市役所(区役所)の弁護士無料相談はおすすめ?メリット・デメリットや利用の流れを解説
- 「市役所で弁護士の無料相談を利用するメリットはあるのか」
- 「無料相談にはどのような準備をして臨めばよいのか」
法律トラブルに直面した際には、できるだけ早く弁護士に相談することが大切です。
弁護士に相談する方法はいくつかありますが、費用面が気になる方にとっては、市役所の無料相談が有力な選択肢になるでしょう。
しかし、無料相談の利用経験がない場合は、詳細がわからず、不安に感じられることもあるかもしれません。
そこで本記事では、市役所で弁護士の無料法律相談を利用するメリット・デメリットやポイント、注意点などについて詳しく解説します。
市役所で弁護士に無料相談するべきかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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市役所(区役所)の弁護士無料相談とは?利用条件や相談できることは?
市役所(区役所)の無料相談には、利用条件や相談できることに一部制限があります。
市役所で弁護士に無料相談をするために、ここで市役所の無料相談に関する基本的な情報を押さえておきましょう。
市役所の無料相談は市民(区民)なら誰でも利用できる
市役所や区役所の無料相談は、その市役所・区役所が属する地域の市民・区民であれば誰でも利用することができます。
対象者
大阪市内にお住まいの方 (大阪市内いずれの区にお住まいの方でもご利用いただけます。)※大阪市以外にお住まいの方は、ご利用いただけません。
引用元:大阪市
市民・区民として無料相談を利用するためには「その地域に住所があること」が条件となるため、逆にいえば、その地域に住んでいない場合は市役所や区役所の無料相談を利用することはできません。
たとえば、親と別の地域に住む子どもが親の住所地の市役所・区役所で無料相談を利用することはできないので、注意が必要です。
市役所で弁護士に無料相談できること
市役所の弁護士無料相談では、幅広い分野について法律相談ができます。
法律相談が可能な主な分野は以下のとおりです。
- 離婚・男女トラブル
- 遺産相続トラブル
- 借金・債務整理について
- 交通事故
- 労働トラブル
- 近隣・不動産トラブル
- ネット誹謗中傷
- 債権回収
市役所の無料相談は法律相談全般に対応しているケースがほとんどですが、刑事事件についての相談はあまり一般的ではありません。
相談に対応しているのは民事事件を得意とする弁護士が中心なので、刑事事件の相談にはあまり向かないことを覚えておきましょう。
なお、市役所の弁護士無料相談では、以下のように具体的な作業が生じる内容については相談ができません。
- 遺産分割協議書や遺言の作成
- 内容証明書の作成・発送
- 相手との交渉や具体的なトラブル対応
具体的な問題解決や書類作成などの依頼を検討している場合は、弁護士に直接相談するのがおすすめです。
無料相談の受付時間は、市役所の開庁時間のみ
市役所の無料相談は、基本的に役所の開庁時間に合わせて実施されます。
市役所や区役所の開庁時間は自治体によって異なりますが、おおむね平日午前9時から夕方の17時くらいまでケースが多いでしょう。
また、市役所では土日は法律相談に対応していない場合があるので、土日に弁護士に無料相談をしたい場合は、土日相談に対応している弁護士を自分で探すのがおすすめです。
無料相談は年度内に1~2回が一般的|1回の時間制限にも注意
市役所での無料相談は、年度内に1~2回までと制限を設けている自治体が多いです。
また、一回あたりの相談時間は20~30分程度と決して長くはないので、相談できることには限りがあるでしょう。
市役所の無料相談ですべてを解決しようとするのではなく、弁護士に直接相談する前の準備として利用したり、基本的な相談をしたりするのに活用するのがおすすめです。
市役所では弁護士以外の専門家にも無料相談が可能
市役所の無料相談では、弁護士以外に以下のような専門家・職員にも相談が可能です。
- 司法書士
- 税理士
- 行政書士
- 公証人
- 交通事故相談員
- 人権擁護委員
- 宅地建物取引業協会会員
