パラリーガルとはどんな仕事?平均年収・将来性・法律事務所での業務内容を徹底解説
パラリーガルとは、法律事務所に勤務して弁護士の指示のもと弁護士業務を補助する人のことで、主な仕事内容は訴訟の資料探しや法律関係書類の作成業務などがあります。法律に興味があり、人をサポートするのが得意な人に向いている職種と言えます。
『パラ』は補助的な、『リーガル』は法律という意味があります。一般事務やその他の事務職との大きな違いは、業務の遂行にあたり法律や法律手続きの専門知識が求められる点です。
テレビドラマなどでは弁護士と力を合わせて事件を解決に導く縁の下の力持ち的な存在として描かれていますが、実際のところはどんな職業なのか気になる方もいることでしょう。
このコラムではパラリーガルの現状と将来性を解説したうえで、年収や求められるスキル、資格・学歴などを幅広く紹介します。
パラリーガルに興味がある方、パラリーガルへの転職を検討している方は参考にしてください。
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目次
パラリーガルという職業が注目されてきた背景
パラリーガルとはどんな職業を指すのでしょうか?パラリーガルの仕事内容や日本における認知度、将来性などについて解説します。
パラリーガル発祥の地はアメリカ
パラリーガルはアメリカで生まれた職種です。1960年代のアメリカでは法律サービスの需要が高まり、幅広い層に提供するために専門性の高い弁護士補助者が必要でした。そこで誕生したのがパラリーガルです。
アメリカでは大学や専門学校などの専門の養成機関があり、パラリーガルとして働くには法律家協会の認定が必要です。そのため日本と比べると職種としての認知度や社会的地位が高く、単なる事務職員ではなく独立した専門職として扱われています。
またアメリカだと法律事務所以外にも企業の法務部や公的機関で働くパラリーガルが多くいますが、日本では基本的に法律事務所で働く人をパラリーガルと呼びます。一般企業で働く人は法務部員や法務スタッフといい、パラリーガルと呼ぶケースは少ないでしょう。
日本ではパラリーガルの認知度がまだ低い
日本でパラリーガルという名称が知られるようになったのは、ここ10数年の話です。何をもってパラリーガルと呼ぶのかという明確な定義はなく、その認知度はまだまだ高いとはいえません。
パラリーガルが働く法律事務所でもアメリカのように独立した専門職として扱われるわけではなく、あくまでも弁護士を補佐する事務職員という位置づけです。
ドラマや映画のヒットによる知名度の向上
また、堺雅人さん主演のドラマ「リーガル・ハイ」や松本潤さん主演のドラマ「99.9−刑事専門弁護士−」などの作品によってパラリーガルの知名度が上がりました。ドラマを見て、パラリーガルになりたいと思った方もいるかもしれません。
過払い金返還請求への対応で人口は増加
日本では、2006年以降に広がった賃金業者の過払い金返還請求の実動部隊として活躍したことで知名度を上げました。2021年時点ではパラリーガルになるための必須資格はありませんが、法律に関する専門的な知識は求められます。その専門的な知識を活かして活躍したため、一気に知名度が上がったとされています。
パラリーガルの主な仕事内容
パラリーガルの仕事内容は勤務する法律事務所や上司となる弁護士の考え方によって異なります。一般的には以下の業務を行うケースが多いです。
- 契約書や訴状、準備書面などの文書作成
- 判例、論文などの調査、その他資料収集
- 裁判所や法務局への手続き、必要書類の準備
- 弁護士との打ち合わせに先立つクライアントへのヒアリング など
また、パラリーガルは一般事務や弁護士秘書と兼任するケースも多々あります。そのため上記に加えて電話や来客対応、弁護士のスケジュール調整といった業務を行う場合もあるでしょう。特に規模の小さな法律事務所では法律事務の補助以外に幅広い事務を担当するケースが珍しくありません。
基本的には弁護士のアシスタント事務
パラリーガルの主な役割は、弁護士のアシスタント事務です。とはいえ、弁護士の秘書とは少々違ったイメージを持っておいたほうがよいでしょう。
