損害賠償・慰謝料請求
交通事故の慰謝料は自分で決められない!弁護士に依頼するとどう変わる?
2024.12.02
人身事故に遭い、相手に慰謝料を請求したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
慰謝料を請求するからには、自分が納得のいく金額を支払ってほしいと思うものです。
相応の慰謝料を支払ってもらうためには、そもそも慰謝料の金額がどのようにして決まるのかを知ることも大切です。
本記事では、慰謝料を増額させるコツ、慰謝料の計算方法、慰謝料の種類などについて解説します。
事故のあとに何をすべきかわからない方や、慰謝料を増額させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
人身事故にあったときに請求できる慰謝料には、以下の3種類があります。
まずは、それぞれの慰謝料の内容と、どのようなケースで受け取れるのかを解説します。
入通院慰謝料とは、人身事故で病院へ通院・入院を強いられたことで受けた精神的苦痛に対する慰謝料です。
原則として入通院した期間によって金額が変わりますが、けがの部位や程度などによって増額されることもあります。
入通院慰謝料は、人身事故によって病院へ通院・入院する必要が生じた場合に請求が可能です。
後遺障害慰謝料は、人身事故によって後遺障害が残ったことにより受ける精神的苦痛・身体的苦痛に対する慰謝料です。
後遺障害慰謝料は人身事故によって後遺障害が残り、後遺障害等級に認定された場合に請求が可能です。
後遺障害等級は1〜14級の14段階にわかれており、後遺症の程度によって等級が区別されます。
たとえば、むちうちなどの軽度な症状の場合は12級か14級、常時介護が必要なほどの重度な症状の場合は1級に分類されます。
受け取れる金額は、認定された後遺障害等級によって異なります。
以下表に、後遺障害等級の内容とそれぞれの費用についてまとめました。
等級 | 後遺障害 | 保険金(共済金)額 |
第一級 |
| 3,000万円 |
第二級 |
| 2,590万円 |
第三級 |
| 2,219万円 |
第四級 |
| 1,889万円 |
第五級 |
| 1,574万円 |
第六級 |
| 1,296万円 |
第七級 |
| 1,051万円 |
第八級 |
| 819万円 |
第九級 |
| 616万円 |
第十級 |
| 461万円 |
第十一級 |
| 331万円 |
第十二級 |
| 224万円 |
第十三級 |
| 139万円 |
第十四級 |
| 75万円 |
引用元:国土交通省|後遺障害等級表
審査の結果によっては、思ったよりも低い等級になったり、等級認定されなかったりする場合があるので、審査を受ける前には念入りな準備が必要です。
死亡慰謝料とは、人身事故によって被害者が亡くなったことにより受ける精神的苦痛に対する慰謝料です。
死亡慰謝料は、人身事故により被害者が死亡した場合に請求できます。
亡くなった人の家庭内での立場、遺族の人数、扶養している家族の有無などによって金額が異なります。
死亡慰謝料を請求できるのは、被害者の父母・配偶者・子などですが、ほかの親族や内縁関係にあった人が請求できるケースもあるでしょう。
慰謝料の金額は、どのようにして決まるのでしょうか。
慰謝料の金額を算定する際には、以下の3つの基準が使われます。
同じケースでも、どの基準を使うかで金額が大きく異なります。
以下、各基準の概要をみていきましょう。
自賠責基準は、加害者の自賠責保険から慰謝料を支払ってもらう場合に使われる基準です。
自賠責保険の目的は「被害者に対して最低限の補償を支払うこと」であり、自賠責基準は3つの基準のなかで金額が最も低くなっています。
任意保険基準は、任意保険会社が慰謝料を計算する際に使う基準です。
支払い基準は任意保険会社が独自に定めており、一般には公表されていません。
任意保険会社は保険金額を抑えるため、任意保険基準を低めに設定していることも少なくありません。
本来、受け取るべき慰謝料と比べて金額が少ない可能性もあるので注意しましょう。
弁護士基準は、弁護士や裁判所が慰謝料を算定する際に使う基準です。
過去の判例に基づいて算定されており、3つの基準のなかで最も高額となっています。
示談交渉を弁護士に依頼すれば、より高額な慰謝料を受け取れる可能性が高いわけです。
「納得のいく慰謝料を支払ってほしい」「提示された慰謝料が少ないので増額させたい」と考えている方は、弁護士へ一度相談してみましょう。
入通院慰謝料の金額は、どのような方法で算出されるのでしょうか?
