実績をアピールする際に意識すべきなのは、「前年比150%の売上を達成しました」「同期◯人中1位の成績を残しました」など、具体的な数値を用いて説明すること。また、その実績の裏にある具体的な行動内容も一緒にアピールすることが大切です。
2.自己分析をサボらない
大手企業への転職を成功させるためには、自己分析が欠かせません。
自己分析は、転職の軸を明確にしたり、自分のことを相手に分かりやすく説明したりするために行います。
自己分析がきちんとできていないと、面接での発言に一貫性がなくなり、人事担当者からの評価が下がってしまう可能性があります。
自分の強みや弱みは何なのか、どんな将来を思い描いているのかを改めて分析し、言語化できるようにしておきましょう。自分史やマインドマップを活用したり、周りの友人や知人に自分について分析してもらう「他己分析」をしてみたりするのもおすすめです。
3.企業についての情報収集を徹底的に行う
自己分析と同じくらい大切なのが、入社したい企業の情報収集です。
特に大手企業の中途採用の場合、ピンポイントなスキルや経験を求めていることも多いです。事業内容や求めている人物像はもちろん、会社のミッションやビジョン、組織体制などを徹底的に分析した上で、自己アピールの内容を考えましょう。
また、そもそも中途採用を積極的に行っている企業を選ぶのも、ベンチャー企業から大手企業に転職するコツの1つです。「余程良い人がいれば採用したいな...」と考えている企業よりも、高い合格率が期待できるでしょう。
4.大手企業が求める人物像を理解する
企業ごとに求める人物像を分析すると同時に、一般的な大手企業が求める人物像も理解しておきましょう。当然ながら、求める人物像にマッチすればその分合格率は上がります。
例えば、マネジメントの経験を持っていることや素直・真面目であること、専門的なスキルを持っていると大手企業への転職に有利になることが多いです。
5.転職エージェントを利用する
転職活動を進める方法はいくつかありますが、できるだけ効率的に進めたい場合や転職活動自体に不安を抱えている場合は、転職エージェントを活用しましょう。
転職市場に詳しいことはもちろん、企業の実態や社風を理解しているのも転職エージェントのメリットです。提出書類の添削や面接対策などのサポートもしてくれるため、レベルが高いといわれる大手企業への転職も成功させやすいでしょう。
ベンチャーから大手に転職するのにおすすめなエージェント5選
大手求人が多い、サポートが手厚いなど、ベンチャーから大手への転職を成功させやすい転職エージェントを5つ紹介します。
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ベンチャーから大手に転職した人の体験談
最後に、実際にベンチャー企業から大手企業に転職した人の体験談を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
事例1.営業事務職からカスタマーサポート職へ転職した20代女性
ベンチャー企業に営業事務職として新卒で入社した27歳のAさんは、残業や休日出勤の多さに限界を感じ、転職を決意。
新しい仕事にチャレンジしたいと思いつつも、最初は自分が何に向いているのか全く分からなかったと言います。そこで自分が譲れない条件に優先順位を付けることから始めました。自分の希望を整理できたことで理想とする求人を見つけられ、大手企業のカスタマーサポート職としての入社が叶ったそうです。
面接の場で気になることは全て聞き、入社前に解消できたことで入社後のギャップもほとんどなかったと言います。自己分析や企業の情報収集をサボらなかったことで転職に成功した事例といえるでしょう。
事例2.アパレル業界からWeb業界へ転職した30代男性
35歳のBさんは、新卒で入社したアパレル関連のベンチャー企業に12年間務めていましたが、会社の将来性に不安を感じて転職を決意。家族の将来のことを考え、福利厚生が充実している大手企業への転職を検討していたそうです。
転職活動を進めていく中で出会ったのが、大手Web会社のマーケテイング職。前職のアパレル企業でECサイトを運営していた経験や自ら新規事業を立ち上げた実績を買われ、好条件での入社が叶いました。
未経験業界ながらも、自身の経験と企業が求める実績がうまくマッチングしたことで、年収をアップさせての転職に成功した事例です。
まとめ
インターネットやSNSを見ていると、「大手企業に転職したいけど、ベンチャー企業出身だと難しそう」といった声をよく見かけます。しかしベンチャー企業から大手企業への転職は決して特別に難しいということはなく、むしろベンチャー企業での経験が武器になり、優遇されるケースもあります。
大手企業は、ベンチャー企業と比べて給与や福利厚生、仕事の規模感やライフワークバランスの実現のしやすさなどの面でメリットが多いです。一方でデメリットもあるため、きちんと理解した上で転職を検討するようにしてください。
また、転職したいからといって何も用意せずに大手企業に応募しまくるのは危険。
現職で実績を積んでから転職活動を始めること、自己分析や企業の情報収集をサボらないこと、大手企業が求める人物像を理解することを忘れないようにしましょう。