労働基準法違反にあったらどうする?事例と対処法を徹底解説

労働基準法違反にあったらどうする?事例と対処法を徹底解説

「残業代が支払われず困っているが、これって労働基準法違反では?」

「労働基準法とよく聞くけれど、具体的にどんな罰則があるんだろう?」

残業代が支払われない、退職させないといった労働に関するトラブルは絶えませんが、仮に労働基準法違反と思われる状況に陥った場合には、弁護士や労働基準監督署などの第三者に相談することが重要です。

本記事では、労働基準法違反の概要や対処法、トラブルを解決するまでの流れなどを解説します。

労働基準法違反にあってどう対処すればよいのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

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当社在籍弁護士(株式会社アシロ)
この記事は、株式会社アシロの「法律相談ナビ編集部」が執筆、社内弁護士が監修しました。

労働基準法とは?使用者が最低限守るべきルール

労働基準法とは、労働者の権利を保護するために日本国憲法第27条第2項に基づいて1947年に制定された法律です。

労働時間、賃金、休暇、労働条件の最低水準が定められており、労働者が適切な労働環境で働けるようにすることを目的としています。

企業は、以下のルールを最低限守る必要があります。

  • 賃金の支払の原則・・・直接払、通貨払、全額払、毎月払、一定期日払
  • 労働時間の原則・・・1週40時間、1日8時間
  • 時間外・休日労働・・・労使協定の締結
  • 割増賃金・・・時間外・深夜2割5分以上、休日3割5分以上
  • 解雇予告・・・労働者を解雇しようとするときは30日以上前の予告又は30日分以上の平均賃金の支払
  • 有期労働契約・・・原則3年、専門的労働者は5年

引用元:労働基準に関する法制度|厚生労働省

代表的な労働基準法違反とそれぞれの罰則

本項では、代表的な労働基準法違反とそれぞれの罰則について紹介します。

ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

国籍や信条、社会的身分による差別

労働基準法違反の代表的な事例のひとつに、国籍や信条、社会的身分による差別があります(労基法第3条)。

これは、雇用や昇進の過程で個人の国籍、宗教、人種、性別、障がい、出身地などに基づいて不平等な扱いをされることを指します。

(均等待遇)

第三条 使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

男女間における賃金面での差別

男女間における賃金面での差別があった場合は、労働基準法第4条に違反し、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます(労基法第119条1号)。

たとえば、同じ仕事をしているにもかかわらず、男性のほうが女性よりも高い賃金を受け取っているような状況が該当します。

(男女同一賃金の原則)

第四条 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

従業員の意思に反する強制労働

強制労働とはその名のとおり、労働者の意思なく強制的に働かせるような状況を指し、労働基準法第5条に違反します。

たとえば、次のようなケースは従業員の意思に反する強制労働といえるでしょう。

  • 退職を希望しているのに、恫喝によって退職の意思を抑圧し、労働を強制する
  • 暴力によって就業時間外で賃金が発生しない状態で大量の業務を実行させる

違反した場合は、1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金が科されます(労基法第117条)。

(強制労働の禁止)

第五条 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

賃金の中間搾取

賃金の中間搾取も、労働基準法第6条違反に該当します。

これは、労働者に対して正当な報酬を支払わず、その差額を雇用主や中間業者が不当に受け取ることをいいます。

罰則は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます(労基法第118条1項)。

(中間搾取の排除)

第六条 何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

労働条件が明示されていない

労働契約締結時に、賃金や就労時間などの労働条件が明示されていない場合は、労働基準法第15条1項違反となります。

たとえば、労働契約書が不十分であり、労働時間、賃金、休暇、福利厚生などの重要な労働条件が明確に規定されていない場合があります。

そのほか、口頭での約束や暗黙の了解に頼った労働関係であるため、労働者が自分の権利や保護されるべき基準を正確に理解することが困難な状況も該当します。

この場合、 事業者には30万円以下の罰金が科されることになります(労基違法第120条1号)。

(労働条件の明示)

第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

違約金支払いの強制

例えば、退職をすれば違約金を支払うなどの条件が定められている場合、労働基準法第16条違反となり、事業者には6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることになります(労基法第119条1号)。

(賠償予定の禁止)

