- 「アコムで滞納するとどうなってしまうのか」
- 「返済が難しい場合はどうすればよいのか」
アコムをはじめとした消費者金融は比較的手軽に借入れができる反面、利息が高く、滞納してしまう人も少なくありません。
しかし、滞納すると日常生活にさまざまな支障が生じることになり、事態は悪化していくばかりなので、早急に対処することが重要です。
本記事では、アコムで滞納した場合のリスクについて解説します。
返済が遅れそうな場合の対処法にも触れているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
アコムの滞納は何ヵ月続くとたいへんなことになる?支払い遅れが1ヵ月・1年続いたら?
アコムの返済が遅れると、段階的にさまざまなペナルティが発生します。
滞納の翌日以降:遅延損害金が発生し、新規借入ができなくなる
アコムの返済が1日でも遅れると、遅延損害金が発生します。
遅延損害金とは、返済が遅れた場合に支払わなければならない追加料金のことです。
- 遅延損害金 = 借入残高 × 遅延損害金利率 ÷ 365日 × 滞納の翌日からの経過日数
アコムの遅延損害金の年率は20%です。
例えば、10万円を1年間滞納すると、2万円の遅延損害金が発生します。
また、一度延滞してしまうと新規の借入を停止されることがあります。
滞納から数日:督促の通知や電話がくる
滞納から数日経過すると、アコムから督促の電話やメールがくるようになります。
初期段階では「ACサービスセンター」の名義でメールが届くので、すぐに対応すれば周囲にバレる心配はないでしょう。
しかし、電話やメールでの連絡に応じない場合、「アコム」の名義で通知が届いたり、勤務先に電話されたりすることがあります。
状況次第では、自宅に訪問される可能性もゼロではありません。
早朝・深夜の取り立ては法律で禁じられていますが、同居家族が対応すると借金の存在を知られるおそれがあります。
滞納から約2ヵ月~:信用情報機関に事故情報が登録される
滞納から約2ヵ月経過すると、信用情報機関に事故情報が登録されます。
信用情報機関とは、キャッシングやローンなどの取引事実を管理している機関です。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC):カード会社・携帯電話会社・信販会社などが加盟
- 株式会社日本信用情報機関(JICC):消費者金融・カード会社・携帯電話会社などが加盟
- 全国銀行個人信用情報センター(KSR):銀行・信用金庫・農協などが加盟
銀行や消費者金融などは借入れの申込みがあった場合に、信用情報機関に申込者の信用情報を照会し、返済能力などを判断します。
信用情報機関に事故情報が登録されると、いわゆる「ブラックリスト」に載った状態となり、以下のような影響が生じます。
- 新たな借入れが難しくなる
- クレジットカードの審査に落ちやすくなる
- 携帯電話端末の分割払いを認めてもらえない可能性がある
- 保証会社を通した賃貸契約を結びにくくなる
なお、事故情報が削除されるまでの期間は5年程度です。
事故情報を削除する方法はなく、基本的には一定期間経過するまで待つしかありません。
滞納から約2ヵ月~3ヵ月:残債の一括返済を求められる
滞納から約2~3ヵ月経過すると、残債の一括返済を求められます。
一括返済を求められる際に「催告書」という書類が内容証明郵便で届いた場合は、アコムが法的措置も検討しているということです。
催告書が届いた段階で返済できない状況にあるのであれば、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。
滞納から約3ヵ月~:裁判・差し押さえの可能性が出てくる
滞納から3ヵ月程度経過すると裁判を起こされたり、支払い督促が送付されたりします。
いずれにしても、裁判所から通知が届くので必ず中身を確認しましょう。
裁判を無視すると基本的には敗訴となり、アコム側の請求どおりの判決が下されます。
なお、裁判の判決や支払い督促に従わなければ、財産を差し押さえられる可能性があります。
給与の一部を差し押さえられた場合には、借金の存在が勤務先にバレてしまうので注意してください。
アコムからの電話や郵便物を無視するのはNG!早急な対応が必要
アコムからの電話や郵便物を無視するのは絶対にNG です。
アコムは、貸したお金をなんとしても回収しようとするので無視しても問題は解決しません。
むしろ、無視を続けると、アコムが法的措置に乗り出す可能性が高くなります。
アコムから連絡があった場合は、すぐに対応しましょう。
特に、「催告書」や「最終通告書」といったタイトルの書面が届いた場合は注意が必要です。
これらの書面は、法的手続きが開始される前の最終警告であることが多く、放置すると裁判や財産差し押さえに発展するリスクがあります。
また、放置している間にも遅延損害金は増えていき、金銭的な負担はどんどん増えていきます。
債務者本人と連絡がとれない場合は、会社に連絡がいくこともあります。
