WEBライターは、高い専門技術もいらず、いろんな業界の記事作成で必要とされていますので、フリーランスや副業の第一歩として初めてみようと考えている方も多いでしょう。
しかし、WEBライターについて調べていると、「稼げない」という内容を目にしたことがあるかもしれません。
結論から言うと、WEBライターでもしっかり取り組めば平均的な会社員程度は十分に稼げます。さらに、自分でブログを作ってアフィリエイトしたり、編集や企画をする側にまわったりすれば、今まで以上に稼げることもあるでしょう。
たしかに動画コンテンツの目覚ましい発展や、Chat GPSなどの対話型AIの登場で、WEBライターが作るコンテンツ以外のライバルも増えてきました。しかし、WEB上で文字を見て情報を集めるという文化はそう簡単には消えないでしょう。
目次
WEBライターは稼げない?平均的な案件単価や収入の目安
なぜWEBライターが稼げないと言われてしまうのでしょうか?
WEBライターは基本的に記事単位で仕事を受け、1記事や1文字単位で決められた単価の報酬を得ます。簡単に言えば、1記事1万円の記事を月に30本書けば30万円稼げます。
では、実際のWEBライターの記事単価はどのようになっているのか、ご説明します。
WEBライターの平均的な案件単価
WEBライターに依頼される案件の単価の目安ですが、一般的な金額をまとめると次の金額帯に収まることが多いです。
計算方法 | 金額の目安 |
---|---|
文字単価 (1文字) | 1円未満:初心者 1〜3円:経験者 3円以上:上級者や特定の分野の専門家 |
記事単価 | 数百円〜数万円 |
平均時給 | 1,000〜1,500円 |
記事単価で考えると、1記事数百文字のレビュー記事から1万文字を超える長文記事までいろいろあってピンキリです。
文字単価1円を下回ると会社員やアルバイトよりも稼げなくなってきます。ライティングに時間がかかる方は、1時間記事を書いて報酬が数百円ということも起こり得ます。このことが、WEBライターは稼げないと言われる大きな要因でしょう。
最初のうちは1円未満の依頼しか受けられないかもしれませんが、将来的には1文字数円を目指していくと良いでしょう。
また、アルバイトとしてWEBライターを募集している企業もあります。初心者でなかなかライティングが捗らない人は、時給制のアルバイトから慣れていく方法もおすすめです。
WEBライターの収入の例
実際のWEBライターの収入例をみていきましょう。フリーランス白書によると、フリーランスのライターの年収は次のようになっていました。
引用:フリーランス白書
また、WEBライターの求人を見てみると、以下の年収や時給で求人が出されていることが多いようでした。
働き方 | 収入の目安 |
---|---|
正社員 | 平均年収340万円 |
アルバイト | 平均時給1,000円 |
フリーランス | 人によって異なる |
調査媒体が違うので比較はしにくいですが、全体の平均年収461万円(※)に比べると大きく下回りますので、あまり稼げない職業と言われてしまうことも頷けます。
(※)参考:国税庁
WEBライターとして稼ぐためには、企画や編集、マーケティング、アフィリエイトなどの他の知識や仕事も徐々に取り入れていくと良いでしょう。
WEBライターが稼げないと言われてしまう理由
WEBライターの具体的な収入例についてご紹介しました。
こちらでは、なぜWEBライターが稼げないと言われてしまうのかをご説明します。
慣れないうちは最低時給を下回ってしまいがちだから
WEBライターは慣れないうちはあまり稼げないことが多いです。
上記で触れたように、文字単価や記事単価で仕事を依頼されることが多いのですが、記事作成に時間がかかってしまうと、割に合わないことが多くなってしまうからです。
例えば、1記事5,000文字程度の5,000円の記事でも、初心者の方が執筆しようとすると10時間以上かかることもあります。
単価が低い案件にしか採用されないから
WEBライターで稼ぎたいなら単価を上げれば良いと考えることはもっともですね。
しかし、高額案件になるほど応募も増えてきますので、厳しい条件が設けられていて簡単には採用されないことが多いです。
WEBライターに慣れていないうちは、どうしても1文字1円前後の仕事が中心になってきてしまうでしょう。
テストライティングが求められることがあるから
ライターを採用するにあたって、事前に簡単に記事を書いてもらう「テストライティング」が設けられていることがあります。
このテストライティングは、通常の募集案件よりも安い報酬か無報酬で提出を求められることもあり、この段階で稼げないと判断してしまう人もいます。