第十六条 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

予告なしの解雇

従業員の解雇をおこなう場合は、原則30日以上前に予告する必要があります(労基法第20条1項)。

仮に、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わずに即日解雇した場合は、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金を科せられます(労基法第119条1号)。

ただし、従業員が重大・悪質な犯罪を犯したなどの重大な落ち度があり解雇された場合や、会社が自然災害によって事業をやむを得ず継続できない場合などは、労働基準監督署長の認定を受けたうえで、解雇予告手当を支払うことなく、解雇することができます(労基法第20条1項但書)。

(解雇の予告)

第二十条 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。

② 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。

③ 前条第二項の規定は、第一項但書の場合にこれを準用する。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

賃金支払いの5原則が守られていない

賃金支払いの5原則とは、以下のとおりです(労基法第24条)。

  • 通貨払いの原則・・・通貨以外の現物給与の禁止
  • 直接払いの原則・・・本人以外への支払い禁止
  • 全額払いの原則・・・控除や税金・社会保険料以外は全額払い(割増賃金も含む)
  • 毎月払いの原則 ・・・毎月一回は支払いをおこなわなければならない
  • 一定期日払いの原則 ・・・決められた期日に賃金を支払わなければならない

違反した場合は、30万円以下の罰金が科されます。

また、割増賃金の支払いに対して違反がある場合は、6ヵ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が科されます(労基法第120条1号)。

(賃金の支払)

第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

② 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

法定労働時間を超える労働

1日8時間・週40時間を基準として、36協定を結んでいる場合は、原則、月45時間、年360時間は時間外労働が可能です。

しかし、36協定を締結していても、以下のような法定時間を超える労働に該当する場合は6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます(労基法第119条1号)。

  • 1ヵ月100時間を超える時間外労働
  • 2ヵ月~6ヵ月の各平均時間外労働が80時間

(労働時間)

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

休憩・休日をとらせない

休憩・休日を取らせない場合はどちらも労働基準法違反です。

労働時間が6時間を超える場合であれば45分以上、8時間を超える場合であれば1時間以上の休憩が義務づけられています(労基法第34条)。

週に1日以上の休日を与えない場合も、労働基準法第35条違反となります。

法律に定められた休憩・休日を取らせない場合には、いずれの場合も、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます(労基法第119条1号)。

(休憩)

第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

② 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。

③ 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。

(休日)

第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。

② 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

残業代の未払い

残業があれば、通常賃金の25%以上の割増賃金を支払わなければなりません(労基法第37条1項)。

深夜は同様の倍率で、休日労働は35%以上です。

労働基準法で定められた残業代が支払われない場合、6ヵ月か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます(労基法第119条1号)。

(時間外、休日及び深夜の割増賃金)

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

有給休暇を取得できない

会社は、従業員に対して有給休暇を取得させなければなりません。

従業員が継続して半年以上勤務し、8割以上出勤した場合は、有給休暇を与えなければなりません(労基法第39条)。

仮に1年間に5日の有給休暇を与えなかった場合は、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます(労基法第119条1号)。

(年次有給休暇)

第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

産前・産後休業を認めない

従業員からの申し出による産前6週間以内の休業、産後8週間の休業は認める必要があります(労基法第65条1項及び2項)。

仮に産前・産後の休業を認めなかった場合は、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます(労基法第119条1号)。

また、産後6週間経過し、本人の希望があったうえで医師が認めた業務であれば就業可能です。

しかし、医師が認めない場合は就業不可能です。

(産前産後)

