むちうちの示談金を最大限に引き上げるには弁護士に依頼！弁護士特約の使い方や費用、探し方をわかりやすく解説

交通事故に遭ったことによって、むちうちになってしまうケースは少なくありません。

むちうちになった場合、保険に付帯している弁護士費用特約を使用することが可能です。

しかし、弁護士費用特約を使用するメリットが把握できていないというケースもあるのではないでしょうか。

今回は、

• 交通事故でむちうちになった場合に弁護士に依頼するメリット
• 弁護士特約を利用する方法
• むちうちを弁護士に依頼する際の疑問点

について解説していきます。

この記事を監修した弁護士

立花 志功弁護士（立花志功法律事務所）

立花志功法律事務所は、北海道札幌市の法律事務所。トラブルに巻き込まれた方々を全力で助けるため、活動している。

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交通事故でむちうちになったら弁護士に依頼しよう

ここでは、交通事故でむちうちになった際に弁護士に依頼することで得られるメリットについて見ていきましょう。

むちうちは後遺障害となる可能性もあるものの、弁護士に依頼しない場合は慰謝料も低額となってしまう可能性があります。

弁護士基準での算定によって示談金の増額が期待できる

示談金には算定の基準があり、弁護士に相談することによって示談金の増額が期待できます。

示談金は相手に請求できる補償のことを指し、慰謝料もこの中に含まれます。

なお、交通事故での慰謝料請求には3つの算定基準があり、それぞれ以下のとおりです。

【交通事故における慰謝料の算定基準】

このうち、最も適正かつ高額な相場である基準が「弁護士基準」です。

弁護士が請求することで、保険会社は裁判となる可能性があることをおそれ、示談交渉の際に増額に応じる可能性が高くなることが考えられます。

このことから、弁護士に依頼することで慰謝料の増額が望めるでしょう。

保険会社との交渉も任せられる

ご自身で保険会社と交渉をおこなうことは、時に苦痛を伴うケースも少なくありません。

仮に、むちうちで入院している場合でも、保険会社から連絡があれば対応する必要があります。

こうした保険会社との交渉も弁護士に依頼することで、全て任せることが可能です。

後遺障害等級申請もおこなってもらえる

弁護士に依頼した場合、後遺障害等級申請もおこなってもらうことが可能です。

特に交通事故案件の知識や解決実績の豊富な弁護士であれば、適切な後遺障害等級の認定を受けるために必要となる検査や診断書の記載内容について知見があります。

そのため、弁護士に依頼すれば主治医に対して追加での検査実施を依頼してもらうほか、後遺障害診断書の記載内容に関する協議や必要書類の収集手続きを代理でおこなってもらうこともできます。