パラリーガルは、法律や判例の有無の調査や訴状や陳述書などの起案・校正、相談者と弁護士の打ち合わせの準備や調整などを行います。
相談者とのファーストコンタクトを担当(電話対応・面談設定・面談時のヒヤリングなど)
弁護士の秘書とは違った役割であることを認識してほしい理由として、相談者とのファーストコンタクトを担当することが挙げられます。電話対応や面談日程調整などは秘書業務だともいえますが、法律的な知識を持ったうえで相談者からヒヤリングを行うこともあります。
法律的な観点がないと、弁護士とうまく連携がとれないため、大切な役割を担っているといえるでしょう。
一般企業における営業事務のイメージが近い
法律事務所における弁護士とパラリーガルの関係性は、一般企業における営業職と営業事務の関係性に似ていると理解してもよいでしょう。
弁護士あるいは営業職が働きやすいように資料を提示したり庶務を行ったりします。しかし、小規模の法律事務所では弁護士補助業務よりも秘書業務の比重のほうが大きいこともあるため、どのタイプの法律事務所で働くかはよく検討してください。
パラリーガルの将来性は期待できる
日本における認知度はまだまだ低いパラリーガルですが、近年は需要が高まっており将来性にも期待できる職種だと言われています。
その背景には司法制度改革(法科大学院制度)による弁護士数の増加や法律事務所の法人化があります。弁護士数や法律事務所・支所が増えたため、その分弁護士を補佐する事務職員も必要になったわけです。
また社会の要求が高度化するとともに、弁護士報酬の自由化や広告解禁などで一般企業と同じように市場原理がはたらき、業界内の競争が激化しています。リーズナブルな費用で質の高い法律サービスを提供する必要性が高まったことで、弁護士業務の効率化を手助けできる優秀なパラリーガルが求められているのです。
パラリーガルという仕事の6つの魅力
実際にパラリーガルとして活躍している人の声を参考に、パラリーガルの仕事の魅力や大変に感じるところを見ていきましょう。
困っている人の役に立てる
パラリーガルは弁護士のように法律相談に乗ることや、訴訟や行政庁への審査請求、示談交渉といった法律事務の代理を行うことはできません。これらは弁護士法に定められた弁護士の独占業務だからです。
しかし、弁護士の補佐を通じて依頼者の役に立つことができます。
法律事務所には自力で解決できない難しい法律問題を抱えている個人や企業からの依頼が多数あります。弁護士だけでは対応できる数や範囲に限界がありますが、パラリーガルが弁護士の法律事務をサポートすることで多くの人の手助けが可能となります。
また依頼者の中には弁護士を相手にすると緊張してしまうので、パラリーガルの存在が癒やしになり、ありがたいと言う人もいます。パラリーガルは困っている人をサポートできる社会的意義の大きな仕事だといえるでしょう。
Q4.法律事務のお仕事の魅力について教えてください。
私は出版社、人材業界からの転職でしたので、全くの別世界でした。ここまでこの法律事務の仕事にハマってしまったのは、正直自分でも驚きですが、人の人生に深く関わり、サポートできることにやり甲斐を感じています。弁護士の仕事を間近で見て、人の人生を背負うということは、こんなにも大変なものなのかと脱帽しました。そんな中で、弁護士と依頼者の間に立って力になれるパラリーガルという仕事は誇りです。そして、法律事務の仕事は、一般の事務職とは違って、とても幅があります。自分の努力次第で多くの知識を身につけ、幅広く弁護士をサポート出来ることが、この仕事の魅力だと思います。
引用元:現役パラリーガルからのメッセージ|AG法律アカデミー
社会貢献度が高い
パラリーガルは弁護士を支える役割を担っています。その弁護士は多くの相談者の悩みやトラブルを解決しているわけですので、社会貢献度が高く、やりがいを感じるでしょう。
法律事務所には、離婚や借金、相続などのトラブルを抱えた方がやってきます。無事トラブルが解決したら感謝されることも少なくありません。
年齢関係なく活躍できる
経験を積むと幅広い業務に対応できますし、弁護士の指示を待つことなく先回りして準備を進められるようにもなるので、弁護士から頼りにされる存在になります。専門性が高い職種なので経験豊富なパラリーガルのニーズは高いです。年齢が上がっても活躍しやすい職種といえるでしょう。