クライアントによってレギュレーションが違って修正の手間になるから
WEBライターに依頼する企業や個人は、それぞれ記事に関するレギュレーションやルールを持っています。
記事のレギュレーションには、表記方法や語尾、漢字をひらくかどうかの判断など、細かいルールまで作られています。
また、レギュレーションに反していた場合は修正を依頼されることもあります。修正も報酬に加味される場合もあれば、無報酬になることもあり、修正分はタダ働きのようになってしまい「稼げない」と感じてしまうこともあります。
執筆以外のリサーチに時間がかかるから
WEBライターの報酬の決め方は、執筆文字数や記事数によって決められることが多いです。ただ、記事を書くにあたって本やネットなどで情報を調べないといけません。
すでに経験や知識がある分野の執筆であれば、リサーチせずにも記事が書けることもありますが、あまり知識がない分野の記事では調べることから開始します。
たとえば、5,000文字程度の記事でも、知らないことが多いと数時間調べる時間がかかることもあります。
このリサーチにかけている時間は、報酬には加算されないことがほとんどですので、リサーチ時間+執筆時間を考えて報酬を決めないと、かかった時間に対して稼げないことにもなりかねません。
稼げないWEBライターの特徴
WEBライターが稼げない理由についてお伝えしましたが、ライターの特徴によっても稼げない人がいます。
実際にWEBライティングをしてみて、どのような特徴がある人が稼ぎにくいかをご紹介します。
経験を積めば良くなっていくケースもありますが、どうしても改善が見られない方は、WEBライターの仕事が合っていないことも考えられます。
執筆速度が遅い
WEBライターの報酬は文字単価で決まることも多いです。つまり、単純に執筆スピードが遅ければその分稼げなくなってしまいます。
たとえば、同じ1文字1円の案件でも1時間500文字書けるライターと2,000文字書けるライターでは、4倍の報酬の違いが出てきます。
執筆スピードを上げるためには、慣れでタイピングスピードが上がっていくこともありますし、特定の分野だけ記事を書き続けて知識が蓄積していけば、リサーチに割く時間が減って早くなるようなこともあります。
誤字脱字や修正が多い
いくら執筆スピードが早くても、誤字脱字が多いライターは修正が多くなってしまい、その結果トータルの時間が伸びてしまいます。
毎回取引先が変わるWEBライターになってしまうと、案件探しやテストライティングなどに余計な時間を割くことになり、結果的に稼げないWEBライターになってしまうでしょう。
スケジュール管理ができない
WEBライターの仕事の受け方は、月に記事◯本など、本数と納期が決まって依頼を受けることが多いです。
上記と同様に、取引先が頻繁に変わるようになってしまえば、余計な手間が増えて稼げなくなってしまいます。
案件の単価が低い
WEBライターの案件単価については、上記でご説明した通り、稼げない方は長い間低い単価で仕事を受けてしまいがちです。
WEBライターの単価は、同じ取引先と継続的に仕事を引き受けて信頼関係を築いたり、特定の分野での執筆経験を高めて交渉したりすることで高めることができます。
WEBに関する知識が少ない
WEBライターで稼ぎたいのであれば、WEBに関する仕組みも十分に理解しておくことが求められます。
クライアントが何の目的で記事作成を依頼しているかを理解して、それに応じたライターになれれば徐々に仕事も増えて稼げるようになります。
また、記事中で商品・サービスを紹介してアフィリエイト報酬などを得たいと考えているクライアントに対しては、購買に繋がるようなコピーライティングができると良いでしょう。
いろいろな分野に手を出してしまっている
WEBライターで依頼を受けるジャンルは、商品説明から専門知識、娯楽までさまざまあります。毎月受ける仕事を決める際、頻繁にジャンルを変えている人は、稼ぎにくくなってしまいます。
新しい分野で記事を書こうとした際、その都度知識を取り入れる必要があり、リサーチの時間がかかってしまうからです。
まずは特定の分野にいくつか絞って案件を探した方が、執筆スピードも上がって稼ぎやすくなります。また、特定の分野の経験が多い方が、同じ分野での仕事を受けやすくもなるでしょう。
稼げるWEBライターになるためのポイント
ここまでWEBライターは稼げないということに焦点を当ててご説明してきました。しかし、WEBライターでも取り組み方次第で十分に稼げる仕事だと言えます。
