「看護師として転職をしたいけれど、どのタイミングですれば成功しやすいのだろう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、看護師が転職するおすすめのタイミングについて月別、経験年数別、施設別に解説します。

状況別のおすすめのタイミングについても解説しているので、転職を考えている看護師はぜひ参考にしてみてください。

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【状況別】看護師の転職におすすめの時期

看護師の転職におすすめの時期は、それぞれの置かれている状況によって変動します。

想定される主な状況は、以下のとおりです。

それぞれ解説します。

ボーナスを考慮するなら支給日後に申請がおすすめ

現職場でボーナスが欲しい場合は、支給日後に退職申請をしましょう。

なぜなら、支給日前に退職申請をすると、ボーナスが減額されてしまう可能性があるからです。

職場によっては退職者にボーナス自体が支給されないこともあります。ほとんどは夏と冬にボーナスが支給されるので、事前に支給日を確認しておくようにしましょう。

また、在籍日数によってはボーナス支給対象にならない場合もあります。

経済的な損をしないためにも、自分がボーナス支給の対象なのかを確認しておくことが大切です。

新人・ブランクがある看護師は4月の転職がおすすめ

新人またはブランクがある看護師は、年度が変わる4月に転職をするとよいでしょう。

4月は他の採用者と一緒に業務研修を受けられる可能性が高いからです。

新人やブランクのある看護師は、仕事に慣れるまで時間がかかります。しかし、忙しい職場ほど、新人教育に手が回らないことも少なくありません。

せっかく転職をしたのに業務に慣れない期間が長いと、また退職につながってしまう可能性もあります。

業務研修を受けられれば着実に業務を覚えられるため、転職後の不安も解消されやすいでしょう。

特にスキルや知識に不安がある場合は、4月に転職をするのをおすすめします。

子育て中の看護師は4月以外の転職がおすすめ

子育て中の看護師は、ライフイベントが発生する4月以外の転職がおすすめです。

4月は入園や入学、進級などで子どもが節目を迎える時期でもあります。環境が変わるため、何かと子どもにトラブルが生じることも多いでしょう。

たとえば、急に子どもが体調を崩したり、迎えを要請されたりして、転職に専念できないことも少なくありません。子どもの環境変化に加えて、自分も転職でバタバタすると、心身ともに大きな負担を抱えてしまいます。

子育て中の看護師は、子どもの状況を考慮した上で転職活動をするようにしましょう。

ベテラン看護師は重宝される場合もあれば敬遠される場合もある

ベテラン看護師は、転職先の状況によって重宝されるか、敬遠されるかに大別されます。

転職先が即戦力や若手の指導を任せられる人材を求めていれば、ベテラン看護師は重宝されやすいでしょう。

しかし、ベテラン看護師は経験があるが故に、新しい知識を吸収しにくいと判断されてしまうことも少なくありません。そのため、若い看護師が多い職場では敬遠されてしまう可能性もあります。