第六十五条 使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。

② 使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。

③ 使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

就業規則の未作成

従業員を常時10人以上雇用する事業所では、就業規則を作成し、労働基準監督署に届けたうえで、従業員への周知が義務づけられています(労基法第89条)。

違反した場合は、30万円以下の罰金が科されます(労基法第120条1号)。

第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項

引用元:労働基準法|e-Gov法令検索

実際にあった労働基準法違反の事例一覧

本項では、実際にあった労働基準違反の事例を表にまとめてみました。

以下の事例を参考に、ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

事例企業所在地公表日違反法条法条事案概要その他参考事項
賃金支払いの5原則が守られていない愛知県一宮市R5.5.23労働基準法第24条労働者2名に、1ヵ月分の定期賃金合計約45万円を支払わなかったものR5.5.23送検
賃金支払いの5原則が守られていない大阪府大阪市R4.9.12労働基準法第24条労働者1名に対して2ヵ月分の賃金を支払わなかったものR4.9.12送検
法定労働時間を超える労働茨城県常総市R4.8.22労働基準法第32条労働者9名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働をおこなわせたR4.8.22送検
法定労働時間を超える労働東京都江戸川区R4.9.7労働基準法第32条労働者1名に、違法な時間外労働をおこなわせたものR4.9.7送検
残業代が未払い三重県伊賀市R5.3.22労働基準法第37条労働者5名に対し、10ヵ月間の割増賃金約50万円を支払わなかったものR5.3.22送検
休憩・休日をとらせない大阪府大阪市R5.3.20労働基準法第35条労働者1名に、36協定の範囲を超える違法な休日労働をおこなわせたものR5.3.20送検
予告なしの解雇東京都豊島区R5.2.28労働基準法第20条労働者を即時解雇するにあたり、30日分以上の平均賃金を支払わなかったものR5.2.28送検
労働条件が明示されていない神奈川県横浜市R5.1.18労働基準法第15条労働者1名に対し、労働条件について、書面を交付する等により明示していなかったものR5.1.19送検

【参考記事】令和5年6月30日 労働基準関係法令違反に係る公表事案|厚生労働省労働基準監督局監督課(令和4年6月1日~令和5年5月31日公表分)

