遺族年金とは?貰えるお金の種類や受給条件、手続きのやり方を解説

遺族年金とは?貰えるお金の種類や受給条件、手続きのやり方を解説

生計を同じくする配偶者などの家族が亡くなった場合、「遺族年金」を受給できる可能性があります。

遺族年金を受給できれば、生活費を賄うことがかなり楽になるでしょう。

受給要件を確認して、該当している方は速やかに年金事務所などへ申請をおこなってください。

今回は遺族年金について、種類・受給要件・金額・受給期間などの基礎知識、申請手続きの流れ、よくある疑問点などをまとめました。

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この記事を監修した弁護士
阿部 由羅
阿部 由羅弁護士(ゆら総合法律事務所)
ゆら総合法律事務所の代表弁護士。不動産・金融・中小企業向けをはじめとした契約法務を得意としている。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。

遺族年金とは? 知っておくべき基礎知識

遺族年金は、ご家族を亡くした方にとって、生活の支えになり得る給付金です。

遺族年金の制度について、基本的な知識を備えておきましょう。

遺族年金の目的

遺族年金の目的は、ご家族を亡くした方の生活保障を図ることにあります。

家計を支えていた方が突然亡くなってしまうと、残された家族は経済的な苦境に陥ってしまう可能性が高いでしょう。

収入が激減する一方で、月々の支出をすぐに減らすことは困難です。

そこで、残された家族を社会全体で経済的に支えるため、遺族年金の制度が設けられました。

遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類

遺族年金には、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類です。

遺族基礎年金

遺族基礎年金は、国民年金の被保険者等であった方が受給要件を満たす場合、亡くなった方によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」が受け取れます。

遺族厚生年金

遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者等であった方が受給要件を満たす場合、亡くなった方によって生計を維持されていた一定の範囲の遺族が受け取れます。

生計維持関係とは?

遺族基礎年金・遺族厚生年金は、いずれも亡くなった方によって生計を維持されていた遺族が支給対象です。

「生計を維持されている」とは、原則として、以下の2つの要件をいずれも満たす場合を意味します。

  1. 生計を同じくしていること同居している場合、または別居しているものの仕送り・扶養などによって家計が同一である場合、生計を同じくしていると判断されます。
  2. 収入要件を満たしていること前年の収入が850万円未満、または所得が655万5,000円未満であることが必要です。

受給要件を満たせば両方受給可能

遺族基礎年金と遺族厚生年金は、それぞれ受給要件が異なりますが、両方の受給要件を満たすこともあり得ます。

日本の公的年金制度では、支給事由(老齢・障害・遺族)が異なる2つ以上の年金を受けられるようになった場合、原則としていずれか1つの年金を選択しなければなりません(「1人1年金」)。

しかし、遺族基礎年金と遺族厚生年金は支給事由が同じなので、1人1年金の原則が適用されません。

したがって、両方の受給要件を満たす場合には、遺族基礎年金と遺族厚生年金を両方受給できます。

遺族基礎年金の受給要件・金額・受給期間

国民年金の被保険者等であるご家族が亡くなった場合、遺族基礎年金を受給できる可能性があります。

遺族基礎年金の受給要件・金額・受給期間は、以下のとおりです。

亡くなった方が満たすべき遺族基礎年金の要件

遺族が遺族基礎年金を受給できるのは、亡くなった方が以下のいずれかの要件を満たす場合です。

  1. 国民年金の被保険者である間に死亡したこと
  2. 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していたこと
  3. 老齢基礎年金の受給権者であったこと
  4. 老齢基礎年金の受給資格を満たしていたこと

さらに、保険料の納付期間等に関して、以下の対応する要件を満たす必要があります。

(a)①または②の場合死亡日の前日において、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が、国民年金加入期間の3分の2以上あること。

ただし2026年3月末日までに65歳未満の方が死亡した場合は、死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければOKです。

(b)③または④の場合

保険料納付済期間・保険料免除期間・合算対象期間が合計25年以上あること。

受給者が満たすべき遺族基礎年金の要件

遺族基礎年金を受給しようとする方は、以下のいずれかに該当しなければなりません。

  1. 子のある配偶者
  2. 子※

※以下のいずれかに該当する場合には、子に遺族基礎年金は支給されません。

  • 子のある配偶者が遺族基礎年金を受け取っていること
  • 子に生計を同じくする父または母がいること

また、子が複数いる場合には、年金額を人数で割った額が1人当たりの支給額となります。

なお「子」とは、18歳になった年度の3月31日まで、または20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある子を指します。

