弁護士の無料相談にデメリットはある?相談すべきケースやメリットも解説

弁護士の無料相談にデメリットはある?相談すべきケースやメリットも解説
目次
  1. 弁護士との無料相談を利用する4つのデメリット
    1. 1.十分な回答が得られない可能性がある
    2. 2.複雑なトラブルは断られる可能性がある
    3. 3.その場ですぐに依頼ができない窓口もある
    4. 4.相談すると依頼を断りにくく感じてしまう
  2. 無料相談のデメリットを軽減するのに役立つ4つのポイント
    1. 1.トラブルを整理し、質問の優先順位を決めておく
    2. 2.自分の悩みを得意としている弁護士に相談をする
    3. 3.相談先ごとの特徴や違いを正しく理解しておく
    4. 4.不安があるなら信頼できる人に同席してもらう
  3. デメリットがあっても弁護士との無料相談を利用すべきケース3選
    1. 1.何かしらの法律トラブルに巻き込まれた場合
    2. 2.弁護士に依頼すべきかどうかの判断ができない場合
    3. 3.弁護士と直接話して依頼するかどうか検討したい場合
  4. 無料相談よりも有料で弁護士と相談をしたほうがよいケース3選
    1. 1.調査が必要なトラブルを相談したい場合
    2. 2.法律に関する専門的なアドバイスがほしい場合
    3. 3.法律相談料をカバーできる保険に加入している場合
  5. 法律事務所が無料相談をしている理由|弁護士側にもメリットがある?
    1. 1.できる限り法律相談を身近に使えるようにするため
    2. 2.注力分野の依頼をより多く受任できるようにするため
    3. 3.人権救済の観点から無料相談の提供が欠かせないため
  6. さいごに|デメリットを知って弁護士との無料相談を有効利用しよう
  • 「弁護士への無料相談を利用するべきかどうか悩んでいる」
  • 「無料相談を利用するデメリットがあれば事前に知っておきたい」

法律トラブルに巻き込まれた場合、まずは弁護士への無料相談を利用するのも選択肢のひとつです。

しかし、無料相談ならではのデメリットがないのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、弁護士の無料相談で失敗しないために知っておくべきデメリットを紹介します。

無料相談を利用するべき具体的な事例や無料相談のメリットなども解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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※一部の法律事務所に限り初回相談無料の場合があります。
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この記事を監修した弁護士
社内弁護士アイコン
当社在籍弁護士(株式会社アシロ)
この記事は、株式会社アシロの「法律相談ナビ編集部」が執筆、社内弁護士が監修しました。

