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贈与契約書のひな型と作成ポイント|生前贈与でトラブルを防ぐために
2023.07.14
親が亡くなって相続を受け取るにあたって、相続について知識がないので、誰かに相談したいという方も多いのではないでしょうか。
自分自身で調べていても、誰に相談すべきかわからない方も少なくありません。
相続において、相続人同士のトラブルを避けたいと考えるのは当然です。
ただし、親の相続の受け取りに関しては注意点も多くあります。
相続について迅速に解決するためにも、早い段階で専門家に相談するのがおすすめです。
本記事では、相続に関する相談先、相続の相談先選びで失敗しないためのポイントについて解説します。
遺産相続について、どこに相談すべきかわからず悩んでいませんか?
結論からいうと、相続の相談先で悩んだら弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士は、相続問題に関して最も幅広い範囲をサポートできるので、あなたの悩みに合わせて適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
相続相談ができる弁護士を探すなら「ベンナビ相続」がおすすめです。ベンナビ相続では、以下のような弁護士を探すことができます。ぜひあなたの希望や悩みにあった弁護士を見つけてみてください。
弁護士はあなたの悩みに真摯に向き合います。お気軽にご相談ください。
相続に関する相談先には、主に弁護士・司法書士・行政書士・税理士・銀行・市役所の6つがあります。
それぞれの特徴や対応範囲は、以下のとおりです。
相談内容/相談先 | 弁護士 | 司法書士 | 行政書士 | 税理士 | 銀行 | 市役所 |
遺言書の検認申し立て | ◯ | △ | × | × | × | × |
相続人・財産調査 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | △ | △ |
遺産分割協議書の作成 | ◯ | ◯ | ◯ | × | △ | △ |
遺言書の作成サポート | ◯ | ◯ | ◯ | △ | △ | △ |
相続税申告 | △ | × | × | ◯ | △ | △ |
不動産の名義変更 | △ | ◯ | × | × | △ | △ |
預貯金の解約払い戻し | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | × |
有価証券の名義変更 | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | × |
自動車の名義変更 | × | × | ◯ | × | × | × |
相続放棄の申述手続き | ◯ | ◯ | × | × | △ | △ |
相続トラブルの代理交渉 | ◯ | × | × | × | △ | △ |
相続に関する相談全般 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
相談先にはさまざまな専門家や機関がありますが、相談先によって対応できる内容が異なります。
相続には法律的な問題や手続きだけでなく、税金や財産の分配など、複雑な課題が多くあります。
そのため、ご自身の相続の状況や目的に合わせて、適切な相談先を選ぶことが大切です。
相続が始まると、相続人は遺産の分配や処分について協議する必要があります。
しかし、相続人同士で意見が対立したり、合意ができなかったりすることもあるでしょう。
そのような場合には、専門的な知識や経験をもつ弁護士に相談することが望ましいでしょう。
ご自身の状況が以下いずれかの項目に当てはまるようであれば、弁護士への相談・依頼がおすすめです。
遺産分割に関する問題は、単純なものから複雑なものまでさまざまです。
自力で解決しようとすると時間や労力がかかりますし、場合によっては納得のいく結果にならない可能性もあります。
そのため、弁護士に迅速に相談することがおすすめです。
弁護士に相談・依頼するメリットとして、以下の点が挙げられます。
