経理の転職で後悔しないためには?成功させるための準備とコツを解説

編集者
佐藤達也
【キャリアアドバイザー】国弁護士・公認会計士・税理士等の士業や、管理部門特化の転職サポートを行う人材紹介会社に在籍。士業・バックオフィスに特化した転職ノウハウ・企業調査を担当しています。分野特化だからこその、勘所を押さえたリアルな情報を発信できるよう心がけています。
経理の転職で後悔しないためには?成功させるための準備とコツを解説
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経理の転職において、後悔せず転職を成功できるか不安な方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、経理の転職活動をする前に欠かせない準備と転職活動のポイントを解説します。経理部門で重宝されるスキルや資格についても、具体的に紹介していきます。

目次

経理職への転職で後悔する8つの理由

経理職へ転職して後悔する理由として挙げられている、代表的なものを挙げます。

業務量に見合った年収を得られない

経理は日々の細かな取引や経費精算からはじまり、月次決算や給与計算、年次決算と年間を通じてやるべきことが多数あります。

事務処理量が多いのに加え、承認者や現場とのコミュニケーションや調整もあり、業務過多に感じることも少なくありません。

そのようなハードな業務内容に対して、年収や待遇が満足できないと感じ、経理への転職を後悔することがあるでしょう。

ルーティンワークが多い

経理業務は日々のルーティンワークが多く、同じ作業を繰り返すことがあります。この単調な作業に飽きてしまい、経理業務に対するモチベーションが下がってしまうかもしれません。

とくに、業務のなかで常に刺激や変化を求める人は、経理への転職で後悔した理由として挙げることがあるかもしれません。

明確な評価基準がない

経理職は営業や販売などの直接部門と異なり、売上げや契約件数といった目に見える成果を出すことは難しいです。

そのため、明確な評価基準がなく、何を目標に業務をこなしていけばいいのか分からなくなってしまうケースも多いでしょう。

そして、理想としていたキャリアパスと大幅にずれていることで、このまま経理業務に携わるべきか悩み、他業務への転職を検討するケースもあります。

繁忙期の残業が多い

経理は、月末や月初、決算期などの繁忙期には残業が増えることがあります。

しっかりと準備をしていても日常的に業務量が多いため、どうしても月末や月初には業務が立て込んでしまいます。残業が多いとストレスが溜まりやすく、健康への影響も懸念されます。

忙しさに波がある環境での仕事をやりにくいと感じている場合には、働きにくさを感じてしまい後悔してしまうかもしれません。

スキル不足で業務についていけない

経理職は、簿記や会計の専門知識やスキルが求められる仕事です。そのため、中途入社の人材は即戦力を期待されます。

そしかし、周囲の経理スキルが高く、業務についていくことができず、自信をなくして転職やキャリアチェンジを後悔することがあります。

継続的に学習するのが大変

経理は常に変化している分野であり、会計ルールや税制改正などに対応しながら知識を最新に保つ必要があります。

新しい情報を追跡して学習することは、時間とエネルギーが必要です。日々の業務で疲れている中で、時間とエネルギーを費やすのは簡単なことではなく、経理職に就いたことを後悔する要因となります。

経営陣との関わりが多い

経理は会社のお金を扱う部署なので、経営陣と直接関わりがあります。

予算策定や決算報告などの際、経営陣と密にコミュニケーションをとる必要があり、神経を使うことが少なくありません。とくに、経営陣との信頼関係が構築されていない場合や意思疎通がスムーズでない場合などは、ストレスが多いでしょう。