弁護士との無料相談を利用する4つのデメリット

まず、弁護士との無料相談を利用する4つのデメリットを詳しく解説します。

1.十分な回答が得られない可能性がある

無料相談を利用した場合、弁護士から十分な回答が得られない可能性があります。

一般的な無料相談は1回30分程度、相談回数も初回の1回限りにとどまるため、満足のいくまで相談できないケースも少なくありません。

相談内容をスムーズに伝えられなければ、アドバイスを受ける前に時間切れになってしまうこともあるでしょう。

もし無料相談の時間を超えて相談する場合は、弁護士費用を支払わなければならず、結果的に金銭的な負担が生じるおそれもあるので注意してください。

なお、一部の法律事務所では交通事故や債務整理など特定の分野に限り、回数制限なく無料相談を受け付けているので積極的に活用することをおすすめします。

2.複雑なトラブルは断られる可能性がある

無料相談のなかで複雑なトラブルを相談しようとしても、法律事務所によっては断られる可能性があります。

無料相談はあくまでも、今後の行動指針に関する大まかなアドバイスをその場で提案してもらうための機会です。

解決策を見出すために別途調査を必要とする内容となると、無料相談の範囲外になるかもしれません。

また、無料相談はあくまでも、その後の依頼に繋げるためにおこなわれているものです。

弁護士が得意とする分野から外れている場合など、弁護士側にとってメリットの少ない相談も断られることがあります。

3.その場ですぐに依頼ができない窓口もある

無料相談の窓口によっては、その場ですぐに依頼できないケースもあります。

たとえば、自治体が運営する無料法律相談会などでは、弁護士の営業活動が基本的に認められていません

無料相談に応じてくれた弁護士に依頼したい場合は、法律事務所を探して、別途相談・依頼手続をおこなう必要があります。

依頼することを前提に弁護士を探す場合は、法律事務所が実施している無料相談を利用するのが効率的かもしれません。

4.相談すると依頼を断りにくく感じてしまう

依頼を断りにくくなる点も、無料相談を利用するデメリットのひとつです。

無料で相談にのってもらったからには、仕事として依頼しなければならないと考える方も一定数存在します。

しかし、無料相談の結果、信用できる相手ではないと判断した場合は無理に依頼する必要はありません。

早期解決が望ましい案件の場合は、弁護士側から依頼を促されるケースもありますが、その場で即断せずにほかの弁護士にも相談してみるなど、慎重に判断することが大切です。

無料相談のデメリットを軽減するのに役立つ4つのポイント

ここからは、無料相談のデメリットを軽減するのに役立つ4つのポイントを紹介します。

1.トラブルを整理し、質問の優先順位を決めておく

無料相談を利用する際は事前にトラブルを整理し、質問の優先順位を決めておきましょう。

無料相談の時間は限られているため、相談内容によっては全ての疑問を解決できないこともあります。

そのため、まずはトラブルの要点をまとめ、何を最優先に解決すべきかを検討しておくことが大切です。

また、質問内容を箇条書きでメモしておけば、質問漏れも防ぎやすくなるでしょう。

2.自分の悩みを得意としている弁護士に相談をする

自分の悩みを得意としている弁護士に相談することも大切です。

法律トラブルは離婚・交通事故・相続・債権回収など多岐にわたり、どの分野を得意とするかは弁護士によって異なります

たとえば、遺産分割に関する相談なら相続問題が得意な弁護士、親権に関する相談なら離婚問題が得意な弁護士に相談するべきといえるでしょう。

むしろ、十分な知識・経験をもたない弁護士に相談してしまうと、思うようなアドバイスを得られないかもしれません。

そのため、弁護士を探す際は、相談したいトラブルの分野において豊富な解決実績を有しているかを確認するようにしましょう。

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3.相談先ごとの特徴や違いを正しく理解しておく

相談先ごとの特徴や違いを理解しておくことも、無料相談のデメリットを軽減するポイントといえます。

無料相談の主な窓口は、法律事務所・法テラス・弁護士会・自治体の4つです。

相談したいトラブルの内容や緊急度に応じて、適切に使い分けましょう。

相談窓口メリットデメリット
法律事務所・自分で弁護士を選べる

・相談から依頼まで一連の流れで手続きできる

・弁護士を探す手間がかかる
法テラス・相談内容に応じて弁護士を紹介してもらえる

・一定の資産要件を満たせば無料で弁護士に相談できるうえ、弁護士費用も立て替えてもらえる

・弁護士につないでもらうまでに時間がかかる

・自分にあう弁護士が見つかるとは限らない

弁護士会・相談内容にあった弁護士が対応してくれる

・相談から依頼まで一連の流れで手続きできる

・相談する弁護士を自分で選べない
自治体・身近な公共施設で相談を受けられる・その場で弁護士に依頼することはできない

・相談する弁護士を自分で選べない

4.不安があるなら信頼できる人に同席してもらう

無料相談に不安がある場合は、信頼できる人に同席してもらうのもひとつの方法です。

法律事務所によっては、第三者の同席が認められているケースもあります。

弁護士への依頼経験がある人や法律関係の仕事をしている人などが知り合いにいる場合は、サポートを依頼してみるのもよいでしょう。

デメリットがあっても弁護士との無料相談を利用すべきケース3選

弁護士との無料相談にはいくつかのデメリットがあるものの、利用すべきといえるケースもあります。

ここでは、無料相談を利用すべき3つのケースを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.何かしらの法律トラブルに巻き込まれた場合

何かしらの法律トラブルに巻き込まれた場合は、無料相談を利用できないか検討してみてください。

法律トラブルは放置しておくと、複雑化・長期化してしまうおそれがあります。

また、自力で解決しようとして行動を誤ると、裁判で不利になってしまう可能性も否定できません。

そのため、法律トラブルを抱えてしまったときはなるべく早く弁護士に相談し、今後の動きをアドバイスしてもらうべきといえます。

2.弁護士に依頼すべきかどうかの判断ができない場合

弁護士に依頼すべきかどうかの判断ができない場合も、無料相談を利用してみるとよいでしょう。

依頼すべき内容ではなかったとしても、弁護士側からとがめられたり、費用を請求されたりすることはありません。

場合によっては、しかるべき相談場所を提案してもらえるかもしれないので、少しでも不安に感じていることがあれば気軽に相談してみることが大切です。

3.弁護士と直接話して依頼するかどうか検討したい場合

無料相談を利用すべきケースのひとつが、弁護士と直接話して依頼するかどうかを判断したいときです。

実際、対面で会話する機会をもたなければ弁護士との相性を見極めることは難しく、あとで後悔することにもなりかねません。

そのため、弁護士と直接話してみて、信頼できると判断できる場合に限って仕事を依頼するのが望ましいといえます。

弁護士との関係性を重視する方は、積極的に無料相談を利用してみてください。

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無料相談よりも有料で弁護士と相談をしたほうがよいケース3選