さらに、過去の転職回数が多いベテラン看護師は「何か問題があるのでは」と先入観を持たれてしまうかもしれません。

そうならないためにも、転職を決めた理由を明確にし、前向きな志望理由を考えておくようにしましょう。

また、転職先がベテラン看護師を求めているのかどうか事前に情報を集めておくのが大切です。

心身に不調をきたすほど現職場を変えたい場合は早急に転職をするべき

人間関係や不慣れな業務で心身に不調をきたしている場合は、時期を選ばず早急に転職をするべきです。

もちろん、時期や状況によって転職のしやすさに違いはあります。

しかし、その時期を待って我慢していたら、身も心も大きなダメージを負って取り返しがつかなくなる可能性も否定できません。

そうなると、今後看護師として働くことすら難しい場合もあるでしょう。

現職場でどうしても改善を得られないようであれば、環境を変えてしまうのも一つの選択肢です。

ストレスで心身に不調がある看護師は体を最優先して早急に転職を考えましょう。

【月別】看護師の転職時期でおすすめなのは1月・6月・9月・11月

看護師の転職時期におすすめの時期は以下のとおりです。

それぞれの理由について解説します。

1月が転職時期におすすめの理由

1月は求人が増えるため、転職におすすめの時期といえます。

なぜなら、冬のボーナス支給後、12月いっぱいで退職する看護師が多いからです。

1月に人手不足に陥り、早急に募集をかける施設が増えてくる時期になります。

また、年度始めの4月から転職を希望する看護師が多い傾向から、1月は競争率も高くないのが特徴です。

求人が増え始めるタイミングで、競争率も高くないため、自分の希望に合った職場を見つけやすい時期といえるでしょう。

6月が転職時期におすすめの理由

6月も求人数が増えるので転職におすすめの時期です。

6月のボーナス支給後に退職する看護師も多く、それに伴い求人も増えてくる傾向があります。そのため、転職希望者には選択肢が広がる時期といえるでしょう。

また、6月は新人研修が一段落する時期なので、転職者のフォローに手が回りやすいのもメリットです。

転職後のサポートを受けながら、徐々に慣れることができるでしょう。

ただし、退職日によっては現職場でボーナスがもらえないかもしれません。

ボーナス支給後に転職を希望する場合は、支給日と退職日を事前に確認するようにしましょう。

9月が転職時期におすすめの理由

9月は上半期が終わり、下半期に向けた求人が増えてくるので転職におすすめの時期です。

夏ボーナス後の人手不足にある施設からは、即戦力の求人も増えてくるでしょう。

また、年末年始や下半期に向けて人員確保のため大量に採用する施設も少なくありません。

特に即戦力として働ける中堅からベテラン看護師にとってはおすすめの時期といえるでしょう。

11月が転職時期におすすめの理由

11月も求人が増え始めるため、転職におすすめの時期といえます。

なぜなら、年末の退職者増加に備えて、採用活動が活発化するからです。

すでに年末に退職予定者が多い施設においては、即採用となる可能性も高いでしょう。また、新卒者が業務に慣れている時期なので、転職者はフォローが受けやすい時期でもあります。

