PCとインターネット環境があれば気軽に始められる「Webライター」は、在宅勤務や副業で収入を得たい方にとって魅力的な選択肢のひとつです。
ただしWebライターになりたいと思っても、どのように始めればよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Webライターの始め方をステップ方式で解説するほか、継続依頼を受けるコツやついて解説します。Webライターとして働くメリット・デメリットも合わせて紹介しますので、ぜひ判断材料のひとつにしてください。
目次
Webライターの始め方!初心者でも簡単な5ステップ
この章では、Webライターの始め方を5ステップに分けて解説します。
- 1.Webライティングに必要な物を準備する
- 2.Webライターに必要な知識とスキルを身に着ける
- 3.個人ブログを開設して執筆してみる
- 4.ポートフォリオを作成する
- 5.クラウドソーシングサイトに登録する
一つずつ丁寧に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Webライティングに必要なものを準備する
まずはWebライターとして活動するために必要なものを準備しましょう。主に用意しておきたいのは次の4つです。
- ある程度のスペックを持ったPC
- WordやGoogleドキュメントなどの文章作成ソフト
- 安定した通信環境
- 長時間作業ができる机と椅子
前提としてWebライターの業務をする際には、ある程度のスペックを持ったPCを用意することが必要になります。主に次のような基準でPCを選ぶと良いでしょう。
CPU | Intel Core i5以上 |
メモリ | 8GB以上 |
ストレージ | SSD256GB以上 |
画面サイズ | 13インチ~15インチ |
ほかにも文章作成の際にWordやGoogleドキュメントなどのソフトがあると執筆しやすいです。自宅にWi-Fiなどを通して通信環境を安定させておくのも忘れないようにしましょう。
Webライターに必要な知識とスキルを身に着ける
PCが準備できたら、次は知識やスキルを習得します。Webライターは特定の資格が不要な代わりに、個人の経験やスキルに依存する部分が多いです。何も知識がない状態で案件を探してしまうと、低単価でしか仕事が取れない、そもそも応募しても通らないといったケースも想定されますので、必ず事前に基本的なスキルを身につけておきましょう。
具体的には、以下のようなスキルを身につけることをおすすめします。
- Webライティングの基礎
- 正しく意味が伝わるような文章力
- SEO(検索エンジン最適化)に関する知識
まずは、基本的な文章力(文法や句読点の正しい使い方)や、分かりやすく読みやすい文章を書く能力が求められます。誤字脱字や意味の通らない部分を書いてしまわないよう、入念に練習しましょう。
さらに、SEO(検索エンジン最適化)に関する基本的な知識も重要です。これは記事が検索エンジンで上位に表示されやすくなるようにするための技術であり、必須というわけではありませんが、習得しておくとWebライターとしての市場価値が上がります。
個人ブログを開設して執筆してみる
ある程度の基礎知識を身につけたら、次は個人ブログを解説して記事を執筆してみましょう。これにより、実際の読者に向けた文章を書く練習ができるだけでなく、執筆した記事が増えればポートフォリオ(作品集)を作ることが可能になります。
ポートフォリオがあれば、案件に応募する際にwebライティングができる人間であることをアピールすることができます。さらにブログへの投稿を続けていれば、記事の執筆に留まらず投稿まで任せてもらえるようになり、単価アップが見込めるでしょう。
ポートフォリオを作成する
自分の執筆した記事が溜まってきたら、これまでの記事をまとめてポートフォリオを作りましょう。
作り方は簡単で、自身のブログかedireco(エディレコ)というライター専用のポートフォリオサービスに以下の情報を書くことで作成できます。
- 名前またはペンネーム
- 経歴(ライター歴)
- 執筆経験のあるジャンル(得意ジャンル)
- 実際に執筆した記事のURL
- 対応可能な業務(執筆・取材・アップ作業など)
- 業務において心がけていること
- 参考単価(文字単価・記事単価)
- 連絡先(公開しても問題のないメールアドレスや問い合わせフォーム)
クラウドソーシングサイトに登録する
ポートフォリオが完成したら、次にいよいよクラウドソーシングサイトに登録します。
クラウドソーシングサイトとは、企業と個人が直接やり取りできるサイトのことであり、企業から受注された案件を個人が請け負う形となります。
未経験で応募しても大丈夫だろうかと不安な方もいるでしょうが、クラウドソーシングサイトには「未経験者歓迎」の案件や、最初からやり方を丁寧に教えてくれる案件などがあるため、未経験からでも受注することは十分に可能です。
Webライター初心者が安心して利用できる案件紹介サイト
この章では、Webライター初心者におすすめの安心して利用できる案件紹介サイトを紹介します。
ランサーズ
日本最大級のクラウドソーシングサービスであるランサーズは、Webライター初心者の方にまずおすすめしたい案件紹介サイトです。
