
遺産相続
遺留分侵害額の計算方法|計算例や請求手続きも解説
2023.09.11
初めて自分が相続人の立場で相続トラブルに対処するとき、頼りになるのは弁護士です。
相続財産の調査や遺産分割協議など、相続はやらなければならない手続きがたくさんあります。
特にほかの相続人と疎遠であったり、協議がうまくいかなかったりした場合、高度な法律知識と交渉能力をもった弁護士は頼もしい味方となってくれるでしょう。
しかし、弁護士への相談はほとんどの人が初めておこなうこともあり、どうやって弁護士を選べばいいかわからず迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、初めて相続手続きをする方や相続手続きに不安がある方に対し、失敗しない弁護士の選び方について解説します。
自分に合った弁護士を探すための無料の法律相談先も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
遺産相続について相談する弁護士探しでお悩みなら、「ベンナビ相続」がおすすめです。
ベンナビ相続なら、無料相談はもちろん、平日19時以降・休日相談・電話相談可能な弁護士事務所も掲載しています。依頼するか決めていなくてもOKです。まずはご相談ください。
相続でトラブルが発生したら、まずは弁護士に相談しましょう。
弁護士に依頼することで、間に立って当事者同士の話し合いを進め、早期解決に導いてくれます。
相続でトラブルになっても、身内のもめごとを大きくしたくないという理由で弁護士に依頼することをためらう方もいるでしょう。
しかし、相続は親族同士の長年の感情が絡み合い、当事者だけでは解決できないことがあります。
特に以下のような場合、相続トラブルは長期化する可能性があります。
このように相続人の感情と法律問題が複雑に絡むケースでも、弁護士であれば法的な視点で判断し、お互いが納得できるよう交渉を進めてくれるでしょう。
弁護士を選ぶ際に失敗しないためには、以下の5つのポイントについて抑えておく必要があります。
以下で、項目ごとに詳しく解説します。
弁護士によっては得意分野があり、それ以外の分野を受け付けていない場合もあります。
また扱っていたとしても実績が少なく、得意分野ではない場合もあるでしょう。
相続問題は長年の感情がもつれ、相続人間で深刻な心理的対立を生むことがあるため、専門家でも対応が難しいケースも多いでしょう。
訴訟にまで持ち込まれるケースでは、争いが数年続くようなケースも珍しくありません。
問題を早期に解決するためには、相手を説得して譲歩させる交渉力がある弁護士に依頼することが必要です。
相続問題に注力している弁護士を選びたいなら、弁護士の経験年数や相続問題の取り扱い件数がどのくらいか、また相続に関する書籍を出しているかなどを基準に選ぶとよいでしょう。
相続は弁護士だけでなく、さまざまな分野の専門家が関与する問題です。
相続財産は預貯金、株、不動産や負債など多岐にわたるため、それに付随してさまざまな分野との連携が必要になるからです。
弁護士がこのような職種と連携していれば、弁護士経由で必要な専門家に繋がれるため、ワンストップで解決できます。
弁護士がこれらの専門家と連携していない場合、自分で個別に専門家を探さなければなりません。
弁護士費用もまた、弁護士を選ぶ上で重要なポイントです。
弁護士費用は通常、事件に着手する際に支払う「着手金」と、事件終了後、経済的利益に応じて支払う「報酬金」に分けられます。
「経済的利益」とは、事件解決によって得られた依頼者の利益額のことです。
たとえば弁護士介入前には依頼者の取り分が100万円だったところ、弁護士が代理人に就くことで150万円に増加した場合は、差し引き50万円が経済的利益にあたります。
弁護士費用は、2004年3月までは日本弁護士連合会により統一基準が定められていました。
現在では自由競争になっていますが、多くの事務所が今でも以前の旧統一基準を目安に報酬を設定しています。
以下が旧弁護士報酬基準です。
経済利益の額 | 着手金 | 報酬金 |
300万円以下 | 経済的利益の8% ※最低10万円 | 16% |
300万円を超え、3,000万円以下 | 経済的利益の5%+9万円 | 経済的利益の10%+18万円 |
3,000万円を超え、3億円以下 | 経済的利益の3%+69万円 | 経済的利益6%+138万円 |
3億円以上 | 経済的利益の2%+369万円 | 4%+738万円 |
以上は訴訟に至った場合の基準です。
旧規定では、「示談交渉や調停で済んだ場合、上記の金額の3分の2まで減額することができる」としています。
また、上記の報酬に加え、相続人調査や財産調査のための手数料として数千円~実費が必要になる場合もあります。
「着手金は無料」と表記していても、その分を報酬金に上乗せしている事務所もあります。
そのため、弁護士費用を比較する場合は必ず着手金+報酬金の合計額で比較するようにしましょう。
【関連記事】遺産相続の弁護士費用の相場は?遺産の金額や依頼内容別に費用相場を解説
依頼者にとって不利な情報もしっかり説明してくれる弁護士を選びましょう。
相続事件は実際に自分が経験するまでは、どのような法律構成になっているのかわかりにくいでしょう。
このように考えていても、実際の法律に当てはめると認められないことも多くあります。
よい弁護士は法律や今までの判例に基づき、認められる主張、認められない主張を受任段階で指摘してくれます。
また、事件としてのある程度の見通しも伝えてくれるでしょう。
相続事件に「相続税」への知識は欠かせません。