遺族基礎年金の金額

遺族基礎年金の金額は、以下のとおりです(年額、2022年4月~)。

子のある配偶者が受給する場合 77万7,800円+子の加算額
子が受給する場合(全員合計) 77万7,800円+2人目以降の子の加算額

※子の加算額は、1人目および2人目は各22万3,800円、3人目以降は各7万4,600円。

(例)①亡くなった方との間に子が3人いる配偶者が、遺族基礎年金を受給する場合

遺族基礎年金額

=77万7,800円+22万3,800円×2+7万4,600円

=130万円

②亡くなった方の3人の子が、それぞれ遺族基礎年金を受給する場合

遺族基礎年金額(合計)

=77万7,800円+22万3,800円+7万4,600円

=107万6,200円

子1人当たりの遺族基礎年金額

=107万6,200円÷3

=35万8,733円

遺族基礎年金の受給期間

遺族基礎年金の受給期間は、以下のとおりです。

  1. 子のある配偶者が受給する場合                                                                                                  死亡月の翌月から、全員の子が18歳になった年度の3月31日まで                                                                                                                          ※20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある子がいる場合は、その子が20歳に達する日まで
  2. 子が受給する場合                                                                                                        死亡月の翌月から、自分が18歳になった年度の3月31日まで                                                                                                      ※20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある場合は、20歳に達するまで

なお複数の子が遺族基礎年金を受給する場合、年齢制限によって受給権を失う者が出るたびに、1人当たりの遺族基礎年金額が変化することになります。

(例)亡くなった方の3人の子が、それぞれ遺族基礎年金を受給していたところ、長男が18歳になったことにより受給権を失った場合

当初の子1人当たりの遺族基礎年金額=35万8,733円

長男が受給権を喪失した後は、

遺族基礎年金額(合計)

=77万7,800円+22万3,800円

=100万1,600円

子1人当たりの遺族基礎年金額

=100万1,600円÷2

=50万800円

遺族厚生年金の受給要件・金額・受給期間

厚生年金保険の被保険者等であるご家族が亡くなった場合、遺族厚生年金を受給できる可能性があります。

遺族厚生年金の受給要件・金額・受給期間は、以下のとおりです。

亡くなった方が満たすべき遺族厚生年金の要件

遺族が遺族厚生年金を受給できるのは、亡くなった方が以下のいずれかの要件を満たす場合です。

  1. 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したこと
  2. 厚生年金保険の被保険者期間に初診日がある病気やケガが原因で、初診日から5年以内に死亡したこと
  3. 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受給していたこと
  4. 老齢厚生年金の受給権者であったこと
  5. 老齢厚生年金の受給資格を満たしていたこと

さらに、保険料の納付期間等に関して、以下の対応する要件を満たす必要があります。

(a)①または②の場合死亡日の前日において、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が、国民年金加入期間の3分の2以上あること。

ただし2026年3月末日までに65歳未満の方が死亡した場合は、死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければOKです。

(b)④または⑤の場合

保険料納付済期間・保険料免除期間・合算対象期間が合計25年以上あること。

受給者が満たすべき遺族厚生年金の要件

遺族厚生年金を受給しようとする方は、以下のいずれかに該当しなければなりません。

なお、複数の受給権者がいる場合には、最上位の受給権者のみが遺族厚生年金を受給できます(最上位者が複数いる場合は人数割り)。

  1. 子のある妻
  2. 子のある夫(死亡当時55歳以上である場合に限る)
  3. 子(18歳になった年度の3月31日まで、または20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある場合に限る)
  4. 子のない妻、子のない夫(夫は死亡当時55歳以上である場合に限る)
  5. 父母(死亡当時55歳以上である場合に限る)
  6. 孫(18歳になった年度の3月31日まで、または20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある場合に限る)
  7. 祖父母(死亡当時55歳以上である場合に限る)                                                                                                         ※番号は優先順位