相続放棄や相続登記に関しては司法書士に相談、相続税は税理士に相談するなど、相談内容ごとに専門家を変えるのも一つの方法といえます。
なお、具体的なトラブルが発生しており、相手方との交渉や訴訟が必要な場合は、弁護士に相談しましょう。
また、無料相談の日程は専門家によって異なります。各市役所・区役所のホームページから、自分が相談したい専門家が相談対応をしてくれる日程に予約しましょう。
市役所(区役所)で弁護士の無料法律相談を利用するメリット
市役所の無料法律相談を利用することは、さまざまな法律問題に直面した際の有益な選択肢となります。
ここでは、市役所の無料法律相談を利用する4つのメリットについて解説します。
無料なので初期費用を抑えられる
市役所の無料法律相談を利用する最大のメリットは、初期費用を抑えられる点です。
一般的に、弁護士への相談は30分5,000円程度かかるため、経済的な負担が大きくなります。
実際に依頼するかどうかわからない相手に対して、高額な相談料を支払うことに抵抗を感じる方もいるでしょう。
一方、市役所の無料法律相談を利用すれば、初期費用の心配をする必要はなくなります。
そもそも法律的な問題なのか、解決可能な問題なのかという点を知りたい場合であれば、無料相談の中で答えが見つかることもあるでしょう。
幅広い法律トラブルを相談できる
相続・不動産・離婚・労働問題・債務整理などさまざまな法律トラブルについて相談できることも、市役所の法律相談を利用するメリットといえます。
日常生活で何らかの問題を抱えた際に、どの弁護士に相談すればよいのか判断しきれないケースも少なくありません。
実際、トラブルの内容が弁護士の得意分野と異なる場合などは、相談を受け付けてもらえないこともあります。
しかし、市役所の無料相談であれば、相談内容が特定の分野に制限されることはありません。
日常生活の中で生じた些細な問題であっても、アドバイスをもらうことが可能です。
市役所が窓口だから気軽かつ安心感がある
市役所が窓口となっているからこその安心感がある点もメリットといえます。
法律事務所に問い合わせるとなるとハードルが高くなってしまいますが、身近にある市役所が実施している法律相談であれば、抵抗なく利用できるはずです。
また、役所や支所など通いなれた場所で法律相談を受けられるのも安心感につながるでしょう。
事前に職員が悩みを整理してくれる
一部の市役所では、無料相談を円滑に進めるため、事前に職員が悩みを整理してくれる場合があります。
これにより、相談者は抱えている問題をより明確に伝えることができ、弁護士から具体的かつ効果的なアドバイスを受けられるようになります。
ただし、全ての市役所において、職員が間に入ってくれるわけではありません。
基本的には自分で情報を整理したうえで、無料相談に臨むようにしてください。
市役所(区役所)で弁護士の無料法律相談を利用するデメリット
市役所の無料法律相談には多くのメリットがありますが、その一方でいくつかのデメリットも存在します。
この章では、市役所の無料法律相談を利用する場合のデメリットについて解説します。
自分で弁護士を選べない
市役所の無料法律相談では、相談者が自ら弁護士を選ぶことはできません。
自由に弁護士を選べるケースと比較して、主に2つのデメリットが生じるので詳しく見ていきましょう。
相談内容に詳しいとは限らない
市役所の無料相談は相談する弁護士を選ぶことができないため、自分の抱える問題に詳しくない弁護士に相談しなければならない場合があります。
もちろん自身が抱える問題と弁護士の得意分野が一致することが望ましいといえますが、市役所の無料相談では担当者がすでに決められています。
そのため、分野の不一致が生じた場合には、有益なアドバイスがもらいにくくなることを想定しておく必要があります。
相性が合わない可能性がある
市役所の無料相談を利用する際は、担当する弁護士と相性が合わない可能性があることも理解しておく必要があります。
市役所の無料相談では自分で弁護士を指名できないため、相性が合わなくてもほかの弁護士に変更することはできません。
拒否しない限り相談は継続しますが、十分にコミュニケーションがとれない状況では思うようなアドバイスを得ることは難しいでしょう。
1回あたりの相談時間が短い
市役所の無料法律相談を利用するデメリットには、1回あたりの相談時間が短い点も挙げられるでしょう。
