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クレジットカードの借金を債務整理で減額するデメリットをわかりやすく解説
2024.10.08
携帯電話を購入する場合に、分割購入をする人は少なくありません。
しかし、何らかの理由により分割購入の審査が落とされてしまう場合があります。
このような状態を携帯電話の分割購入時の「ブラック」といい、ブラックの状態でもいくつかの種類があります。
また、債務整理などをおこなった場合、新規で携帯電話の分割購入ができないのではないかと考える人も少なくありません。
適切にブラックリストへの対処をおこなえば、分割購入が可能である場合も多いため、ブラックリストの種類と、それぞれの解消方法、またブラックリスト入りしていても分割購入する方法を解説します。
携帯電話を分割で購入できない場合は、ブラックいう状態になっています。
ブラックは、金融ブラック、携帯ブラック、社内ブラックの3種類があります。
それぞれブラックになる原因が異なるため、携帯電話の分割購入ができなかったときの対象方法も異なります。
まずは、それぞれのブラックについて解説します。
金融ブラックとは金融事故を起こした際に登録されるブラックリストで、株式会社シー・アイ・シー(CIC)や株式会社日本信用情報機構(JICC)などの信用情報機関が情報を管理しています。
主にクレジットカードやローンの申し込み時や契約時に参照されるブラックリストであり、携帯電話の分割購入時にも参照されています。
金融ブラックに登録されてしまうと、解決後5~10年ほどはブラックリスト状態になるといわれています。
そのため、支払い遅延などを完済しても、登録間はクレジットカードやローンを契約や、携帯電話の分割購入が難しい場合があります。
金融事故で信用情報機関にブラックリスト登録されてしまう原因は、クレジットカードやローンなど、金融機関との取引で支払いの滞納や債務整理をおこなった場合です。
個人間の借金の返済遅延などでは登録されません。
支払い遅延といっても、口座引き落としに1日遅れてしまったなど、軽微な遅延ではあまり影響はないといわれており、何度も督促を受けても支払わない場合などに登録されます。
携帯ブラックとは、携帯電話会社との契約解除で料金不払いがある人が登録されるブラックリストです。
携帯ブラックは各キャリア間で共有されている情報であるため、登録されてしまうと、どの通信キャリアでも契約が難しくなります。
携帯ブラックになる原因は、携帯電話料金の滞納や、携帯電話の分割支払いの滞納、乗り換えを頻繁に何度もおこなうなどが挙げられます。
現在契約しているものの滞納だけでなく、未納のまま契約解除したものも参照されるため、注意が必要です。
なお、短期解約ついては総務省からブラックリストに登録しないようにする方向性が示されています。
この方向性では転売ヤーなどの利用意志がない契約をブラックリストに登録することを妨げるものではないとされています。
そのため、転売などの目的と判断される短期解約では、ブラックリスト登録される可能性があります。
【参考】総務省 検討の方向性(案)について(短期解約ブラックリスト)令和5年4月25日 事務局
社内ブラックとは、携帯キャリア会社内で共有されているブラックリストです。
携帯ブラックとは異なり、全てのキャリア間でブラックリストが共有されているわけではありません。
そのため、社内ブラックに登録されると、登録された携帯電話キャリアとの契約が難しくなります。
社内ブラック入りする原因は、強制解約や虚偽申告、不正利用などといわれており、料金未払いといった支払いに関係しない事項でも登録されることが特徴です。
本来であれば、事故情報として金融ブラックリストに記録されていると、どの商品でも分割購入は難しいです。
しかし、携帯電話は分割で購入できるケースが多いことが実情であり、いくつかの条件では分割払いができる場合があります。
端末の価格が10万円以下の場合、金融ブラックでも分割購入が可能なケースがあります。
分割払いの際は、消費者が支払い能力以上の契約をおこなわないように支払可能見込額調査を実施します。
しかし、少額の生活必需品では調査がおこなわなくてもよいとされており、10万円以下の携帯電話も生活必需品とされています。
そのため、まったく調査がおこなわれないわけではありませんが、端末が安価であるほど分割払いがしやすいといわれています。
なお、10万円を超える高額な最新機種などは生活必需品とみなされず、分割払いが不可能になります。
