弁護士相談
文京区で交通事故に遭ったら!弁護士やその他相談先について解説
2024.11.22
自転車乗車中の死者数は2021年~2023年までに毎年300人以上にものぼり、非常に怖い事故です。
自転車事故は自動車よりも軽微に考えられることがあり、加害者が適切に対応をしないことも少なくありません。
そういったときの相談先としては「弁護士」をイメージする人も一定数いるはずです。
自転車事故の対応には、「自賠責保険の加入義務がない」「過失割合で争いになりやすい」「保険会社ではなく当事者自身で交渉する必要がある」など、複雑な問題が山積みです。
これらの問題を自分ひとりで解決するのは困難ですので、まずは信頼できる相談先を見つけなければなりません。
この記事では、自転車事故の被害に遭われた人のための相談先について紹介します。
自転車事故を相談する重要性についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
自転車事故の被害に遭ったら、交通事故に注力する弁護士に相談をしましょう。
補償を受けるためには交通事故の知識に加え、加害者との高い交渉能力が求められるからです。
弁護士に依頼すれば、適切な賠償金額を計算してくれるうえに、加害者と交渉もおこなってくれます。
解決しない場合には訴訟をして、強制力を持って対処することも可能です。
まずは相談して、請求できる金額はどれくらいか、今後どういった対応がとれるか確認してください。
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事故発生直後は、混乱して正確な判断ができない方も多いでしょう。
しかし、命を守り事故の処理をスムーズに進めるためには、事故時点で以下のような対応を取らなければなりません。
自転車事故が起きてしまったら、まずはさらなる事故に繋がらないように、周囲の安全を確保しましょう。
その後すぐに自分を含めて負傷者の有無を確認し、負傷者がいる場合は応急処置をおこなってください。必要に応じて救急車を呼びましょう。
事故後の安全確保と負傷者の救護は、法律で義務付けられていますので、適切な行動を取る必要があります。
参考:道路交通法72条1項前段
本来であれば、交通事故は加害者側が警察に通報すべきですが、いつまで経っても相手が動かない場合は自分で通報しましょう。
この報告を怠ってしまうと、「交通事故証明書」の交付が受けられなくなってしまいます。
交通事故証明書は事故があったことを証明する書類で、当事者の氏名や事故発生日時、現場の住所、その他概要が詳しく記載されています。
この書類がないと、その後の展開によっては保険金が受け取れなくなってしまう可能性があるため、注意しなければなりません。
また、そもそも道路交通法の定めにより、交通事故の発生後は速やかに警察へ通報する義務があります。
通報しなかった場合は、5万円以下の罰金または3ヵ月以下の懲役を科せられる可能性があるので、必ず通報しましょう(道路交通法第72条1項)。
加害者とお互いの名前や住所、連絡先などを交換しておきましょう。
情報を交換しておくことで、事故後の手続きや保険会社とのやり取りなどをスムーズに行うことができます。
自分や相手が重傷を負っているならともかく、擦り傷や打ち身程度なら救急車を呼ばず、病院にも行かないという人は少なくないでしょう。
しかし、できるだけ病院へ行くことをおすすめします。
交通事故では、外見からではわからない怪我をしていることも多く、あとになってから重篤な症状が出てくることもあるからです。
また、怪我をした場合は、完治するか、それ以上の改善が見込めない「症状固定」の診断を受けるまでは、通院を続ける必要があります。
治療にかかった費用や後遺障害の程度がわからないと正確な損害賠償請求ができないので、たとえ自覚症状がなくても病院へ行きましょう。
治療費や病院への交通費などは加害者に請求できるため、領収書の類はすべて保管しておいてください。
なお、警察への通報の際にもいえることですが、自転車事故を軽くみてしまう人が多く、「もめごとにしたくない」という心理が働きがちです。
たとえ自転車であったとしても事故は事故ととらえ、しっかりと対応することが大事です。
それが結果的にトラブルの拡大防止につながります。
自分が自転車に乗っている状況で交通事故に遭い、なおかつ自転車向けの任意保険に加入しているのであれば、警察と病院に連絡したあとに任意保険会社に相談しましょう。
契約上、事故発生時に通報義務があるケースがほとんどだからです。
警察や病院には通報したかなど、事故発生直後の対応のアドバイスもしてくれるので、どうしていいのかわからなくなってしまった場合は、とりあえず連絡しても構いません。
自転車が絡む交通事故は、「自動車対自動車」の事故や「人対自動車」の事故とは少し性質が異なり、事故処理や損害賠償についても手続きの流れが変わります。
