その他
クレジットカードの借金を債務整理で減額するデメリットをわかりやすく解説
2024.10.08
不安な気持ちで過ごしている方もいるかもしれません。
家賃を1ヵ月滞納しただけで強制退去させられることはありません。
大家が強制退去に向けて行動を始めるのは、おおむね3ヵ月以上の滞納があり、かつ信頼関係が壊れてしまってからです。
実際に強制退去をさせられるには、さらに明け渡し請求訴訟などの法的手続きを経る必要があります。
家賃を滞納したからといって、ただちに強制退去となるわけではないのです。
とはいえ、いずれ強制退去をさせられる可能性はありますし、ほかにもリスクがあるため、早めに対策を講じたほうがよいでしょう。
本記事では、家賃滞納で強制退去となる条件や、強制退去までの流れを紹介するほか、強制退去の回避策、債務整理をおこなった場合の影響などについて解説します。
家賃滞納が続くと、遅延損害金が発生する・連帯保証人に支払督促・給料や家財などの財産を差し押さえられるなどのリスクがあります。
借金を抱えて家賃を支払えない方は、弁護士に依頼するのがおすすめです。
弁護士に依頼することで、以下のようなメリットが望めます。
家賃を滞納し続けていても状況の改善は見込めません。
初回相談が無料の弁護士事務所も多数掲載しているので、まずは今後どのような対応を取るべきかアドバイスしてもらいましょう。
家賃を滞納したからといって、直ちに強制退去をさせられるわけではありません。
大家が強制退去に向けて行動を始めるまでには、次のような条件があります。
賃貸借契約の解除条件については、通常、契約書で違約による解除条項として定められています。
そのなかで、解除の条件は一定期間の家賃滞納とされているもので、実際には3ヵ月以上の滞納を目安としていることが多いでしょう。
3ヵ月という期間の根拠は、過去の判例によります。
また、入居時に敷金や礼金を支払う物件では、1ヵ月程度の滞納であれば大家が実質的に受ける損害はほとんどないと判断されるためともされています。
裁判所は、大家と入居者との間の信頼関係が破壊されたといえる場合でなければ、大家からの賃貸借契約の解除を有効とは認めません。
もっとも、おおむね3ヵ月分以上の家賃滞納があった場合には、大家と入居者との間における信頼関係が破壊されたと判断されるケースが多いでしょう。
自身の今の状況を知るためにも、強制退去に至るまでの流れを知っておくことは有効です。
ここでは、家賃滞納から強制退去に至るまでの一般的な流れを紹介します。
家賃を滞納すると、通常1ヵ月以内に大家から督促があるでしょう。
督促の方法は、最初は電話による場合がほとんどです。
電話での督促を受けても応じなければ(2〜3回程度)、今度は督促状として書面で請求されます。
保証会社を利用している場合は、連帯保証人を立てている場合よりも厳しく督促を受けることになるでしょう。
電話や書面による督促の頻度は増え、自宅に訪問されて支払いを求められることもあるため注意が必要です。
1ヵ月〜2ヵ月程度滞納してしまうと、連帯保証人へ督促されてしまいます。
連帯保証人へも通常、電話や書面などで連絡されるでしょう。
大家が法的手続きに則って強制退去を進めようとしている場合は、内容証明郵便で届く場合もあります。
3ヵ月〜6ヵ月程度滞納してしまうと、契約解除通知が内容証明郵便で届くでしょう。
契約解除通知とは、過去に締結した契約を解除する旨を通知するための書面です。
相手の意思表示という意味合いではありますが、解除事由があれば、契約解除が成立します。
家賃滞納をしている場合、それが解除事由となるため、この書面の到達によって賃貸借契約は解除とされます。
契約解除通知によって契約が解除となれば、明け渡し請求訴訟を提起されるでしょう。
建物の明け渡しだけでなく、滞納している家賃や遅延損害金の支払いも求められます。
大家が勝訴すれば強制執行が可能となります。
大家が強制執行を申し立てた場合、裁判所の執行官が強制執行(強制退去)をおこないます。
強制執行が申し立てられた場合、明け渡しの催告を経て、催告後も占有を継続した場合には、強制退去(明け渡しの断行)をさせられてしまいます。
強制退去をさせられるのは、できるだけ避けたいものです。
ここでは、家賃を滞納してしまった方が強制退去を回避するための6つの方法を紹介します。
まずは、大家や管理会社に家賃を支払えない旨を相談してみましょう。
強制退去の条件のひとつである、大家との信頼関係を維持するためにも、家賃を支払う意思は示すことが大切です。
家賃の支払いを待ってもらっても全額を用意できそうにない場合は、分割払いの相談をしたり、少額でも支払ったりするなど、信頼関係を維持するよう努めましょう。
