「就労移行支援を利用しても就職できないのかな…」
「就労移行支援以外に何かよいサービスはないのかな…」
このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
いざ、就労移行支援を利用して就職しようと行動しても、就職できるのか不安になりますよね。
本記事では、就労移行支援の利用に悩んでいる方に向けて、就労移行支援で就職できない原因と具体的な解決方法について解説しています。
就労移行支援を利用して就職できない場合の解決方法について知りたい方は、最後まで読んでみてください。
関連記事:おすすめの就労移行支援をタイプ別に紹介!選び方のポイントや利用時の注意点も押さえよう
目次
就労移行支援の就職率は57.2%
「就労移行支援に通えば就職できる」と思っていたのに「現実はそう簡単じゃない」このような声をよく聞きます。
実際、就労移行支援を利用した方のうち、令和4年時点で57.2%(※1)の方が就職に成功しているので半数以上は就職に成功しています。
とはいえ、就職率は57.2%はあくまで全体の目安であり、実際の就職率は事業所ごとに異なります。
就労移行支援は「なんとなく」選ぶのではなく、事業所の見学や体験を通じて、雰囲気やプログラムの内容を事前に確認しておきましょう。
次章では、就労移行支援の利用期間が、原則2年とされている理由について解説します。
参照元:(※1)就労支援施策の対象となる障害者数|厚生労働省
就労移行支援:就職までの期間は原則2年
就労移行支援には原則「2年間」(※2)という利用期間が設けられています。1年目の取り組みと2年目の取り組みを簡単にまとめると、以下のとおりです。
年次 | 主な取り組み内容 |
---|---|
1年目 | 体調の回復:無理せず生活リズムを整える 自己分析:得意なことや向いている仕事を探す 基礎スキルの習得:仕事に関するスキルを磨く 職場見学や軽い訓練:職場の雰囲気に慣れる |
2年目 | 求人応募:興味のある仕事に応募する 面接対策:模擬面接で実践的な練習をする 書類作成:履歴書や職務経歴書を準備する 職場体験:現場での経験を積む |
就労移行支援の2年間、上記の活動に取り組むようになります。
とはいえ「2年間の間に就職できなかったらどうしよう…」と悩む方もいるでしょう。
このような場合、最長1年(※3)の延長申請が可能です。
そのため、2年間の利用期間が満了に近づき、就職が決まらない場合は、各地域の就労移行支援事業所に相談してみてください。
次に就労移行支援事業所を利用しても、就職が難しい方の特徴について解説します。
参照元:(※2)就労移行支援・就労定着支援に係る報酬・基準について
参照元:(※3)就労移行支援・就労定着支援に係る報酬・基準について
就労移行支援事業所に通っても就職できない人の特徴|3選
ここからは、就労移行支援事業所に通って就職できない人の特徴について、以下3つの内容を紹介します。
自分の病気や障害の状況を客観的に把握できていない
就労移行支援に通う人の中には「早く社会復帰したい」「フルタイムで働けるようになりたい」という思いから、自分の体調を無視してしまう人が少なくありません。
しかし、無理して働き続けると心身ともに負担がかかり、結果的に職場を退職しなければいけない状況に陥る可能性があります。
そのため、病気や障害がある場合でも「採用に不利にならないかな…」と不安に思わず、自分の状態を正直に伝えることが重要です。
就職先に好待遇を求めすぎている
「もっと待遇のよい仕事がしたい」と思う気持ちは誰にでもあります。
また、就労移行支援では、障害者雇用枠を利用しているため、一般雇用に比べて給料や勤務条件が悪い場合があります。そのため「もっと待遇がよい仕事がいい」「週5日フルタイムで働きたい」といった希望を出しすぎると、応募できる求人が見つからなくなるでしょう。
もちろん、自分の生活に合った条件を求めるのは大切ですが、就職の第一歩として無理のない目標を設定するのも大切です。
理想と現実のバランスを取り、現在の自分に合った環境からスタートし、経験を積み重ねながら目標に向かって進んでいきましょう。
安定的に決められた日に通所できない
就労移行支援事業所に安定して通うのは、ずっと仕事をしていなかった人にとっては簡単なことではありません。しかし、就職すると毎日決まった日に出勤する必要があります。
そのため、安定的に就労移行支援事業所に通所できない方は、就職してもすぐ辞めるようになったり、採用まで至らなかったりすることがあります。
