子どもの親権・養育費
養育費の差し押さえ方法(強制執行)をわかりやすく解説
2024.11.20
「離婚したいけれど、親権は獲得したい」
「親権で揉めることが想定されるので、弁護士への依頼を検討している」
離婚は、夫婦だけの問題ではありません。お子さんがいる場合、親権も大きな争点になるでしょう。
夫婦ともに親権を主張した場合、話し合いは難航するかもしれません。
そんなときは、弁護士への相談がおすすめです。
とはいえ、実際に弁護士に依頼するとどのようなメリットがあるのか、かかる費用も気になりますよね。
この記事では、親権について弁護士に相談するメリットや、依頼にかかる目安の費用などを解説します。
大切なお子さんに関わる親権の問題は、つい感情的になってしまう方もいるかもしれません。
しかしお互いにヒートアップしてしまうと、解決までに時間がかかってしまいます。
冷静な話し合いをするためにも、第三者である弁護士への依頼がおすすめです。
ここからは、親権獲得を弁護士に依頼するメリットを3つ、ご紹介します。
親権獲得を弁護士に依頼するメリット1つ目は、親権獲得のためのアドバイスを受けられることです。
親権を獲得するためには、これまで子どもと親密に関わってきたことを証明する証拠が必要です。
保育園の連絡帳や子どもとの写真、育児の日誌などを用意する必要があります。
弁護士に依頼すれば、今ある証拠が親権獲得に十分かどうかを判断してもらえますし、足りない場合はどのような証拠を集めたらいいのか、アドバイスを受けられるでしょう。
親権獲得を弁護士に依頼するメリット2つ目は、粘り強く有利に交渉を進められることです。
交渉段階から弁護士に依頼することで相手にプレッシャーをかけて、こちらが主導権を握れるかもしれません。
親権に対する熱意が伝わり、有利に交渉を進められるでしょう。
また、交渉は弁護士の得意分野でもあります。
威圧的な相手に対しても法律を駆使して、冷静に粘り強く交渉を進めてもらえるはずです。
親権獲得を弁護士に依頼するメリット3つ目は、面会交流などの取り決めも任せられることです。
お子さんがいる方の離婚問題では、親権以外にも決めなければならないことがさまざまあります。
たとえば、お子さんとの面会交流です。
子どもと離れて暮らす親がわが子と定期的に会い、交流を深めることを面会交流といいます。
弁護士に依頼すれば、面会交流についての取り決めも一括して任せられるので、スムーズな解決につながるはずです。
ご自身が置かれている状況によっては、早めに弁護士へ依頼をしたほうがいい場合もあります。
ここからは、親権の問題を弁護士に依頼すべきケースをご紹介します。
相手が勝手に子どもを連れて出ていった場合は、早めに弁護士に依頼したほうがいいでしょう。
親権者を決めるにあたって、子どもの監護の継続性はとても大切な判断材料です。
子どもを連れて別居されてしまうと、相手が一人で子を監護したという実績が作られてしまいます。
親権を獲得したくても実績がある以上、こちらが不利になることもあるのです。
この場合、子の監護者指定、引き渡しの申立てを検討しなければならないかもしれません。
親権を獲得したいのに、子どもと離れて暮らす事になってしまったら、早めに弁護士に依頼しましょう。
相手がDV・モラハラなどをする場合も、弁護士に依頼したほうがいいでしょう。
弁護士ならどんなパーソナリティーの相手でも、毅然とした態度で交渉を進めてくれます。
相手がDV・モラハラ体質なら、ご自身だけで交渉をするのは危険です。
法律の専門家である弁護士を味方につけ、有利に交渉を進めましょう。
父親である自分が親権を獲得したい場合も、弁護士に依頼したほうがいいでしょう。
一般的に父親は、親権の獲得は不利です。
日本ではまだまだ育児は母親がするものという考えが根強く、また実際にも育児の中心は母親ということが多いでしょう。