税金の知識が不足していると、相続税納付期限を過ぎて延滞税を支払うことになったり、節税対策をせずに高額な相続税を支払うことになったりすることもあり得ます。
また、相続税法は比較的頻繁に改正される法律です。
たとえば、2023年度にも生前贈与の課税対象期間の延長などを含めた改正がおこなわれます。
常に税法関係の動向にも注意し、適切なアドバイスをしてくれる弁護士を選びましょう。
相続を依頼する弁護士を探すなら、まずは無料相談を活用し、実際に弁護士と話をしてみましょう。
以下のようなイメージは、必ずしも正確ではありません。
以下では、実際に自分に会った弁護士を探すポイントについて解説します。
【関連記事】相続問題は弁護士に電話相談できる?無料相談できる弁護士の探し方や注意点を解説
無料法律相談を上手に利用し、複数の弁護士事務所を比較してから依頼先を決めましょう。
費用面や実績など、ホームページ上の表記だけではわからないところもあります。
実績が豊富で口コミ評判もよい弁護士でも、実際に話をしてみたら自分とは合わない、という場合も多いでしょう。
また、複雑な事情が絡む場合、弁護士によって意見が異なる場合もあります。
複数の弁護士事務所に相談し、見積もりを出してもらったうえで比較・検討して決めましょう。
弁護士を選ぶうえで、「親身になって話を聞いてくれるか」は重要です。
信頼できる弁護士であれば、たとえ法律的に難しい主張でも、依頼者の気持ちに寄り添い、希望がなるべく叶うよう解決方法をアドバイスしてくれます。
反対に要望を無下に否定されたり、聞く耳をもってもらえなかったりすれば、気持ちにわだかまりが残ってしまいます。
依頼者には故人に対する感情から、これだけは譲れないという想いもあるでしょう。
依頼者の気持ちに寄り添い、話を聞いてくれる弁護士を選びましょう。
意外によくあるのは、相談した弁護士と実際に事件を受任する弁護士が違う場合です。
相談を担当してくれた弁護士に受任してもらうことを想定してその事務所を選んだのだから、違う弁護士が担当するのでは意味がありません。
初回相談時には、その弁護士が今後も自分の事件を担当してくれるかを確認しましょう。
ただし、ベテラン弁護士が相談を受け付け、若手の経験の浅い弁護士に受任させて勉強させるというケースもあります。
その場合は相談を受けた弁護士も共同受任して事件をサポートしてくれるのかを確認しましょう。
以下で、弁護士の無料相談を受けられる場所を3つ紹介します。
何を重視すべきかによって、どこに相談すべきかが違ってくるため、それぞれの特徴とともに、おすすめできる方のタイプも合わせて紹介しますので、参考にしてみてください。
ベンナビ相続とは、弁護士検索サイトで、特に相続に注力している弁護士を多数掲載しています。
全国をカバーしていますので、自分の居住地から弁護士を選んで相談することが可能です。
以下のように、自分の目で確かめて主体的に弁護士を選びたいという方には、ベンナビ相続をおすすめします。
ベンナビ相続では、弁護士検索フォームから、自分の居住する地域で相続に注力している弁護士を探すことができます。
また、仕事が忙しくて平日の昼間に時間が取れない方は、時間外相談やオンライン相談を受け付けている事務所なども検索によって選ぶことが可能です。
初回相談無料としている事務所も多数掲載されているため、いろんな弁護士と話をし、費用面や人柄面などが自分に合う弁護士を選びましょう。
法テラスは、すべての方にリーガルサービスを提供することを目的に設立された法務省所管の法人です。
全国47都道府県すべてに1ヶ所以上あり、一定の資力要件をクリアすれば、誰でも法テラスの法律扶助制度を利用することができます(法テラス資力基準)。
以下のように、経済的な理由で弁護士に依頼することをためらっている方は、法テラスの法律相談を受けることをおすすめします。
法テラスでは、資力基準に該当する方に対し、同案件なら3回まで弁護士による無料相談を受け付けています。
また、その後依頼する場合でも、低額・安心な価格設定で弁護士のサポートを受けられるでしょう。
報酬金は事件終了後に分割払いで支払うことも可能です。
ただし、法テラスでは弁護士を自分で選ぶことはできません。
以下のような方は、弁護士会の法律相談をおすすめします。
各都道府県にはそれぞれ弁護士会があり、登録する弁護士が持ち回りで相談を受け付けています。
ただし、運営方法は各弁護士会によって異なります。
初回法律相談を無料としている弁護士会もあれば、30分5,500円程度必要としている有料相談の場合もあります。
また、実施している曜日や実施方法も弁護士会によって異なります。
お住まいの地域の弁護士会のホームページから詳細を確認してから相談予約を取るようにしましょう。
弁護士会での法律相談でも、登録弁護士が持ち回りで対応しているため、自分で弁護士を選ぶことはできません。
この弁護士に相談したい、という弁護士がいる場合は、直接弁護士事務所に連絡しましょう。
相続は人生で何度も発生する問題ではありません。
ひとりで対応することに不安を感じたら、まずは弁護士に相談しましょう。
無料法律相談を活用すれば、複数の弁護士事務所の中から自分に合った弁護士を選ぶことができます。
無料法律相談は法テラスや弁護士会でも実施していますが、自分で弁護士を選ぶなら「ベンナビ相続」がおすすめです。
相続でもめると問題が長期化し、骨肉の争いになることも珍しくありません。
解決するためには、早期に相続に詳しい弁護士に相談してみましょう。
遺産相続について相談する弁護士探しでお悩みなら、「ベンナビ相続」がおすすめです。
ベンナビ相続なら、無料相談はもちろん、平日19時以降・休日相談・電話相談可能な弁護士事務所も掲載しています。
依頼するか決めていなくてもOKです。
まずはご相談ください。