遺族厚生年金の金額

遺族厚生年金の金額は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3です。

報酬比例部分の金額=平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月以前の加入期間の月数

+平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数

※平均標準報酬月額:2003年3月以前の加入期間について、各月の標準報酬月額の総額を、2003年3月以前の加入期間で割った金額

※平均標準報酬額:2003年4月以降の加入期間について、各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、2003年4月以降の加入期間で割った金額

※賃金水準や物価水準に応じた再評価率による調整あり

ただし、以下の加算がおこなわれる場合があります。

老齢厚生年金の受給権者または受給資格期間を満たしている夫が死亡した場合は、原則として厚生年金保険の被保険者期間が20年以上である場合に限り、中高齢寡婦加算・経過的寡婦加算がおこなわれます。

①中高齢寡婦加算以下のいずれかに該当する妻が受け取る遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間、年額58万3,400円が加算されます。

  • 夫が亡くなった時に40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子※がいない妻
  • 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていたが、遺族基礎年金を受給できなくなった妻

※18歳になった年度の3月31日まで、または20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある子に限る

なお、2007年3月31日以前に夫が亡くなって遺族厚生年金を受けている方は、35歳から65歳になるまで中高齢寡婦加算を受けられます。

②経過的寡婦加算

以下のいずれかに該当する妻が受け取る遺族厚生年金には、老齢基礎年金と併せて同額になる金額が加算されます。

  • 1956年4月1日以前生まれの妻に、65歳以上で遺族厚生年金の受給権が発生したこと
  • 中高齢寡婦加算がされていた、1956年4月1日以前生まれの遺族厚生年金の受給権者である妻が、65歳以上に達したこと

遺族厚生年金の受給期間

遺族厚生年金の受給期間は、以下のとおりです。

  1. ①妻が受給する場合                                                                                                                    (a)夫の死亡時に妻が30歳以上または子がいる場合                                                                                                         死亡月の翌月から一生涯                                                                                                                 (b)夫の死亡時に妻が30歳未満かつ子がいない場合死亡月の翌月から5年間
  2. ②夫が受給する場合                                                                                                                    死亡月の翌月から一生涯                                                                                                                  ※妻の死亡時点で夫が60歳未満であり、かつ遺族基礎年金を併せて受給できない場合は、60歳から受給開始
  3. ③子が受給する場合                                                                                                                   死亡月の翌月から、自分が18歳になった年度の3月31日まで                                                                                                 ※20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある場合は、20歳に達するまで
  4. ④父母が受給する場合                                                                                                                  死亡月の翌月から一生涯                                                                                                                ※年金加入者の死亡時点で父母が60歳未満である場合は、60歳から受給開始
  5. ⑤孫が受給する場合                                                                                                                  死亡月の翌月から、自分が18歳になった年度の3月31日まで                                                                                                ※20歳未満で障害等級1級もしくは2級の状態にある場合は、20歳に達するまで
  6. ⑥祖父母が受給する場合                                                                                                               死亡月の翌月から一生涯                                                                                                                  ※年金加入者の死亡時点で祖父母が60歳未満である場合は、60歳から受給開始

遺族年金以外の遺族に対する給付制度

国民年金の第1号被保険者の方(自営業者など)が亡くなった場合、遺族は「寡婦年金」や「死亡一時金」を受給できる場合があります。

寡婦年金

寡婦年金は、以下の要件を満たす場合に、亡くなった方の妻が60歳から65歳になるまで受給できます。

  1. 死亡日の前日において、亡くなった方が国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間、および保険料免除期間の合計が10年以上※あること                                                         ※2017年7月31日以前に死亡した場合は25年以上
  2. 夫と10年以上継続して婚姻関係にあったこと(内縁を含む)
  3. 夫の死亡当時、夫に生計を維持されていたこと

寡婦年金額は、夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3です。

なお亡くなった夫が老齢基礎年金・障害基礎年金を受けたことがある場合、および妻が繰り上げ支給の老齢基礎年金を受けている場合には、寡婦年金は支給されません。

死亡一時金

死亡一時金は、以下の要件を満たす場合に、もっとも優先順位が高い遺族に支給されます。

  1. 死亡日の前日において、亡くなった方が国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた月数が36か月以上あること
  2. 老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま亡くなったこと
  3. 亡くなった方の死亡当時、亡くなった方に生計を維持されていたこと                                                                                           <優先順位>                                                                                                                      配偶者→子→父母→孫→祖父母→兄弟姉妹