自転車事故の厄介な点を中心に、その特徴を詳しくみていきましょう。
自転車の事故で厄介な点は、自転車には自動車やバイクと違って自賠責保険への加入義務がないことです。
近年では自転車用の任意保険も登場し、大都市を中心に加入を義務化する自治体も増えつつありますが、全体としてはまだまだ数が少なく、都市部以外の地域ではほとんど普及していないのが現状です。
加入が義務化されていない自治体では、自転車に乗っている人の大半は無保険であると考えなければなりません。
つまり、もし事故の加害者が自転車に乗っていたのであれば、被害者は十分な額の損害賠償金を受け取れない可能性があるということになります。
一方で、被害者が自転車に乗っていた場合も、人身傷害保険などによる補償を受けることができず、過失割合によっては被害者側も大きく損をすることになりかねないのです。
これも、自賠責保険への加入義務がないことに起因する問題のひとつです。
加害者が自転車に乗っていた場合、被害者は中立的な判断のもと後遺障害等級を認定してもらうことが大変難しくなります。
場合によっては、加害者側との示談交渉にも影響することもあるでしょう。
自動車に乗っている人が事故を起こした場合には、加入している任意保険会社の担当者が示談交渉をおこなってくれるため、多くのケースでは事故の当事者が直接交渉する必要はありません。
しかし、自転車に乗っている人は無保険であるケースが多く、その場合、事故を起こすと当事者が直接示談交渉する必要があります。
とくに人対自転車や自転車対自転車の事故だと、どちらも保険会社が交渉を代理してくれません。
そのため、専門知識のない当事者同士で示談交渉をすることになり、話がこじれることも多々あります。
相手が話し合いから逃げ続ければ、損害賠償請求などの手続きも非常に難航し、裁判に進まざるをえないこともあるでしょう。
また、被害者側が自転車で加害者側が車の場合、加害者側は任意保険会社の担当者が出てくるのに対し、被害者は自分で交渉しなければなりません。
そのまま交渉に臨むと相手のペースに飲まれてしまう可能性が高いため、何かしらの対策を立てる必要があります。
4.過失割合で争いになりやすい
自転車同士の事故に関しては、過失割合を決める指標の類型化が進んでおらず、過失割合を巡って争いになりやすい傾向にあります。
当事者同士が直接示談交渉をおこなうような場合には、もはや建設的な話し合いが成立しないかもしれません。
5.相談する窓口選びが難しい
交通事故の相談窓口である、交通事故紛争処理センターや日弁連交通事故相談センターでは、一部の例外を除いて「加害者側が自動車ではない事故」には対応していません。
つまり、人対自転車や自転車対自転車の事故、加害者側が自転車で被害者側が車のようなケースでは相談できないのです。
そのため、自転車が絡む事故では、相談できる窓口が限られてしまいます。
自転車事故発生直後の対応を終えたら、次は損害賠償請求に向けて動く必要があります。
もちろん、諸手続きをスムーズに進めるためには、適切な相談窓口を選ばなければなりません。
相談できる窓口を状況別に見ていきましょう。
以下の窓口は、人対自転車、自転車対自転車、自転車対自動車など、あらゆる状況で相談することが可能です。
もちろん、被害者がどの立場なのかも問われません。
弁護士は法律の専門家です。
弁護士基準に基づく妥当な損害賠償金の算定、適正な過失割合の算定、適正な後遺障害の等級認定手続き、示談交渉の代行、必要書類の収集代行など、多くの手続きを一任できます。
弁護士に依頼すれば自分の負担を大幅に軽減でき、損害賠償金の金額アップも見込めるでしょう。
また、相談する時間や場所の融通が利きやすく、基本的に同じ弁護士がずっと対応してくれるので安心感がある点も大きなメリットです。
しかしながら、交通事故に注力する弁護士でなければ意味がありません。
事前の情報収集はしっかりおこない、事故対応の知識やノウハウをもった弁護士を選びましょう。
法テラスは無料の法律相談のほか、適切な相談窓口や弁護士の紹介もしてくれる総合案内所です。
どの相談窓口を選べばいいのかわからない時は、こちらへ連絡してみるといいでしょう。
ただし、弁護士を自分で選ぶことはできず、自転車事故に注力する弁護士を紹介してくれるとは限らないという点に注意が必要です。
また、法テラス自体に法律相談をする場合は収入要件などがあるため、自分が諸条件をクリアしているかもあわせてチェックしておきましょう(法テラスホームページ)。
自治体の中には、無料の相談窓口を設けていたり、特定の曜日に弁護士に法律相談ができたりするところもあります。
その自治体に居住している人のみ相談できるのが一般的です。
どこまで対応してくれるのかは自治体次第ですが、無料で気軽に相談ができるのは大きなメリットなので、確認しておくといいでしょう。
医療安全支援センターは、医療安全に関する助言や情報提供をしてくれる公的な機関です。
全国に380ヵ所以上設置されており、病院での治療に関する相談が気軽にできます。