これまで子供の世話をしていたのはどちらかという育児の実績は、親権にて一番重要視されます。そのため、母親が親権を取ることが圧倒的に多数といえます。
しかし、父親が親権を取ることは不可能ではありません。
実際に父親側で親権を獲得した実績を持つ弁護士はたくさんいます。
父親でも親権を獲得したい場合は、証拠集めやご自身の行動など、弁護士から的確なアドバイスを受ける必要があります。
父親の自分が親権をとりたい場合は、弁護士への依頼がおすすめです。
親権問題を弁護士に依頼するための費用は、どのくらいかかるものなのでしょうか。
弁護士費用の目安を解説します。
弁護士に相談する場合、まず発生するのは相談料です。
一般的に、30分5,500円程度、1時間で11,000円程度のところが多いようです。
無料相談を実施している法律事務所もあるので、まずは無料相談を利用してみるのも方法のひとつです。
弁護士との相性を確かめるためにも、実際に相談してみましょう。
実際に弁護士に依頼するとき、最初に支払うのは着手金です。
相場は20万円〜30万円程度のようです。
弁護士が案件に着手する時に必要な費用を着手金といいます。
基本的に返金はされません。
案件が終了し、親権が獲得できた場合には成功報酬金の支払いが発生します。
こちらも弁護士によってさまざまですが、相場は20万円〜30万円程度のようです。
契約の内容によって、面会交流、養育費などについて個別の成功報酬を設けていることもあります。
相談する際に、どのような報酬金が発生するのか事前に確認しておきましょう。
弁護士が調停期日に出廷したり、交渉に立ち会ったりした場合、日当が発生します。
1日あたり3万円〜5万円程度です。
弁護士の拘束時間によって金額が変わります。
たとえば遠方の裁判所での調停期日に出廷する場合は、日当の金額が高くなってしまうこともあるでしょう。
調停を申し立てる場合は管轄の裁判所を確認し、日当がいくら発生するか事前に確認しておきましょう。
調停や裁判の申し立て、弁護士が出廷する交通費などの実費もかかります。
案件の性質や期間にもよりますが、数千円〜3万円程度かかると思っておくといいでしょう。
費用をかけて弁護士に依頼するなら、親権問題に強く、自分の希望を叶えてくれそうな弁護士にお願いしたいですよね。
ここからは、親権に強い弁護士の選び方を解説します。
離婚問題に注力している弁護士を選ぶようにしましょう。
弁護士が取扱業務は、企業法務や顧問、刑事などさまざまな分野があります。
その中でも特に離婚などの家事事件に注力している弁護士を選ぶと、自分の希望とのミスマッチも少ないはずです。
離婚問題に重きを置く弁護士なら、親権を始め養育費や面会交流など、離婚に付随するさまざまな問題を丸ごと依頼できます。
手続きにも慣れているので、安心して任せられるでしょう。
親権問題の解決実績が豊富な弁護士を選ぶようにしましょう。
法律事務所のホームページに掲載されている解決実績は、弁護士が得意とする分野や、これから積極的に受任したいと考えている分野であることがほとんどです。
親権についての解決実績が豊富なら、それだけ知識も経験もあり、親権問題に力を入れている弁護士だといえます。
弁護士を選ぶ時は、弁護士の解決実績にも注目して選ぶようにしましょう。
費用が明確で、相場と比べて適切かどうかも考えて弁護士を選ぶようにしましょう。
料金体系が不明確だと、後から高額な報酬金を請求されるのではないかと不安になる方もいるかもしれません。
恐らく多くの弁護士が初回相談の際に、実際に依頼した時にかかる費用の目安を説明してくれるはずです。
わからないことがあったら細かく質問しましょう。
しっかり答えてくれる弁護士なら、信頼できる弁護士といえます。
費用が高すぎても困りますし、安すぎても不安なものです。相場とかけ離れていないかをしっかりと確認しましょう。