相続人同士ですでにトラブルが発生しているときは、交渉によって相続問題を解決するのは難しいでしょう。
その場合、裁判手続が必要になる可能性が高いでしょう。
弁護士は、遺産分割調停や遺産分割審判、裁判などの法的手続きに精通しています。
また、弁護士は相手方との交渉を代行することができます。
交渉は法律上、弁護士しかおこなえない専門的な業務です。
弁護士に任せることで、スムーズかつ効率的に遺産分割を進めることができるでしょう。
相続全般に関するアドバイスももらえるので、正しい判断によって相続手続きを進められます。
弁護士に相談・依頼するデメリットとして、以下のような点が挙げられます。
たしかに弁護士であれば、訴訟などの裁判手続や相手方との交渉、書類作成など多くのことをサポートしてくれます。
しかし、そのぶん費用が高額になり、相談を迷ってしまうケースも少なくありません。
そのため、弁護士に相談する場合は相続問題解決までの全体的な費用対効果も考えておいたほうがよいでしょう。
弁護士への相談・依頼費用は、以下のとおりです。
費用項目 | 費用目安 |
相談料 | 0円〜1万円/60分 |
着手金 | 20万円〜200万円 |
報酬金 | 成功報酬 |
その他 | 交通費や調査費用/実費 |
相談料については、ほとんどの法律事務所で初回相談料を無料としています。
着手金は、依頼する時点で必要になる費用で基本的に返金されません。
また、費用も相続財産によって異なるため、金額に幅があります。
報酬金は無事に問題が解決すると発生する費用で、依頼人が獲得した利益に対して金額が決まります。
なお、そのほか弁護士の日当や交通費、書類取得のための手数料などがかかるでしょう。
相続トラブルについて弁護士と相談できる主な窓口として、3つの機関が挙げられます。
法テラスでは、専門的な法律相談や紛争解決の支援を受けることができます。
また、収入や財産に応じて、弁護士の費用を補助してもらうことも可能です。
ただし、法テラスを利用するには、以下のような条件があるため注意が必要です。
これらの条件を満たしている場合は、法テラスを利用できる可能性が高いため、相続トラブルに悩んでいる方はぜひ法テラスを利用してみてください。
日弁連の法律相談センターは、遺産相続に関するさまざまな問題に対応してくれる窓口です。
全国に約300ヵ所あるセンターでは、専門的な知識と経験をもつ弁護士が、相談者のニーズに合わせてアドバイスや解決策を提供してくれます。
なお、各自治体の市役所でも定期的に無料法律相談がおこなわれています。
離婚や相続、消費者関連や不動産取引などさまざまな問題について相談可能です。
不動産を相続した場合は、相続税や登記手続きなどの問題が発生する可能性があります。
そのような場合には、司法書士に無料で相談することが望ましいでしょう。
司法書士は、不動産の相続に関する法律の専門家であり、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。
司法書士に相談する際にポイントとなる項目として、以下の点が挙げられます。
以下に挙げた項目に当てはまる方は、司法書士への相談・依頼がおすすめです。
不動産の相続手続きについては、司法書士のみがおこなえる業務になるため、このような相談の場合は早めに司法書士に相談するのがおすすめです。
また、遺産のなかに不動産がある場合、最終的には登記も必要になってくるので、司法書士に相談したほうがスムーズに手続きが進められるでしょう。
弁護士よりも司法書士のほうが費用が全体的に低額なことが多いため、内容によっては司法書士への相談を検討してもよいかもしれません。
司法書士に相談・依頼するメリットとして、以下の点が挙げられます。
司法書士であれば、不動産以外の預金や投資信託についても名義変更をおこなうことが可能です。
不動産を含む遺産の相続登記は、司法書士に依頼するのが最善です。
司法書士は相続登記の手続きに精通しており、遺産分割協議や相続税の申告などもサポートできます。
相続登記は遺産の承継を法的に確定する重要な手続きですので、早めに司法書士に相談するのがおすすめです。
司法書士に相談・依頼するデメリットとして、以下の点が挙げられます。
