クレジットカードを利用していると、うっかり残高不足になっていたり、急な出費が続いてお金に余裕がなくなったりして、滞納してしまうケースも少なくありません。
すぐに対処すれば大きな問題になることはありませんが、滞納期間が長引いた場合はさまざまな不利益が生じてしまいます。
実際、三井住友カードで滞納しそうな状況にある、または、すでに滞納してしまっていて、今後どうなってしまうのか不安に感じている方もいるのではないでしょう。
本記事では、三井住友カードの支払いを滞納した場合の影響と、その対処法について詳しく解説します。
三井住友カードの支払いを滞納したら起こること
三井住友カードの支払いを滞納すると、さまざまな不利益が生じます。
滞納期間が長くなるほど、その影響は大きくなっていくため注意が必要です。
ここでは、滞納した場合に起こることを時系列で見ていきましょう。
【翌日以降】遅延損害金が発生する
遅延損害金とは、クレジットカードの支払いが遅れた場合に発生する損害賠償金です。
支払い期日を過ぎると、翌日から支払いが完了するまでの日数分、遅延損害金が通常の利息に加算されていきます。
- 遅延損害金=借入額×年率×滞納日数÷365日
三井住友カードの遅延損害金の年率は、キャッシングで20.0%、ショッピングで14.6%です。
また、支払いが遅れた場合は、1回ごとに回収事務手数料として440円が上乗せされる点にも注意しておきましょう。
【翌日以降】カードが利用できなくなる
三井住友カードを滞納すると、翌日からカードが利用停止となり、ショッピングやキャッシング機能を使えなくなってしまいます。
お店で買い物をしようとしたときにカードが使えず、恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。
また、急な出費が必要なときにキャッシングが使えなければ、困ってしまうこともあるでしょう。
カードが利用できなくなるのは、支払い期日の翌日からです。
つまり、支払い期日を1日でも過ぎると、すぐにカードが使えなくなってしまいます。
【翌週以降】電話や郵便で督促される
支払いが遅れると、三井住友カードから督促の連絡が来ます。
督促はハガキ・ショートメッセージ・電話などでおこなわれるケースが一般的です。
自宅に督促状が届いた場合は、家族に滞納がバレてしまうこともあるでしょう。
督促を無視し続けると、裁判や差し押さえなどの法的措置を取られる可能性があります。
このような事態にならないためにも、督促の連絡には必ず対応するようにしましょう。
【1ヵ月程度】滞納分を一括請求される
滞納から1ヵ月程度経過すると、滞納分を一括請求されるおそれがあります。
クレジットカードの利用規約で定められている「期限の利益」を失うためです。
期限の利益とは「事前に定めた期日を迎えるまで支払いをしなくてもよい」という債務者側の権利を指します。
滞納すると期限の利益を失い、リボ払いや分割払いで購入していた場合でも残債を一括請求されてしまうのです。
【2ヵ月~3ヵ月程度】強制解約になる
滞納から2ヵ月~3ヵ月経過すると、三井住友カードが強制解約になる可能性があります。
強制解約後に残債を支払っても、カードが復活することはありません。
また、強制解約になると以下のデメリットが生じます。
- 家族カードやETCカードも使えなくなる
- Vポイントが失効する
家族カードやETCカードも使えなくなる
強制解約になると、本カードに紐づいていた家族カードが使えなくなってしまいます。
ETCカードも使えなくなるため、高速道路を利用する際は注意が必要です。
Vポイントは失効する
三井住友カードのVポイントは、強制解約になると失効してしまいます。
ただし、ほかにVポイントの付与対象となっているカードを持っている場合は、ポイントを合算することで、引き続きポイント利用を認められる可能性があります。
【2ヵ月~3ヵ月程度】ブラックリストに載る
三井住友カードを2ヵ月~3ヵ月程度滞納すると、いわゆるブラックリストに載ってしまいます。
一般的には、信用情報機関に事故情報が登録されることを「ブラックリストに載る」といいます。
信用情報機関にはCIC・JICC・KSCなどがあり、それぞれの加盟機関同士が情報を共有しています。
そのため、ローンなどを申し込んだ場合には、三井住友カードでの滞納履歴があることがバレてしまい、審査で落とされる可能性が高くなってしまうのです。
事故情報は完済から5年程度は残り続けるため、日常生活にさまざまな支障が生じることになるでしょう。
ブラックリストに載るデメリット
三井住友カードの滞納によってブラックリストに載る主なデメリットは以下のとおりです。
- クレジットカードが作れない
- ローンが組めない
- 携帯電話の分割払いができない
- 保証会社を介した賃貸契約を結べない
ブラックリストに載ると、お金に関する信用力を失ってしまいます。
そのため、クレジットカードやローンの審査は基本的に通過できません。
また、携帯電話の分割払いができなかったり、賃貸契約を結べないケースがあったり、生活に直結する部分にも悪影響が及ぶ可能性があります。
【3~6ヵ月程度】裁判や差し押さえなどの法的な手続きが進められる
滞納を続けると、裁判を起こされる可能性があります。
滞納が事実であれば、基本的には返済を命じる判決が下されることになるでしょう。
そして、裁判のあとも滞納し続けていると差し押さえを受けてしまいます。
家や土地、預貯金などのほか給料を差し押さえられるケースも多く、金銭トラブルを抱えていることが会社にバレてしまうかもしれません。
また、裁判所から届く書類を放置していると、相手側の主張がそのまま認められる可能性が高いので、何らかの対応をとることが重要です。