次に、無料相談ではなく、有料で弁護士に相談したほうがよいケースを紹介します。

1.調査が必要なトラブルを相談したい場合

調査が必要なトラブルを相談したい場合は、有料で弁護士に相談することを検討しましょう。

無料相談はその場で大まかなアドバイスを受けるための場であるため、調査をともなう実務的な作業には基本的に対応してもらえません。

場合によっては、予約する段階で無料相談を断られてしまう可能性もあります。

そのため、調査を依頼するつもりであれば、有料相談から始めたほうが効率的といえるでしょう。

2.法律に関する専門的なアドバイスがほしい場合

法律に関する専門的なアドバイスがほしい場合も、有料での相談が適しています。

一般的に、有料相談は無料相談よりも時間が長めに設定されているうえ、弁護士側の対応も丁寧になる可能性が高いと考えられます。

また、自治体が主催する無料法律相談会などでは弁護士を選べないため、弁護士の得意分野によっては具体性のあるアドバイスを期待できないこともあるでしょう。

専門性の高い内容を相談する際は、解決実績が豊富な弁護士を探し、対価を支払って相談することをおすすめします。

3.法律相談料をカバーできる保険に加入している場合

法律相談料をカバーできる保険に加入している場合も、無理に無料相談を利用する必要はありません。

相談料が補償対象に含まれていれば、費用負担なしで弁護士に相談できます。

ただし、保険には補償限度額が設定されているため、無制限に利用できるわけではないので注意してください。

保険を使って有料相談をおこなう場合は、必ず規約を確認しておきましょう。

法律事務所が無料相談をしている理由|弁護士側にもメリットがある?

ここからは、法律事務所が無料相談をおこなっている理由を紹介します。

弁護士側のメリットも理解しておけば、無料相談をより適切に活用できるようになるのでぜひ参考にしてみてください。

1.できる限り法律相談を身近に使えるようにするため

法律事務所が無料相談をしている理由のひとつが、法律相談を身近に使えるようにするためです。

弁護士への相談は敷居が高いと思われがちですが、無料相談であれば試しに利用してみたいと考える人も少なくありません。

無料相談から依頼につながるケースも多いので、まずは利用者の裾野を広げるために、多くの法律事務所が無料相談を実施しているわけです。

2.注力分野の依頼をより多く受任できるようにするため

注力分野の依頼数を増やすことも、無料相談が実施されている理由のひとつです。

注力分野の無料相談を実施し、依頼数が増えれば売り上げの増加につながります。

また、実績が積み重なることによって、さらなる依頼が舞い込んでくるかもしれません。

そのため、収益の拡大や信頼性の向上を図ることを目的として、得意分野における無料相談を実施している法律事務所が多く見られるのです。

3.人権救済の観点から無料相談の提供が欠かせないため

人権救済の観点から、無料相談を実施している法律事務所も少なくありません。

基本的人権の擁護は、法律の専門家である弁護士の使命ともいえます。

たとえば、DV・労働相談・多重債務などは生活に直結する分野であるため、無料相談が実施されているケースも多く見られます。

法律事務所が無料相談を実施する背景には、単に利益を追い求める以外にも社会的な意義があることを理解しておきましょう。

さいごに|デメリットを知って弁護士との無料相談を有効利用しよう

無料相談の利用を検討している場合は、あらかじめデメリットを正しく把握しておくことが大切です。

相談したいトラブルの内容や緊急性などを考慮すると、有料で相談したほうが適切なケースもあるので、適切に使い分けるようにしましょう。

ただし、よほどの事情がない限りは、はじめに無料相談を利用してみることをおすすめします。

たとえ弁護士に相談するような内容ではなかったとしても、なんらかのアドバイスを受けられるはずです。

無理に依頼を求められることもないので、まずは気軽に問い合せてみてください

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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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