遺産のなかに不動産がある場合、相続人は司法書士に相談や依頼をすることが有効なケースもあります。
しかし、司法書士は法律全般の専門家ではなく、相続に関する全ての問題を解決できるわけではありません。
たとえば、相続人同士で争いが起きている場合や、ほかの相続人との交渉を代理人としておこなってほしい場合は、司法書士の業務範囲を超えています。
このような場合は、弁護士に依頼しなければなりません。
司法書士に相談や依頼をするかどうかは、相続の状況や目的によって異なるでしょう。
司法書士への相談・依頼費用は、以下のとおりです。
費用項目 | 費用目安 |
相談料 | 5,000円〜/30分 |
財産調査 | 10万円〜30万円 |
相続登記 | 不動産1件につき5万円〜8万円 |
遺産分割協議書の作成 | 5万円〜15万円 |
相続登記に必要な登記事項証明書は、法務局の窓口で申請すれば簡単に取得可能です。
ご自身で手続きをおこなうことで、司法書士に依頼する場合にかかる費用を削減できるでしょう。
登記事項証明書の申請方法や必要な書類については、法務局のホームページや電話で確認することができます。
相続登記について司法書士と相談できる主な窓口として、以下の機関が挙げられます。
日本司法書士連合会が運営する司法書士総合相談センターは、いつでも気軽に司法書士に相談できる窓口として設置されました。
全国各地にある相談センターでは、専門的な知識をもつ司法書士が、さまざまな法律問題に対応してくれます。
相談センターの場所や連絡先は、日本司法書士連合会のホームページで簡単に検索できます。
相談料は原則有料ですが、無料相談を提供しているところもありますので、事前に確認しておくと安心です。
また、相談料が払えないほど経済的に困っている方は、法テラスの民事法律扶助制度を利用するという手があります。
収入と資産が資力基準以下であれば、無償で司法書士の助言を受けることができ、必要に応じて費用の立て替えにも応じてもらえます
相続手続きについて、無料でアドバイスを提供している行政書士の事務所も多数存在します。
そのため、お住まいの地域に弁護士、税理士、司法書士が見当たらない場合は、まずは行政書士に相談してみるとよいかもしれません。
行政書士は相続手続きに関する専門知識をもっており、適切なサポートをおこなうことができます。
次の項目に当てはまる方には、行政書士への相談・依頼がおすすめです。
行政書士は不動産の名義変更や裁判所への書類作成、相続税の申告などの業務をおこなうことができません。
これらの業務は、弁護士や税理士などのほかの専門家に依頼する必要があります。
したがって、行政書士はこれらの手続きを必要とする方にとっては、適切な相談先ではないといえるでしょう。
一方で、行政書士は個別の手続きについてアドバイスや代行をしてくれることが多く、ほかの専門家よりも気軽に依頼できます。
行政書士に相談・依頼するメリットとして、以下の点が挙げられます。
行政書士は、相続手続きに必要な書類の取得や作成を代行してくれる専門家です。
戸籍謄本や住民票などの公的な証明書はもちろん、運輸局や運輸支局での名義変更手続きや遺産分割協議書の作成も行政書士に任せることができます。
これらの手続きは、自分でおこなうと時間や手間がかかりますし、ミスをするとトラブルになる可能性もあります。
仕事や家事で忙しい方や手続きに自信がない方は、行政書士に依頼することで相続手続きをスムーズに進めることができるでしょう。
また、預金口座の解約も行政書士に依頼することが可能です。
金融機関に足を運ぶ必要がなくなりますし、解約手数料も節約できます。
行政書士に相談・依頼するデメリットとして、以下の点が挙げられます。
行政書士は、法律に基づいてさまざまな手続きを代行する専門家です。
ただし、行政書士は紛争解決や相続登記、相続税申告に対応できないため、相談できる範囲が限られてしまうデメリットがあります。
そのため、一部の手続きだけ依頼したいときに相談してみるとよいでしょう。
行政書士への相談・依頼費用は、以下のとおりです。
費用項目 | 費用目安 |
相談料 | 5,000円〜/60分 |
戸籍謄本の収集 | 2万円〜 |
財産調査 | 3万円〜 |
遺産分割協議書の作成 | 3万円〜 |
