中小企業診断士がフリーランスとして成功するには?準備方法を徹底解説

高橋宇内
編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。
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フリーランスとして独立して働きたいと考えている中小企業診断士の方も多いのではないでしょうか。

しかし、「フリーランスは稼げるのか」「フリーランスで成功するかわからない」などと、不安はつきものです。

そこで本記事では、フリーランスの中小企業診断士として成功する方法・準備について解説します。フリーランスの中小企業診断士として活躍したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の執筆者
高橋宇内
高橋 宇内 氏人事&キャリアドバイザー経験者
採用コンサルタントとして企業の人事を複数担当。転職後キャリアドバイザーとして、新卒・中途の求職者の支援。
目次

フリーランスの中小企業診断士の仕事内容

フリーランスの中小企業診断士の仕事内容は、主に以下のとおりです。

それぞれの仕事内容について、詳しくみていきましょう。

行政業務

行政業務は、公的機関から委託されて行う業務であり、窓口相談と専門家派遣の2つに分類されます。

窓口相談は、中小企業の経営者・起業家からの経営に関する相談に対応するもので、具体的なアドバイスを提供する役割を果たします。

専門家派遣は、公的機関に専門家として登録し、企業への経営アドバイス・コンサルティングを提供する業務です。

公的機関としては、国や地方自治体の行政機関・中小企業基盤整備機構・都道府県の中小企業支援センター・商工会などがあります。

中小企業の経営者・起業家を通じて、地域経済の発展や中小企業の健全な経営を支える重要な役割といえるでしょう。

民間業務

中小企業診断士の民間業務は、企業から直接の依頼を受けて実施する業務です。

民間業務は、主に経営コンサルティングと経営診断書・経営改善書の作成をおこないます。

経営コンサルティングは、クライアント企業の経営上の課題・問題点をヒアリングし、それを解決するための支援を提供する業務です。

具体的には企業の収支・財務状況を分析し、現状の問題点を特定したり、解決策を提案したりします。

また、中小企業診断士は企業の経営状況を詳細に分析し、その結果をまとめた経営診断書・経営改善書を作成する業務も担当します。

これにより、企業の経営課題・改善点を明確にし、その後の方針や戦略の策定に役立てられるでしょう。

企業の経営課題の解決を通じて、企業の成長・発展をサポートする重要な役割を果たしています。

研修・セミナーの講師

中小企業診断士の豊富な知識・経験を活かして、研修やセミナーの講師として活動する場合もあります。

セミナーや研修で、企業を目指す方・中小企業の経営者・学生などに、経営に関する知識を提供するのが主な目的です。

企業や団体に依頼された場合は依頼料が発生し、知名度がつけば集客にもつながる業務になるでしょう。

執筆活動

執筆活動は、経営に関する知識の発信を通じて、収入につながる可能性があります。

たとえばブログ・SNSを運用し、メディアに広告を掲載すれば、アクセス数が増え広告収入が期待できるでしょう。

また、自分の専門知識・経験を活かした情報発信をすると、読者やフォロワーの信頼を得られます。

さらに、執筆活動を通じて知名度を高めれば、相談依頼が増えるかもしれません。経営相談・コンサルティングの依頼が舞い込む場合もあります。

フリーランスの中小企業診断士の年収

中小企業診断協会が公表した「中小企業診断士活動状況アンケート調査」によると、最も多かった年収は「501800万円の」21.4、次に「1,0011,500万円」の15.4%が2番目でした。

日本の平均年収は、「令和4年分民間給与実態統計調査結果について」によると、458万円であるため、フリーランスの中小企業診断士は、一般的な平均年収より高い水準にあるといえるでしょう。

参考:
一般社団法人中小企業診断協会「中小企業診断士活動状況アンケート調査」(令和3年5月)
令和4年分民間給与実態統計調査結果について

中小企業診断士がフリーランスになるメリット

中小企業診断士がフリーランスになるメリットは、以下のとおりです。

フリーランスになるメリットは、自分の裁量で仕事ができ、自分次第で高収入が狙える点です。

それぞれ理由を詳しく解説していきます。

高収入が期待できる

中小企業診断士がフリーランスになるメリットのひとつは、高収入が期待できる点です。

フリーランスとして独立すると、クライアントから支払われる報酬が直接収入となるため、努力や成果に応じて収入の増加につながります。

一方で、企業に所属している場合は給与・ボーナスなどの形で報酬を受け取るので、その支払われる金額は限られています。

また、企業に所属している場合は、給与・昇給などの条件が組織の方針によって決まりますが、フリーランスとして独立すると自分のスキル・経験にもとづいて報酬の設定が可能です。