自身の情報やポートフォリオを登録しておくと、クライアントの方からオファーが届きます。もちろん、自分から気になる案件があれば応募することも可能なので、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選べます。
さらにランサーズでは活動実績やプロフィールの充実度に合わせて独自のランクが認定されるため、上位のランクを獲得すればより好条件の案件を受注できる可能性が高まります。
ほかにも優秀と認められたクライアントには認証マーク/認定マークが与えられるため、応募する側からも信頼できるクライアントか見分けることが可能です。
報酬の未払いを防止する「仮払い機能」や、クライアントに直接伝えづらい要望を匿名で伝えられる「依頼アドバイス機能」といったクリエイターを守る制度も充実しているため、初めてのクラウドソーシングサイトとして非常におすすめです。
Webライター初心者が優良案件を獲得する方法
Webライターとして仕事を始めるためには、最初に優良な案件を獲得することが重要です。この章ではWebライター初心者が優良案件を獲得するための方法を3つ紹介します。
プロフィールを丁寧に作成する
まずはクラウドソーシングサイトのプロフィールを丁寧に作成しましょう。クライアントはまずプロフィールを見て依頼の可否を判断するため、しっかり書き込んでおくことで信頼度が高まります。
利用するクラウドソーシングサイトにもよりますが、基本的には以下のような情報を書くことがほとんどです。
- 経歴(ライター歴)
- 顔写真
- 得意ジャンル
- 稼働可能時間
- ポートフォリオのURL
- 業務にあたっての意気込み
プロフィールを作成する際のポイントは、読んだ相手に熱意が伝わるよう十分な文字数で書くこと、「未経験」や「初心者」というワードを多用しすぎないことが挙げられます。
謙遜して「未経験」と書きたくなる気持ちも分かりますが、あまり多用するとクライアントに「大丈夫かな?」と不信感を抱かせてしまう可能性もあります。自分はどんな人であれば依頼したいと思うかという目線でプロフィールを作成するように心がけましょう。
案件への提案を丁寧に作成する
案件へ応募する際には「提案文」と呼ばれる文章をクライアントに送ります。これはクライアントに自己アピールをするもので、丁寧に作成することで受注率が上がりやすくなるでしょう。
具体的にはクライアントがどのような情報を求めているか分析し、その答えを簡潔に書くことが大切です。例えば「週に30時間稼働できる方を募集」と記載されている場合は、提案文に週に何時間稼働できるかを書いて送るようにしましょう。
またその際には、クライアントの期待を超えるような提案をするのも方法のひとつです。背伸びしすぎて無理な提案をする必要はありませんが、自分のできる範囲で作成してみてください。
テストライティングにチャレンジする
多くのクラウドソーシングサイトでは、案件を受ける前にテストライティングを求めるものがあります。
テストライティングとは、依頼する前に簡単な記事を書くことで、ライターのスキルを測る際に使用される方法です。実際に納品された記事を見ることで、文字単価を設定したり契約を結ぶか決めたりします。
Webライター初心者が継続依頼を受ける方法
ひとつ案件が受注できたら、次は継続依頼を受けることが重要なステップとなってきます。
この章では、Webライターが継続的に依頼を受ける方法を5つ紹介します。
納期に遅れないようにする
大前提として、指示された納期は必ず守るようにしましょう。納期を守らなかった場合は即座に契約を切られてしまうケースもありえます。
期限内に質の高い記事を作り上げることで、クライアントとの信頼関係を築き、継続的な仕事を確保することができます。
納期に遅れないために、クライアントと交渉して納期に余裕を持たせたり、スケジュール管理を徹底したりすることに努めましょう。
連絡が来たらなるべく早く返信する
迅速なコミュニケーションは、クライアントとの良好な関係構築に欠かせません。質問やフィードバックがあった場合は、できるだけ早く丁寧に返信しましょう。
返信が早い人という印象を持ってもらうことで、緊急の仕事や追加の依頼をもらえる可能性も高まります。どれだけ遅くとも翌日中には連絡を返すようにしましょう。
クライアント側の執筆ルールを徹底する
案件を受注する際は、クライアントごとに異なる執筆マニュアルやレギュレーションを渡されることがほとんどです。
マニュアルを守るのは面倒と感じる方もいるかもしれませんが、これらのルールを正確に理解し、遵守することで、クライアントと信頼関係を結ぶことができます。
フィードバックを受けた場合はすぐに改善する
始めたての頃は、提出した記事に対してたくさんの修正やフィードバックを入れられることもあります。その際はすぐに該当箇所を修正し、速やかに再提出しましょう。どのような点を指摘されたかをメモし、次回の執筆に活かすことも大切です。
すぐに提出するだけではなく、フィードバックを活かして次回の記事を書くことで、クライアントからも信頼されやすくなります。最初は多くのフィードバックを受けてショックを受けるかもしれませんが、それはクライアントの期待の表れでもあるため、プラスに受け止めましょう。
そもそもWebライターとは?