第三者からお金を借りて、家賃を支払うのもひとつの方法です。
借りる相手は、家族などの身近な人がもっとも無難といえるでしょう。
友人などに借りると、あとになってトラブルになる可能性もあるため、避けるのが賢明です。
消費者金融から借りる方法もありますが、金利が高く、返済に苦労するリスクもあります。
消費者金融を検討するのは、短期で返済できる場合に限ったほうがよいでしょう。
また、闇金業者から借りてしまわないように注意が必要です。
離職や廃業によって家賃を支払えないのであれば、住居確保給付金制度を利用できる可能性があります。
この制度は、以下の要件を満たす場合に、各自治体が定める額を上限として、家賃を原則3ヵ月間、状況に応じては最大9ヵ月分支給してもらえる制度です。
各市区町村役場の福祉課で相談できるので、要件に当てはまる方は問い合わせてみるとよいでしょう。
予期せぬことが原因で、突然収入が断たれた場合は、国などから手当を受け取れる可能性があります。
たとえば、勤めていた会社が倒産したり、突然解雇されたりした場合は失業手当が受給できます。
支給が開始されるのは、7日間の待機期間後であるため、早めに手続きに行ったほうがよいでしょう。
また、病気やけがで仕事を休まざるをえなくなった場合は、傷病手当金を受け取れる可能性があります。
受給するには、以下のような要件を満たしている必要があります。
受給要件を満たす場合は、全国健康保険協会に申請しましょう。
【参考元】
・基本手当について|ハローワークインターネットサービス
・病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国健康保険協会
あらゆる努力をしても困窮状態から抜け出せない場合は、生活保護制度を利用するのもよいでしょう。
生活保護制度とは、困窮の度合いに応じて必要な保護を受けながら、自立へ向けて支援してもらえる制度です。
生活保護を受けるには、以下の要件を満たす必要があります。
生活保護を受けると、貯金や借金ができず、車の所持ができません。
申請する際は、これらのデメリットもよく検討しましょう。
家賃にかぎらず、借金問題で苦しんでいるなら、弁護士に相談してみるのもおすすめです。
自身の状況に合った債務整理の方法を提案してくれるでしょう。
債務整理をすれば、無理なく返済できるようになったり、債務が0円になったりします。
弁護士に依頼した場合は、債権者からの督促も止まるでしょう。
また、家賃トラブルの解決を依頼すれば、裁判手続きだけでなく、大家との交渉も代わりにおこなってもらえます。
これにより、精神的な負担がかなり軽減するでしょう。
「相談に行きたくても、弁護士費用が心配……」という方もいるかもしれませんが、経済的に苦しい方でも弁護士に依頼する方法はあります。
法テラスの民事法律扶助制度を利用できる可能性もありますし、分割払いに対応している法律事務所を探すのもよいでしょう。
「ベンナビ債務整理」には、債務整理が得意な弁護士が多数掲載されています。
また、「分割・後払い可能」「相談料無料」など、条件を絞って法律事務所を探すことも可能です。
家賃が支払えなくて困っているなら、ぜひ「ベンナビ債務整理」を利用して、弁護士へ気軽に相談してください。
家賃を滞納している場合、債務整理をするかどうかはよく検討のうえ決めたほうがよいでしょう。
メリットも大きい一方、デメリットも大きいからです。
ここでは、家賃を滞納している場合に債務整理をした場合の影響について紹介します。
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の3つの方法があります。
どの方法を選択するかによって、滞納した家賃が減額されるのか、免除されるのかが異なります。
債務整理の方法と、それぞれの方法を選択した場合の影響は以下のとおりです。
【債務整理の代表的な種類】
家賃を滞納している状態で債務整理をおこなえば、大家から立ち退きを要求される可能性が高いでしょう。
入居者が債務整理をし、家賃をきちんと回収できなければ、大家にとっては損でしかないからです。
信頼関係が破綻したとして、強制退去を求める要件を満たすことにもなってしまいます。
滞納していた家賃の支払いは免れても、退去せざるをえなくなるでしょう。
債務整理をすると、連帯保証人に滞納分の家賃が一括で請求されてしまう可能性が高いでしょう。
遅延損害金も加算されるため、大きな金額になるケースもあります。
連帯保証人に突然、内容証明郵便が届いて驚かせないためにも、債務整理をする場合は、あらかじめ事情を知らせておくのが望ましいところです。