自動車などの名義変更 | 3万円〜/1台 |
行政書士は、相続登記や相続税申告の専門家になります。
そのため、ほかの士業と比べて、行政書士費用は安く済むことが多いでしょう。
自分で手続きをするのが難しい方や、相続に関するトラブルがない方は、行政書士に依頼することをおすすめします。
書類作成について行政書士と相談できる主な窓口として、以下2つの機関が挙げられます。
行政書士会は各都道府県に設置されており、相談窓口も設けられています。
無料相談会も定期的に実施されているため、まずは気軽に行政書士に相談してみたい方にもおすすめです。
相続税の申告は、複雑で難しいものです。
相続に関する税務の知識がないと、過剰に納税してしまったり、適切な節税対策ができなかったりする可能性があります。
そこで、相続を専門とする税理士事務所に相談することが重要です。
相続税の申告に不安を感じる方は、無料相談を利用してみるとよいでしょう。
次の項目に当てはまる方には、税理士への相談・依頼がおすすめです。
「相続税を抑えたい」というのは一般的な考え方ですが、実際には相続税の申告が必要な方は少数です。
相続税は遺産の金額に応じてかかる税金であり、遺産が一定の基準以下であれば申告の義務はありません。
そのため、税理士に相談する前に、まずは遺産の総額を把握することが大切です。
税理士に相談・依頼するメリットとして、以下の点が挙げられます。
税理士は相続税の専門家であり、不動産の評価額を適正に算出するだけでなく、相続税の減額要素もチェックしてくれます。
税理士は相続税の特例制度にも精通しており、最適な節税対策も提案してくれるでしょう。
また、税理士は相続税申告の代行も対応可能です。
相続税申告書の作成に困っている方や、申告期限(相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内)を守りたい方は、税理士に相談してみるとよいかもしれません。
税理士に相談・依頼するデメリットとして、以下の点が挙げられます。
相続税の申告には、不動産の評価が重要です。
不動産の評価は、相続専門の税理士に依頼することで、適正な金額になる可能性が高まります。
しかし、相続専門の税理士は、税理士全体の約10%しかいません。
そのため、相続税の申告をする際に、相続専門でない税理士に依頼すると、不動産の評価が高くなり、相続税が増えるリスクがあります。
税理士への相談・依頼費用は、以下のとおりです。
費用項目 | 費用目安 |
相談料 | 3,000円〜5,000円/30分 |
報酬金 | 遺産総額の0.5〜1.0% |
税理士の報酬に関しては取得した遺産総額の割合によって金額が変わってくるので、事前に費用の目安について確認しておくとよいかもしれません。
相続税申告について税理士と相談できる主な窓口として、以下が挙げられます。
税理士会では税務や会計の相談について、税理士が対応してくれる窓口になります。
無料相談となっているため、気軽に税理士に相談してみたい方にはおすすめです。
自治体では、さまざまな悩みや問題に対応するために、無料で専門家のアドバイスを受けることができるサービスを提供しています。
たとえば、法律や税務に関する相談は、弁護士や税理士に直接相談することができます。
これらの相談は、市報などで開催日時や場所が告知されていますので、チェックしてみるとよいかもしれません。
以下に挙げた項目に当てはまるのであれば、市役所や区役所の窓口への相談・依頼がおすすめです。
相続に関する法律相談は、自治体によっては無料で提供されています。
このサービスでは、弁護士や司法書士が相続の手続きや遺産分割などについてアドバイスをくれます。
ただし、このサービスはあくまで相談のみであり、実際の問題解決の依頼はできません。
そのため、「専門家の意見を聞きたい」という方には便利ですが、「具体的な解決策を求める」という方には不向きでしょう。
役所に相談・依頼するメリットとして、以下の点が挙げられます。
役所に関しては、どなたでも手軽に利用できます。
相談内容などを記入する用紙はありますが、そのデータは自治体が管理しており、個人情報の漏えいや悪用の心配はありません。