また、被害者が後遺障害認定の結果に対して不服がある場合にも、弁護士による異議申し立てのサポートを受けることも可能です。

むちうちのケースでは弁護士費用特約の利用がおすすめ

示談交渉を弁護士に依頼すると、慰謝料をはじめ損害賠償金の増額が期待できます。

ただし、むちうちの場合は増額幅が比較的少ないケースも多いため、損害賠償金の増額分と同程度、もしくは増額分を超えるほどの弁護士費用がかかる可能性もあります。

このような場合には、弁護士費用特約を利用することで費用倒れを防げるなどのメリットがあります。

ここでは、むちうちとなった場合に弁護士特約の利用をおすすめする理由について見ていきましょう。

弁護士費用特約とは

弁護士費用特約は保険の補償内容によって、弁護士費用を補償できるという制度のことです。

弁護士費用を300万円、相談費用10万円までであれば保険会社が負担します。

弁護士費用特約なら費用倒れになる心配がない

弁護士費用特約は弁護士への依頼時にかかる費用を保険会社が補償することから、費用倒れになる心配はないといえます。

費用の心配をすることなく弁護士に依頼できるため、これにより増額した慰謝料をそのまま手元に残すことができます。

弁護士費用特約を使っても保険料は上がらない

自動車保険を使用した場合、翌年の保険料が上がります。

しかし、弁護士費用特約は保険の等級に影響しません。

そのため、交通事故に遭ってむちうちとなった場合、弁護士特約を使用してもとくに影響はないといえます。

弁護士特約を利用して弁護士に依頼するには

ここでは、弁護士特約を利用し、弁護士に依頼する方法について見ていきましょう。とくに任意保険の内容の確認が大切です。

まずは弁護士特約に加入しているか確認

弁護士特約は自動車保険の付帯サービス以外にも、火災保険やクレジットカードのオプションであることも少なくありません。

そのため、まずは保険会社に弁護士特約に加入しているかどうかを確認しましょう。

また、弁護士特約は適用範囲が広いことも多く、家族が加入する保険に付帯している特約を利用できる場合もあります。

そのため、家族の保険もあわせて確認することをおすすめします。

弁護士を探して依頼する

弁護士特約の場合、保険会社に弁護士を紹介してもらうのはもちろん、ご自身で弁護士を依頼しても問題ありません。

ご自身で弁護士を探す場合には、事前に評判や対応、料金をリサーチしておくとスムーズな依頼が可能となるでしょう。

念のため保険会社に弁護士特約の利用を伝える

弁護士特約を使用する旨を連絡していた場合も、弁護士への依頼が決まったあとは、再度連絡することを推奨します。

弁護士費用の支払いに関して承諾を得なければ、のちにトラブルとなる可能性があるためです。

弁護士特約に加入していない場合の弁護士費用

弁護士特約に加入していない場合の弁護士費用は、一例として次のようになります。

とくに着手金には必ず発生する料金であるため、どのようなタイミングで請求されるのかといった細かい点はよく確認しておきましょう。

むちうちになった際に依頼する弁護士の探し方

ここでは、むちうちになった際に依頼する弁護士の探し方を見ていきましょう。

ポータルサイトを利用する

ポータルサイト上に掲載されている広告から弁護士を探すことが可能です。

事務所の名前なども含めて再度リサーチする必要はあるものの、比較的探しやすい方法だといえます。

たとえば「ベンナビ交通事故」は、地域や相談内容を指定して交通事故での問題解決実績のある弁護士・法律事務所を一括で探すことができます。

ネットで検索する

「交通事故　弁護士」などと検索すれば、非常に多くのサイトを検索できます。

また、地域を限定するといった探し方も可能であるため、ご自身のニーズに合わせて探しやすい点がメリットのひとつです。

ただし、検索画面の1ページ目に掲載された弁護士および法律事務所のホームページは、広告費を多く支払っているため上位に表示されることもあります。

そのため、必ずしも優秀な弁護士や法律事務所が表示されているとは限らないことには注意が必要です。

上位に表示されたホームページですぐに決めるのではなく、ご自身で複数のサイトを見比べたうえで相談・依頼することをおすすめします。

知人に紹介してもらう

知人の紹介であれば信頼度が高いことから、心理的なハードルは低いといえます。

しかし、弁護士の得意とする分野はそれぞれ異なるため、知人から紹介された弁護士が交通事故に関するトラブル解決に精通しているかどうかなど、事前によく調べる必要があります。

むちうちで弁護士に依頼したい際のFAQ

ここでは、むちうちで弁護士に依頼したい場合によくある質問について見ていきましょう。

むちうちの慰謝料の相場はどれくらいですか？

入通院をおこなった場合にかかる示談金の相場は次のとおりです。

なお、ここでは弁護士基準における金額を記しています。

一方、後遺障害が残った場合の示談金は、後遺障害等級に応じて金額が変わります。

むちうちの場合であれば14級9号もしくは12級13号に認定される可能性があることから、相場は以下のとおりです。

なお、任意保険基準の金額は保険会社によって異なり非公開のため、ここでは自賠責基準および弁護士基準のみ記載しています。

上記のように、後遺障害12級と14級どちらかに認定されるのかは、後遺症の存在や程度を証明できるのかが重要です。

このことからも、弁護士に依頼し、適切な慰謝料を受け取ることが大切だといえます。

弁護士費用特約を使うならどのタイミングがよいでしょうか？

事故直後ではなく、治療を続けてむちうちの症状に改善が見られなくなった段階（症状固定）で弁護士を呼ぶベストタイミングです。

とくに保険会社とのトラブルが予見される場合は、早めに相談しておくとよいでしょう。

弁護士特約を利用するデメリットはありますか？

大きなデメリットは特段ありませんが、強いて挙げるのであれば年間の保険料の支払いが数千円程度増加します。

ただし、弁護士特約を利用したとしても、ご自身が加入している保険の等級が下がることはありませんし、費用倒れの心配もありませんので、メリットの方が多いと言えます。

事故後に弁護士特約に加入しても使えますか？

事故前の契約でなければ使用できません。
そのため、弁護士特約を検討している場合は、事故前に契約しておく必要があります。

まとめ｜交通事故でむちうちになったら弁護士に相談

交通事故でむちうちになった場合は、保険会社とのやり取りだけでなく、後遺障害が残った場合の適正な慰謝料請求が可能となります。

現在、むちうちの症状に悩まされている方は弁護士への相談・依頼を検討してみましょう。

この記事の調査・編集者

アシロ編集部

本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。