多くの場合、1回の相談時間は20〜30分程度とされています。
短い時間の中で、自身が抱えている問題を説明し、有益なアドバイスを得ることは簡単ではありません。
複雑な法律問題を抱えている場合は、より難しくなるでしょう。
そのため、相談者は問題を的確かつ簡潔に伝える準備を事前におこなう必要があります。
対応時間が平日の昼間であることが多いので不便
市役所の無料法律相談の対応時間は、多くの場合、平日の昼間に限られています。
そのため仕事や学校など日中に予定がある人にとっては時間を確保するのが難しく、不便を感じることも多いでしょう。
平日の昼間に時間を確保できない場合は、夜間や土日に相談できる法律事務所への相談がおすすめです。
トラブル解決の依頼はできない
市役所の無料法律相談では、具体的なトラブル解決を依頼することはできません。
あくまでも、今後の行動指針について大まかなアドバイスを受けるための場であるためです。
書類の作成や訴訟に向けた手続きなどを依頼したい場合は、弁護士が所属する事務所を探して、別途契約を結ぶ必要があります。
そのため、そもそも弁護士への依頼を前提としているのであれば、法律事務所の無料相談を利用したほうが無難といえるでしょう。
市役所(区役所)の無料相談がおすすめなのはどんな人?
市役所の無料相談がおすすめな人は以下のとおりです。
- 気軽に法律相談がしたい人
- どの専門家に相談していいかわからない人
- 今後の対応について見通しを立てたい人
市役所の無料相談では、時間や回数に制限があるうえ、具体的な対応を依頼することはできません。
そのため、法律に関するトラブルや問題について、簡単な質問をしたいという人に向いています。
また、市役所の相談窓口では無料相談の予約時にどの専門家に相談するかを市職員がヒアリングをもとに決めてくれるケースがあります。
相談内容ごとに適切な専門家に相談できるので、どの専門家に相談したらいいかわからないという方にもおすすめでしょう。
市役所の無料相談では時間制限があるため、その場ですべての悩みを解決したいという方にはあまり向いていません。
一方で、相談時間内で弁護士から直接今後の対応を聞けるので、とりあえず相談して見通しだけでも立てたいという方におすすめといえます。
市役所(区役所)で弁護士に無料相談する際の流れ・予約方法
市役所で弁護士に無料相談する流れは以下のとおりです。
- 市役所のホームページで無料相談の実施日程を確認する
- 電話・メール・Webフォームなどで無料相談の予約をする
- 予約した日時に無料相談をする
それぞれの流れについて詳しく解説します。
市役所のホームページで無料相談の実施日程を確認する
まずはじめに、お住まいの市役所・区役所のホームページで無料相談の日程を確認しましょう。
市役所の無料相談は、毎日実施しているわけではなく曜日や時間帯を決めて実施しています。
また、相談はいろいろな専門家が受け付けており、弁護士に無料相談ができる日程となるとそこまで多くはないでしょう。
自分の予定と照らして、都合の良い日にちがあるかを確認してください。
電話・メール・Webフォームなどで無料相談の予約をする
無料相談に参加したい日程が見つかったら、市役所のホームページや電話、メールなどで相談の予約をしましょう。
市役所の無料相談は基本的に事前予約が必要なので、飛び込みで相談はできません。
無料相談の枠数が限られることもあるので、早めに予約しておくと安心です。
予約した日時に無料相談をする
予約した日時になったら、指定の方法で弁護士に無料相談をしましょう。
市役所の無料相談は対面でおこなわれるケースが多いですが、中にはオンライン相談や電話相談に対応しているケースもあります。
オンライン相談の場合は、以下のようなオンラインミーティングツールが必要になるため、事前にツールをダウンロードして準備しておきましょう。
市役所で弁護士の無料法律相談を利用する際の注意点
市役所の無料相談を利用する際には、いくつかの注意点があります。
- 相談内容を優先順位ごとに整理しておく
- 遅刻しないように注意する
- 相談後の対応を弁護士に確認する
ここでは、市役所の法律相談を利用する際の注意点を詳しく解説します。
相談内容を優先順位ごとに整理しておく