依頼者に不利な情報も話してくれる弁護士を選ぶようにしましょう。
「絶対に希望を叶えます」「親権は絶対に取れます」など、依頼者にとって耳障りのいいことばかりいう弁護士には、気を付けたほうがいいかもしれません。
調停や裁判は、調停委員や裁判官の方針や相性によって進行が変わることもあります。
予想だにしないことが起こるもので、絶対にうまくいくという保証はありません。
リスクやデメリットを事前に説明して、それでも全力を尽くしてくれるような弁護士のほうが、信頼できるでしょう。
自分と相性が良いかどうかも、弁護士を選ぶ時の重要な基準です。
どんなに経歴が立派で優秀な弁護士でも、人によっては合う合わないがあるものです。
親権を獲得するには、弁護士と二人三脚で共に尽力する必要があります。
相性が合わないとだんだん話をするのも億劫になり、ストレスを感じるようになるかもしれません。
しっかりと希望を伝えられる話しやすさと、親権を獲得したいという気持ちに寄り添ってくれる弁護士を選ぶようにしましょう。
調停や裁判などの対応も一括して任せられる弁護士を選ぶといいでしょう。
親権にまつわる全ての手続きをまとめて依頼できたほうが、ご自身の負担を減らせるはずです。
交渉のみしか対応できず調停や裁判は別の弁護士に依頼するということになると、また新たに弁護士を探し、事情を一から説明する手間がかかります。
せっかく弁護士に依頼するなら、交渉から調停、裁判に至るまで全ての手続きを一括して任せられる人を選ぶようにしましょう。
世の中にはたくさんの弁護士がいます。
一体どのような方法で弁護士を探したらいいのか悩んでしまいますよね。
ここからは、親権の問題を依頼する弁護士の探し方をご紹介します。
1つ目は、弁護士会に相談してみる方法です。
弁護士会とは、各都道府県に設置されている弁護士が所属している団体のことです。
弁護士会には法律相談窓口が設置されているので、まずは相談窓口に足を運んでみてもいいかもしれません。
ご自身がお住まいの地域で働く弁護士が相談を担当してくれるので、近くの弁護士に依頼したいときにはおすすめです。
窓口や相談日時によって、取り扱う相談内容が異なる場合もあります。
弁護士会のホームページで確認し、離婚や家庭に関する問題を扱う窓口に行ってみましょう。
2つ目は、法テラスで相談する方法です。
法テラスとは法務省が運営している法人のことです。
法律トラブルに巻き込まれた人の水先案内人のような役割を果たします。
また経済的に余裕がない方に対して、無料法律相談の実施や弁護士費用の立替をしてくれる制度もあります。
親権を獲得するために弁護士に依頼したいけれど、資力がなくて困っているという方は、法テラスに問い合わせてみるといいでしょう。
3つ目は、ベンナビ離婚で弁護士を探す方法です。
ベンナビ離婚とは、お住まいの地域やお悩みの内容などの条件を絞って、弁護士を探せるポータルサイトです。
親権を始め、DVやモラハラ、不倫など、相談内容の条件を細かく指定して検索できるので、親権問題が得意な弁護士を効率よく探せるはずです。
無料相談や電話相談ができるかどうかも条件に組み込むことができるので、気軽に相談できる弁護士を探すツールとしてもおすすめです。
親権の悩みは、なるべく早めに弁護士に相談しましょう。
弁護士に相談することで、親権獲得のための的確なアドバイスを受けられますし、どんな相手に対しても粘り強く有利に交渉を進めてもらえるなどのメリットもあります。
自分とお子さんの人生を大きく左右する親権の問題は、ご自身が納得できる形で解決することが大切です。
弁護士に依頼すると着手金や報酬金、実費などで数十万単位のまとまった金額はかかりますが、法律の専門家を味方につければ、何にも代えがたい安心感があるはずです。
まずは無料相談などを活用し、信頼できる弁護士を見つけて依頼を検討してみてはいかがでしょうか。