ここからは、入通院慰謝料の計算方法を算定基準ごとに解説します。
なお、任意保険基準の計算方法は一般に公表されていないため、ここでは自賠責基準と弁護士基準の2つについて説明します。
自賠責基準では、以下の計算式で入通院慰謝料の金額が算定されます。
日額4,300円×対象日数
対象日数は、以下のうちいずれか少ないほうを採用します。
たとえば、治療期間が90日、通院日数が46日の場合、「治療期間」は90日、「実際に治療した日数×2」は92日です。
治療期間のほうが少ないため、このケースでは「90日」が対象日数となります。
なお自賠責保険については、保険金額の上限がある点にも注意してください。
自賠責基準の入通院慰謝料は、上限が120万円でそれ以上受け取ることはできません。
弁護士基準は、日額ではなく治療期間の長さによって決まります。
算定には、以下の慰謝料算定表を使用します。
重傷用と軽傷用の2つにわかれていますが、むちうち・打撲・かすり傷などの軽傷でない限り、基本的には重傷用を参考にしてください。
<重傷用>
※単位:金額=万円、入院・通院=月数
通院/入院 | 0ヵ月 | 1ヵ月 | 2ヵ月 | 3ヵ月 | 4ヵ月 | 5ヵ月 | 6ヵ月 |
0ヵ月 | 0 | 53 | 101 | 145 | 184 | 217 | 244 |
1ヵ月 | 28 | 77 | 122 | 162 | 199 | 228 | 252 |
2ヵ月 | 52 | 98 | 139 | 177 | 210 | 236 | 260 |
3ヵ月 | 73 | 115 | 154 | 188 | 218 | 244 | 267 |
4月 | 90 | 130 | 165 | 196 | 226 | 251 | 273 |
6ヵ月 | 116 | 149 | 181 | 211 | 239 | 262 | 282 |
7ヵ月 | 124 | 157 | 188 | 217 | 244 | 266 | 286 |
8ヵ月 | 132 | 164 | 194 | 222 | 248 | 270 | 290 |
9ヵ月 | 139 | 170 | 199 | 226 | 252 | 274 | 292 |
10ヵ月 | 145 | 175 | 203 | 230 | 256 | 276 | 294 |
11ヵ月 | 150 | 179 | 207 | 234 | 258 | 278 | 296 |
12ヵ月 | 154 | 183 | 211 | 236 | 260 | 280 | 298 |
<軽傷用>
※単位:金額=万円、入院・通院=月数
通院/入院 | 0ヵ月 | 1ヵ月 | 2ヵ月 | 3ヵ月 | 4ヵ月 | 5ヵ月 | 6ヵ月 |
0ヵ月 | 0 | 35 | 66 | 92 | 116 | 135 | 152 |
1ヵ月 | 19 | 52 | 83 | 106 | 128 | 145 | 160 |
2ヵ月 | 36 | 69 | 97 | 118 | 138 | 153 | 166 |
3ヵ月 | 53 | 83 | 109 | 128 | 146 | 159 | 172 |
4ヵ月 | 67 | 95 | 119 | 136 | 152 | 165 | 176 |
6ヵ月 | 89 | 113 | 133 | 148 | 162 | 173 | 182 |
7ヵ月 | 97 | 119 | 139 | 152 | 166 | 175 | 183 |
8ヵ月 | 103 | 125 | 143 | 156 | 168 | 176 | 184 |
9ヵ月 | 109 | 129 | 147 | 158 | 169 | 177 | 185 |
10ヵ月 | 113 | 133 | 149 | 159 | 179 | 178 | 186 |
11ヵ月 | 117 | 135 | 150 | 160 | 171 | 179 | 187 |
12ヵ月 | 119 | 136 | 151 | 161 | 172 | 180 | 188 |
縦軸が通院月数、横軸が入院月数となっており、それぞれが交わるところに記載されている金額が慰謝料の目安です。
1ヵ月=30日として計算し、30日で割り切れない場合は日割計算をします。