こちらの項目では、稼げないWEBライターから、稼げるWEBライターになるためにできることをご紹介します。
ライティングスキルを身につける
稼げるWEBライターになるためには、まずはライティングスキルを磨くことが一番です。
まずは、タイピングスピードを上げることができますね。タイピングスピードが上がるだけでも、執筆速度が1.5〜2倍程度にもなりますので、その分稼ぎやすくもなるでしょう。
記事を書く経験を積むだけでなく、タイピングゲームなどで練習するだけでもタイピングスピードは上がります。
専門分野に強みを持つ
上でも触れましたが、いろいろなジャンルで記事を書いているとなかなか稼げません。いくつかの分野に絞って記事を書いていけば、その分野に対する知識も蓄積していき、執筆スピードも上がっていきます。
また、これまでの職業経験や資格などで特定分野の知識・経験がある方は、その分野で記事を探した方が単価も上がりやすくて稼ぎやすくなります。
SEOの知識を身につける
たとえば、見出しやタイトルにキーワードを入れたり、検索意図を汲み取って記事に書く内容を決めたりすることがSEOの基本にあります。
WEBライターに記事作成を依頼しているクライアントは、SEOで上位表示して記事を見てもらう目的が多いため、ライター自身がSEOに対して理解があることで仕事も受けやすくなります。
自分のブログを運用する
WEB上の記事は、クライアントから仕事を受けなくても、自分で企画して作成することができます。実際、ブログを通してアフィリエイトなどで稼いでいるブロガーやアフィリエイターについて知っている方も多いでしょう。
自分でブログを作れば記事執筆の練習にもなりますし、出来上がってWEBに公開された記事は自身の記事として仕事に応募する際のポートフォリオにもできます。また、自分でアフィリエイトリンクを貼れば広告収入も得られます。
ブログをWEB上に公開するためには、自分でサーバーとドメインを契約して「WordPress」などのコンテンツ管理システムを使えば誰でもできます。
「WordPress」の導入が難しい方は、「はてなブログ」や「Amebaブログ」など、もっと簡単に記事公開ができるブログツールもあります。
クライアントと信頼関係を築く
実力だけでなく、クライアントとの良好な関係を築くこともWEBライターとして稼ぐために必要です。
「執筆だけして終わり」という態度だと継続的に仕事をもらいにくいです。決められた納期は必ず守ったり、クライアントのニーズを汲み取った記事作成をしたり、自身の負担がない程度に修正に対応したりすることで、引き続き仕事ももらいやすくなるでしょう。
長い間取引関係にあれば、大口の案件をもらえたり、単価を上げてくれたりして、稼ぎやすい形も取りやすくなります。
稼げる案件を見つけたいWEBライターにおすすめのサービス
年収1,000万円を目指しているWEBライターや、高収入を希望するWEBライターにおすすめのサービスを紹介します。
ランサーズエージェント
ランサーズエージェントは、しっかり稼げるような高単価案件の紹介を得意としているエージェントサービスです。ランサーズのグループ内60万社と連携しているため、高単価の案件が見つけやすく、基本元請け直案件となります。
ライティングの案件としては、週1稼働から週5稼働まで揃っており、私生活とバランスをとって働くことも可能でしょう。
レバテッククリエイター
レバテッククリエイターは、ライティングの求人や案件を扱うクリエイター特化のエージェントサービスです。Web・ゲーム業界のクリエイター専門のフリーランスエージェントとされていますが、ライティングの案件も扱っています。
レバテッククリエイターに登録すると、担当者があなたの希望の労働条件や単価条件などをもとに受注まで徹底的にサポートしてくれるでしょう。案件を受注した後も、レバテッククリエイターの担当者があなたの専任としてつき、定期的なコミュニケーションの場を提供してくれます。WEBライターとしての仕事やキャリアに少しでも不安がある場合には相談してみましょう。
未経験からWEBライターで稼ぐための主な方法
WEBライターが稼げるかどうか心配している方は、これからWEBライターを始める方も多いと考えられます。具体的にどのようにしてWEBライターをしていくかをご紹介します。
ちなみに、著者も接客業から未経験でWEBライターになりました。未経験でも始めやすい仕事であることには違いありませんので、ぜひ参考にしてみてください。
ライティングスキルを磨く
WEBライターになるためには、まずは実際に記事を書いてみることが一番です。具体的に1時間で何文字かけるのか?どのようなことに時間がかかるのか?がわかってくるでしょう。