また、個人情報を記入する必要がない場合も多くあります。
役所に相談・依頼するデメリットとして、以下の点が挙げられます。
役所の相談では、相談員に対して仕事を依頼することができません。
これは、相談員が相談者に名刺やチラシなどを配布することが禁じられているためです。
したがって、相談者は自分で専門家を見つけて手続きの依頼をしなければなりません。
また、相談者が自分で作成した書類を持ってきて「内容を確認してほしい」と頼むこともできません。
相談員はほとんどの場合、そのような要求に応えることができないためです。
相続に関する無料相談は、銀行でも提供されていることがあります。
しかし、このサービスは銀行によって異なりますので、事前に必ず確認するようにしましょう。
相続の相談は専門的な知識が必要な場合が多いので、銀行の担当者に信頼できるアドバイスを受けられるかどうかも重要です。
次の項目に当てはまるのであれば、銀行への相談がおすすめです。
遺言信託とは、遺言書の作成から遺言執行までを一貫してサポートするサービスです。
遺言書は、自分の財産や家族に関する意思を法的に有効に伝えるための重要な文書です。
しかし、遺言書を作成するだけでは不十分で、保管や執行もしっかりとおこなわなければなりません。
銀行による遺言信託では、専門家が遺言書の作成をサポートし、安全な保管場所を提供します。
また、遺言者が亡くなったあとは、遺言書に基づいて相続手続きや財産分配をおこないます。
銀行に相談・依頼するメリットとして、以下の点が挙げられます。
銀行の無料相談は全国で利用できるというのが大きなメリットです。
公的機関の無料相談は平日のみで、土日に相談したい人には不便ですが、銀行では土日も対応してくれるところが多くあります。
さらに、銀行の無料相談は手続きを依頼する際にも安心できるサービスです。
全国どこでも同じマニュアルに沿って対応してくれるので、画一的ではありますが、プロフェッショナルなサービスを受けられます。
銀行に相談・依頼するデメリットとして、以下の点が挙げられます。
銀行のサービスを利用すると、ほかの方法よりも割高になるというデメリットがあります。
さらに、直接やりとりができないことがあるという問題も発生します。
銀行のサービスでは、税理士や司法書士などの専門家が手続きを代行することが多いので、銀行員とのコミュニケーションに不満を感じることもあるでしょう。
銀行への依頼費用は、以下のとおりです。
費用項目 | 費用目安 |
完全タイプ | 110万円〜 |
簡易タイプ | 35万円〜55万円 |
銀行における相続手続きのタイプは、主に完全タイプと簡易タイプの2種類があります。
全ての相続手続きをおこなってもらいたい場合は完全タイプ、一部の手続きをおこなってもらいたい場合は簡易タイプを選ぶとよいでしょう。
タイプによって費用も異なるので、事前に依頼内容を確認しておくようにしましょう。
相続手続きは複雑で、多くの専門家の協力が必要です。
しかし、専門家に頼むだけでは問題が解決するとは限りません。
ご自身の状況や希望に合った専門家を選ぶことが大切になります。
ここでは、相続の相談先選びで失敗しないためのポイント8つをそれぞれ解説します。
相続に関する問題を解決するには、適切な相談先を見つけることが重要です。
相続にはさまざまな種類がありますが、一般的には、相続人の確定、遺産分割協議、相続税の申告などが必要です。
これらの手続きは複雑で専門的な知識が必要なため、自分だけでおこなうのは困難でしょう。
そのため、できる限り早く相続についての専門家に相談することがおすすめです。
税理士・弁護士・司法書士だからといって、相続を頻繁に扱っているとは限りません。
特に相続税は税理士によって相続額が千差万別になるといわれるほど手続きが複雑であるため、慣れていない専門家に依頼すると節税のチャンスを逃すことになるでしょう。
そのため、専門家が相続を得意としているかどうかは事前に必ずチェックしましょう。
相続に関する相談先を検討する際は、ほかの士業とネットワークを持ち、幅広い知識を有する専門家に相談するのがおすすめです。
そのような士業は相続状況全体を把握してコーディネートし、必要に応じてほかの士業と連携してくれます。