一方、アコムからの催促に対して素早く対応すれば、返済日や支払い方法の相談に乗ってもらえることもあるかもしれません。
明らかに返済が難しい状況であっても、誠実な対応によって返済の意思を示すことが重要です。
アコムの返済が遅れそうな場合、遅れた場合の対処法
アコムの返済が遅れそうな場合やすでに送れている場合は、以下の対処法があります。
会員ページで返済日を指定する
アコムの返済日を過ぎると、次回の支払い期日に関するお知らせが会員ページ上に表示されます。
お知らせの内容を確認したうえで返済できる日を指定し、確実に履行してください。
できるだけ早くアコムに連絡を入れる
アコムの返済が遅れそうな場合は、できるだけ早くアコムに連絡を入れてください。
早期に相談しておけば、柔軟な対応をとってもらえる可能性があります。
連絡先や営業時間は以下のとおりです。
連絡先 | 詳細 |
---|---|
アコム総合カードローンデスク | 電話番号:0120-629-215 営業時間:平日9時00分~18時00分 |
返済日の調整を希望する
アコム総合カードローンデスクに電話したら、返済日の調整ができないか聞いてみましょう。
担当者が返済日の調整のための手続きを進めてくれる可能性があります。
調整日までに支払えば滞納にならず、ブラックリストに載ることもありません。
一時的な返済額の減額を打診する
返済日を調整しても返済が難しい場合には、一時的な返済の減額を打診してみてください。
状況によっては、返済額を減らしてもらうことができるかもしれません。
返済額の減額をしたい場合には、滞納してからではなく、滞納する前に相談するようにしましょう。
最低弁済額に切り替える
アコムでは、月々の返済額を最低弁済額に切り替えることができます。
最低弁済額とは、毎月支払う最低限の返済額のことです。
最低返済額に切り替えることで、返済期間は伸びてしまいますが、月々の負担を軽減できます。
アコムよりも金利が低いカードローンに乗り換える
アコムでの返済が厳しい場合には、アコムより金利の低いカードローンに乗り換えることも検討してみてください。
アコムの金利は、3.0%~18.0%に設定されています。
金利が高く返済が苦しいときには、これより金利の低いカードローンに切り替えて、月々の負担を減らせないか考えてみましょう。
「おまとめローン」を利用する
アコム以外からの借入もあり、毎月の返済が苦しい場合には、おまとめローンの利用を検討してみましょう。
おまとめローンとは、複数の借り入れをひとつにまとめるためのローンのことをいいます。
銀行や消費者金融などが提供しているサービスであり、資金管理しやすくなるだけでなく、月々の返済額を軽減できる場合もあります。
しかし、借入期間が長くなり、最終的な利息が増える可能性もあるため、利用には注意が必要です。
債務整理を検討する
どうしても返済が難しい場合は、債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、借金を減額したり、返済を免除してもらったりする手続きのことです。
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、詳しくみていきましょう。
任意整理|アコムとの交渉によって将来利息や遅延損害金のカットを目指す手続き
任意整理は、アコムと交渉し、原則3年間での完済を条件に将来利息や遅延損害金のカットを目指す手続きです。
任意整理は、任意整理先を選べるため、アコムだけを対象に借金を減額することもできます。
ただし、任意整理に応じてくれるかどうかはアコム側の意向次第です。
一度も返済していない場合や安定した収入がない場合などは、任意整理による借金の減額は難しいかもしれません。
個人再生|裁判手続きによって借金を大幅に減額する手続き
個人再生は、裁判所を通して借金を最大約90%減額する手続きです。
ローン返済中の財産は原則として手放さなければなりませんが、住宅ローン特則を利用すれば家を残すこともできます。
ただし、個人再生を認めてもらうためには、今後完済できる見込みがあることを書類提出や面談で証明する必要があります。
また、氏名や住所が官報に掲載されるなどのデメリットもあるので、個人再生に踏み切るかどうかは慎重に判断しましょう。
自己破産|裁判手続きによって借金の返済を全額免除してもらう手続き
自己破産は、裁判所を通じて借金の返済を全額免除してもらう手続きです。
借金の返済義務を免除してもらう代わりに、持ち家や自動車などの高価な財産は基本的に全て差し押さえられ、処分されます。
現金も99万円以下しか残すことができず、預貯金も差し押さえの対象になります。
また、個人再生と同様、官報に氏名・住所が掲載されるなどのデメリットもあるため、自己破産はあくまでも最終手段のひとつとして捉えておくようにしてください。
アコムの滞納に関してよくある質問
最後に、アコムの滞納に関してよくある質問を紹介します。
借金の返済義務は何年で時効になる?