ただし、重要なのは年齢よりも自身の姿勢です。何歳であっても勉強熱心で成長に向けた努力を怠らない人材なら重宝されるでしょう。反対に、年齢や勤続年数だけを重ねて努力をやめてしまうと度重なる法改正にも対応できず、次第に戦力外になっていってしまいます。
法務部や専門事務としての転職に強い
転職に強いというところも魅力の一つです。パラリーガルは全国各地の法律事務所で働け、スキルや経験があれば転職は難しくありません。
どの法律事務所でも裁判手続きの流れやルール、各種事件の処理手順は同じため、他の法律事務所で培ったスキルや経験を存分に活かせるでしょう。
法律事務所では、民事事件や刑事事件、行政事件など、さまざまな事件を扱います。その専門性がマッチすると、即戦力として期待され、採用される可能性が高まります。
また、法律事務のスキルや経験を活かして企業の法務部に転職する選択もあるでしょう。企業内に法律的な知識を持っている方が少ない場合は、重宝されます。
そして、多くの企業には顧問弁護士がついているでしょう。その顧問弁護士とのコミュニケーションも法律事務所に勤めていた経験を持つパラリーガルなら円滑に図れるでしょう。
景気に左右されにくい
また、パラリーガルには景気に左右されにくいという魅力があります。バブルが崩壊したときやリーマンショックが起きたときでも、法律事務所はさほど影響を受けませんでした。
景気がよくなると、企業との顧問契約やサポートの依頼が増えます。一方、不景気になると、倒産やリストラが増えるので、企業や個人の破産・再生手続きの依頼が増えるのです。
法律事務所は、景気がよくても悪くても、業績自体はあまり変動がありません。その時々に合わせて依頼内容が変わるだけです。変化に対して柔軟に対応できると、必要な人材と判断されるでしょう。
育児や介護と両立しやすい
パラリーガルは、育児や介護とも両立しやすいため、プライベートも重視したい方におすすめの職業です。パラリーガルの約8割は女性だともいわれています。
パラリーガルが持つスキルや経験は専門性が高いため、安定的な需要があり、ライフスタイルに合わせて正社員・派遣・アルバイトなどを自由に選ぶことも可能です。
ワークライフバランスをとりやすい
弁護士は毎日深夜まで業務にあたるケースもありますが、これは弁護士の働き方や弁護士業務の特殊性に起因するもので、パラリーガルには当てはまりません。パラリーガルは一般的な事務職と同じように平日勤務、土日休みのケースが多く、残業も少なめです。
夜間対応が必要な法律事務所ではシフト制にするなどして深夜残業にならないよう工夫しています。
もちろん勤務する法律事務所によって異なりますが、基本的にはワークライフバランスをとりやすい環境にあります。長く続けやすいのもパラリーガルの魅力のひとつです。
長く働き続けられる
パラリーガルは、日々の鍛錬により、スキルや経験を深めたり広げたりできます。専門性の高いパラリーガルの需要はあるので、望めば長く働き続けられるでしょう。
実際に60歳以上の現役パラリーガルも活躍しています。正社員・派遣・アルバイトなど、ライフスタイルに合わせて、長く働き続けたい方にとって大変魅力的な仕事です。
パラリーガルの大変な部分|精神的に気を遣う仕事
パラリーガルは非常に気を遣う仕事です。
まず、弁護士の指示のもと業務を遂行する職種なので弁護士への気遣いの仕方や対応に悩む方が少なくありません。弁護士の中にはパラリーガルにパワハラまがいの言動をする人もいるので、弁護士との関係性が苦痛になって転職を考える人もいます。
個人事務所だと弁護士の配偶者から同様の扱いを受けて苦痛に感じている人もいるようです。
また依頼者は法律問題を抱えてナーバスになっていることが多いので、依頼者対応には最大限の配慮が必要です。事情を考えれば仕方がない場合もあるでしょうが、中にはパラリーガルにきつく当たる依頼者もいて精神的に参ってしまうパラリーガルもいます。
パラリーガルの平均年収と一般事務職より年収が50万円以上高い理由
転職に際して気になるのは年収という方も多いでしょう。パラリーガルの年収はどれくらいなのでしょうか?
