よりそいホットラインには何が相談できる?悩みの解決を弁護士に依頼するメリットも解説

よりそいホットラインには何が相談できる?悩みの解決を弁護士に依頼するメリットも解説

日常生活の困りごとや性暴力、いじめや人間関係の悩みを抱えており、身近に相談相手がいない方は、よりそいホットラインを利用してみましょう。

よりそいホットラインでは病気やお金の悩み、災害で被災された方の困りごとにも相談員が対応してくれます。

しかし、電話相談のみとなるため、以下のような疑問や不安もあることでしょう。

  • 悩みを最後まで聞いてもらえる?
  • 電話相談だけで悩みを解決できる?
  • 漠然とした悩みでも相談できる?
  • 相談料は無料?
  • 悩みを根本的に解決したいときはどうしたらよい?

悩みの内容によっては、第三者に相談するだけで気持ちが軽くなるケースもあります。

1人で悩みを抱え込んでいる方は、まず相談だけでもしてみましょう。

ただし、悩みの原因がなくなるわけではないので、根本的な解決を目指したい方は、弁護士への相談も検討した方が良いかもしれません。

今回は、よりそいホットラインに相談できる内容や、弁護士に悩みを解決してもらうメリットをわかりやすく解説します。

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この記事を監修した弁護士
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当社在籍弁護士(株式会社アシロ)
この記事は、株式会社アシロの「法律相談ナビ編集部」が執筆、社内弁護士が監修しました。

よりそいホットラインとは?事業内容や基本情報

よりそいホットラインとは、生活の困りごとやDV、いじめなど、社会的に排除されがちな人の支援を目的とした厚生労働省の補助金事業です。

よりそいホットラインは一般社団法人・社会的包摂サポートセンターが運営しており、寄り添い支援事業のほか、社会的排除の実態解明や政策提言などもおこなっています。

法人設立のきっかけは東日本大震災の被害者支援でしたが、現在はコロナ禍の影響による生活困窮者、性暴力被害者の支援などに事業拡大されています。

ほかにも、ホームレスや一人親世帯の支援もおこなわれているので、よりそいホットラインの必要性がより一層高まっているといえるでしょう。

よりそいホットラインに相談できること

よりそいホットラインに相談できることは、暮らし全般の困りごとやDV・性暴力などに分かれているので、まず以下の番号に電話してください。

  • 全国どこからでも:0120-279-338
  • 岩手県・宮城県・福島県から相談する場合:0120-279-226

どちらも24時間受付のフリーダイヤルになっており、ガイダンスに従って相談内容に応じた番号を押しますが、一部の相談はチャット形式です。

具体的な相談内容や、チャットへのアクセス方法は以下を参考にしてください。

暮らし全般の困りごと

病気やいじめ、障がいやお金など、暮らし全般の困りごとを相談したいときは、ガイダンスの「1」から一般ラインを選択してください。

住まいや仕事に関する悩みも相談できるので、どのガイダンスに従ってよいかわからないときは、ひとまず「1」を押して一般ラインにつなげましょう。

DVや性暴力などの相談

夫からのDVや性暴力に悩んでいる方は、ガイダンスの「3」を押して女性支援専門ラインにつなげてください。

ドメスティック・バイオレンスはパートナーを支配下に置こうとする行為なので、以下のようなケースが該当します。

  • 1人で外出すると何度も夫から連絡が入る
  • 子どもの前で罵倒される
  • 反論するとすぐに不機嫌になる
  • 不都合なことをすべて自分のせいにされる
  • 「馬鹿」「ブス」などと罵倒される

また、以下のような性暴力も相談の対象になります。

  • 会社の上司から性行為を迫られる
  • 通勤中の痴漢被害
  • パートナーが避妊してくれない
  • 災害の混乱に乗じてレイプされた

DVや性暴力になるかどうか判断できないケースでも、悩んでいるときは早めに相談しておきましょう。

30代までの女性のお悩み相談

相談者が30代までの若年女性であれば、これからプロジェクト」のチャット相談も利用できます。

利用する際は公式ホームページのQRコードをスマートフォンで読み取り、以下の対応時間にアクセスしてください。

  • 対応時間:月曜日と土曜日の15時00分から21時00分まで

これからプロジェクトは性暴力被害などの相談を受け付けるとともに、必要な支援策を社会に提言する目的も併せ持っています。

SNSを使った情報発信もしているので、インスタグラムやX(旧Twitter)も参照してみましょう。

性別の違和や同性愛などの相談

性別の違和感や同性愛の悩みがある方は、ガイダンスの「4」を押してセクシュアルマイノリティ専門ラインに相談してみましょう。

本人以外からの相談も受け付けているので、子どもがLGBT問題に悩んでいるときは、親が相談しても構いません

また、性的指向や性自認の悩みについては、SNSチャットの「困りごと情報提供」を利用すると、水・金・日曜日の16時00分~22時00分に相談員から回答をもらえます。

