イオンカードの支払いをうっかり忘れてしまったり、経済的な事情で滞納してしまった場合、「放置しているとどうなるの?」「すぐに何か対処すべき?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
イオンカードを滞納すると、遅延損害金の発生やカード利用停止、さらには信用情報への影響といったペナルティが生じる可能性があります。
万が一イオンカードの支払いを滞納してしまった場合は、適切な対処をとらなければ、思わぬトラブルに発生するかもしれません。
本記事では、イオンカードを滞納した場合に起こることと、今すぐできる具体的な対処法をわかりやすく解説します。
イオンカードはいつから「滞納」として扱われるの?
イオンカードの支払いが滞納と見なされるのは、支払い期日を過ぎた翌日からです。
イオンカードは、毎月10日締めの翌月2日払いとなっています。
たとえば、4月11日から5月10日までに利用した分の支払い期日は6月2日となります。
支払い期日に口座残高不足によって引き落としができなかった場合、すぐに延滞扱いとなり、遅延損害金が発生する旨が会員規約にも明記されています。
イオンカードでは、引き落としができなかった際に再引き落としの案内や支払い方法の連絡が届きますが、この時点でも滞納状態には変わりなく、カードの利用が一時停止されることもあります。
滞納状態が長引くと、ブラックリスト入りなどのさまざまなリスクが生じるため、支払い期日を過ぎた場合は、できるだけ早く支払いや連絡をおこなうことが重要です。
イオンカードを滞納した場合の大まかな流れ|3ステップ
イオンカードを滞納すると、どのような対応がされるのか気になる方も多いはずです。
イオンカードの支払いが滞納となった場合、カード会社は以下のような流れで対応します。
- イオンカードから督促を受ける|滞納から1週間後~
- イオンカードに強制解約されて一括請求を受ける|滞納から2ヵ月程度
- 債権回収会社に債権が譲渡され法的措置を取られる|滞納から3ヵ月程度
基本的に、滞納が長引くと一括請求や法的措置などの厳しい対応を取られることになるため、できるだけ早期に対応することが大切です。
ここからは、それぞれのステップについて、具体的に解説します。
1.イオンカードから督促を受ける|滞納から1週間後~
滞納から1週間程度が経過すると、イオンカード側から電話やSMS、郵送による督促が始まります。
督促には「すぐに支払ってください」という旨の案内や、再引き落とし日・支払い方法の案内などが含まれるのが通常です。
この段階で対応すれば、数百円程度の遅延損害金の発生や一時的なカードの利用停止などで済むでしょう。
ただし、再引き落としでも支払いができないと事態が悪化する恐れがあるため、放置は禁物です。
可能な限り早急にイオンカード側に連絡し、支払い方法について相談しましょう。
2.イオンカードに強制解約されて一括請求を受ける|滞納から2ヵ月程度
滞納が2ヵ月近くに及ぶと、イオンカードとの契約が強制的に解約される可能性があります。
強制解約とは、カード会社側が契約を継続するのはリスクがあると判断し、一方的に契約を終了する措置です。
また、このタイミングで利息や遅延損害金を含めた未払い金が一括請求されるケースが一般的です。
分割払いやリボ払いを利用していた場合でも、残債全額を一括で返済しなければならず、経済的にも精神的にも大きな負担が生じます。
3.債権回収会社に債権が譲渡され法的措置を取られる|滞納から3ヵ月程度
イオンカードへの滞納が3ヵ月以上続くと、未払い金の債権が債権回収会社へ譲渡されることがあります。
これは、イオンカードが未払い金を回収不能と判断し、専門の債権回収業者に対応を任せる段階です。
イオンカードの未払い金債権については、イオングループのエー・シー・エス債権回収という会社に譲渡されるのが通常です。
債権が譲渡されたあとは、債権回収会社から督促などの連絡が来ることになるので、連絡元が変わったら債権譲渡の段階まで進んでいることがわかるでしょう。
債権回収会社からの督促に応じない場合、最終的には財産の差し押さえなどの法的措置が取られる可能性があります。
債権回収会社から督促が届いた段階で、早めに債権回収会社や弁護士に相談し、分割払いの交渉や債務整理などの解決策を探ることが重要です。
イオンカードで滞納し続けた場合に起こりうる5つのペナルティ
イオンカードを滞納し続けた場合には、カード会社からの督促以外にもさまざまなペナルティが生じます。
ここでは、イオンカードで滞納し続けた場合に起こりうる5つのペナルティを紹介します。
1.遅延損害金が発生する
イオンカードの支払いを滞納すると、利用規約に従って遅延損害金が発生します。
遅延損害金とは、支払い期日を過ぎたあとに発生する延滞料のようなものです。
イオンカードの利用規約では、ショッピング利用分については年14.6%、キャッシング利用分では年20.0%と高めに設定されています。
遅延損害金は1日ごとに計算されるため、滞納期間が長引けば長引くほど、返済しなければならない金額がどんどん膨らんでいきます。
少額だからと軽く考えていると、無視できない金額になることもあるため、支払いの遅延は少しでも早く解消しましょう。
2.イオンカードが利用停止になる