平均年収は373万円
パラリーガルの年収を示す公的なデータはありませんが、パラリーガル認定資格制度を発行、資格取得をサポートする『AG法律アカデミー』によれば、300万~600万円が相場とされています。
事務所規模 | 年収事情 |
大手法律事務所 | 年収の相場は500万円〜600万円程度 TOEICや高い語学力や法律知識を有している場合:年収800万円以上 |
中小規模事務所 | 年収相場は300万円〜550万円程度 |
秘書業務や一般事務のみ | 年収は300万円~400万円程度 |
【参考記事】パラリーガルの平均年収は373万円|中央値や年齢別比較・年収UPの方法も解説 |
パラリーガルの給料はスキルや所属事務所によって大きく異なる
パラリーガルの収入は、所属事務所や職務内容に応じて大きく異なります。
たとえば、M&A等の渉外案件や知的財産案件を多く扱う大手法律事務所で働くパラリーガルの場合、高度なスキルが求められるため、年収の相場は500万円〜600万円程度に。TOEICの成績が良い、英文の契約書を理解できるなど、高い語学力や法律知識を有している場合には、年収800万円以上となる人もおられます。
引用元:パラリーガルとは|仕事内容・年収・将来性・やりがいまでプロが徹底解説
パラリーガルの年収は一般事務職より高い理由
法律事務所における事務職を担うのがパラリーガルですが、一般企業の事務職に比べて年収が高い理由としては、専門業務の差と言えます。
一般事務職 | パラリーガル |
平均年収は「332万円」 | 平均年収は「373万円」 |
・書類の作成や処理 ・ファイリングや整理 ・データ入力や電話応対 ・来客応対などの業務 |
・契約書や訴状、準備書面などの文書作成 ・判例、論文などの調査、その他資料収集 ・裁判所や法務局への手続き、必要書類の準備 ・弁護士との打ち合わせに先立つクライアントへのヒアリング |
年収が高いパラリーガルの特徴
パラリーガルとして高い年収を得ているのは、より専門性の高い知識・スキルがあり、高度化・複雑化した弁護士の法律事務をサポートできる人材です。このような人材は自身のスキルを活かして待遇のよい法律事務所や大手法律事務所へ転職できるため、結果的に年収も上がっていきます。
また、一般事務や弁護士秘書との兼務ではなくパラリーガルとしての業務に専念できている人、語学力がある人なども年収が高い傾向にあります。
パラリーガルが年収アップを目指すには?