死亡一時金の額は、保険料の納付月数に応じて以下のとおりです。

なお、付加保険料を納めた月数が36か月以上ある場合には、8,500円が加算されます。

保険料の納付月数 死亡一時金の額
36か月以上180か月未満 12万円
180か月以上240か月未満 14万5,000円
240か月以上300か月未満 17万円
300か月以上360か月未満 22万円
360か月以上420か月未満 27万円
420か月以上 32万円

ただし、遺族基礎年金を受給できる場合には、死亡一時金を受給することはできません。

また、寡婦年金を受給できる場合には、寡婦年金と死亡一時金のどちらか一方を選択する必要があります。

ご家族が亡くなってから、遺族年金を申請するまでの流れ

遺族年金を請求する際には、以下の手続きが必要です。

死亡届の提出

まずは、亡くなった方の死亡届を市区町村役場に提出します。

死亡届の提出は、死亡の事実を知った日から7日以内におこなわなければなりません(戸籍法86条1項)。

死亡届を提出できるのは、以下の者です(戸籍法87条)。

遺族年金の手続きとの関係でも、戸籍情報に死亡の事実が反映するために、死亡届の提出が必須です。

年金請求書の様式を取得し、記入する

遺族年金を請求する場合、その種類に応じた「年金請求書」を作成する必要があります。

年金請求書の様式および記入上の注意事項は、日本年金機構のウェブページでダウンロードできるほか、年金事務所等の窓口でも交付を受けられます。

参考:遺族年金を請求するとき|日本年金機構

請求する遺族年金の種類を確認したうえで様式を取得し、不備のないように記入してください。

年金請求書に添付する書類を用意する

年金請求書に加えて、以下の添付書類を準備する必要があります。

必ず用意しなければならない書類

遺族基礎年金・遺族厚生年金を請求する場合、以下の書類は必ず提出しなければなりません。

  1. 基礎年金番号通知書、年金手帳など                                                                                                            基礎年金番号を明らかにするために提出が必要です。                                                                                                    提出できないときは、その理由書を提出します。
  2. 戸籍謄本(記載事項証明書)または法定相続情報一覧図の写し                                                                                                死亡者との続柄、請求者の氏名・生年月日を確認するために提出が必要です。                                                                                         戸籍謄本の場合、受給権発生日以降で提出日から6か月以内に交付されたものでなければなりません。
  3. 世帯全員の住民票の写し                                                                                                                  死亡者との生計維持関係を確認するために提出が必要です。                                                                                                   ただし、年金請求書にマイナンバーを記載した場合は提出を省略できます。
  4. 死亡者の住民票の除票                                                                                                                    世帯全員の住民票の写しに含まれている場合、または年金請求書にマイナンバーを記載した場合は提出不要です。
  5. 請求者の所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票など                                                                                                  死亡者との生計維持関係に関する要件の1つとして、請求者の収入が確認できる書類の提出が必要です。                                                                                ただし、年金請求書にマイナンバーを記載した場合は提出を省略できます。
  6. 子の所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票など                                                                                                     義務教育終了前は不要です。                                                                                                             高等学校などに在学している場合は、在学証明書や学生証などを提出します。
  7. 死亡診断書の写し、または死亡届の記載事項証明書                                                                                                              死亡の事実(原因)・死亡年月日を確認するために提出が必要です。
  8. 受取先金融機関の通帳、キャッシュカード等(本人名義)                                                                                                  遺族年金の振込先口座を確認するために提出します。                                                                                                     請求書に金融機関の証明を受けた場合は添付不要です。

死亡の原因が第三者行為の場合に必要な書類

亡くなった方が第三者の行為によって死亡した場合には、以下の書類を追加で提出する必要があります。

  1. 第三者行為事故状況届                                                                                                                    年金事務所等で交付を受けられる様式を用いて作成しましょう。
  2. 交通事故証明または事故が確認できる書類                                                                                                                    事故証明が取得できない場合は、事故内容がわかる新聞の写しなどを提出します。
  3. 確認書                                                                                                                          年金事務所等で交付を受けられる様式を用いて作成しましょう。
  4. 被害者に被扶養者がいる場合、扶養していたことがわかる書類                                                                                               源泉徴収票、健康保険証の写し、学生証の写しなどを提出します。
  5. 損害賠償金の算定書                                                                                                                   損害賠償金がすでに決定済みの場合に限り、示談書・判決書などを添付します。