他の時期と比べて転職希望者がそれほど多くない時期なので、競争率が低いのもメリットです。

【月別】看護師の転職時期でおすすめしないのは4月・12月

看護師の転職時期でおすすめしないのは以下のとおりです。

それぞれの理由について解説します。

4月が転職時期におすすめしない理由

4月は新卒者が多く入ってくる時期であるため、転職時期としてはおすすめできません。

特に大きな病院では新卒者を大量に採用するため、転職者は採用されにくい傾向にあります。

すでに人員が整っている施設も多いため、よい転職先が見つからない可能性が高いでしょう。

求人があったとしても、採用枠が少ないため競争率も高めです。焦って決めてしまうと、希望に沿わない転職にもつながります。

よほどの理由がない限り、4月の転職は避けた方がよいでしょう。

12月が転職時期におすすめしない理由

12月は年末で忙しく、採用活動も停滞するため転職におすすめしない時期です。

また、繁忙期を迎える施設が多く、転職者のフォローに手が回らないことも少なくありません。

年末年始の長期休暇から、仕事のリズムも掴みにくく、慣れるのに時間がかかる可能性もあるでしょう。

求人数も少なく、選択肢も広がりにくいため、年明けを待ってから動くのをおすすめします。

おすすめ月・おすすめ月以外の特徴

他の月の特徴についても解説します。

【2月】看護師の転職時期における特徴

2月は1月に増えた求人が徐々に減少してくるものの、比較的転職先が見つけやすい時期です。

4月入職に向けた採用も継続しており、年度始めから働きたい方は希望の求人が見つかるかもしれません。

また、年末年始で忙しくて転職に専念できなかったという方は、ゆっくりと活動できる時期といえるでしょう。

【3月】看護師の転職時期における特徴

3月は4月入職の内定者で採用が埋まっている施設が多く、求人はあまり多くありません。

施設によってはまだ募集している場合もありますが、採用枠が限られており競争率も高めです。

特に、経験が浅い方にとっては難易度が高いかもしれません。

1月2月と比べでも求人数は減少傾向なので、あまり転職におすすめできない時期といえるでしょう。

【5月】看護師の転職時期における特徴

5月は4月採用で人員が満たされているため、募集をかける施設が少ない時期です。

また新人研修や大型連休もあり、積極的な採用活動はあまりおこなわれません。そのため、4月ほどではありませんが、あまり転職に向かない時期といえるでしょう。

ですが、次年度の募集要項や公共医療機関の採用情報が出始める時期でもあります。

希望の病院が決まっている場合は、こまめにチェックしておくとよいでしょう。

【7月】看護師の転職時期における特徴

7月は看護師が夏季休暇を取得し始めるため、積極的な採用活動がおこなわれない時期です。

現場も慌ただしくなり、面接の調整がしにくくなるのであまり転職には向かないでしょう。

しかし、6月のボーナス後で人員不足が続いている施設も少なくありません。

引き続き募集をかけている場合もあるため、求人情報をこまめにチェックしておくとよいでしょう。

【8月】看護師の転職時期における特徴

8月は7月に続き、夏季休暇の取得時期なので現場が慌ただしく、あまり転職に向かない時期です。

採用担当者も長期休暇に入るため、採用活動が停滞する施設も多いでしょう。

面接日が先延ばしになりやすく、思うように転職活動が進まない可能性もあります。

9月の求人が増える時期を待ってから本格的に活動するのがおすすめです。

【10月】看護師の転職時期における特徴

10月は9月よりも求人が減少しますが、比較的転職しやすい時期です。

また、年末の退職者増加に備えて人員確保に動く施設も出てくることから、タイミングが合えばよい転職先が見つかるかもしれません。

年明けの転職を目指す方はこの時期までに転職先を見つけるようにしましょう。

【経験年数別】看護師の転職時期でおすすめなのは3年目～4年目・5年目以降

看護師の転職におすすめの経験年数は以下のとおりです。

それぞれ解説します。

3年目～4年目に転職するのがおすすめの理由

3年目〜4年目の看護師は、ある程度の経験があり即戦力として期待されるため転職しやすい時期です。

スキルや知識が身についている上に年齢的にも若いということから、採用側からも高い評価を得られやすいでしょう。

求人があれば時期を問わず転職しやすいため、選択肢も一気に広がります。ただし、ある程度期待されて採用されるのでそれなりの能力が求められます。

また、条件によっては給料が下がる場合もあるでしょう。

求められている人物像、条件などは事前にチェックしておくようにしましょう。

5年目以降に転職するのがおすすめの理由

5年目以降の看護師は経験豊富で即戦力として評価されやすいため転職におすすめの時期です。

若手指導や現場のマネジメントとして採用される場合も少なくありません。特別なスキルや経験を有していれば給料アップにつながる可能性もあるでしょう。

ただし、女性の場合は結婚や出産などライフイベントと重なる時期でもあります。転職直後に産休・育休となると、採用側も慎重にならざるを得ません。

タイミングや生活面との兼ね合いの考慮して転職活動を進めましょう。

【経験年数】看護師の転職時期でおすすめしないのは経験年数1年未満

看護師の転職におすすめしない経験年数は以下のとおりです。

その理由について解説します。

経験年数1年未満で転職するのをおすすめしない理由

経験年数1年未満の看護師は、まだ経験も浅いため転職時期としておすすめできません。

なぜなら、施設から「またすぐに辞めてしまうのではないか」という印象を持たれやすく、選考のハードルが高くなるからです。

履歴書にも残るため、今後また転職する際に影響する可能性があります。また、即戦力を求める施設からは評価されにくく、難易度もかなり高くなってしまうでしょう。

しかし、経験が浅いからといって必ずしも転職してはいけないというわけではありません。前述しましたが、心身に支障をきたしている場合は早急に転職をするべきです。

経験年数1年未満で転職を希望する場合、「第二新卒」という枠を狙うとよいでしょう。

第二新卒とは養成校卒業後、3年程度までの求職者を指します。

教育体制が整っている病院では、第二新卒を積極的に採用している場合も少なくありません。

中〜大規模の病院では、研修や教育体制が整っているため、経験の浅い看護師を積極的に採用する傾向にあります。

すぐに辞めると思われないように体制を整えて、転職を成功させるようにしましょう。

【施設別】看護師が転職活動を始めるおすすめの時期

施設別に見た、看護師が転職活動を始めるおすすめの時期は以下のとおりです。

それぞれ解説します。

病院は6ヶ月〜1年前から開始

大学病院や総合病院など、規模の大きな病院へ転職をするなら入職する6ヶ月〜1年前から準備を始めるとよいでしょう。

規模の大きな病院は翌年4月の採用を前年の夏頃から開始する場合が多いからです。

病院は新卒を含め、4月にまとめて採用することが多く、転職者は入念な準備が必要となります。

一般病院の場合は以下のような期間が目安になります。

4月入社だと8月9月あたりに採用が始まることがほとんどです。

人気のある病院は競争率も高いため、採用試験の3ヶ月前から準備を始めるようにするとよいでしょう。

クリニックは3ヶ月前から開始

クリニックに転職をするなら、入職する3ヶ月前から活動を開始するとよいでしょう。

比較的規模の小さなクリニックは、欠員が発生しないと求人が出ません。そのため、クリニックへ転職を希望しても、求人自体がない場合もあります。

転職したいクリニックが決まっていれば、求人情報をこまめにチェックし、募集がかかったタイミングを見逃さないことが重要です。特にボーナス支給後は欠員が出やすい時期なので、注意してチェックしておくとよいでしょう。

