不当解雇
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2024.10.11
労働問題は、放置していると複雑化・長期化を招くおそれがあるので、できるだけ早く弁護士に相談することが重要です。
しかし、弁護士への相談には通常30分5,000円程度の費用がかかります。
そのため、まずは無料で弁護士に相談できる窓口を利用したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、労働問題について弁護士と無料相談できる窓口を紹介します。
無料相談の流れや弁護士選びのポイントなども解説するので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
労働問題について弁護士と無料相談したい場合は、以下の窓口を利用しましょう。
では、それぞれの利用条件を詳しく見ていきましょう。
ベンナビ労働問題は、労働問題が得意な弁護士が多数登録されているポータルサイトです。
地域や相談内容を細かく指定したうえで、豊富な解決実績のある弁護士を検索できます。
また、無料相談に対応した弁護士だけをピックアップすることもできます。
ベンナビ労働問題には全国の弁護士が登録されているので、幅広い選択肢のなかから相談先を選びたい方には特におすすめです。
法テラスは、身近な法律問題を解決するための公的な相談窓口です。
経済的に余裕がない方を対象として、弁護士や司法書士による無料法律相談の機会を提供しています。
相談回数は1案件につき3回まで、相談時間は1回30分です。
相談したあとに事件処理を依頼する場合には、弁護士費用を法テラスが立て替えてくれる制度もあります。
なお、利用条件となる収入・資産の基準は家族の人数などに応じて細かく決められているので、該当する可能性がある方は一度公式サイトをチェックしてみてください。
対象者 | 収入と資産が一定基準以下の方 |
---|---|
受付時間 | 平日9時00分~17時00分 |
相談方法 | 面談・電話・オンライン など |
公式URL | https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/goriyounonagare.html |
弁護士会の法律相談センターは、一般市民向けの法律相談窓口です。
全国に約300ヵ所の窓口があり、労働問題を含めた幅広い相談に対応しています。
労働相談については、初回無料とされているケースが一般的です。
ただし、相談方法や予約方法などは法律相談センターごとに異なるので、個別に確認するようにしてください。
市区町村の法律相談会は、弁護士や司法書士のアドバイスを原則無料で受けられるサービスです。
労働問題を含め、日常生活で遭遇するさまざまな法律トラブルについて、幅広く相談に乗ってもらうことができます。
役所や出先機関で実施されるケースが多く、アクセスしやすい点もメリットといえるでしょう。
相談方法や予約方法などは市区町村ごとに異なるので、各公式サイトで確認してみてください。
なお、市区町村の法律相談会は基本的に地域住民でなければ利用できない点に注意が必要です。
日本労働弁護団のホットラインは、労働者が抱える問題やトラブルに対応するための無料電話相談サービスです。
労働弁護団は全国の弁護士によって組織された団体で、労働者や労働組合の権利を守ることを目的としています。
ホットラインでは、解雇・労働条件の変更・賃金不払い・ハラスメントなど、さまざまな労働問題について弁護士から適切なアドバイスを受けることができます。
相談内容は秘密が厳守され、女性専用の無料電話相談もあります。
受付時間 | (一般窓口) 月曜日・火曜日・木曜日15時00分〜17時00分 土曜日13時00分~15時00分 (女性専用窓口) 第2・4水曜日15時00分~17時00分 |
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相談方法 | 電話 |
電話番号 | 一般窓口:03-3251-5363 女性専用窓口:03-3251-5363 |
公式URL | https://roudou-bengodan.org/hotline/ |
ここでは、労働問題について無料法律相談する際の弁護士選びのポイントについて解説します。
弁護士を選ぶ際は、労働問題に詳しいかどうかを確認することが重要です。
経験が豊富で実績のある弁護士のほうが、希望や状況に応じた適切なアドバイスをしてくれる可能性が高くなります。
反対に労働問題を得意としない弁護士に依頼してしまうと、思うような成果を得られないケースもあるので注意が必要です。
そのため、気になる弁護士がいる場合は、公式サイト・出版物などで注力している分野や解決実績をチェックしておくようにしましょう。
事務所が自宅や勤務先から通いやすい場所にあるかどうかも、弁護士選びのポイントといえるでしょう。