そのため業務自体ではなく、コミュニケーションの過程にストレスを感じて後悔することがあります。

経理職への転職で後悔しないための準備

経理職への転職で後悔することを防ぐには、転職活動を本格的に始める前に入念な準備が必要です。

現職の現状を把握する

まずは、現状の把握が必要です。

現職にどんな不満があるのか」「不満に対する解決策はあるのか」「現在の業務で不足しているスキルや知識はあるのか」など、自分の状況や環境、感情を把握しましょう。

これにより転職するべきかどうか、転職するとしたらその目的は何かが明らかになっていきます。

経理への適性を把握する

次に、自身が経理という仕事に適性があるのかを把握します。

経理経験がある方でも、経理の業務内容自体に不満が多い場合、そもそも経理に向いていない可能性があります。

そのため「自分がどんな仕事に興味があるのか」「これまでどんな業務でやりがいを感じたのか」「目指すキャリアのゴールは何か」など、自己分析を行いましょう。

経理職は数字やデータ処理、他部署との調整や経営陣への報告・提案などが主な業務です。そもそも、自分がそれらの業務に向いているかどうかを考えてみてください。

数字や経営に興味があり、論理的思考が得意な方は経理業務に適性があるでしょう。

自身のスキルや経験を活かせる企業規模を知る

経理の転職で後悔しないためには、自身のスキルや経験を活かせる規模の企業を選択することも大切です。

経理業務は、企業規模によって内容や範囲が異なります。

たとえば、規模が大きい企業の場合は、グローバル展開していることや国際会計基準を採用していることが多いため、国際会計への知識や英語力などを活かしやすい環境です。

一方、規模が小さい企業は、ひとりないし数人で日次業務から年次決算まで担当することが多いため、経理全般の幅広い知識やスキルがある人が能力を発揮できます。

転職後のキャリアパスを設定する

転職したあと、どのような道筋で希望のキャリアを目指していきたいのか、キャリアパスを設定しましょう。

キャリアパスを設定することで目標達成までの道筋が明確になり、転職したあともモチベーションを保ちながら業務に取り組むことができます。

また、面接の際に「転職後はどんなキャリアを希望しますか?」と聞かれることもあるため、その対策にもなります。

市場価値を上げるためのスキルアップに努める

転職して後悔しないためには、よりよい条件・待遇・環境の職場へ転職することも必要ですが、そのためには自分の市場価値を上げなければなりません。

市場価値が高ければ応募先の選択肢が広がるうえに、好条件な転職ができて満足いく結果になるでしょう。

自身の市場価値を上げるには、スキルアップに努めることが必要です。資格の取得や日々の業務を通じてコミュニケーションスキルの向上を目指しましょう・

経理職への転職で重宝される10のスキルと資格

経理に必要なスキルを磨くと転職後の業務へ適応しやすく、ミスをすることも減るでしょう。結果的に満足度の高い転職につながります。

以下では、経理職への転職で重宝される4つのスキルと6つの資格を紹介します。

コミュニケーションスキル

経理は、ほかの部門や上司、同僚、経営陣と円滑にコミュニケーションをとることが重要です。

経費精算や予算策定などの場面では、こちらの要望を一方的に伝えるのではなく、部門の状況も理解したうえで調整や連携する必要があります。

経営陣へ財務報告をする際には、報告書をわかりやすく作成し、適切なタイミングで情報共有を行うスキルが求められます。

パソコンスキル

経理の仕事では、パソコンを使ってさまざまな計算や入力作業を行います。

会計ソフトを使うことや、Excelに数式やマクロを組んでヒューマンエラーを防ぐための業務効率化への取り組みをすることもあります。

データ分析力

経理では、事業部門やグループ会社から取得する膨大なデータを分析し、経営判断に役立てる能力が必要です。

経営部門の意思決定に貢献するには、データを的確に分析するとともに、それらをわかりやすく伝えることが求められます。

提案力

経理は単に数字を追うだけの仕事ではなく、経営改善や効率化の提案も求められる仕事です。

そのため、自社の課題を見つけて改善策を提案する能力が評価されます。

日商簿記検定

経理では、簿記を利用して経営活動を記録し、自社の財政状況を明らかにしていきます。

日商簿記検定は、簿記の技能を証明できる代表的な検定です。簿記は企業の規模や業種にかかわらず必要となる技能なので、日商簿記検定に合格していることは企業で歓迎される資格です。

実務に活かすためには、2級以上の取得が望ましいでしょう。

FASS検定

FASS検定は、経理・財務領域の実務知識やスキルの習得度を測る検定です。

経理・財務の実務家が開発した検定なので、実務レベルでの習得度を把握できます。合否ではなく5段階で評価されるため、自分のレベルに応じてスキルアップを目指すことができます。

給与計算実務能力検定

経理では、給与計算を担当することもあります。

給与計算実務能力検定は、給与計算に関する実務能力を判定する検定です。合格していると、給与計算の仕組みや関連法令について理解して適正な給与計算業務ができることをアピールできます。

IFRS検定(国際会計基準検定)

ビジネスのグローバル化が加速するなかで、日本でもIFRS(国際会計基準)を採用する企業が増えています。

IFRS検定は、IFRSの知識や理解度を測るための検定なので、合格していればグローバルな基準を正しく理解している人材として重宝されます。

税理士

税理士資格保持者には、高度な税務・会計に関する知識や技能があるため経理で重宝されます。

とりわけ、連結納税や組織再編、M&Aといった特殊業務において、高い専門性を発揮できるはずです。

公認会計士

公認会計士資格保持者は、会計基準に精通しており財務諸表の適正判断や経営陣への的確なアドバイスができます。

資格取得の難易度は極めて高いですが、その分社内外からの信頼度も高い資格です。

経理の転職を成功に導く転職活動のコツ

経理の転職を成功させるには、以下のポイントを意識して転職活動を進めることが大切です。

市場価値を把握する

転職活動を始める前に、自身の市場価値を正確に把握することが重要です。自分のスキルセットや経験、資格などを評価しましょう。

簡単に市場価値を知るには、転職エージェントでおこなっている市場価値診断や転職スカウトサイトに登録することもおすすめです。スカウトの内容や数などから、客観的な市場価値を知ることができます。