たとえば、入院0日・通院60日の場合の入通院慰謝料は、重傷なら52万円、軽傷なら36万円です。
自賠責基準で入通院慰謝料を計算すると、治療期間が60日の場合は25.8万円なので、弁護士基準のほうが10.2万〜26.2万円ほど高額ということになります。
このように入通院慰謝料は、示談交渉を弁護士に任せることで大幅に増額できる可能性があるわけです。
後遺障害が残った場合は、後遺障害等級認定の申請をおこないます。
後遺障害等級に認定されれば、その等級に応じて後遺障害慰謝料が支払われます。
等級ごとの慰謝料金額の目安は以下のとおりです。
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
1級・要介護 | 1,650(1,600) | 2,800 |
2級・要介護 | 1,203(1,163) | 2,370 |
1級 | 1,150(1,100) | 2,800 |
2級 | 998(958) | 2,370 |
3級 | 861(829) | 1,990 |
4級 | 737(712) | 1,670 |
5級 | 618(599) | 1,400 |
6級 | 512(498) | 1,180 |
7級 | 419(409) | 1,000 |
8級 | 331(324) | 830 |
9級 | 249(245) | 690 |
10級 | 190(187) | 550 |
11級 | 136(135) | 420 |
12級 | 94(93) | 290 |
13級 | 57(57) | 180 |
14級 | 32(32) | 110 |
※単位:万円
※()内は2020年3月31日までに発生した事故に適用される金額
後遺障害等級が高いほど慰謝料が高額になります。
また、同じ等級でもどの算定基準を使用するかによって金額が大きく異なります。
たとえば、10級に認定された場合、自賠責基準で計算すると190万円ですが、弁護士基準で計算すると550万円です。
360万円もの差が生まれることから、弁護士に依頼するかしないかで受け取れる慰謝料がまったく異なることがわかるでしょう。
死亡慰謝料は、どのようにして計算されるのでしょうか?
入通院慰謝料や後遺障害慰謝料と同様、任意保険基準の計算方法は非公開なので、自賠責基準・弁護士基準の計算方法について解説します。
自賠責基準では死亡慰謝料に関し、「被害者本人に対する慰謝料」と「遺族に対する慰謝料」のそれぞれについて目安が設定されています。
2020年4月以降に起きた交通事故の場合、被害者本人に対する慰謝料は一律400万円で、遺族の人数に応じて以下の金額が上乗せされます。
さらに、亡くなった人が家族を扶養していた場合は200万円が上乗せされます。
最も金額が高くなるのは、被害者が配偶者と子ども2人を扶養していたといったケースですが、この場合の慰謝料金額は以下のように計算できます。
400万円(被害者本人に対する慰謝料)+750万円(遺族が3人以上の場合)+200万円(扶養者あり)=1,350万円
弁護士基準の場合、死亡慰謝料は被害者の属性によって以下のように金額が異なります。
遺族の人数や被扶養者の有無による金額の上乗せはありません。
しかし、最低でも2,000万円の死亡慰謝料を受け取れるため、自賠責基準(最大1,350万円)よりも慰謝料が高額になります。
状況によってはさらに増額される可能性もあるので、慰謝料を請求する際はやはり弁護士基準が有利といえるでしょう。
慰謝料を増額する方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
ここからは、慰謝料を増額させるコツについて解説します。
慰謝料請求や示談交渉を弁護士に依頼すれば、弁護士基準で慰謝料金額を算定してもらえます。
弁護士基準は、自賠責基準や任意保険基準よりもはるかに高額なので、慰謝料を増額できる可能性が高くなるわけです。
また、弁護士に依頼したほうが示談交渉をスムーズに進める可能性が高くなります。
保険会社は、慰謝料を少しでも抑えようと、本来受け取れるべき慰謝料より少ない金額を提示することも多いです。
被害者が自ら保険会社に慰謝料をもっと高くしてほしいと交渉しても、相手のほうが知識豊富であるため、認めてもらえない可能性が高いでしょう。