無料相談を受けたあと、事件処理を依頼することになった場合は、弁護士と何度も打ち合わせが必要になるケースもあります。
事務所が遠方だと、毎回交通費がかかったり、移動時間がかかったりと、負担が大きくなることもあるでしょう。
なかには、電話やオンライン相談に対応している弁護士もいますが、できれば対面でも相談できるほうが好ましいといえます。
そのため、弁護士を選ぶ際には、事務所のアクセス性にも注目しておくことが大切です。
自分の希望している相談方法があるかどうかも、弁護士選びのポイントといえます。
弁護士との相談は、対面・オンライン・電話・メールでおこなわれるケースが一般的です。
それぞれの方法には以下のようなメリット・デメリットがあるので、自分のライフスタイルに合った方法を選ぶとよいでしょう。
相談方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
対面相談 | ✔リアルタイムで回答を受けられる ✔弁護士の人柄や相性を確認できる ✔証拠や資料などを直接確認してもらえる | ✔場所や時間を調整する必要がある ✔時間制限があるため焦ってしまうことがある ✔法律事務所に足を運ぶ勇気が必要 |
オンライン相談 | ✔家にいながら弁護士に相談できる ✔リアルタイムで回答を受けられる ✔弁護士の人柄や相性を確認できる | ✔通信環境やデバイスなどの影響を受ける ✔慣れていないと誤操作を起こしてしまう ✔時間制限があるため焦ってしまうことがある |
電話相談 | ✔リアルタイムで回答を受けられる ✔事務所に訪問しなくても相談できる | ✔顔が見えないためニュアンスが伝わりにくい ✔証拠や資料などを確認してもらえない ✔時間制限があるため焦ってしまうことがある |
メール相談 | ✔場所や時間を選ばずに相談できる ✔質問を自分のペースで考えられる | ✔すぐに返答がもらえない可能性がある ✔文章作成が苦手だと意図が伝わりにくい |
弁護士を選ぶ際には、長時間の相談や正式な依頼ができるかどうかも確認しておきましょう。
無料相談には通常、相談時間や相談回数の制限があります。
そのため、相談前に法律事務所の公式サイトなどで詳細を確認するのがおすすめです。
また、市区町村の法律相談など、窓口によっては相談した流れで正式な依頼ができないケースがあります。
依頼を急ぐ場合などは、気になる弁護士が在籍する法律事務所と直接連絡をとり、無料相談を受けるのがよいでしょう。
弁護士を選ぶ際には、ネット上の口コミなどもチェックしておくようにしましょう。
利用者側の意見には主観的な要素が含まれているものの、弁護士の良し悪しを判断する材料のひとつになり得ます。
たとえば、法律事務所によっては利用者からの評価や解決実績をホームページに掲載していることがあります。
弁護士は事実に反する広告を出すことが規程で禁止されているため、ホームページに掲載された内容の信憑性は高いといえるでしょう。
一方で、口コミサイトの情報は情報源が不明瞭な場合が多く、事実と異なる内容が含まれている可能性があるので、あくまでも参考程度にとどめておくようにしてください。
次に、弁護士との無料相談から正式に依頼するまでの大まかな流れを解説します。
一連の流れを理解しておけばスムーズに手続きを進められるようになり、事件解決までの時間も短縮できるので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、自分に合った相談先を探すことから始めましょう。
弁護士を探す方法としては、以下のようなものが挙げられます。
インターネット検索であれば、希望する条件にあわせて柔軟に弁護士を探すことができます。
弁護士を利用した経験のある家族や知人がいる場合には、信頼のおける人物を紹介してもらうのもよいでしょう。
また、各地域の弁護士会に相談すれば、適性のある弁護士を紹介してもらえるので積極的に活用してみてください。
相談先が決まったら、連絡して予約をおこなってください。
弁護士との法律相談は、基本的に予約制なので、アポなしで訪問すると断られることがほとんどです。
たまたま予定が空いていれば対応してもらえる可能性はありますが、無駄足を踏まないためにもできるだけ事前に予約することをおすすめします。
予約していた相談日になったら、弁護士の事務所に行って相談をおこないます。
電話やオンラインで相談する場合にも、時間どおりに始められるように待機しておきましょう。
無料の法律相談を受けたあとは、必要に応じて追加の相談や依頼をおこないましょう。
解決に向けた具体的な手続きを進めてもらうためには、弁護士費用を支払って相談・依頼しなければなりません。
そのため、無料相談の機会を利用して、事件処理の方向性や弁護士との相性をしっかりと探っておくことが大切です。
もちろん無料相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありません。