今いる職場で年収を上げる方法として、まずは昇給があります。毎年昇給すれば少しずつ年収は上がっていくでしょう。ただし法律事務所は一般企業よりも昇給幅が小さいか昇給自体がない場合も珍しくありません。
ほかにはパラリーガルを監督するパラリーガルマネージャーに昇進すれば年収が上がる可能性がありますが、こちらは狭き門なので誰にとっても現実的な方法とは言い難いでしょう。
パラリーガルが年収を上げるもっとも現実的でかつ即効性のある方法は、パラリーガルとしての専門性を磨きながら今よりも年収の高い場所へ転職することです。
一般的には規模が大きな法律事務所のほうが待遇がよい傾向にあるので、今よりも規模の大きな職場への転職を目指すのが基本となります。
また、法務部がある一般企業へ転職するのも方法です。法務部があるのは大企業や上場企業が中心なので、法律事務所と比べると給与や福利厚生に恵まれやすいでしょう。
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パラリーガルの実務経験者におすすめ。法律事務所から一般事業会社の法務部までネットワークが広く、幅広く求人を提案してもらえる。
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パラリーガル未経験者におすすめ。専門資格を取得後に、内定率80%の実績を誇る就職支援サービスを受けられる。
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管理部門・士業に特化した転職エージェント。求人の半数が年収500万円以上。
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パラリーガルになるためにはどんなスキルや知識が求められるのか?
パラリーガルは法律の知識や手続きのスキルが必要な職種ですが、最初からこれらの知識やスキルがなくても転職は十分に可能です。業務を通じて身に付けていけばよいと考える法律事務所や弁護士も多いので、法律の知識がなければ難しいと諦めることはありません。
しかし以下のスキルや知識は採用の前提として求められるケースが多いでしょう。
サポート力
パラリーガルは弁護士の補佐をする職種なのでサポート力が必要です。指示された業務を的確にこなすだけでなく、指示内容にプラスαで返せる気配りのできる人が評価の対象になります。
事務スキル
事務スキルは募集条件に掲げられているケースも多い必須のスキルです。パラリーガルの業務は文書作成や必要書面の準備といった事務作業が中心なので事務スキルがなければ円滑に業務を進められないでしょう。この点、事務職の経験があると有利に働く場合があるので積極的にアピールしたいところです。
法律事務所が扱う業界の知識
法律事務所とひとくちに言っても、取り扱い分野や得意分野は異なります。そのため自分が希望する法律事務所で扱う分野の知識があることが重要です。たとえば不動産業界で事務をしていた経験があるなら、不動産トラブルや遺産相続などに強い法律事務所で採用される可能性が高まるでしょう。
海外案件を取り扱う法律事務所なら語学力
パラリーガルに語学力は特に求められませんが、希望する法律事務所が大手の企業法務を取り扱う場合や外資系法律事務所の場合は語学力が不可欠です。具体的には海外の企業や外国人弁護士とのコミュニケーション、英文資料の作成・翻訳といった場面で必要となります。
パラリーガルとして働くために必要な資格・あると役立つ資格
パラリーガルへの転職で必須の資格は存在するのでしょうか?
弁護士になるには司法試験の合格と司法修習の修了が必須条件ですが、パラリーガルになるために特別な資格や研修は不要です。資格職でないない点がパラリーガルの認知度・社会的地位が上がらない要因にもなっていますが、別の角度から見れば多くの人に門戸が開かれているといえます。
もっとも、転職に際して評価の対象となる資格・検定はあるので次項から確認しましょう。
パラリーガル認定資格|就職・転職に最も役立つ唯一の民間資格
国内唯一のパラリーガル資格として知られているのが、日本リーガルアシスタント協会が実施しているパラリーガル資格認定試験です。
公式サイト:https://paralegal.co.jp/
実務未経験者からすでに実務で活躍している人まで対応できるよう、初級・中級・上級の3つに分けた認定試験が実施されています。
【エレメンタリー・パラリーガル】(初級コース)
- エレメンタリー・パラリーガル認定資格講座を修了していること。
- 1年以上法律事務所での実務経験があること。
【インターメディエイト・パラリーガル】(中級コース)