Webライターとは、インターネット上でのコンテンツ制作に特化したライターです。Webサイト、ブログ、SNSなどのデジタルメディアを対象に、情報を提供したり読者の関心を惹いたりするための文章を執筆します。
Webライターの役割は多岐にわたり、SEOを意識した記事の作成、読者が求める情報の提供、商品やサービスの魅力を伝えるコピーライティングなど、幅広いスキルが求められています。
Webライターの仕事内容
Webライターの主な仕事内容としては、以下のようなものが挙げられます。
- SEO記事の執筆
- メールマガジンの執筆
- セールスレターの執筆
- レビューや口コミの作成
- 脚本の作成
業務内容は幅広いですが、ほとんどのWebライターが「SEO記事」と呼ばれる検索順位で上位を取るための記事を書いていることが多いです。大まかに「インターネット上のメディアに掲載される記事を書く」と認識していれば問題ありません。
Webライターの収入
2020年にマイナビエージェントが実施した「職種別平均年収ランキング」によれば、ライター(編集・制作・校正を含む)の平均年収は以下の通りでした。
20代 | 30代 | |
---|---|---|
平均年収 | 322万円 | 394万円 |
男性 | 339万円 | 429万円 |
女性 | 316万円 | 362万円 |
同年に国税庁が実施した「民間給与実態統計調査結果」によれば全職種の平均年収は「458万円」となっており、全職種と比べるとWebライターの平均年収はやや低めであることが分かります。
ただしWebライターの収入は、雇用形態や各人の経験・スキルによって大きく変動します。副業でフリーランスとして働く場合は、月収2〜3万円に留まることも予想されます。
さらに収入を上げるためには、執筆だけではなくWebライターの管理や記事の編集、Webマーケティングも含めたメディアの運用といったスキルを身につける必要が出てくるでしょう。
Webライターに向いている人の特徴
Webライターを始める前に、自分に適性があるのか確かめておきたいと思うのは当然のことです。
結論から言うと、Webライターに向いている人の特徴には以下のようなものが挙げられます。
- 文章を書くことが好き
- 幅広いトピックに興味がある
- 情報を発信することが好き
- コツコツと作業ができる
- 継続力がある
- 向上心がある
- コミュニケーション能力がある
文章を書くことが好きなのはもちろんのこと、幅広いトピックに興味を持ち、新しい情報を発信するのが好きな方に向いています。「文章を書くことが苦にならない」というレベルであれば、楽しみながら続けられるでしょう。
コツコツと作業ができる粘り強さや、向上心をもってスキルを磨き続けられる方も適性があるといえるでしょう。他にも自己管理能力が高く、締め切りを守ることができる計画性も大切な要素のひとつです。
Webライターとして活動するメリット
この項目では、Webライターとして活動するメリットを3つ紹介します。
- 始めやすい
- 働き方に融通が効きやすい
- 好きなこと・これまでの経験を活かしやすい
一つずつ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
始めやすい
Webライターは新しいツールの使い方を覚える必要がなく、特定の資格なども必要ではないため、始めやすいことがメリットといえるでしょう。
比較されることが多い職種であるWEBデザイナーやWEBディレクターなどは、新たにツールの使い方を覚えたり、ある程度の知識や経験が必要であったりします。一方でWebライターにはそのような制約がなく、文章を書くことができれば誰でも始めることが可能です。
働き方に融通が効きやすい
WebライターはPCと安定した通信環境があれば仕事ができるため、在宅勤務やリモートワークといった柔軟な働き方が可能です。気分転換にカフェやコワーキングスペースなどで作業をすることもできるため、自由度が高い職種といえるでしょう。
好きなこと・これまでの経験を活かしやすい