就労移行支援を利用して就職できない場合の解決方法|4選
就労移行支援を利用して就職できない場合の解決方法は、次の4つがあります。
それぞれ解説します。
1.転職エージェントを利用してみる
たとえば「面接で何を伝えればよいか分からない」と不安があっても、担当者が模擬面接や履歴書の添削してくれるので万全の準備ができます。
2.就労移行支援事業所を変更してみる
今の就労移行支援事業所が自分に合わないと感じたら、思い切って別の事業所に変更してみましょう。
無理して続けるよりも、自分に合った事業所を見つける方が就職への近道になります。決して「自分がダメだからだ」と思わないでください。
就労移行支援事業所には、それぞれの特色があり、プログラムや支援の方針が異なります。もし、現在利用している事業所の内容がしっくりこないなら、思い切って事業所を変更してみましょう。
3.就労継続支援A型からB型へ移行してみる
就労移行支援A型・B型の違いは次のとおりです。
- A型:病気や障害など一般就労することが難しい方が利用できる障害福祉サービス
- B型:病気や障害など、一般企業等で雇用契約を結んで仕事をすることが難しい方に就労の機会を提供する障害福祉サービス
もし、就労継続支援A型での就職が難しくなった場合は、B型へ切り替えを検討してみましょう。
4.ハローワークの職業訓練校を利用してみる
「なかなか就職が決まらない…」と悩んでいる方は、ハローワークの職業訓練校を利用してみるのも一つの方法です。
職業訓練校は新しいスキルを学べ、就職のチャンスが広がります。また、ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)には、障害のある方専用の訓練も用意されています。
職業訓練に興味がある方は、近くのハローワークに直接相談してみてください。
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就労移行支援の利用期間がリセットされる3つのケース
就労移行支援の利用期間がリセットされる3つのケースは、次のとおりです。
詳しく解説します。
一度就職したけれど短期間で退職した場合
「就労移行支援で一度は就職できたけれど、退職してしまった場合どうしよう…」と悩むケースも出てくるでしょう。
しかし、一度就職したのち短期間で退職した場合でも、受講期間をリセットしてもう一度利用できる場合があります。
新しい仕事が思ったより合わず、早期に退職してしまうことは珍しくありません。このような状況に対応するため、自治体が「再チャレンジ」できるように、支援期間のリセットを認める制度があります。
まずは自治体に相談し、支援期間をリセットしてもらえるか確認しましょう。
就職が難しく体調が悪化した場合
体調が悪化し、支援を続けるのが難しいと判断された場合、支援の利用期間をリセットして再チャレンジできます。
主治医の診断で再度支援が必要とされた場合
主治医の診断書があれば、支援期間がリセットされ、もう一度利用できるケースがあります。
主治医と相談のうえ、診断書を用意して自治体に申請してみてください。
就労移行支援を利用して就職できない人におすすめの転職エージェント|3選
就労移行支援を利用して就職できない人におすすめの転職エージェントは、以下の3つです。
それぞれ見てみましょう。
LITALICO仕事ナビ
- 障害者雇用求人は3,000件以上と業界最大級
- 15年以上の障害者支援実績に基づく丁寧なサポートも魅力
- 一都三県に在住していないとサポートが受けられない(連絡がこない)ので注意
LITALICO仕事ナビは、障害者雇用専門の転職支援サービスです。業界でも最大級の3,000求人以上を保有しています。
業種や合理的配慮・在宅勤務の可否など詳細な絞り込みも可能なため、ご自身の興味のある求人を見つけやすいでしょう。
完全無料で、専任のアドバイザーが就職までを徹底サポートしてくれます。15年以上の障害者支援実績に基づく、一人ひとりに合ったサポートの提供も魅力です。
- 初めての障がい者雇用を考えている方
- 人間関係に悩んでいる方
- 正社員の就職を目指したい方
サービス名 | LITALICO仕事ナビ |
運営会社 | 株式会社LITALICO |
公開求人数 | 4,255件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 一都三県に在住かつ、障害者手帳を保有 |
公式サイト | https://snabi.jp/ |
デイゴー求人ナビ
- 障害がある方の就職・転職に特化