支払い期日を過ぎて滞納状態が一定期間続くと、イオンカードは強制的に利用停止状態になります。
利用停止になると、カードを使ったショッピングやキャッシングが一切できなくなるため、普段からイオンカードを公共料金やスマホ代金などの決済手段として利用していた場合は、さまざまな面で不便が生じます。
一度利用停止となると、未払い分を返済しない限りカードは復活しません。
利用停止になったあとも滞納を続けていると、強制解約や一括請求といったより重い措置につながる可能性があるため、滞納に気付いた段階で速やかに支払いの対応をおこなうことが重要です。
3.イオンポイントが消滅してしまう
イオンカードの滞納が数ヵ月にわたって続くと、カード自体が強制解約されることはもちろん、同時にイオンカードに貯まっているWAONポイントも消滅します。
これは、会員資格を失ったことにより、ポイント保有の権利も自動的に消滅すると規約で定められているためです。
日常的な買い物や公共料金の支払いなどにイオンカードを利用している方は、数万円分のポイントが貯まっている場合もあるかもしれませんが、カードが強制解約となると問答無用で失効してしまい、大きな損失となるでしょう。
4.信用情報機関に事故情報が登録される
イオンカードの滞納が2~3ヵ月続くと、信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆるブラックリスト状態となります。
イオンカードを提供しているイオンファイナンシャルサービス株式会社は、CICとJICCの2つの信用情報機関に加盟しており、CICでは61日以上または3ヵ月以上、JICCは3ヵ月以上滞納した場合に、滞納記録が事故情報として記録されてしまいます。
ブラックリストとなると、最長で5年間ほどはクレジットカードの新規申込み、住宅ローンやカーローンなどの審査に通らなくなるおそれがあります。
スマートフォンの分割払いも難しくなり、生活上の不便を強く感じるようになるでしょう。
一度登録された事故情報は、返済が完了してもすぐに消えるわけではなく、記録として一定期間保持されるため、将来的な信用に大きな影響を与えることになります。
信用を失う前に、誠実な対応を心がけましょう。
5.給料や銀行口座などを差し押さえされる
イオンカードの滞納を何ヵ月も放置し、催促や督促にも応じずに支払わない状態が続くと、最終的には法的措置が取られる可能性があります。
滞納が長引くと、まずカード会社は裁判所に支払い督促や訴訟を申し立てます。
そして、債務者が裁判所からの通知を無視していると、カード会社の言い分が認められ、給料の一部や銀行口座の差し押さえによって未払い分が強制的に回収されてしまうのです。
とくに、給料の差し押さえを受けると、毎月受け取れる額面が大幅に減少するだけでなく、勤務先に滞納や差し押さえの事実が知られるといった深刻な影響もあります。
裁判所からの通知や通告書が届いた場合は、決して無視せず、速やかに弁護士など専門家に相談して対応を検討しましょう。
「イオンカードの支払いが遅れそう」となったときの3つの対処法
イオンカードの引き落とし日までにお金が用意できない場合は、以下の3つの対処法を検討しましょう。
- 20日までに支払い方法をリボ払いに変更する
- 家族や友人などに援助をしてもらい支払いをする
- 単発バイトや短期バイトなどをして間に合わせる
それぞれについて、詳しく解説します。
1.20日までに支払い方法をリボ払いに変更する
イオンカードでは、毎月20日までにリボ払いへの変更手続きをおこなえば、今月の支払いを抑えることが可能です。
リボ払いに切り替えることで、元々の請求額を月々の定額支払いに変更でき、今月の引き落とし額を少額に調整できます。
リボ払いは、支払い資金が一時的に不足している場合に有効な手段です。ただし、元本に対して年率15.0%の手数料がかかるため、長期的に続けると支払い総額が増加するリスクもあります。
支払いを一時的に先延ばしにしたい場合や、今月だけ資金繰りが厳しいという状況であれば、検討する価値がありますが、計画的に利用するようにしましょう。
なお、リボ払いへの変更手続きはイオンカードアプリのマイウォレットまたは暮らしのマネーサイトから可能です。
2.家族や友人などに援助をしてもらい支払いをする
どうしても支払いが難しい場合は、信頼できる家族や友人に一時的な援助をお願いすることも選択肢のひとつです。
クレジットカードの滞納は、遅延損害金が発生したり信用情報に傷がついたりするなど、生活への影響が大きいです。
そのため、頼れる人がいるのであれば一時的に援助してもらい、支払い期日を守ることを優先するべきでしょう。
援助を頼む際は、必ず返済の目処や時期を伝え、誠実な姿勢でお願いすることが大切です。
また、親しい間柄であっても、借用書などを作成しておくと、誠実に返済する意思が伝わるうえ、後々のトラブル防止にも役立ちます。
家族や友人には迷惑をかけたくないという気持ちもあるかもしれませんが、将来の信用や生活の安定を考えると、一時的な支援を受けることも検討したほうがよいでしょう。
3.単発バイトや短期バイトなどをして間に合わせる
イオンカードの支払いが間に合わない場合は、即金性のある単発・短期アルバイトで収入を得るという方法もおすすめです。