その点、示談交渉を得意とする弁護士なら、法律の知識を基に交渉を円滑に進め、慰謝料を増額できる可能性が高いといえます。
相手方の保険会社から不当な過失割合を提示された場合、安易に受け入れたりせず弁護士に依頼しましょう。
過失割合とは、交通事故に対する責任の割合のことです。
自分の過失割合が大きくなると、相手から受け取れる慰謝料や損害賠償金が減ってしまうため注意が必要です。
保険会社は、被害者に支払う慰謝料を抑えるために、被害者側の過失割合を高めに提示してくることがあります。
提示された過失割合に納得できない場合は、弁護士に相談をして交渉を代わりにおこなってもらいましょう。
弁護士に交渉を任せることで、適切な過失割合に訂正してもらえ、慰謝料を増額できる可能性があります。
後遺障害等級に認定されるには、審査を受ける必要があります。
審査では、医師が作成する後遺障害診断書や検査資料などを基に、症状と事故との関連性、治療期間、通院日数などを厳しくチェックされます。
書類に十分な根拠が記載されていないと納得できる後遺障害等級に認定されず、相応の慰謝料を受け取れない可能性があるので注意しましょう。
弁護士なら、診断書の内容を法的な観点でチェックすることが可能です。
「法的にみて十分な根拠が揃っているか」「この内容で相応の等級に認定されるか」という観点で確認してもらえるので、納得できる等級に認定される可能性が高くなります。
上位の等級に認定されれば、その分高額な慰謝料を請求できます。
整骨院でけがの治療を受ける場合は、医師の許可を受けることが大切です。
医師の許可を受けないまま治療を始めてしまうと「本当は治療の必要がないのに、慰謝料目的で通院していたのではないか?」と疑われ、慰謝料が支払われない可能性があります。
その点、医師の許可をあらかじめ受けていれば、医師が治療の必要性を認めていることになります。
整骨院での治療期間も慰謝料を算定する際の対象期間に含めることができるため、慰謝料増額につながるでしょう。
加害者が見舞金を渡してくることがありますが、受け取らないようにしましょう。
見舞金は賠償金とは別物なので、見舞金を受け取ったからといって賠償金から差し引かれることは基本的にありません。
しかし、あとから「慰謝料として渡していた」といわれた場合、慰謝料請求に支障をきたす可能性もあります。
なお、保険会社が支払う見舞金であれば、慰謝料には影響しないので、受け取っても構いません。
交通事故に遭ったら、相手方の保険会社から病院に治療費が支払われます。
しかし、通院日数や治療期間は慰謝料の金額を左右するため、保険会社は治療費支払いを早期に打ち切って、治療をやめさせようとすることがあります。
保険会社から治療費を打ち切られると、「治療をやめたほうがよいのかな?」と悩んでしまうでしょう。
しかし、治療をやめるべきかどうかの判断は医師がおこないます。
保険会社のいうことを鵜呑みにせず、本当に治療をやめてもよいのか医師に相談しましょう。
まだ治療の必要があると判断されれば、治療費支払いを延長してもらうことができます。
結果的に通院日数や治療期間が長くなり、慰謝料アップにもつながるでしょう。
人身事故に遭ったら、慰謝料のほかに積極損害・消極損害などに対する賠償金も請求できます。
ここからは、人身事故で慰謝料以外に請求できる賠償金について解説します。
積極損害とは、人身事故によって支払わなければならなくなった費用のことです。
用途に応じて以下の9種類にszかれます。
治療費 | 人身事故によるけがを治療するのにかかった費用(診察料、処置料、応急手当費、入院費用・手術費用、転院・退院費用、投薬料、柔道整体費など) |
通院交通費 | 通院にかかったバス代、電車賃、車のガソリン代など |
入院雑費 | 入院に必要な寝具、衣類、洗面具、電話代、テレビ賃借料などの費用 |
付添看護費 | 被害者が幼児・子どもの場合や介助・介護が必要な場合にかかる入院付添費用 |
装具や器具費用 | 義手・義足、歩行具、車いす、サポーターなどの購入費用 |
介護費用 | 被害者の介護が必要になった場合の介護費用 |
葬儀費用 | 被害者が亡くなった場合の葬儀費用 |
家屋の改修費 | 在宅介護を目的としたリフォーム費用(自宅へのエレベーター設置費用、バリアフリー化にかかる費用など) |