情報はできるだけ幅広い情報源から集める

転職活動では、情報収集が非常に重要です。

求人サイトだけでなく、専門エージェントや業界関連のイベントなどからも情報を収集しましょう。幅広い情報源から得た情報は、自身の選択肢を広げる助けになります。

希望条件を整理し、優先順位をつける

転職先に求める条件や希望を整理しましょう。給与・勤務地・業界・企業文化など、自分にとって重要なポイントを明確にしておくことで、選択肢を絞り込むことができます。

ただし、すべての条件を満たす求人はなかなかありません。優先順位をつけて転職先をみつけましょう。

応募先の情報収集を徹底的におこなう

応募先の企業について詳しく調査しましょう。

事業内容や業績、経営方針などを調査し、自分にフィットするかどうかの判断材料とします。応募先の情報収集を徹底することで、自分に合った企業を選べるだけでなく、志望動機の作成や面接対策にもなります。

スキルレベルにあった求人に応募する

自分のスキルレベルや経験を正確に評価し、それに合った求人に応募しましょう。そうすることで、転職後も自分のレベルに応じて着実にステップアップすることができ、スキル不足で業務についていけないなどの後悔を避けられます

応募の際には、あれもこれもできますと嘘をつかないことも大切です。

経理の転職に詳しい転職エージェントに相談する

自分ひとりで転職活動を進めるのは難しいという方は、転職エージェントの支援を受けながら進めることで後悔しない経理への転職活動ができるでしょう。

ここでは、経理の転職でおすすめの転職エージェントを紹介します。

BEET

BEET_経理

BEETは、経理や財務などの管理部門に特化している転職エージェントです。

経理を含む管理部門の働き方や求められる要素を理解しているため、的確なアドバイスで転職を成功に導きます。

経理への転職において不安に思っていることや経理としてのスキルアップなど、自分だけでは解決できない悩みを親身になって解決してくれるので、安心して転職活動に臨めるでしょう。

年収交渉もリクルーターが対応してくれるので、大幅な年収アップもチャレンジできます。

公式サイト:https://beet-agent.com/

MS Agent

MS-Japan

MS Agentは、30年以上の実績とノウハウがある管理部門と士業の転職支援を専門とする転職エージェントです。

上場企業との取引数が多いため、上場企業の経理や財務への転職を目指す方におすすめします。

MS Agentで転職をされた方の52%は、年収500万円以上の条件で転職に成功しています。

公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/

ジャスネットキャリア

ジャスネットキャリア

ジャスネットキャリアは、税理士や会計士、経理・財務の転職に特化した転職エージェントです。

専門性の高さを活かした提案力が強みで、求人の取引実績は6,200社超えなので幅広い求人紹介を受けられるので、自分だけでは見つけられなかった魅力的なキャリアとの出会いに期待できます。

公式サイト:https://career.jusnet.co.jp/

経理エージェント

経理エージェント

経理エージェントは、経理人材の転職サポートを専門に提供している転職エージェントです。

経理の転職事情や企業が求める経理人材像を把握しているため、ミスマッチの少ない転職を実現できます。

保有求人の90%以上が経験者を対象としているものなので、自身の経験やスキルを活かせる転職が叶うでしょう。

公式サイト:https://keiri-agent.com/

パソナキャリア

パソナキャリア

パソナキャリアは、ハイクラス人材向けの転職エージェントです。

経理特化型ではないものの経理求人も豊富に保有しており、高年収の案件も多くあります。経理のなかでも、マネージャークラス以上のポジションの方におすすめです。

全国に支店がある転職エージェントなので、地域に制限なく転職相談がしやすいです。

公式サイト:https://www.pasonacareer.jp/

まとめ

経理の転職では、事前の準備として現状と適性の把握、キャリアパスの設定が必要です。

そのうえで、希望条件の整理と応募先の情報収集をおこないます。

自分のスキルレベルに合った求人に応募することも大切です。転職後のミスマッチを回避したい方は、転職エージェントへの相談も検討しましょう。

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佐藤 達也

弁護士・公認会計士・税理士等の士業や、管理部門特化の転職サポートを行う人材紹介会社に在籍。士業・バックオフィスに特化した転職ノウハウ・企業調査を担当しています。分野特化だからこその、勘所を押さえたリアルな情報を発信できるよう心がけています。