法テラスは役に立たないって本当?その実態と役立てるための利用のコツ

法テラスは役に立たないって本当?その実態と役立てるための利用のコツ

法律トラブルに巻き込まれたとき、法テラスの利用を考える方も多いでしょう。

しかし、法テラスについて調べると「役に立たない」「意味ない」などのネガティブな声も見かけます。

実際のところ、法律トラブルについて法テラスに相談して、問題が解決できるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、法テラスは本当に役に立たないのかどうかを徹底解説します。

役に立たないと言われる理由や、実際の口コミなども紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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法テラスは本当に役に立たないの?良い口コミと悪い口コミを調査

法テラスは役に立たないといわれることがありますが、実際のところどうなのでしょうか。

ここでは、法テラスの良い口コミと悪い口コミを紹介します

法テラスに関する良い口コミ

法テラスに関する良い口コミには、以下のようなものがあります。

【法テラスの良い口コミ】
  • 弁護士が離婚に詳しくて良かった!
  • 担当してくれる弁護士が見つかった!

弁護士が離婚に詳しくて良かった!


この口コミでは、法テラスに相談したことで問題解決に向けて有益なアドバイスを受けられたことがわかります。

相談したい内容や分野に注力している弁護士に相談することで、問題解決に向けて迅速に動き出せるでしょう。

なお、法テラスの無料相談は一つの案件について3回まで利用可能です。

内容をまとめて効率的に進めることで、限られた回数でも無料相談を最大限活用できます。

担当してくれる弁護士が見つかった!


この口コミでは、法テラスに相談したことで、担当弁護士が見つかったことがわかります。

法テラスでは、相談状況に合わせて、さまざまな法律問題を得意とする弁護士を見つけられます。

経済的に余裕がなく、弁護士への相談を踏みとどまっている方でも、ご自身に合った弁護士を探せるでしょう。

ただし、法テラスでは自分で自由に弁護士を選ぶことはできません。

あくまでも、法テラス側が担当弁護士を決めることになる点に注意しましょう。

法テラスに関する悪い口コミ

法テラスには良い口コミが見られる一方で、悪い口コミも存在します。

法テラスが「役に立たない」と言われる原因がどこにあるのかを知るためにも、法テラスに関する悪い口コミを見てみましょう。

【法テラスの悪い口コミ】
  • 話を聞くだけで役に立たない…
  • 弁護士のやる気がなくて役に立たない…

話を聞くだけで役に立たない…


この口コミからは、法テラスともう一つの相談センターの間でたらい回しにされてしまったことがわかります。

法テラスは、法律トラブルに関する総合案内所であるため、必ず無料相談を利用できるわけではありません。

法テラスのほかに適切な相談先がある場合は、相談先を紹介するだけにとどまるケースもあるのです。

そのため、人によっては「たらい回しにされた」と感じることもあるでしょう。

どうしても法テラスに相談したい場合は、電話窓口で事情を伝えるとスムーズかもしれません。

また、最近では弁護士に直接無料相談することも可能です。

法テラスの契約弁護士に直接相談をし、後から法テラスの利用申請をおこなうことで、法テラスを経由せずとも弁護士費用の立て替えや割引制度を利用できる可能性があります。

弁護士のやる気がなくて役に立たない…


この口コミからは、担当弁護士が親身になってくれなかったことがうかがえます。

弁護士も人間なので、親身になってくれる人とそうでない人がいるのは仕方がないことでしょう。

加えて、法テラスと契約している弁護士は、自分で選ぶことはできません。

紹介された弁護士が自分に合っていないと感じる人もいるようです。

「法テラスは役に立たない」といわれる主な理由

ここでは、法テラスは役に立たないといわれる理由について解説します。

法テラスが役に立たないといわれる理由は、主に以下4つです。

  • 全ての人が利用できるわけではないから
  • 窓口が紹介してくれるのは相談先だけだから
  • 利用審査の結果が出るまでに時間がかかるから
  • 相談内容と弁護士の得意分野が合わないことはあるから

それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。

1.全ての人が利用できるわけではないから

法テラスが役に立たないといわれる1つ目の理由には、法テラスに利用条件があることが挙げられます。

法テラスの無料法律相談や費用の立て替え制度を利用するには、収入や資産が一定の基準以下である必要があるのです。

基準は家族人数や地域によって以下のように異なります。

【法テラスの無料相談を利用するための資力基準】
家族人数収入基準資産基準
1人182,000円(200,200円)180万円以下
2人251,000円(276,100円)250万円以下
3人272,000円(299,200円)270万円以下
4人299,000円(328,900円)300万円以下

※カッコ内は東京都特別区や大阪市などの場合

さらに、弁護士や司法書士の費用を立て替えてもらうためには、勝訴の見込みがないとはいえないことや、法テラスの目的に合う利用理由が必要です。

たとえば、ほとんど負けが確定している法律トラブルや、嫌がらせのための訴訟などは法テラスの利用が認められない可能性があります。

2.窓口が紹介してくれるのは相談先だけだから

法テラスが役に立たないといわれる2つ目の理由は、法テラスがあくまで相談先を紹介するための窓口だからです。

法テラスは、法律トラブルの迅速な解決をサポートするための機関です。

法テラスの提供業務を以下で確認しましょう。

【法テラスが提供しているサービスの違い】

  • 情報提供業務:内容に応じた相談窓口や法制度の情報を提供
  • 民事法律扶助業務:経済的余裕がない方に対する無料法律相談や弁護士・司法書士費用等の立替え

法テラスに相談すれば、弁護士への相談や依頼、法的措置などすぐに実践できる対策を教えてくれると思っている方も多いでしょう。

しかし、法テラスに相談するだけで問題が解決するわけではありません。

法テラスの窓口で対応してくれるのでは弁護士ではなくスタッフのため、すぐに受けられるサービスは、情報提供のみです。

具体的な問題解決や訴訟などは、弁護士に依頼する必要があることを覚えておきましょう。

3.利用審査の結果が出るまでに時間がかかるから

法テラスが役に立たないといわれる3つ目の理由は、利用審査に時間がかかるからです。

法テラスを利用するには書類の提出が必要で、審査に約2週間かかります。

そのため、今すぐ法律トラブルの解決に向けて動きたいなど、急いでいる場合はおすすめできないでしょう。

受付も順番でおこなわれるため、相談内容によって優先度が変わるわけではありません。

特にお盆やお正月などの長期休みの時期は混雑し、審査に1ヵ月以上かかることもあるでしょう。

また、審査結果によっては利用できない場合もあるため注意が必要です。

無料相談を急ぐ場合は、法テラス経由ではなく、法テラスに対応している弁護士に直接相談する手もあります。

もちろん、弁護士費用の立替制度の利用には審査が必要ですが、弁護士自身が無料相談に対応していれば、先に無料相談だけ受けることも可能です。

実際に弁護士に依頼するタイミングで審査を受けられれば、弁護士に相談するまでの時間を短縮できますよ。

4.相談内容と弁護士の得意分野が合わないことはあるから

法テラスが役に立たないといわれる4つ目の理由は、自分の相談内容に適した弁護士を紹介してもらえないことがあるからです。

法テラスでは、自分で弁護士を選ぶことはできません。あくまでも法テラスのスタッフが紹介した弁護士に相談をすることになります。

そのため、必ずしも自分が相談したい分野を得意とする弁護士担当するわけではないのです。

相談分野が得意ではない弁護士にあたってしまうと、具体的なアドバイスを受けられない恐れもあります。

弁護士からのアドバイスをもとに今後の対応を決めたい場合は、相談分野を得意とする弁護士に直接相談することも検討しましょう。

法テラスの無料相談を上手に活用するための4つのコツここでは、法テラスの無料相談を上手に活用するためのコツを解説します。

「法テラスに相談したけど役に立たなかった」という事態にならないように、ポイントを確認しましょう。

1.相談・依頼する弁護士を自分で選ぶ

法テラスにおける無料相談を上手に活用するには、「持ち込み方式」を利用することを検討しましょう。

「持ち込み方式」とは、法テラスと提携している法律事務所に直接予約を取り、法テラスの利用を依頼する方法です。

自分で弁護士を選べるうえ、弁護士自身が無料相談に対応していれば、先に無料相談だけ受けることも可能です。