- ハローワーク非公開求人を多数保有
- 障害のある人の就労お役立ちコラムを掲載
デイゴー求人ナビは、株式会社エス・エム・エスが運営する障害がある方向けの就職支援サービスです。
就労移行支援や就労継続支援で働くことから、一般企業での就業まで幅広く対応しています。
また、キャリアプランナーが在籍しているため、就職・転職の相談から面接対策・内定後の手続きまで一貫してサポートを受けられます。
一般企業で働く場合も、障害や病気への配慮や理解のある企業の求人が多数あるため、自身が働きやすい職場を見つけられるでしょう。
サービス名 | デイゴー求人ナビ |
運営会社 | 株式会社エス・エム・エス |
公開求人数 | 優良求人を直接ご紹介 |
対応地域 | 東京・大阪中心 |
公式サイト | https://dei-go.com/ |
dodaチャレンジ
- 障害者の転職・就職支援実績No.1
- 障害特性別の専任スタッフ在籍
- 大手・優良企業の正社員求人が多数
dodaチャレンジは、大手人材サービス会社であるパーソルグループの特例子会社が運営する転職支援サービスです。約3,000社の取引実績に基づいた圧倒的な求人数と企業との強いパイプが特徴で、求職者の特性や希望、こだわりにマッチした求人紹介が期待できるでしょう。
障害特性別の専任アドバイザーが在籍しており、新卒・第二新卒向け、ハイキャリア向け、LGBTQ当事者向けなど、障害以外の要素と掛け合わせた転職支援サポートを実施している点もdodaチャレンジの特徴です。
- 時短勤務できる職場を探している方
- 在宅で働きたい方
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就労移行支援を利用して就職できないことについてのよくある質問
就労移行支援を利用して就職できないことについて、よくある質問を5つ紹介します。
就労移行支援はなぜ2年までしか利用できないのですか?
2年間の支援期間、ムダに過ごす利用者を出さないようにするためです。
そのため、審査会では「2年では就職に至らなかったが、あと1年あれば就職できる見込みがある」と判断された方だけが延長を受けられるようにしています。
参考元:就労移行支援|厚生労働省
就労移行支援2年過ぎたらどうなりますか?
就労移行支援は、通常2年間利用できますが、もしその間に就職が決まらなかった場合でも、必要だと認められれば、最大1年間延長できます。
延長が認められるかどうかは、自治体の判断により異なるため、事前に相談するのが大切です。
参考元:就労移行支援|厚生労働省
就労移行支援は一生に一度しか利用できないですか?
就労移行支援は基本的に、何度でも利用できます。
また、就職が決まった後は、6カ月間「職場定着支援」が受けられ、その後も希望すれば「就労定着支援サービス」を利用できます。
参考元:就労移行支援|厚生労働省
就労移行支援は3年以上の利用はできますか?
そのため、3年以上連続して利用はできないようになっています。
就労移行支援が向いていない人の特徴はどのような人ですか?
就労移行支援の利用が向いていない人の特徴としては、次のようなものがあります。
- 生活リズムが整っている
- 1日も早く就職したい
- 就活のサポートだけ受けたい
- 専門スキルだけ学びたい
- 周りに言われて仕方なく通っているなど
まとめ:就労移行支援を利用して就職できない人はプロに相談してみよう
就労移行支援を利用しても就職できない理由には、支援内容が自分に合っていなかったり、生活リズムが整っていなかったりなど、さまざまな要因が考えられます。
「どうして自分だけ就職できないんだろう…」と悩んだときは、現在の状況や支援内容を見直してみましょう。
就労移行支援を利用しても就職がうまくいかない場合、就労移行支援だけにこだわらず、転職エージェントやハローワークなど、就職に関する専門家に相談するのも一つの方法です。
プロのサポートを受けながら、自分に合った解決策を見つけて、前向きに就職活動を進めてみてはいかがでしょうか。
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自分一人での転職活動であれば、仕事のイメージが湧かずエントリーをしていなかっただろうと思います。企業情報だけでなく仕事内容も細かく紹介していただいたことが意欲に繋がり、最終的に2社から内定をいただき、今の会社に入社しました。
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