弁護士の対応に満足できない場合には、ほかの相談先を探してみましょう。
労働問題を弁護士に相談する際には、以下のような事前準備をおこなっておくことが大切です。
事前準備をしっかりとおこなうことで、無駄な時間を減らし、最大限の価値ある相談ができるはずです。
労働問題を弁護士に相談する際は、まず自身が抱えている労働トラブルを理解しておく必要があります。
そもそも自身がどのような労働トラブルに巻き込まれているのか認識できていなければ、弁護士との相談もスムーズに進みません。
たとえば、労働問題に関するよくある相談事例としては、以下のようなものが挙げられます。
弁護士によっては、労働問題のなかでも不当解雇を中心に取り扱っている場合など、さらに細かな得意分野をもっているケースがあります。
経験豊富な弁護士に相談し、スムーズに会話を進めていくためにも、まずは自分自身が適切に状況把握しておくことが大切です。
最終的なゴールをある程度決めたうえで相談に臨むことも重要です。
たとえば、ハラスメントを受けている場合には、慰謝料を受け取りたいのか、退職したいのか、相手に法的な処罰を与えたいのかなどさまざまな選択肢があります。
そのため、どのような結末を希望するかによって、弁護士側が検討すべきことも変わってくることを覚えておきましょう。
意向を正確に伝えていなければ、望まない方法で事件処理が進んでしまう可能性もあるので注意してください。
無料相談を利用する際は、労働トラブルの経緯や背景を事前にまとめておくようにしましょう。
時間制限のある無料相談では、状況説明をいかに手早く済ませるかが重要です。
その場の思いつきで話していても、時間が足りず、十分なアドバイスを受けられない可能性があります。
たとえば、不当解雇を受けたのであれば、解雇の通達があった日や撤回を求めて自ら交渉した日などをまとめておくようにしましょう。
時系列順に整理したメモを共有しながら相談を進めれば、弁護士にも状況を把握してもらいやすくなります。
相談の際に、事件に関係する書類を弁護士に見せることも重要なステップです。
書類は、事実関係を正確に伝えるために役立ちます。
契約書や就業規則などの書類はコピーでもよいので、必ず用意しましょう。
自身ではあまり重要ではないと思っていた書類も、弁護士が見ると解決につながる重要な手がかりとなることがあります。
ただし、実際に何が証拠として役に立つかは、弁護士でないと判断がつかないこともあるので、少しでも関係しそうなものはすべて持ち込むようにしてください。
証拠がない場合には、その点も含めて相談してみるとよいでしょう。
問題解決に役立つ証拠の種類や収集方法などもアドバイスしてもらえるはずです。
ここでは、労働問題の相談に関してよくある質問を解説します。
同様の疑問を抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
個人が抱えてる労働問題については、弁護士に相談するのがよいでしょう。
労働基準監督署は労働基準法違反の調査・是正を目的とする行政機関であり、個人の労働問題に対して直接的なサポートをおこなっているわけではありません。
一方、弁護士は依頼者が抱える労働問題について、交渉や訴訟を通じて解決することを目的としています。
そのため、残業代の未払いや不当解雇などの個人的なトラブルを抱えている場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。
フリーランス向けの労働トラブルの相談先として、フリーランス・トラブル110番があります。
フリーランス・トラブル110番は、厚生労働省が委託し、第二東京弁護士会が運営する相談窓口です。
フリーランスや個人事業主が、契約や業務上のトラブルに遭遇した場合、弁護士に相談できるサービスを提供しています。
相談料は無料で、対面だけでなくメールやオンラインでの相談も可能です。
当事者間での解決が難しい場合には、裁判外での和解に向けた手続きを進めてもらうこともできます。
労働問題に関する無料相談を受けたからといって、必ず依頼をしなければならないわけではありません。
相談した弁護士の人柄やアドバイスに不安がある場合は、別の弁護士を探すことをおすすめします。
労働トラブルに巻き込まれた場合は、できるだけ早く弁護士に相談することが大切です。
問題を放置しておくと複雑化・長期化を招き、取り返しのつかない事態に陥る可能性があります。
そのため、速やかにトラブルの内容を整理しつつ、労働問題が得意な弁護士を探すようにしてください。
労働問題が得意な弁護士を効率よく探したいなら、「ベンナビ労働問題」を利用することをおすすめします。
ベンナビ労働問題を使えば、地域や無料相談の有無などを絞りこんで弁護士を検索することができます。
身近で頼れる弁護士を効率よくピックアップできるので、有効に活用してみてください。