Webライターは、自身の趣味や専門分野を活かしやすい職種といえます。これまでの経験を活かして専門的な記事を書くことはもちろん、好きな分野に絞って執筆することもできるため、リサーチ作業や執筆が苦になりにくい点がメリットといえるでしょう。
Webライターとして活動するデメリット
この章では、Webライターとして活動するデメリットを3つ紹介します。
- 競合が多く仕事が取りにくい
- 文字単価が低いと収入が安定しにくい
- 孤独を感じる場合がある
詳しく解説するため、先ほど紹介したメリットと合わせて判断材料のひとつにしてください。
競合が多く仕事が取りにくい
Webライターは誰でも気軽に始めやすい職種のため、競合が多く最初は案件を受注しにくい傾向にあります。逆に少しずつでも経験を積んでいけば自ずと競合も少なくなるため、次第に案件を取りやすくなってきます。
文字単価が低いと収入が安定しにくい
初心者の場合、文字単価が低く設定されることが多く、大量の執筆をしても収入があまり得られないことがあります。
Webライターは1文字あたりに単価を設定することが多く、初心者の内は1文字0.1円~0.5円で案件を受けることになります。
仮に1文字0.5円で受注した場合、1時間で1000文字の記事を書いたとしても時給は500円となります。最初はアルバイトやパートよりも稼ぎにくい状況だといえるでしょう。
継続してスキルを磨くことで単価が上がったり、より高単価の案件を受注できたりする可能性はありますが、最初の内は収入が安定しにくい時期があることを心得ておきましょう。
孤独を感じる場合がある
Webライターは基本的にPCに向かって黙々と作業をするので、誰かと話すことがありません。会社勤めのWebライターであれば雑談などもありますが、在宅勤務やフリーランスの場合は一人で作業をするため、孤独感を味わいやすい点がデメリットといえるでしょう。
Webライターについてよくある質問
この章では、Webライターに関してよくある質問に対する回答をまとめました。
Webライターの将来性は?
デジタルメディアの発展に伴い、Webライターの需要は増加傾向にあります。特に、SEO対策や特定分野の専門知識を持つライターは高い需要があるため、少しずつでも勉強しておくことをおすすめします。
Webライターはスマホでも始められる?
スマホでも文字を書くことはできるため基本的には可能ですが、スマホだけでは作業スピードが落ちる傾向にあります。高スペックなものである必要はないので、可能な限りPCを購入することをおすすめします。
高校生や大学生でもWebライターになれる?
高校生や大学生でもWebライターとして働くことは可能です。
経歴や年齢に関係なく、質の高い記事を書くライターが求められている傾向にあるため、何歳からでも始めることができるのがメリットといえるでしょう。
ただし、クラウドソーシングサイトによっては18歳未満の利用を禁止しているところもあるため、事前に利用規約を確認しておくことをおすすめします。
主婦でもWebライティングで稼げる?
高校生や大学生と同様に、主婦でもWebライティングで稼ぐことは可能です。主婦目線の記事であったり、子育てや家事のことなど、オリジナリティのあるトピックはたくさんあるといえます。Webライターは在宅で始めることもできるため、育児や介護と両立しやすいのもメリットです。
Webライターになるために特別なスキルはいるの?
特別なスキルや資格は必要ありませんが、読み手にわかりやすく伝える基本的なライティング能力と正確な情報を伝えるためのリサーチスキルは必須です。また、SEOに関する知識も有利に働くため、業務を通じて徐々に覚えていくと良いでしょう。
まとめ
本記事では、Webライターの始め方や優良な案件を受注するコツなどを紹介してきました。
Webライターは特別なスキルや資格が不要であり、誰でも気軽に始められる点がメリットといえます。一方で競合が多く最初の内は案件が取りづらい傾向にあるため、ポートフォリオを充実させたり、自身のスキルを磨くことが重要になってきます。
最初は文字単価が低かったり、たくさんのフィードバックを受けてショックを受けることもあるかもしれませんが、地道に続けていけば必ず実を結ぶはずです。ぜひこの記事を参考に、Webライターとしての一歩を踏み出してくださいね。