その結果、スムーズかつ効率的に相続手続きを進めることができます。
相続に精通した専門家を探す場合、必ず事務所のホームページなどでほかの士業と連携しているかどうかを確認するようにしましょう。
相続の専門家は依頼者のニーズに応えるために尽力するものなので、依頼者の了承なしにさまざまな業務を進めてしまう専門家は避けたほうがよいでしょう。
そのほか、解決策を一方的に決めてしまう専門家も同様です。
依頼者の立場を理解し、実現不可能なことがあればその根拠を示してくれるなど、コミュニケーションが取りやすい専門家を選ぶことが大切です。
相続の専門家は、遺産相続の手続きをスムーズに進めるために必要な存在です。
しかし、相続の専門家は一人ではなく、複数の選択肢があります。
どの専門家に相談・依頼するかは、業務内容だけでなく、相性も重要なポイントです。
相続の手続きは時間がかかることが多いので、専門家とのコミュニケーションは円滑におこなわなければなりません。
相性が合わないと、業務内容に問題がなくても、ストレスや不満がたまってしまう可能性があります。
そのため、相続の専門家を選ぶときは、初回の無料相談を利用して、複数の専門家と話してみるのがおすすめです。
その際に、相性が合うかどうか、長期的に信頼できるかどうかを確認しておきましょう。
遺言書や遺産分割協議を作成する際には、相続人の権利や希望を考慮しながら「誰が・何を相続するか」を明確にする必要があります。
しかし、それだけでは不十分で、次の相続が発生する可能性も念頭に置いておかなければなりません。
たとえば、不動産の相続について複数の相続人が同じ物件に興味を持っている場合、共有分割(権利を分割して共有する方法)を提案する専門家もいますが、得策とはいえないでしょう。
共有不動産は、相続が重なるごとに権利者が増えていきます。
その結果、売却や賃貸などの処分には全員の同意が必要になりますが、それは非常に困難です。
そのため、将来的な視点からも提案できる専門家を選ぶことが望ましいでしょう。
専門家に依頼する際には、実際にかかる費用を明確に説明してくれるかも考慮しましょう。
こちらが質問してもはっきりと答えてくれない場合は、あとで高額な請求をされてしまうおそれがあります。
このようなトラブルを避けるために、料金表を見せてもらうか、見積書を作成してもらうようにしましょう。
そうすることで、支払いに関する不安や紛争を防ぐことができます。
一方で、相場よりもかなり安い料金を提示される場合も注意が必要です。
安いからといって安易に依頼すると、期待したサービスを受けられなかったり、追加料金が発生したりする可能性があるため、専門家の実績や評判を確認することも大切です。
遺産分割協議等の相続に関する話し合いについては専門家を招くこともできますので、トラブルが予想される場合は、土日や祝日でも対応可能な専門家を探すのがおすすめです。
遺産分割協議書の作成は弁護士や司法書士、行政書士に依頼できますし、相続税がかかる場合は税理士に依頼することもできます。
親の相続を受け取ることになった場合、相続人同士で思わぬトラブルに発展する可能性があります。
相続については申告期限も決められていますし、手続きが遅れてしまうと相続ができなくなるおそれもあります。
ただ、相続に関する全ての手続きを全て相続人自らがおこなうのは難しいでしょう。
そのため、相続の可能性が出てきた段階で迅速に専門家に相談する必要があるでしょう。
本記事では、相続について相談できる専門家を紹介しましたが、まずは幅広い相続トラブルに対応できる弁護士への相談がおすすめです。
そして、弁護士を探す方法のひとつに「ベンナビ相続」の活用があります。
ベンナビ相続は、相続問題を解決するために、専門的な知識と経験をもつ弁護士を紹介するポータルサイトです。
全国各地の相続と得意とする弁護士が登録されており、自宅や職場から近い弁護士を簡単に検索することが可能です。
地域や相続問題の種類などの条件によって、ご自身に合った弁護士を探せます。
さらに、平日の昼間に相談できない方のために夜間・休日の相談や、オンラインでの相談も可能な法律事務所もあります。
親の相続が発生した場合には、なるべく早めに弁護士へ相談してみることをおすすめします。