無料相談をおこなう場合は、相談内容を優先順位ごとに整理しておくことをおすすめします。
無料法律相談の時間は限られているため、必ずしも全ての疑問を投げかけられるわけではありません。
相談内容に優先順位をつけ、できる限り有益な情報から聞き出せるように準備しておくことが大切です。
そのためにも、まずは相談したい内容をリストアップすることから始めましょう。
そして、重要度の高い問題から順位をつけて、相談を持ち掛けるようにしてください。
遅刻しないように注意する
無料相談の際は予約した時間に遅刻しないように注意しましょう。
市役所の無料相談は時間が限られるため、基本的に延長ができません。
遅刻した分無料相談の時間は減ってしまうほか、最悪の場合キャンセル扱いになってしまう可能性もあるので、必ず時間通りに行くようにしましょう。
相談後の対応を弁護士に確認する
具体的な法律トラブルやすでに起こっている場合や相談内容が複雑な場合は、無料相談の時間内ですべての悩みを解決できないケースもあるでしょう。
そのため、無料相談の時間内に相談後の対応について確認しておくのがおすすめです。
弁護士なら「この後は司法書士相談すればよいですよ」「もう一度相談を利用して弁護士への依頼を検討したほうよい」などのアドバイスもしてくれるはずなので、今後の見通しも立ちやすくなります。
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市役所以外に弁護士と無料相談できるおすすめ窓口
弁護士と無料で相談できる窓口は市役所以外にもあります。
ここでは、市役所以外に弁護士と無料相談できる窓口を3つ紹介するので、うまく活用してみてください。
ベンナビ|相談内容ごとに無料相談できる弁護士を探せる
無料相談に対応した弁護士を探すなら、ベンナビの利用をおすすめします。
ベンナビは、地域や相談内容を指定して、弁護士を検索できるポータルサイトです。
離婚・相続・労働問題・刑事事件・債務整理・債権回収・交通事故・ITの8つの分野ごとにサイトがわかれており、各分野を得意とする弁護士がそれぞれ登録されています。
ベンナビを利用すれば、法律トラブルの分野や地域、相談内容を簡単に絞り込めるので、自身にあった弁護士を素早く見つけられるでしょう。
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弁護士会|一部の相談は無料で対応してくれる
各地域の弁護士会が運営する法律相談センターでも、無料の法律相談をおこなっています。
相談内容にあわせて弁護士を選んでくれるので、誰に相談すればよいかわからない方は、まず弁護士会に相談してみるとよいでしょう。
もちろん、無料相談のあとで依頼することになった場合には、そのままの流れで契約手続きに移行することもできます。
ただし、弁護士会によっては無料で相談できる内容が限定されていることもあるので、利用条件などは最寄りの法律相談センターに問い合わせてみてください。
法テラス|条件を満たせば無料で対応してくれる
経済的に余裕がない方は、法テラスの無料相談を利用できる可能性があります。
法テラスとは、国民が抱える法的トラブルの解決を支援するために設置された公的機関です。
一定の資力基準を満たす方を対象に、無料法律相談の機会を提供しています。
相談回数は1つの問題につき3回まで、相談時間は1回30分程度です。
相談後に弁護士に依頼する場合は、弁護士費用を一時的に立て替えてもらうこともできます。
弁護士費用の捻出が難しく、弁護士への相談をためらっている方は、積極的に利用を検討してみてください。
まとめ|市役所での弁護士無料相談はお早めに
法律トラブルを抱えてしまった場合は、できるだけ早く弁護士に相談することを心掛けましょう。
費用負担がネックに感じられる場合でも、市役所の無料相談であれば気軽に利用できるはずです。
市役所の無料相談では解決が難しいのであれば、ベンナビで無料相談に対応した法律事務所を探したり、弁護士会や法テラスに問い合わせたりするなど選択肢は複数あります。
一人で悩んでいても、トラブルは複雑化・長期化していくだけなので、まずは頼れる弁護士を見つけることが大切です。
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