借金の返済義務は、原則として5年で時効になります。
ただし、時効の更新事由や完成猶予がある場合は、時効が完成しません。
例えば、アコムからの催促の電話に対して、「支払うからもう少し待ってください」と言ってしまった場合、法律上、債務の承認をしたことになります。
債務の承認をすると、時効のカウントが更新されて最初からになってしまいます。
アコム側も時効の完成は阻止しようとしてくるはずなので、時効には期待せず、滞納してしまった時点で弁護士に相談することをおすすめします。
滞納すると自宅に取立てが来ることもある?
アコムからの連絡を無視して滞納し続けると、自宅に取り立てが来る可能性もあります。
ただし、早朝や夜間の訪問や脅迫まがいの取り立ては禁止されているため、怖い思いをすることはないでしょう。
とはいえ、消費者金融が自宅まで来たとなると、家族や近所の人たちから不信感を抱かれることにもなりかねません。
大きな問題に発展する前に、対策を講じることが重要です。
滞納してから数年経過すれば今後請求されることはない?
滞納してから数年経過しても、アコムから請求される可能性はあります。
長期間にわたって遅延損害金が加算されているので、請求額も高額になっているケースがほとんどです。
また、滞納から5年以上経過したあとに請求されることもあるので、時効が完成していないかどうかは必ず確認するようにしてください。
時効期間が経過している場合は、時効援用の手続きが必要です。
時効援用は自分でもできますが、失敗すると取り立てが再開したり、裁判に発展したりするリスクがあります。
そのため、時効の成立を主張したい場合には、必ず弁護士に相談しましょう。
一度滞納しても返済すればアコムで再度借入れできる?
滞納したとしても、最終的に返済できればアコムで再度借入れできる可能性があります。
例えば、返済日から数日程度の遅れであれば、強制解約とはならず、すぐに返済すれば再度借入れが可能です。
しかし、滞納から2ヵ月~3ヵ月以上経過すると、いわゆる「社内ブラック」に登録される可能性があります。
社内ブラックとは、滞納歴のある契約者の情報をまとめた会社ごとのデータで、登録されると借入れを申し込んでも審査で落とされやすくなります。
社内ブラックに登録されると、アコムだけでなく、アコムのグループ企業にも情報が共有され、クレジットカードやローンの審査に通りにくくなるなどのリスクもあります。
アコムの返済が1日でも遅れると信用情報に影響する?
アコムの返済が1日でも遅れると、信用情報に記録が残る可能性があります。
ただし、返済が数日遅れた程度では、それほど大きな問題にはならないでしょう。
すぐに返済すれば、その後の生活に支障を及ぼすこともないはずです。
さいごに|アコムの滞納でお悩みなら一度弁護士に相談を
アコムで滞納すると、電話や文書で返済を求められます。
それらの連絡を無視し続けていると、裁判になり、最終的に差し押さえによって財産を失う可能性があります。
そのため、アコムの滞納で悩んでいるなら、一度弁護士に相談することをおすすめします。
早期の段階で弁護士に相談すれば、事態が悪化するのを防ぐことができます。
また、アコムとの交渉や債務整理の手続きを依頼することで、借金問題を根本的に解決できる可能性もあります。
まずは、無料相談を受け付けている法律事務所へ問い合わせてみましょう。

