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クレジットカードの借金を債務整理で減額するデメリットをわかりやすく解説
2024.10.08
「官報に載る内容が知りたい」「掲載されるとどんなデメリットやリスクがあるんだろう」「官報ってどんな人が見てるのかな」など、自己破産を検討している方のなかには、官報に対しての疑問がある方もいるのではないでしょうか。
自己破産や民事再生などは、債務整理をおこなうひとつの手段です。
しかし、インターネットでも閲覧可能な官報に、個人データをはじめとしたさまざまな情報が掲載されます。
本記事では、官報の概要や掲載される内容、具体的な掲載のされ方について解説します。
官報に掲載されることでのデメリットやどういった影響があるのかも紹介しています。
自己破産や民事再生を検討している方は参考にしてください。
官報は国の機関紙で、法律や政令、条約などの交付を国民に広く知らせる役割があります。
歴史は古く、明治16年西暦1883年に創刊されました。
内閣府が各事務を担当し、編集や印刷といった業務は国立印刷局に委託しています。
官報の発行形態にはいくつかあり、発行日や目的によって以下のように分かれています。
通常、発行のタイミングは発行日の午前8時30分です。前日中には全国に発送されていて、発行日の午前中には各販売所にて販売されます。
ちなみに、平成15年7月5日以降の法律や政令などが掲載されている官報は、インターネットでも閲覧可能です。
無料で公開されているため、過去の官報であっても手軽に入手できます。
官報は国が発行する機関誌ですから、政治に関する内容が多いと思われているかもしれません。
しかし、実際には裁判所における公告事項をはじめ、多くの種類の内容が載っています。
官報に掲載される記事は「公文」と「公告」に大別されます。2つの掲載内容について詳しく見ていきましょう。
公文は、政府や各省庁などが公布する文書を指します。掲載される内容は以下のとおりです。
【公文として掲載される具体例】
公告は、国や各省庁、特殊法人や地方公共団体などからの告知を指します。掲載される内容は以下のとおりです。
【公告として掲載される具体例】
自己破産は、基本的に「手続開始決定時」と「免責決定時」の2回に分かれて官報に掲載されます(管財事件となった場合は3回となることがあります)。
どのような掲載のされ方になり、自分の個人情報はどこまで開示されてしまうのか、具体的に確認していきましょう。
自己破産の手続きの開始決定時には、以下のような内容が官報に掲載されます。
同時廃止事件の掲載例令和〇年(フ)第△△号
□□県〇〇市△△1丁目2番3号
債務者 □□□□
1. 決定年月日時 令和〇年△月□日午後〇時
2. 債務者について破産手続を開始する。本件破産手続を廃止する。
3. 理由の要旨 破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足する。
4. 免責意見申述期間 令和〇年△月□日まで
〇〇地方裁判所第〇民事部
債務者の名前と住所が公表され、主文には破産手続きの開始が明記されます。
自己破産の手続きにおいて免責が決定した際は、以下の内容が掲載されます。
免責許可決定時の掲載例令和〇年(フ)第△△号
□□県〇〇市△△1丁目2番3号
破産者 □□□□
1. 決定年月日 令和〇年△月□日
2. 主文 破産者について免責を許可する
〇〇地方裁判所第〇民事部
破産手続き決定時と住所が変わっているときには、以前の住所も記載される場合があります。
自己破産を検討中の中には、個人再生と比べている方もいることでしょう。
個人再生をおこなった場合の官報への掲載のされ方は、以下の3つに分けられます。
自己破産よりも掲載回数が多くなっています。それぞれについて掲載例を紹介するので、確認していきましょう。
個人再生手続きの開始時は、以下のように掲載されます。
小規模個人再生による再生手続開始の例令和〇年(再イ)第△△号
□□県〇〇市△△1丁目2番3号
再生債務者 □□□□
1. 決定年月日時 令和〇年△月□日〇時
2. 主文 再生債務者について小規模個人再生による再生手続を開始する。
3. 再生債権の届出期間 令和〇年△月□日まで
4. 一般意義申述期間 令和〇年△月□日から令和〇年△月□日まで
〇〇地方裁判所第〇民事部
名前は再生債務者として公表されます。
個人再生による書面決議に付した決定がされた場合は、以下のように掲載されます。
小規模個人再生による書面決議に付する決定の例令和〇年(再イ)第△△号
□□県〇〇市△△1丁目2番3号
再生債務者 □□□□
決議に付する再生計画案 令和〇年△月□日付け再生計画案
再生計画案に対する回答期間 令和〇年△月□日まで
令和〇年△月□日
〇〇地方裁判所第〇民事部部
個人再生手続きの再生計画認可決定時には、以下のように掲載されます。
小規模個人再生による再生計画認可決定時の例令和〇年(モ)第△△号
□□県〇〇市△△1丁目2番3号
再生債務者 □□□□
主文 本件再生計画案を認可する。
理由の要旨 令和〇年△月□日までに書面による決議により可決があったものとみなされた再生計画には、民事再生法に定める不認可の決定をすべき事由はない。
令和〇年△月□日
〇〇地方裁判所第〇民事部部
自己破産や民事再生で官報に掲載されるデメリットは、次に挙げるようなものが考えられます。
それぞれの内容を知ることで、対策を立てたり、今後起こりうる出来事を想定できたりします。詳細について確認していきましょう。
ヤミ金業者が官報で情報を得ていた場合、融資の連絡が来る可能性があります。
官報に住所や氏名が載ることで、ダイレクトメールなどから高金利の貸付に勧誘するおそれがあります。
うまい誘いには乗らないよう、注意しましょう。
全国銀行個人信用情報センターでは、官報から情報を得ていると公表されています。
その内容は、破産手続きや民事再生手続きに関するものです。
決定日から7年を超えない期間ではあるものの、与信取引の判断資料として扱われます。
銀行からの融資に影響を及ぼす可能性があることは覚えてきましょう。
一般の人が官報を見ていることはほとんどありません。そのため、官報情報が身近な人にバレることを心配し過ぎる必要はないといえます。
ただし、業務の都合上、金融関係や警備会社に勤めている人、生命保険会社の担当者などは見ている可能性があります。
身近にそういった人がいる場合は、バレる可能性があります。
債務整理の手続きをおこなう場合は、その分野に注力する弁護士に依頼するのが一般的です。
官報について質問がある場合も、債務整理に強い弁護士であれば納得のいく回答をしてもらえるでしょう。
もし、知り合いに弁護士がいないときは、弁護士専用の検索サイトなどを使えば、債務整理に強い弁護士を探しやすいです。
自己破産や個人再生は、官報にも載る重要な事柄です。信頼できる弁護士と一緒に手続きを進められれば、心の負担も減りきっとよい再スタートができます。
まずは頼れる弁護士を探すことから始めてみましょう。