リモート案件が多く自分の裁量で働ける

企業に勤める場合、仕事の形態・場所は企業の方針に従わなければなりません。

しかし、フリーランスとして独立すると、自分のスケジュールや作業場所を自由に決められます。

近年では、テクノロジーの進歩によりリモートワークが一般的になっており、中小企業診断士もクライアントとのやり取りや作業をオンライン上でおこなえます。

リモート案件が多いと、場所・時間にとらわれずに仕事ができるため、自分のライフスタイルに合わせて働くことが可能です。

スキルを磨ける

フリーランスとして活動すると、自分のスキル・知識の向上が求められます。

クライアントのニーズや市場の変化に応じて柔軟に対応し、新たな技術を学びながら働かなくてはなりません。

また、さまざまな業種・プロジェクトに関わる機会が増えるため、幅広い経験を積めるでしょう。

異なる業界や企業の課題に対応すれば、多角的な視点を身につけ、それぞれのプロジェクトで新たなスキル・知識を獲得できます。

中小企業診断士がフリーランスになるデメリット

中小企業診断士がフリーランスになるデメリットは、以下のとおりです。

フリーランスは会社に縛られないぶん、自分ひとりで仕事をしなければならないデメリットもあります。

フリーランスの中小企業診断士を検討している方は、デメリットも理解しておきましょう。

収入が安定しない場合がある

フリーランスとして活動する場合、仕事の受注状況・プロジェクトの進行状況によって収入が大きく変動する可能性があります。

とくに新規のクライアントを獲得する段階や、プロジェクトの期間が終了した後の収入に関しては、不安定さが明確に現れるでしょう。

また、フリーランスはクライアントの獲得や仕事の管理をしなければなりません。そのため、クライアント獲得のための営業活動やマーケティングに時間や労力を費やす必要があります。

自分ひとりで幅広い仕事をしなければならない

フリーランスは、自らのビジネスを運営するため、営業・マーケティング・プロジェクト管理・請求書の作成など、幅広い業務をひとりでおこなう必要があります。

慣れない作業もひとりでこなさなければならないため、適切に処理するのに時間がかかってしまうでしょう。

また、自分ひとりで多くの業務をこなすのは、時間・労力の限界に直面する可能性があります。

結果として、業務のクオリティが低下する恐れがあり、クライアントからの評価や信頼を損なうリスクもあるでしょう。

責任が大きくなる

フリーランスは、自らのビジネスを運営するため、クライアントとの契約・プロジェクトの成果物に対する責任が全て自分に帰属します。

基本的には、プロジェクトの成功や失敗・クライアントの満足度に対する責任が重くのしかかるでしょう。

また、一度契約したプロジェクトが途中で失敗したり、クライアントとの関係が悪化したりすると、直接収入や信頼に影響を与える可能性があります。

フリーランスの中小企業診断士になる前にやるべきこと5

フリーランスの中小企業診断士になる前にやるべきことは、以下のとおりです。


フリーランス向けのエージェントに登録する

フリーランス向けのエージェントを利用すると、営業・交渉が苦手な方でも代行してくれるため、クライアントを手軽に見つけられます。

時間を有効活用しながら仕事を受注できるため、利用するのをおすすめします。

エージェントは、フリーランスのスキル・経験に合った案件を紹介し、クライアントとの交渉・契約手続きなどを代行してくれるため、仕事に集中できるでしょう。

さらに、エージェントを通じてさまざまなクライアントと接すると、仕事の幅を広げることも可能です。

ホームページ・ブログを作成する

フリーランスの中小企業診断士になる前の準備として、ホームページやブログを作成すると良いでしょう。

なぜなら、ポートフォリオの代わりとして機能し、認知度を上げられ、集客にも役立つからです。

さらに、定期的にコンテンツを掲載すると、自分の専門性・知識をアピールし、認知度を高められます。

多くの人々に自分の存在を知らせられれば、クライアントの興味を引き、集客につながるかもしれません。

自分だけの価値を提供できるか考える

フリーランスの中小企業診断士になる前に、自分が提供できる独自の価値を考えるのが重要です。

中小企業診断士は人数が多いため、競合との差別化が成功の鍵となるでしょう。

たとえば、以下のように自分が提供できる価値を具体的に考えると良いでしょう。

  • 資金の流れを明確にし、支出と収入のバランスを改善することにより、企業の資金運用の安定性を図れる。
  • 毎月の財務成績を迅速に分析し、その情報に基づいて素早い経営上の決定を下し、効率的な経営運営を支援できる。