クリニックの場合、病院のように面接日があらかじめ決まっていることはほとんどありません。

応募後、都合に合わせて日にちを決めるので、急遽面接になる場合も想定されます。

志望動機や前職の退職理由などを明確にして、いつでも面接に臨めるようしっかりと準備をしておきましょう。

訪問事業所は3ヶ月前から開始

訪問事業所を希望する場合は、入職する3ヶ月前から転職準備を始めるとよいでしょう。

小規模な訪問看護ステーションの場合、欠員が出た際や利用者が増加した際に募集がかかります。募集人数もそこまで多くないので、すぐに埋まってしまうことも少なくありません。

転職したい訪問看護ステーションが決まっている場合は、こまめに求人をチェックしておくようにしましょう。クリニック同様、応募後に面接が急に決まる場合が多いので、事前の準備が大切です。

規模の大きな訪問看護ステーションでは、まとめて採用する場合もあります。

特に複数のステーションを展開していれば、事業所拡大のタイミングに合わせて多くの求人が出されることもあるでしょう。

新規の事業所では募集枠も多く、オープニングから働けるチャンスです。事前に求人のチェックをしておくとよいでしょう。

看護師が最適な転職時期を逃さないためのポイント3選

看護師が最適な転職時期を逃さないためのポイントは以下の3つです。

それぞれ解説します。

できるだけ早く情報を集める

転職を考えているのなら、できるだけ早く情報を集めるようにしましょう。

月や状況によって転職に適した時期はありますが、情報収集はいつ開始しても問題ありません。むしろ、早く動いた方がより多くの情報を得られて選択肢が広がります。

情報を集めるには、看護師向けの転職サイトに登録しておくのがおすすめです。転職サイトなら登録をしておくだけでおすすめの求人情報が送られてきます。

年収、勤務形態、勤務地などの希望も設定できるので、自分に合った転職先が見つかりやすいでしょう。

また、専属のキャリアアドバイザーが相談に乗ってくれるのも魅力の一つです。交渉しづらい給料面についても、キャリアアドバイザーに代行してもらえます。

さらに面接日もキャリアアドバイザーが調整してくれるので、仕事で忙しい方や初めて転職する方でも安心して転職活動を進められるでしょう。

こちらの記事におすすめの転職サイトが記載されているので、転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

【関連記事】看護師向け転職サイト・転職エージェントおすすめ18選！メリットとデメリットも解説

転職する理由を明確にしておく

転職を決めたら、その理由を明確にしておきましょう。

看護師業界は人手不足の施設も多く、引き止められることも少なくありません。

転職する理由が曖昧だと、上司から言いくるめられてスムーズに転職できない場合もあります。現職場とのやりとりがスムーズにいかないと、退職するまでに時間もかかってしまうでしょう。

最適な転職時期を逃さないためにも理由を明確にしておくことが重要です。また、転職する理由を明確にしておけば、次の職場での譲れない条件をはっきりさせることにもつながります。

たとえば、現職場の不満が長時間残業なら、転職先は残業が少ない施設に絞れます。

全てを満たす転職先を探すのは簡単ではないので、優先順位をつければ自分に合った転職先を見つけやすくなるでしょう。

転職先を決めてから退職を告げる

現職場に退職を告げるのは、転職先を決めてからがおすすめです。

退職後に転職先を探すと空白期間が長引きやすく経済的な不安も生じます。早く決めたい焦りから、転職先を妥協することにもなりかねません。

そのため、特別な事情がない限り在職中に転職活動を進めるようにしましょう。

円満に退職するためには、最低でも退職をする1ヶ月前までに上司へ伝えておくのがおすすめです。

職場によっては、規約に申請から退職までの期間が定められている場合もあります。

法律的には2週間前でもよいとされていますが、引き継ぎなどの関係で職場に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。

早急に転職したいと思う方もいるかもしれませんが、スケジュールに余裕を持って転職活動を進めるようにしましょう。

まとめ｜看護師の転職を成功させるために適切な時期を選択しよう

看護師が転職を成功させるためには、自分に合った適切な時期を逃さないことが重要です。

看護師の転職は、月や経験年数によって適切な時期が異なります。

特に以下の3つをしっかりと押さえておくことをおすすめします。

適切な時期を絞って転職活動を進められれば、自分の希望に沿った転職先も見つかりやすいでしょう。

もし、自分だけで転職活動を進めるのが難しいと感じたら、転職サイトの利用をおすすめします。

登録しておくだけで多くの求人情報を収集できて、自分に合った転職先も見つけやすくなります。また、専属のキャリアアドバイザーに直接相談できる転職サイトも多く、手厚いサポートが受けられるのも魅力的です。

非公開の求人も紹介してもらえることもあるので、これから転職を考えている看護師はぜひ利用して見てください。