身体上の性と自分が認識する性は必ずしも同じとは限らないので、1人で悩んでいる方は早めに相談してください。

災害で被災された方の相談

災害の被災者となり、生活などに困っている方は、ガイダンスの「8」を選択して被災者専門ラインに相談してみましょう。

岩手県・宮城県・福島県から0120-279-226へ電話するときは、「1」が被災者専門ラインになります。

受け付けは365日になっており、10時00分~22時00分まで相談できるので、被災後の仕事や人間関係、フラッシュバックや健康面などの悩みがある方は、早めに相談してください。

秘密は厳守されますし、匿名で相談しても構いません。

死ぬほどつらい悩みの相談

死にたくなるほど辛い悩みを抱えている方は、ガイダンス「5」の自殺防止専門ラインに相談してください。

1人で悩みを抱え込むと、考え方もネガティブな方向になってしまうので、まず相手を見つけて話すことが重要です。

自殺防止専門ラインのスタッフに相談すれば、生きているのが辛くなる悩みでも最後まで耳を傾け、あなたに寄り添ってくれます。

秘密は必ず守られるので、気兼ねせずに相談してみましょう。

孤独・孤立や18歳以下のお悩み相談

孤独や孤立、18歳以下の悩みについては、年末年始にかけて孤立・孤独相談ダイヤルが稼働するので、以下の電話番号に連絡してください。

  • 孤独・孤立相談ダイヤル:#9999
  • フリーダイヤル:0120-494949

年末年始は仕事や学校が休みとなり、人と接する機会が少なくなるので、孤独や孤立に耐えられないときは相談してみましょう。

SNSやチャットで悩みの相談をしたい方は、チャットボットでの相談も利用できます。

よりそいホットラインが提供している3つのオンラインサービス

よりそいホットラインには以下のオンラインサービスもあるので、X(旧Twitter)のようなつぶやきや、被災者向けのチャットルームも利用できます

チャットを利用すると同じ境遇の人たちに出会えるため、悩みの解決方法や、気持ちの整理方法がみつかるケースもあるでしょう。

被災者のための居場所「スケッチ」

よりそいホットラインの「スケッチ」は被災者のコミュニティになっており、リアルな居場所が月に1回、リモートの居場所が週に1回予定されています。

リアルな居場所では食品や生活雑貨などの配布会があり、ボードゲームを通じた交流もできるので、同じ悩みを持つ仲間に出会えます。

開催日時や場所などはX(旧Twitter)やnoteに掲載されるので、定期的にチェックしてみましょう。

お悩みクラウド「moyatter」

漠然とした悩みや困りごとがあれば、「moyatter」でつぶやいてみましょう。

つぶやきが公開されるので個人情報は出せませんが、相談員の「ふぅ」がさまざまな悩みに答えてくれます

「しんどい」「消えたい」などの悩みや、仕事上の困りごとがあれば、早めの相談でストレスをためないようにしてください。

10代や20代女性の非公開グループチャット「もやもやルーム」

岩手県・福島県・宮城県で被災した10代や20代の女性であれば、非公開グループチャットの「もやもやルーム」を利用できます。

ニックネームやメールアドレス、パスワードなどを登録するとログインできるので、学校や恋愛のこと、友達や将来のことなどを話し合ってみましょう

ただし、死にたくなるような深刻な悩みであれば、よりそいホットラインの電話相談をおすすめします。

よりそいホットラインの評判まとめ

よりそいホットラインは「moyatter」だけでも27万件近い相談があり、親身になってくれる対応に感謝の声も多く寄せられています。

しかし、ごく一部ではありながら、以下のような評判もあるので、事情を理解した上で利用するとよいでしょう。

相談員の対応に賛否あり

相談員にもそれぞれ個性があるため、すべて均一な対応というわけにはいきません。

また、相談員が事務的な対応だった、2回目の相談をすると冷たくあしらわれたなど、悪い評判も少なからずあるようです。

よりそいホットラインは新規の相談を1件でも多く受けようとしているので、1回目の相談で悩みの解決にある程度の進展があれば、2回目は少し事務的になるようです。

1回目の相談で何らかのアドバイスを受けたときは、まず実行して結果を確認し、再度相談する必要があるときに連絡してみましょう

なお、相談員は音声とチャットの文字しか情報源がないので、悩みの原因などは正確に伝えてください。

つながりにくい時間帯がある

よりそいホットラインはつながりにくい時間帯があり、お昼の時間帯や夜間、週末はかなり混み合っています