より具体的なアドバイスを求める場合は、持ち込み方式での法テラス利用を検討しましょう。

2.証拠や資料は全て持参して相談しに行く

弁護士が正確なアドバイスをするためには、事実関係や状況を正確に把握する必要があります。

たとえば、不倫について相談するのであれば、婚姻期間はどれくらいか、証拠はあるか、不倫はいつからかなど、さまざまな情報が必要です。

状況が整理できていなかったり、相談に必要な書類がなかったりすると、的確なアドバイスを受けられず、再度相談が必要になることもあるでしょう。

言葉で説明しにくいことも書類を見ればすぐに理解できる場合があります。

相談内容に関係する書類や資料はすべて相談時に持参するのがおすすめです。

3.自分が何を知りたいのか明確にしておく

法テラスに法律相談に行く際は、まず目的やゴールを明確にすることが大切です。

解雇撤回、慰謝料請求、交通事故の損害賠償など、具体的な目的によって弁護士のアドバイスが異なります。

目的を明らかにしないと、弁護士は適切な回答ができません。

そのため、相談時には最初に目的を伝え、次に詳しい事情を説明しましょう。

4.背景は時系列で説明できるようにしておく

弁護士と相談する際には、出来事を時系列に沿って簡潔にメモしておくことが重要です。

話が前後すると事実関係を正確に把握できず、的確なアドバイスが受けられません。

詳細に書こうとせず、箇条書きで事実を要約することで、主観や憶測が混ざらないようにしましょう。

法テラスを利用できない場合におすすめの弁護士との相談窓口3選

ここでは、法テラスを利用できない場合におすすめの弁護士との相談窓口を解説します。

1.ベンナビ|無料相談可能な弁護士を多数掲載している

ベンナビは、全国の弁護士から相談内容や無料相談可といった条件で弁護士を探せるポータルサイトです。

離婚・相続・労働など、さまざまな分野を得意とする弁護士を多数掲載しているので、あなたに合った弁護士が簡単に見つかるでしょう。

また、多くの弁護士が初回の無料相談に対応しています。

中には法テラスと提携している弁護士もいるので、持ち込み方式での法テラス利用を考えている方にもおすすめです。

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※一部の法律事務所に限り初回相談無料の場合があります。
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2.弁護士会|法律相談センターで有料相談に応じている

各都道府県の弁護士会が運営する法律相談センターでも、弁護士に法律相談ができます。

気軽に相談できるため、ご自身で弁護士を探す手間を省けるでしょう。

無料電話相談を実施している弁護士会もあれば、有料の相談のみ受け付けている場合もあります。

相談時間は限られているため、事前に各弁護士会のホームページで確認が必要です。

【参考】弁護士会の法律相談センター

3.各自治体|定期的に無料の法律相談会を開催している

市役所や区役所などの各市区町村役場では、弁護士による無料法律相談を定期的に実施しています。

相談時間は約30分かつ事前予約が必要のため、詳細は各自治体のホームページで確認しましょう。

なお、自治体では「無料相談」にのみ対応しており、その場で正式に弁護士に依頼することはできません。

正式依頼したい場合は、直接弁護士と連絡と取ったり、別の窓口で紹介してもらったりする必要があるので注意しましょう。

さいごに|法テラスを上手に利用して法律トラブルを解決しよう

法律トラブルは当事者同士で解決できるケースもありますが、弁護士への依頼が必要なケースもあります。

話し合いが難航している、裁判手続きが必要になったなどの事情があれば弁護士に相談することをおすすめします。

法テラスでも弁護士に相談することができますが、注意点もいくつかあります。

法テラスを上手に活用するためにも、ご自身の目的を明確にして、事前準備をしっかりとおこなったうえで相談しましょう。

また、ベンナビや弁護士会、各自治体でも初回無料相談やオンライン相談などに対応している法律事務所も見つけられるでしょう。

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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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