- エレメンタリー・パラリーガル資格を有し、インターメディエイト・パラリーガル認定資格講座を修了していること。
- 1年以上法律事務所での実務経験があること。
【アドバンスド・パラリーガル】(上級コース)
- インターメディエイト・パラリーガル資格を有し、アドバンスド・パラリーガル認定資格講座を修了していること。
実務未経験の人でも基本的な法律用語や裁判手続きの流れから学べるので転職前に受験しておいてもよいでしょう。全くの知識ゼロなのと基本的な知識はあるのとでは採用担当者の印象も変わってきます。
【参考記事】パラリーガル認定資格とは|法律事務所へ有利に就職!未経験でも取得可能な国内唯一の専門資格|AG法律アカデミー
【URL】https://paralegal.co.jp/certificate
秘書検定
秘書検定は上司のサポートをするための心得や対応、ビジネスマナーなどを学べる検定です。「秘書」とつくものの、秘書業務に携わる人だけでなくほとんどのビジネスマンにとって役立つ知識を得ることができます。
そのため秘書検定に合格していると、ビジネスマナーがある人物、上司である弁護士をしっかり補佐できる人物だと示すことができます 。
TOEIC・TOEFL
TOEICはスコアで客観的に英語力レベルを示すことができるため、特に海外案件を扱う法律事務所や外資系法律事務所では評価の対象となります。ビジネスレベルの英語力が必要なので800点~900点が目安になるでしょう。
またほかのパラリーガルと差をつけるためには、英語力だけでなく外国の法律や訴訟傾向について学んでおくのもよいでしょう。
【参考記事】アガルート|TOEFL®・IELTS™ マンツーマンオンラインコーチング
ほかの士業資格
法律の素養があることの証明となるため、司法書士や行政書士などのほかの士業資格も評価の対象となります。行政書士なら官公庁へ提出する書類作成の知識やスキル、司法書士なら登記関係の知識やスキルなどをアピールできるでしょう。
パラリーガルに学歴は必要?
最後に、パラリーガルへの転職で学歴が評価されるのかも確認しておきます。
パラリーガルの転職に学歴は必須ではない
特別な資格が不要であるのと同様に、学歴も必須ではありません。法務部や法科大学院の出身者である必要や、アメリカのように専門の養成機関を出ている必要はないので社会人になって法律に興味を持った人でも十分にチャンスがあります。
法学部出身だとアピールできる
学歴は必須ではないですが、法学部出身はアピール要素になります。法律の素養がある証明になるため採用担当者に安心感を与えやすいでしょう。学生の頃から法律に興味があったという点で、就職・転職理由に一貫性も持たせやすくなります。
司法試験の勉強経験もアピールできる
法科大学院の出身であることや司法試験の受験経験があったこともアピールできます。司法試験の受験経験者歓迎とうたう求人も存在します。
ただし、「弁護士になれなかったから仕方なくパラリーガルになるのでは?」とネガティブに捉えられないよう注意が必要です。法律業務への興味だけでなく、人をサポートするのが得意などパラリーガルならではの志望動機を伝えるようにしましょう。
まとめ
パラリーガルは弁護士の指示のもと法律事務を補佐する法律系事務職です。日本での認知度はまだまだ低いですが、司法制度改革や社会的な要求の変化を受けて優秀なパラリーガルへの需要が高まっており、将来性にも期待できます。
人をサポートするのが得意な人や法律業務に興味・関心の大きい人に適性がありますので、気になる方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
運営者情報
会社名 |
株式会社アシロ(ASIRO Inc.) 2021年7月20日 東証グロース上場(7378) |
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URL | https://asiro.co.jp/ |
本社所在地 |
160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング4F |
法人番号 | 9011101076787 |
設立日 | 2009年11月 |
代表者(代表取締役社長) | 中山博登 |
主な事業内容 | HR事業、インターネットメディア事業(リーガルメディア、派生メディア)、少額短期保険事業 |
許認可 | 有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可 許可番号13-ユ-313782) |
グループ会社 |
株式会社アシロ少額短期保険 株式会社ヒトタス |