ブラックリストに登録されていても、会社によって審査の厳しさは異なるため、分割払いの審査が甘い会社では購入できる可能性があります。
大手の携帯キャリアはブラックリストを共有していますが、格安SIMなどを取り扱っている一部の携帯会社はブラックリストを共有していないことがあります。
大手会社で審査が通らなそうな場合、ほかの携帯会社を検討すると、審査が通ることがあります。
ブラックリストの登録期間は5~10年で、一度ブラックリストに登録されたからといって、永続的に登録されているわけではありません。
しかし、金融ブラックから解除されたとしても、社内ブラックの情報は残っている場合があるため、登録期間を経過しても契約できない場合はほかの会社を検討してみましょう。
クレジットカード会社を通さずに、デビッドカードや口座振替の支払いで対応してもらえると、分割払いができる場合があります。
クレジットカード会社を通した分割払いでは金融ブラックが参照されますが、携帯会社が独自で分割払いに対応する場合は金融ブラックが参照されない、または審査が甘い場合があるためです。
金融ブラックリストを管理している株式会社シー・アイ・シー(CIC)や株式会社日本信用情報機構(JICC)などの信用情報機関では、本人開示制度が備わっており、個人で情報開示請求をおこなうことができます。
情報開示請求をおこなえば、ブラックリストに登録されているかどうかを確認できます。
手続きにかかわる手数料や必要書類は会社によって異なるため、Webサイトなどの公式情報をご参照ください。
携帯ブラックや自社ブラックは携帯キャリアが管理している情報であるため、金融ブラックに比較するとブラックリストから解消しやすいです。
また、携帯ブラックの登録期間は5年間であるため、登録期間経過後はブラックリストから削除されます。
携帯ブラックは不払いや未納、滞納となった携帯電話料金を支払うことでブラックリストから解消されます。
金融ブラックと大きく異なるポイントは、金融ブラックは不払いを処理しても5~10年はブラックリストに登録されますが、携帯ブラックは支払えばすぐにブラックリストから削除される点です。
携帯ブラックで契約できない場合は、未納分を納付して契約に臨みましょう。
携帯ブラックは、開示請求等で確認することはできません。
強制解約になった覚えがあれば、強制解約したキャリアに確認すれば、未払い情報がわかります。
身に覚えがない場合は、契約するまでブラックリスト入りしているか知る方法がないため、契約時に審査の可否を聞きましょう。
なお、ブラックリストの確認だけをおこなうことはできず、契約の審査で知ることとなるため、審査が通れば回線や端末の契約をすることになります。
特別の理由がないと契約をキャンセルすることはできないため、ブラックリストを確認したいという理由だけで契約に臨むことは避けましょう。
携帯電話が必要なのにブラックリスト入りしている場合でも、回線と端末を手に入れることはできます。
ブラックリストとは、金融的な信用がない状況であるため、一括払いや前払いのような方法であれば、問題なく携帯電話を利用することができます。
プリペイド式携帯電話とは、事前に利用料金を支払って使う携帯電話です。
通話料や通信料などは若干割高になりますが、審査が厳しくありません。
電話番号を用いた音声通話を利用する場合は、SoftBankのシンプルプランが有名なサービスです。
同プランのような電話番号を使う契約の場合では、携帯電話不正利用防止法により、本人確認書類の提出が義務付けられています。
【参考】e-gov 法令検索:携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律
データ通信だけのプリペイドSIMであれば、コンビニや家電量販店でも購入することができ、こちらは本人確認不要かつ審査なしで利用できます。
ブラックリスト入りしていても、一括払いであれば端末を購入することができます。
一括払いで端末を購入する場合は、商取引での売買と変わらず、信用取引ではないためです。
つまり、コンビニやスーパーでの買い物と変わりません。
安価な端末や中古品などを一括払いで購入し、格安SIMなどが契約できれば携帯電話として使用することができます。
携帯ブラックになっている場合、一刻も早くブラックリストから解消したほうがよいでしょう。
金融ブラックか携帯ブラック、自社ブラックによって対応は異なりますが、料金を滞納している場合は遅延損害金なども必要になることがあります。
滞納している料金などを支払えば分割購入が可能になることも多いため、適切に処理をおこなって、携帯電話の分割契約をおこないましょう。