とくにイベントスタッフや引っ越し作業などは、1日~数日で報酬が支払われる案件も多く、急な資金調達に向いています。
日払い・週払いに対応している求人サイトやアプリを活用すれば、募集から即応募、当日勤務というスピード感で働くことも可能です。
支払い期日までにあと数千円~数万円だけ必要といったケースでは、こうした短期間の労働で支払いを間に合わせることができるでしょう。
副業やバイトの掛け持ちが可能な環境であれば、これを機に継続的な副収入源として考えてみるのもおすすめです。
【ケース別】イオンカードを滞納してしまった場合の3つの対処法
イオンカードを滞納すると、遅延損害金の発生やブラックリスト入りなど、大きなリスクが生じます。
できる限り滞納前に対処すべきですが、やむを得ず滞納してしまった場合は、自分の状況に合わせて早急な対処が必要です。
ここでは、イオンカードを滞納してしまった場合の対処法を3つ紹介します。
1.今すぐ支払える場合|所定の方法で支払いをする
イオンカードの支払いをうっかり忘れてしまったものの、今すぐ支払える状況であれば、できるだけ早く入金することが大切です。
一度滞納した場合でも、支払いが確認されればカードの利用停止措置が早期に解除され、再び利用できるようになる可能性があります。
支払い方法としては、以下のいずれかを選択しましょう。
イオン銀行で再引き落としをする場合 | 引き落とし日(毎月2日)に残高が準備できなかった場合、3日~10日の期間に再引き落としがされる |
銀行振り込みによって支払いする場合 | 暮らしのマネーサイトまたはテレホンアンサー(自動音声応答サービス)にて振込先口座の確認が可能 |
コンビニで支払いする場合 | 郵送された払込用紙か、アプリ「イオンウォレット」の支払い用バーコードで支払い可能 |
払込用紙が届いていない場合や、振込先がわからない場合は、イオンフィナンシャルサービスのコールセンター(テレホンアンサー)に問い合わせることでも案内してもらえます。
1日でも滞納した場合は遅延損害金が発生しているため、正確な金額を確認したうえで支払いましょう。
早急に対応すれば、信用情報や今後のカード利用への悪影響を最小限に抑えられるため、滞納に気付いたらすぐに支払いを済ませましょう。
2.支払い日の調整が必要な場合|窓口に問い合わせる
すぐには支払えないが数日~数週間以内に支払いの見込みがある場合は、イオンフィナンシャルサービスの窓口に連絡しましょう。
入金可能な時期に応じて、以下のように問い合わせ先が異なるので注意しましょう。
支払い月の15日までに入金できる場合 | テレホンアンサー(自動音声応答サービス) ※年中無休24時間受付<固定電話から> フリーダイヤル/無料 0120-223-212 <携帯電話・スマートフォンから> |
支払月の16日以降の入金を希望する場合 | ナビダイヤル/有料 0570-200-263管理センター/有料 043-213-2071 (※各携帯会社のかけ放題プランをご利用の方や、海外からお電話いただく方はこちらをご利用ください) |
支払い月の15日までに入金できる場合は、自動音声応答サービスで指定された振込先に振り込むことで滞納を解消できます。
また、支払いが16日以降になる場合でも、事情を正直に説明することで、支払い期日の猶予や分割払いの提案など、柔軟な対応をしてもらえるケースもあるでしょう。
支払日から1週間程度であれば、まだ深刻な扱いにはなっていないこともあるため、早めに連絡して対処することが何よりも大切です。
3.借金が多くて支払いが困難な場合|債務整理を検討する
イオンカードの滞納だけでなく、ほかにもカードローンや消費者金融などの借金を抱えており、支払いの見通しが立たないような場合は、債務整理を検討する必要があります。
債務整理とは、法律の力を使って借金の減額や免除をしてもらう制度で、任意整理・個人再生・自己破産の3つの方法があります。
たとえば、毎月の返済が収入に対して明らかに重すぎる場合は、任意整理によって月々の返済額を減額できる可能性があります。
または、自己破産をすると、一定以上の価値がある財産は借金の肩代わりに没収されてしまう代わりに、支払い義務そのものを免除してもらえます。
債務整理の専門家である弁護士に相談すれば、現在の状況に応じて最も適した手続き方法を提案してもらえます。
多くの法律事務所では初回無料相談を受け付けているため、まずは話を聞いてもらうだけでも借金問題の解決に向けた大きな一歩となるはずです。
借金を放置すると一括請求や差し押さえなどの大きなリスクが生じるため、支払いが難しい場合は早めの相談して解決策を探りましょう。
さいごに|イオンカードを滞納するとペナルティが多いため注意しよう!
本記事では、イオンカードを滞納した際のペナルティや支払えない際の対処法を詳しく解説しました。
イオンカードを滞納すると、遅延損害金の発生やブラックリスト入り、財産の差し押さえなどさまざまなリスクが生じます。
滞納が長引くほどカード会社の対応は厳しくなり、ペナルティも重くなるため、滞納してしまった際は少しでも早い対処が大切です。
イオンカード以外にも借金を抱えており、継続的に返済に苦しんでいる場合は、弁護士に相談して債務整理を検討しましょう。