その他に必要な場合がある書類

上記のほか、状況によって以下の書類の提出が必要です。

  1. 年金証書                                                                                                                       他の公的年金から年金を受けている場合に提出します。
  2. 合算対象期間が確認できる書類                                                                                                               国民年金に任意加入しなかった期間、または任意加入をおこない保険料を納付しなかった期間がある場合に提出します。

年金事務所または年金相談センターに提出する

年金請求書と添付書類が揃ったら、以下の窓口に提出しましょう。

  1. ①遺族基礎年金の場合                                                                                                                 住所地の市区町村役場に提出します。                                                                                                          ただし、死亡日が国民年金第3号被保険者期間中の場合は、近くの年金事務所または年金相談センターに提出します。
  2. ②遺族厚生年金の場合                                                                                                                  近くの年金事務所または年金相談センターに提出します。

遺族年金に関するQ&A

最後に、遺族年金の受給権や課税に関して、よくある疑問点に対する回答をまとめました。

離婚した元配偶者が死亡した場合、遺族年金を受給できるのか?

離婚によって親族関係が消滅するため、遺族基礎年金・遺族厚生年金のいずれについても受給権がありません。

別居している配偶者が死亡した場合、遺族年金は受給できるのか?

別居している場合でも、亡くなった方との間に生計維持関係があったと認定され、遺族年金を受給できることがあります。

具体的には、以下の要件をいずれも満たせば生計維持関係が認められます。

  1. ①別居が単身赴任・就学・病気療養等のやむを得ない事情によること
  2. ②以下のような事情が認められ、当該事情が消滅したときは、同居して家計を一つにすると認められること                                                                              ・生活費、療養費などの経済的な援助がおこなわれていること                                                                                                    ・定期的に音信、訪問がおこなわれていること

再婚後の配偶者が死亡した場合、遺族年金を受給できるのか?

亡くなった方の「配偶者」に当たるため、通常の要件を満たせば、遺族基礎年金・遺族厚生年金の受給が可能です。

内縁のパートナーが死亡した場合、遺族年金を受給できるのか?

内縁者も配偶者に準じて、受給要件を満たせば遺族基礎年金・遺族厚生年金を受給できます。

なお、内縁関係を証明する書類として、以下の書類の提出を求められることがあります。

  1. 健康保険の被扶養者になっている場合                                                                                                                 健康保険被保険者証の写し
  2. 給与に関して扶養手当の対象になっている場合                                                                                                        給与簿・賃金台帳等の写し
  3. 他の制度に基づく遺族給付がおこなわれている場合                                                                                                   受給に関する証明書の写し
  4. 挙式・披露宴等が最近おこなわれた場合                                                                                                        挙式・披露宴等の実施に関する証明書類
  5. 葬儀の喪主になっている場合                                                                                                             葬儀を主催したことに関する証明書類
  6. 上記のいずれにも該当しない場合                                                                                                            連盟の郵便物、公共料金の領収証、生命保険の保険証、賃貸借契約書の写しなど

老齢年金をもらえる年になったら両方受給できるのか?

老齢基礎年金と遺族基礎年金は、いずれかしか受給できません。

老齢厚生年金と遺族厚生年金のいずれについても受給資格がある場合、老齢厚生年金は全額支給、遺族厚生年金は老齢厚生年金相当額が支給停止となります。

ただし、2007年4月1日以前に遺族厚生年金を受ける権利を有し、かつ同日においてすでに65歳以上の方は、以下のいずれかの組み合わせを選択します。

  1. 老齢基礎年金+遺族厚生年金
  2. 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  3. 老齢基礎年金+遺族厚生年金の3分の2+老齢厚生年金の2分の1

遺族年金に税金はかかる?

遺族年金は非課税です。

まとめ

亡くなった方が支えていた家計を、残された家族だけで支えるのは非常に大変です。

遺族年金の受給要件を確認したうえで、できるだけ早めに年金事務所などへ申請をおこなってください。

この記事の調査・編集者
みーさん
2017年にライターとしてアシロに入社し、主に交通事故とIT分野の執筆に携わる。2019年によりIT媒体の専任ディレクターになり、コンテンツの執筆・管理などを行っている。