このように市場の競争状況を把握し、自分の強み・特長を活かして、クライアントに対して付加価値を提供できれば、仕事の受注につながります。

実務経験を積む

企業での実務経験は、信頼を得るときに不可欠であり、仕事を受注するときにも重要な要素です。

実務経験がない場合、クライアントからの信頼を得るのが難しくなり、仕事を受注できません。

企業での実務経験を積めば、中小企業の経営・課題に関する理解が深まります。

また、実務経験を通じて得た実績は、フリーランスとしての信頼性・価値を高める材料です。

したがって、実務経験があるフリーランスは、クライアントからの仕事の受注が容易になり、成功する確率が高まるといえるでしょう。

SNSなどで人と交流する

SNSを活用すると、同じ業界の人やフリーランスの人と交流し、さまざまな情報を得られます。

業界のトレンド・最新の情報を得るだけでなく、自分の知識・経験を発信して、情報交換の場も作れます。

さらに、SNSを通じてつながった人々との交流が仕事につながる可能性もあるでしょう。

クライアント・ビジネスパートナーを見つけるきっかけとなる場合もありますし、実績や専門知識をアピールする場としても活用できます。

フリーランスの中小企業診断士として成功するためのポイント

フリーランスの中小企業診断士として成功するためのポイントは、以下のとおりです。

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

中小企業診断協会に入会する

中小企業診断協会は、中小企業診断士同士の連携を強化し、中小企業診断制度の推進と普及を目的とした組織です。1954年に設立され、長い歴史を持つ団体であり、多くの中小企業診断士が加盟しています。

中小企業診断協会に加盟することで、中小企業診断士同士や企業との人脈を築けます。

この人脈を通じて、業界のトレンドを得られるだけでなく、ビジネスチャンスを見つけられるでしょう。

また、協会が主催するセミナー・イベントに参加すれば、専門知識の向上・スキルの磨き直しを図れます。

さらに、中小企業診断協会に加盟すると、信頼性を高められます。クライアントやビジネスパートナーからの信頼を得るためには、信頼できる組織に所属していることが重要です。

行政業務の実績をつくる

行政業務の実績は、フリーランスの中小企業診断士として成功するために非常に重要です。

行政業務を通じて得られる実績は、信頼性・専門性を高める効果があります。行政機関との取引や実績は、クライアントからの信頼を得られ、自分の能力を実証できるでしょう。

さらに、行政業務は安定した収入を確保するための手段です。行政機関との契約は比較的安定しており、長期的なプロジェクトや定期的な業務委託が期待できます。

行政業務を得るためには、まずは行政機関とのネットワークの構築が重要です。行政機関の担当者と関係を築くために、セミナーの開催・窓口相談の提供などの方法が有効になるでしょう。

仕事の受注方法の仕組みを整える

仕事の受注方法の仕組みを整えるのは、フリーランスの中小企業診断士として成功するための重要な手段です。

まず、自分の専門性や提供できるサービスを明確にし、それを示すポートフォリオを作成すると、クライアントがあなたの価値を認識しやすくなります。

次に、クライアントとのコンタクトを確保するために、SNSなどの活用が有効です。これらのツールを使って自己紹介や提供サービスの紹介をおこない、クライアントとの関係を築きます。

また、既存のクライアントとの良好な関係の構築も重要です。クライアントからのリピート依頼・口コミによる紹介は、ビジネスの成長にとって大きな要素となるでしょう。

経験を積むことはフリーランスの中小企業診断士として成功するための一歩

経験を積むことは、フリーランスの中小企業診断士として成功するための重要な一歩です。

経験を積めば、専門性やスキルを磨き、クライアントからの信頼を勝ち取れるでしょう。

また、ビジネスの成長に不可欠な信頼性・認知度を高められます。

経験を積む過程で得られる失敗・挫折も、成長と学びの機会となります。

したがって、フリーランスの中小企業診断士として成功を目指すなら、積極的に行動して経験を積まなければなりません。

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