連帯保証人に迷惑をかけたくなければ、滞納分の家賃を支払ったうえで債務整理をするしかありません。
家賃を滞納すると、強制退去させられる以外に、何か不利なことはあるのでしょうか。
ここでは、家賃滞納によって起こり得るリスクについて説明します。
明け渡し訴訟で敗訴すれば、強制執行をされる可能性があります。
強制退去をさせられるほか、滞納した家賃を回収するために、給料や現金、家財などの財産を差し押さえられることもあるでしょう。
入居者が滞納分の家賃を支払えなければ、連帯保証人が支払いを督促されます。
連帯保証人にも、滞納した家賃を返済する義務が生じるためです。
支払わなければ、借主と同様に連帯保証人の資産も差し押さえられる可能性もあります。
連帯保証人を立てず、保証会社を利用して賃貸契約を締結した方の場合、信用情報に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに載った状態になります。
信用情報とは、クレジットカードやローンの支払い状況などの取引情報のことです。
家賃を滞納して事故情報が記録されれば、返済能力に問題があるとして、新たにクレジットカードを作ったり、ローンを申し込んだりする際に審査に落ちる可能性が高くなります。
返済状況によっては、利用中のクレジットカードが使えなくなることもあるでしょう。
また、滞納した家賃を踏み倒したり、債務整理をしたりすれば、ブラックリストに登録されてしまいます。
さらに、ブラックリストに登録されてから約5年間はクレジットカードの利用やローン契約ができなくなるため注意しましょう。
遅延損害金とは、約束の期日までに支払いをしなかった場合に発生する損害賠償金のことです。
その額は、賃貸契約書に明記されていなければ、5%または6%の法定利率で計算されます。
支払いの遅れた日数分発生するため、長く滞納するほど高くなるでしょう。
家賃を支払うことさえ厳しい方にとっては、大きな負担となりかねません。
家賃を滞納してしまった場合は、できるだけ早めに対処するのが望ましいでしょう。
家賃を支払えなくても、できるだけ強制退去は避けたいものです。
ほかにも「こんな場合はどうなるの?」「強制退去になるの?」などという疑問がある方もいるでしょう。
ここでは、家賃滞納と強制退去についてよくある質問とその回答について紹介します。
違法な取り立てなど、大家が法律に違反する行為をおこなっている場合、強制退去は認められません。
したがって、入居者が退去する必要もありません。
以下のような行為は違法行為に該当する可能性が高いため、強制退去は認められないでしょう。
【強制退去が認められにくくなる大家側の行為】
大家が違法行為をおこなった場合には、直ちに立ち退く必要はありませんが、トラブルに発展しそうな場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
滞納した家賃を敷金に充当することはできません。
敷金を大家に預ける目的は、原則として退去時の原状回復のためです。
入居者がその使途を決めることもできないため、滞納分の家賃に充てることもできません。
強制退去が認められるかどうかは、滞納した回数ではありません。
以下の条件を満たすかどうかによります。
3度家賃を滞納したことがあっても、いずれも短期間で支払いをし、滞納が続いていないのであれば退去はさせられません。
また、過去に滞納をしたことがあっても、督促に応じて支払ってきたのであれば、大家との信頼関係は維持できていると判断され、強制退去が認められる理由には当たりません。
家賃にも消滅時効があり、その期限は5年です。
しかし、大家から滞納家賃の支払いを求める訴訟を起こされれば、時効は中断します。
その場合の時効は、判決から10年です。
家賃を滞納しても、直ちに強制退去させられるわけではありません。
強制退去が認められるのは、3ヵ月以上の滞納が続き、なおかつ大家との信頼関係が壊れていると判断される場合に限られます。
そう簡単に退去させられることはないでしょう。
だからといって、いつまでも支払わないわけにはいきません。
家賃を滞納すると、強制退去以外にもさまざまなリスクがあるからです。
どうしても支払えそうにないなら、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談すれば、債務整理も含めた対処法を提案してもらえるでしょう。
強制退去を回避できるよう、相談者にとってベストな方法を提案してくれるので、精神的負担が少しは軽減するはずです。
まずは無料相談を活用し、弁護士に相談してみましょう。