労働基準法違反があった場合に労働者がとれる対処法

労働基準法違反があった場合に労働者がとれる対処法は、主に以下のとおりです。

  • 社内通報窓口に相談をする
  • 労働基準監督署へ通報する
  • 労働審判を起こす
  • 訴訟を提起する

あらかじめ対処法を知っておくことで、ご自身がパワハラなどにあった際にスムーズな対応ができるようになるでしょう。

社内通報窓口に相談をする

ご自身が労働基準法の違反行為で悩んでいるのであれば、まずは社内通報窓口に相談することで解決できる場合もあります。

社内通報窓口に相談することで、自身の権利を守るために重要な一歩を踏み出すことができるでしょう。

社内通報窓口は、労働者の報告内容を機密に保ち、適切な対応をおこなう責任があります。

ただし、通報者のプライバシーが守られるかどうか、経営陣と独立している通報窓口かどうかについては、通報者自身でチェックする必要があります。

労働基準監督署へ通報する

労働基準監督署へ通報するという方法もあります。

労働基準監督署は、法律によって設置された公的機関であり、労働者の権利保護と労働環境の改善を担当しています。

労働基準監督署へ通報する際の具体的な流れは、以下のとおりです。

  1. 申告をおこなう
  2. 調査がおこなわれ違反があれば、事業者は是正勧告を受ける
  3. 事業者が是正報告書を提出する

労働基準監督署に通報した際の注意点として、労働基準監督署は企業に対して是正勧告や指導をおこなうことが可能ですが、強制力まではありません。

ご自身の権利を守るためにも、労働基準法違反を発見した場合は迅速に労働基準監督署に通報することが重要です。

労働審判を起こす

労働基準法違反があった場合、労働審判を起こすことも手段のひとつです。

労働審判は、解雇や給料の不払いなど、個々の労働者と事業主との間の労働関係のトラブルを解決するための手続きで、裁判所に対して申し立てをおこなうことができます。

申し立ての際には、違反事実や証拠、損害の内容などを明確に示す必要があるでしょう。

訴訟を提起する

労働者が裁判所に訴訟を提起することで、違反行為に対する救済を求めることが可能です。

訴訟を提起するには、違反事実を裏付ける証拠を集め、適切な訴状を作成する必要があります。

裁判所での審理において、労働者は自身の権利を主張し、未払い賃金の支払いや損害の賠償等を求めます。

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労基署に通報してからトラブルが解決するまでの流れ

労基署に通報してからトラブルが解決するまで、以下の手順で解決まで持っていく必要があります。

  • 労働基準監督署による立ち入り調査がおこなわれる
  • 是正勧告などの行政指導がおこなわれる
  • 重大な違反の場合は司法処分になる

労働基準監督署による立ち入り調査がおこなわれる

労働基準監督署に通報してからは、立ち入り調査がおこなわれることがあります。

立ち入り調査とは、労働者が、例えば、労働基準監督署に残業代を払ってもらえない等の相談をした際に、事実確認をするために実施されるものです。

この立ち入り調査は、法令遵守の促進と違反行為の摘発を目的としています。

労働者の権利を保護し、安全で健康的な労働環境の確保を図るために重要な手段といえます。

是正勧告などの行政指導がおこなわれる

是正勧告などの行政指導もおこないます。

行政指導は、法令遵守や労働条件の改善を促すことを目的としています。

行政指導には、是正勧告や指導・指示が含まれます。

労働基準監督署は、違反事実や報告を基に企業を対象に調査し、問題のある点や改善すべき事項を指摘します。

是正勧告では、法令遵守や労働環境の改善を求める内容が記載され、企業に対して適切な対応をおこなうよう要求します。

重大な違反の場合は司法処分になる

労働基準監督署は、労働関係法令違反などの罪に関して逮捕・送検の権限を持つ、司法警察官として機能することができます。

そのため、重大な違反の場合や、法的拘束力がない是正勧告などの行政指導を無視し続けた場合には、書類送検や逮捕などの司法処分になるおそれがあります。

労働基準法違反を弁護士に相談・依頼するメリット

最後に、労働基準法違反を弁護士に相談・依頼するメリットをご紹介します。

主なメリットは、以下のとおりです。

  • 会社との交渉を一任できる
  • 会社が応じる可能性が高まる
  • 証拠に関するアドバイスがもらえる
  • 労働審判や訴訟の手続きも任せられる

会社との交渉を一任できる

まず、会社との交渉を一任できることがメリットとして挙げられます。

弁護士は、法的専門知識と経験を持つ法律の専門家です。

中でも、労務トラブルに注力している弁護士であれば、法的な観点から労働基準法違反を評価し、違反行為に対する法的な手段や対策を提案してくれます。

労働者は自身の権利や法的な立場を正確に理解することができ、会社との交渉において有利な立場を築くことができるでしょう。

会社が応じる可能性が高まる

会社が応じる可能性が高まることも、弁護士に依頼するメリットといえます。

弁護士の関与は、会社に対して法的なプレッシャーや責任を意識させる効果が期待できます。

弁護士は法的専門知識を持ち、労働基準法違反の訴訟や解決手続きを適切に進める能力を有しています。

会社はこれらの要素を考慮し、交渉に応じる可能性が高いでしょう。

証拠に関するアドバイスがもらえる

弁護士は訴訟や法的手続きの経験を持ち、労働基準法違反の証拠の収集や提示方法について的確なアドバイスを提供します。

弁護士は証拠の重要性を理解しており、労働基準法違反に関する訴訟や交渉において、どのような証拠が有効であるかを判断するのです。

労働者は自身の立場や訴えたい点を弁護士に伝えることで、証拠の収集や整理方法について的確なアドバイスを受けられます。

労働審判や訴訟の手続きも任せられる

弁護士は労働基準法に関する手続きや訴訟に精通しており、労働者の代理人として適切な手続きをおこなってくれます。

労働審判や訴訟は複雑で専門的な手続きであり、労働者が一人で対処するのは困難です。

しかし、弁護士を依頼した場合、労働者は弁護士に手続きを任せることができます。

弁護士は適切な法的文書の作成や期限管理、法廷での代理人としての弁論などをおこない、労働者の権益を守るために最善の努力をしてくれるでしょう。

まとめ|労働基準法違反を有利に解決するなら弁護士に相談を!

本記事では、労働基準法違反のルールや対処法、トラブルが解決するまでの流れなどを解説しました。

労働基準法は、労働者を不当な労働条件から守るための基準を定めた法律です。

悪質な労基法違反がある場合には、刑事罰が科せられることもあります。

もしご自身が今置かれている状況が、労働基準法に違反していると感じているのであれば、弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士に依頼すれば、会社との話し合いだけでなく、訴訟を含めた対応も依頼できます。

早急な対応を望む場合は弁護士への依頼を検討してみましょう。

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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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