連続で10回以上電話してもつながらないケースがあるので、混み合っているときはFAXやチャットの相談に切り替えてみましょう。

相談できる時間が混み合う時間帯と重なっているときは、最初からFAXやチャットで相談されることをおすすめします。

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よりそいホットラインでは解決できない法律に関する無料相談窓口

いじめやハラスメント、夫からのDVなど、加害者がいる悩みは弁護士に解決してもらえる可能性があります。

法的手段で解決を図ると、何度も同じ被害に遭うことはないので、辛い悩みを抱えているときは早めに弁護士へ相談してみましょう。

知り合いの弁護士がいないときは、以下の相談窓口や弁護士のポータルサイトを利用してください。

法テラス|経済的な余裕がない方

法テラスは法務省管轄の相談窓口になっており、弁護士が悩みや困りごとの相談に乗ってくれます。

経済的な余裕がない方は民事法律扶助制度を利用できるので、30分×3回の法律相談料が無料になり、弁護士費用の立替払いにも応じてもらえます

ただし、以下のように収入や資産要件などを満たさなければなりません。

【収入要件】

単身者2人家族3人家族4人家族
東京、大阪などの大都市20万200円以下27万6,100円以下29万9,200円以下32万8,900円以下
大都市以外18万2,000円以下25万1,000円以下27万2,000円以下29万9,000円以下

【保有資産の要件】

単身者2人家族3人家族4人家族
180万円以下250万円以下270万円以下300万円以下

ほかにも、調停や示談成立の見込みがあることや、報復のみを目的としていないことなどの要件があります。

また、法テラスでは相談者が弁護士を選べないので、解決したい問題に詳しくない弁護士が担当する可能性もある点は覚えておきましょう。

【関連記事】法テラスの無料法律相談はどこまで無料?利用条件や利用方法、注意点を解説

日弁連法律相談センター|近くに法律事務所がない方

日本弁護士連合会は全国300ヵ所以上に法律相談センターを設置しており、1回5,500円程度の料金で法律相談に乗ってくれます

一部の地域では、商業施設内やオフィスビル内に法律相談センターがあり、無料相談に対応しているので、仕事のお昼休憩などに相談できるケースもあるでしょう。

なお、相談方法は直接面談のみとなっているため、電話相談やオンライン面談、出張相談は利用できません。

法テラスと同じく「セクハラに詳しい弁護士へ相談したい」といったリクエストには応じてもらえないので、担当弁護士の専門分野が異なっている場合もあります。

弁護士のポータルサイト|悩みを根本的に解決したい方

弁護士情報を集約しているポータルサイトの場合、地域と得意分野から弁護士を探せるケースが一般的です。

たとえば、ベンナビでは地域と9つの得意分野から弁護士を探せるので、身近な弁護士がすぐに見つかるでしょう。

また、ベンナビには以下のような情報も掲載されており、法律事務所を選びやすくなっています。

  • 法律事務所の住所・連絡先
  • 法律事務所の営業時間や定休日
  • 無料相談できるかどうか
  • オンライン面談やLINE相談などに対応しているかどうか
  • 弁護士費用
  • キッズルームの有無
  • 土日や祝日、夜間のサポート体制 など

弁護士の顔写真や事務所内の写真も掲載されているので、法律事務所の雰囲気を掴みやすいでしょう。

無料相談できる弁護士事務所土日対応の弁護士事務所、自宅や会社に近い法律事務所、女性弁護士など、自分の利用しやすい弁護士にトラブル解決を依頼したい方は、ベンナビの弁護士検索を活用してください

まとめ|悩みを打ち明けたいときはよりそいホットラインに相談しよう

よりそいホットラインは、電話対応だけでなくチャットやSNSなど様々な場が設けられています。

自分1人で悩みを抱え込んでいるときは、早めに利用してみましょう

第三者のアドバイスがあると気持ちを切り替えやすく、心の重荷が軽くなる可能性があります。

また、チャットを利用すると仲間に出会えるので、悩みを共有したり、みんなで解決方法を考えたりするなど、さまざまな活用方法があるでしょう。

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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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