車の修理費 | 事故で損傷した車の改修費用 |
消極損害とは、交通事故に遭わなければ得ることができたお金のことです。
以下の2種類にわかれます。
休業損害 | 交通事故のけがにより仕事を休業したことで得られなかった収入 |
逸失利益 | 後遺障害がのこったことで仕事の効率や能力が落ちてしまい、得られなくなった将来の収入 被害者が亡くなったことで得られなくなった将来の収入 |
人身事故に遭ってから実際に慰謝料を受け取るまでの間、どのような対応が必要なのかわからない方は多いでしょう。
ここからは、慰謝料請求までの一般的な流れを紹介します。
事故にあったら、まずは警察に連絡をしましょう。
もしけがをしている人がいたら、救助活動をおこなってください。
人命救助は道路交通法で定められているので、怠った場合は刑罰に処せられる可能性があります。
また、事故現場の状況がわかる写真や動画も忘れず残しておきましょう。
事故現場の写真は、あとで過失割合を決める際に重要な証拠となります。
車の破損箇所や車の位置関係など、事故の状況がわかる全体写真を複数枚撮影しておきましょう。
また、ドライブレコーダーの映像を保存しておくことも重要です。
ドライブレコーダーの映像があれば、以下の事実を証明できます。
また、相手にひき逃げされても、ナンバープレートが映像に映っていれば警察に捜査してもらえます。
映像は一定時間が経つと上書きされてしまうので、SDカードなどの記録メディアは早めに抜き取っておきましょう。
けがや外傷がなくても、少しでも身体に痛みや違和感があれば、病院で医師の診察を受けましょう。
医師の診断によって、実際の症状をあとから証明できるようにする必要があります。
また事故から時間が経ってから病院を受診しても事故との関連性を立証しづらく、示談交渉や後遺障害等級認定の際に不利になる可能性があります。
十分な慰謝料を受け取れなくなってしまうので、早めの受診を心がけてください。
交通事故にあったことを、自分が加入している保険会社にも伝えておきましょう。
相手が無保険だった場合に、自分の保険を利用することもあるためです。
また、自動車保険に弁護士費用特約がついている場合は、弁護士に依頼する際の費用を保険会社が一定額まで負担してくれます。
弁護士費用特約を使って弁護士に依頼したい場合は、その旨もあわせて伝えましょう。
病院からけがが完治しないと伝えられた場合は、後遺障害等級認定の申請手続きをおこないましょう。
申請には、医師が作成する後遺障害診断書や各種検査資料などが必要です。
これらの書類の内容によってどの等級に認定されるかが決まるので、準備は慎重におこないましょう。
弁護士に依頼すれば書類に十分な根拠が揃っているかチェックしてもらえるので、不安であれば弁護士に相談するのがおすすめです。
けがが完治もしくは後遺障害等級が確定したら、相手方の保険会社との示談交渉が始まります。
示談交渉は、慰謝料や損害賠償金をいくらにするかを話し合う場です。
被害者本人が交渉することも可能ですが、弁護士に依頼したほうが有利な条件で慰謝料を請求できます。
また一度示談が成立したら内容の変更はできないので、弁護士に交渉を任せるほうが安心です。
示談が成立したら、慰謝料や賠償金を受け取れます。
相手方の保険会社から示談書が届くので、内容に問題がなければ署名・押印をして返送してください。
保険会社が確認し、事務処理が終わったら、指定の口座に賠償金が振り込まれます。
示談成立から賠償金の受け取りまで、一般的には約1〜2週間かかるので注意してください。
相手から慰謝料を請求するには、保険会社との示談交渉をおこなう必要があります。
ひとりで対応することもできますが、保険会社は慰謝料を少しでも低くしようとあらゆる主張をしてきます。
示談交渉を有利に進め、相応の慰謝料を請求するためにも、弁護士に依頼するのがおすすめです。
弁護士なら、法的な知識に基づいて交渉を論理的に進めてくれるうえ、弁護士基準を用いて十分な慰謝料を請求することもできます。
人身事故の慰謝料請求を得意とする弁護士を探すなら、ベンナビ交通事故を利用しましょう。
お住まいの地域やお悩みにマッチした弁護士を、インターネット上で簡単に検索できます。
「慰謝料を増額したい」、「慰謝料請求までのサポートを受けたい」という方はぜひ活用してみてください。