三井住友カードの支払いを滞納した場合の対処法
三井住友カードの支払いを滞納してしまった場合は、できるだけ早く対応することが大切です。
ここでは、滞納した場合の対処法を紹介します。
再引き落とし日までに登録口座へ入金しておく
三井住友カードでは、支払い日に口座から引き落としができなかった場合、再引き落としがおこわれます。
再引き落としにまでに入金しておけば、それほど大きな問題にはならないはずです。
インターネットバンキングやATMを利用すれば、24時間いつでも入金することができます。
再引き落とし日は、支払い日や紐づいている口座の種類によって違いがあるので、三井住友カードから届く通知を確認してください。
所定の口座に振り込む
支払い滞納した場合は、三井住友カードに問い合わせ、所定の口座に振り込むのもひとつの方法です。
振込先口座の情報は、三井住友カードから送付されるハガキに記載されています。
なお、振込の際にかかる手数料は自己負担しなければなりません。
三井住友カードに連絡して相談する
滞納後の支払いがどうしても難しい場合は、三井住友カードに直接連絡して相談しましょう。
早めに相談していれば、支払い期日の延長、分割払いへの変更、リボ払いへの変更などについて柔軟に対応してもらえる可能性があります。
ただし、相談したからといって、必ず認めてもらえるわけではありません。
三井住友カードに連絡する際は、契約者本人から連絡し、カード番号や氏名などの個人情報を伝え、支払いが難しい事情を丁寧に説明してください。
どうしても支払えない場合は弁護士へ相談
どうしても支払えない場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談すれば、債務整理を含めて、借金問題の根本的な解決方法を提案してくれるはずです。
また、三井住友カードの交渉や裁判所とのやりとりが必要になった場合でも、全て代行してくれるので、手続きをスムーズに進めていくことが可能です。
無料相談を受け付けている法律事務所も多いので、まずは気軽に相談してみましょう。
三井住友カードの滞納を防ぐには
三井住友カードの滞納を防ぐためには、日頃から以下の点に注意しましょう。
口座残高や利用額、支払い日をチェックする
三井住友カードの滞納を防ぐため位は、口座残高や利用額、支払い日をこまめにチェックしておくことが大切です。
口座残高・利用額・支払い日は、以下のような方法で確認できます。
- インターネットバンキング
- ATM
- 通帳記帳
- 明細書
- 会員専用Webサービス
- 三井住友カードのアプリ
残高不足による滞納はよくあるケースのひとつなので、スケジュール的にも金額的にも余裕をもって入金しておきましょう。
アプリの通知機能を活用する
滞納を防ぐためには、三井住友カードの「Vpassアプリ」を利用するのもおすすめです。
Vpassアプリに登録していれば、クレジットカードを利用するたびに通知が届くので使い過ぎを予防できます。
また、クレジットカードの利用状況も手軽に確認できるほか、家計管理アプリの「Moneytree」と連携すれば、事前に残高不足を通知してもらうことも可能です。
Vpassアプリをがあれば、滞納のリスクを大幅に減らせるので有効に活用してください。
リボ払いや分割払いを利用する
リボ払いや分割払いを利用することも、三井住友カードの滞納を防ぐ方法のひとつです。
リボ払いや分割払いであれば、高額な買い物をした際にも毎月の支払い金額を抑えられるので、滞納を回避しやすくなります。
ただし、支払い期間が延びることで利息が加算され、最終的な支払い金額が増えてしまう点には注意してください。
三井住友カードの支払いの滞納についてよくある質問
最後に、三井住友カードの支払いの滞納についてよくある質問を紹介します。
何時までに入金すれば引き落としに間に合うか?
三井住友カードの入金期限は、金融機関によって異なります。
金融機関名 | 支払い日当日の入金期限 |
三井住友銀行・みずほ銀行 | 18時00分まで |
ゆうちょ銀行 | 21時00分まで |
その他の金融機関 | 各金融機関に問い合わせ |
引き落とし結果は、通帳記帳やインターネットバンキングでの残高照会で確認できます。
支払い後どれくらいで利用再開できる?
滞納によって三井住友カードが使えなくなった場合、翌営業日から3営業日後に利用再開できるケースが一般的です。
ただし、支払い口座に登録している金融機関や支払い方法によって、利用再開までの期間は異なるので、詳しくは三井住友カードのホームページを確認してください。
【参考】お支払い日に引き落としができなかった場合は|三井住友カード
何回滞納するとブラックリストに載る?
一般的には、複数回続けて滞納した場合にブラックリストに載る可能性があります。
一度だけ滞納してしまった場合や数年ぶりに支払いが遅れた場合などは、数日以内に支払いを済ませることで、日常生活にほとんど影響を及ぼしません。
ただし、明確な基準があるわけではないので、滞納しているのであれば、問題が大きくなる前に解決しておくことが大切です。
さいごに|三井住友カードの滞納が続くなら弁護士へ相談
三井住友カードを滞納すると、遅延損害金や回収事務手数料が発生するだけでなく、カードの利用停止、強制解約、ブラックリストへの登録などさまざまな不利益が生じます。
最悪の場合、裁判を起こされ、給料や財産を差し押さえられる可能性もあります。
そのため、日頃から口座残高や利用額、支払い日を確認し、滞納を予防することが重要です。
すでに滞納していて、支払いが困難な状況にある場合は、一人で悩まず、弁護士に相談してみてください。
借金問題が得意な弁護士のアドバイスを受ければ、解決の糸口が見つかるはずです。