ただし、あくまでも医療に関する支援に限るため、示談交渉そのものに関する相談はできません。
相談窓口の中には、自動車やバイクが絡まない自転車事故に特化したところもあります。
専門性が高いので、ぜひ押さえておきましょう。
自転車ADRセンターは、自転車事故に関する紛争を解決・予防することを目的とした調停機関です。
人対自転車や自転車対自転車、そして自転車による器物破損などの事故に対応しています。
弁護士に直接依頼する場合を除けば有力な相談窓口になりますが、あくまでも中立的な立場での調停になるため、必ずしも相談者の味方になってくれるとは限りません。
和解成立後には費用が発生する点にも注意が必要です。
自動車事故の相談ができる窓口は全国にいくつかありますが、その多くは「加害者側が自転車」の事故には対応していません。
つまり自転車が絡む事故の場合、「被害者側が自転車かつ加害者側が自動車やバイク」という状況でのみ相談できます。
主な窓口は以下の通りです。
日弁連交通事故相談センターは、日弁連(日本弁護士連合会)が運営する公益財団法人です。
中立の立場の弁護士が、原則無料で交通事故の相談に乗ってくれます。
ただし、相談時間や相談回数など、制限が多いので注意してください。
どちらかと言うと、最初に比較的簡単な質問をするための窓口として適しています。
交通事故紛争処理センターは、交通事故被害者の救済を図るための機関です。
加害者との和解のあっせんや審査手続きを無料でしてくれますが、事故直後の対応などの相談はできません。
自賠責保険・共済紛争処理機構は、交通事故の被害者と自賠責保険会社(共済)との間で起きた紛争の調停をおこなう機関です。
保険会社との示談交渉が難航している場合に相談してみるといいでしょう。
自動車・バイク・自転車のいずれかを問わず、任意保険に加入している場合にはその保険会社が相談の窓口となります。
加害者側と被害者側、それぞれの保険会社の特徴を見ていきましょう。
基本的に、加害者側の保険会社を自分の味方だと思って相談してはいけません。
なぜなら、保険会社はなるべく保険金の支払いを少なくしたいと考えており、自分(被害者)とは利害関係が反しているためです。
加害者側の保険会社は、あくまでも示談交渉の相手であるということを念頭に置き、誘導されて自分の過失割合を低くされないように注意してください。
自分が被害者になった時に治療費などを補償してもらえる契約をしている場合は、ぜひ相談しておきましょう。
示談代行サービスもつけているのなら、自分の代わりに示談交渉もしてもらえます。
ただし、保険会社は法律や損害賠償請求の専門家ではありません。
状況によっては自転車事故に注力する弁護士に頼った方がいいケースも多いので、保険会社に任せきりにしないことが大切です。
それでは実際のところ、自転車事故に遭った時はどこに相談するといいのでしょうか?
総合的に見ると、やはり弁護士が一番おすすめです。
前述したようにメリットが非常に多く、法律の専門家ということで安心感もあります。
また、弁護士と言うとどうしても費用がかかるイメージがあるかもしれませんが、交通事故に関しては最初の相談を無料で請け負ってくれる弁護士も増えつつあり、依頼時に支払う着手金が0円という「完全成功報酬型」の弁護士も一定数います。
自転車ADRセンターを利用する場合でも、弁護士を代理に立てておいた方が有利に話を進められるので、できる限り相談しておくといいでしょう。
さらに、警察はまず加害者の事情聴取から始めることが多く、被害者の取り調べをする時は加害者の証言に合わせて誘導的な質問をすることもあります。
事情聴取の段階で弁護士をつけていれば、警察のペースに乗せられずに対応できるので、事故発生後はなるべく早い段階で弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に自転車事故の相談をする際、「弁護士費用特約」が適用されるかどうかが気になる方もいるでしょう。
弁護士費用特約とは自動車保険に付帯するサービスで、交通事故にあい弁護士に委任・相談した場合に、一定額の弁護士費用を保険会社が負担してくれるというものです。
原則としては、加害者か被害者のどちらかが自動車に乗っている必要があるため、人対自転車や自転車対自転車の事故には適用されません。
ただし、「日常生活弁護士費用特約」を付帯させている場合は、自動車やバイクが絡まない自転車事故にも適用されます。
費用負担を大幅に軽減できるので、相談前に自分の加入状況をしっかりチェックしておきましょう。
保険加入を義務付ける自治体が増えていることで改善の傾向が見られるとはいえ、自転車事故は自動車事故に比べて対応が難しいのが実情です。
だからこそ、いざという時に冷静に行動できるよう、相談窓口を日頃から知っておかなければなりません。
適切な窓口に相談して最大限の損害賠償金を勝ち取り、1日も早い解決を目指しましょう。