最初のうちは練習で稼げませんが、徐々に仕事を受けていくことで報酬を獲得していくことができます。
具体的にライティングスキルを学ぶ方法として、次のような内容があります。
- 自分でブログを作って記事を書く
- 文字数が少ない低単価のレビュー記事などに応募する
- 勉強したい内容を調べた後に文字としてアウトプットする
- 初心者歓迎のWEBライターアルバイトに募集する
自分でブログを作成する
上でも触れましたが、自分でブログを作ってみることは、WEBライターの練習・実践としてとても有効です。
そこからSEOを学んだり、マーケティンングや広告運用を学んだり、次のステップにも進みやすくなります。
将来的に自分のブログからアフィリエイト収入を得たり、仕事探しのポートフォリオに使ったりすることもできるでしょう。
WEBライター講座で学ぶ
しっかり学んだ上で実践していきたい方は、WEBライター講座の利用もおすすめです。WEBライターの講座であれば、5〜10万円程度でそこまで高額にはならず基本的な部分を学べます。
代表的なWEBライター講座には、次のようなものがあります。
スクール名 | 特徴 |
---|---|
ヒューマンアカデミー たのまな | 通信講座で資格取得を支援しているヒューマンアカデミーのWEBライター講座。 基本的な内容を低価格で学べ、「WEBライティング実務士」の取得も目指せる |
Webライター養成講座 Hayakawa | 初心者からレベルアップを希望する人まで、対応している現役ライターが講師を務める講座。 実際の卒業生の記事を見ることもできるので、学べる内容がイメージしやすい 。 |
Webfree | WEB業界のフリーランス育成を目的としたスクール。 SEOライティングを中心に学べる |
アルバイトから始める
WEBライターは記事作成依頼の案件だけでなく、時給制のアルバイトで募集されていることもあります。
IT企業のオフィスに出社してライティングすることになり、募集も都市部中心に制限されますが、現場でライティングをできる経験は非常にプラスになるでしょう。
また、「依頼がなくて全く稼げない」ということも防げるので、初心者の方には実はおすすめの方法です。
徐々に副業で案件を獲得していく
まずは、副業で徐々に仕事を受けながら、WEBライターで稼ぐ感覚を掴んでいくと良いでしょう。
WEBライターの大きな利点が、スキマ時間でどこでも作業がしやすい点が挙げられます。たとえば、1日2時間のスキマ時間で20日作業した場合、慣れれば5,000文字の記事を10記事くらいは書けるようになります。
これだけで5〜10万円くらいの副業収入になり、まずは低いリスクで堅実に稼いでいくこともできるでしょう。
クラウドソーシングサービスで案件を探す
本格的に案件を探していきたいタイミングになってきたら、クラウドソーシングサービスを使って記事作成の依頼などを探していきましょう。
代表的なサイトとして次の3つがあります。
サイト名 | 特徴 |
---|---|
クラウドワークス | ライティングに関わる仕事が10万件以上あり非常に豊富。 記事作成の仕事以外にもレビューやコピーライトなど種類も豊富 |
ランサーズ | ライティングに関わる仕事が約300件ある。 記事数10本以上の募集など、まとめた仕事依頼を受けることもできる。 |
ココナラ | 仕事をしたいライターが、自分で仕事募集を投稿できるサイト。 実績がある人であれば、高単価でも企業や個人から依頼が入りやすくておすすめ。 |
まとめ
本記事では、WEBライターが稼げないという観点から解説をおこないました。
平均的なWEBライターの報酬をまとめると次のとおりです。
計算方法 | 金額の目安 |
---|---|
文字単価 (1文字) | 1円未満:初心者 1〜3円:経験者 3円以上:上級者や特定の分野の専門家 |
記事単価 | 数百円〜数万円 |
平均時給 | 1,000〜1,500円 |
一方でWEBライターが稼げないと言われている大きな理由として、次の2つがあると考えられます。
- 思った以上に時間がかかって割に合わない
- 低い単価の仕事しか受けられなくて稼げない
これからWEBライターで稼いでいきたい方は、ぜひ次のような取り組みも考えてみてください。
- ブログやアルバイトなどでライティングスキルを高める
- SEOや広告運用なども学ぶ
- 専門分野に特化して記事作成をする
やってみないと分からないことも多いWEBライターですので、まずは実際に記事を書いてみて、割に合うのか?ここから改善できる見込みがあるのか?を判断してみてください。