ノンバンクとは?銀行との4つの違いと万が一の場合の相談窓口

ノンバンクとは?銀行との4つの違いと万が一の場合の相談窓口
目次
  1. ノンバンクとは|お金の貸付業務を専門にしている金融機関のこと
  2. ノンバンクに分類される主な金融業者
    1. 1.クレジットカード会社|クレジットカードを専門に扱う会社
    2. 2.消費者金融|カードローンなど個人向け融資をおこなう会社
    3. 3.信販会社|商品代金の立て替えサービスを専門にしている会社
  3. ノンバンクと銀行の融資の違い|適用される法律などが異なる
    1. 1.融資可能額|ノンバンクは総量規制の対象となっている
    2. 2.金利|ノンバンクのほうが高金利に設定されている
    3. 3.融資スピード|ノンバンクのほうが早い傾向がある
    4. 4.対象者|収入のない専業主婦などはノンバンクを利用できないことが多い
  4. ノンバンクと銀行のカードローンを上手に使い分けるためのポイント
    1. ノンバンクのカードローンが向いている人
    2. 銀行のカードローンが向いている人
  5. ノンバンクへの借金返済で困ったときの相談窓口3選
    1. 1.日本貸金業協会|借金についての電話相談などに応じている
    2. 2.日本クレジットカウンセリング協会|無料で任意整理をしてくれる
    3. 3.ベンナビ債務整理|借金問題の解決が得意な弁護士を簡単に見つけられる
  6. 「ノンバンク」を装う無登録の闇金業者は絶対に利用しない!
  7. さいごに|ノンバンクの特徴をよく理解したうえで無理なく利用しよう

金融機関からお金を借りたいと考えている方のなかには、ノンバンクも視野に入れているという方も多いのではないでしょうか。

借金で返済トラブルに陥らないためには、どの金融機関が自分に合っているのかを見極めることが重要です。

お金を借りる前に、そもそもノンバンクとは何なのか、ノンバンクの種類や銀行との違いについても、しっかり理解しておきましょう。

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この記事を監修した弁護士
野条 健人
野条 健人弁護士(弁護士法人かがりび綜合法律事務所)
かがりび綜合法律事務所は、お一人おひとりの悩みに最後まで寄り添いながら問題解決に取り組んでおります。お気軽にご相談ください。

ノンバンクとは|お金の貸付業務を専門にしている金融機関のこと

ノンバンクとは預金業務をおこなわず、お金の貸付などの与信業務を専門とする金融機関のことです。

ノンバンクの代表例として、以下があげられます。

  • クレジットカード会社
  • 消費者金融
  • 信販会社
  • 事業金融会社
  • リース会社
  • 住宅金融専門会社

銀行のほか、信用金庫・信用組合・証券会社・労働金庫・農業協同組合などはノンバンクではありません。

銀行では銀行法に則って事業を展開しますが、ノンバンクは貸金業法や割賦販売法に則って運営されています。

ノンバンクは法律に沿って事業を展開しており、いわゆる闇金とは別物です。

ノンバンクで借入をしたい場合には、審査があり、十分な返済能力がある方のみが、融資を受けることができます

ノンバンクに分類される主な金融業者

お金を借りる際、どこから借りればいいのかと迷う方もいるでしょう。

自分に合った業者を選ぶために、まずは、ノンバンクとして分類される金融業者について、特徴をみてみましょう。

1.クレジットカード会社|クレジットカードを専門に扱う会社

クレジットカード会社は、クレジットカードを発行し、カードを利用したショッピングやキャッシングに関連する業務を専門としておこなっている会社のことを指します。

基本的には、そのほかのローンを取り扱っていない、クレジットカード専門の会社だと考えるとよいでしょう。

一方で各種ローンを取り扱っている信販会社が、クレジットカードの発行も手がけている場合があります。

そのようなカードのことを、信販系クレジットカードといいます。

クレジットカードを作るには、審査があります。

申込者の勤務先・企業規模・役職・年収・勤続年数などが審査の対象となります。

また、家族構成や住居が賃貸か持ち家かなどの情報も審査基準となります。

ほかにクレジットカードを持っている場合には、カードの利用履歴も参考にされます。

各種ローンの契約状況や支払い状況も大切な審査基準です。

クレジットカードを利用する場合、金利や手数料がかかることがあります。

一般的に、キャッシングに設定されている金利は15.0~18.0%です。

また、リボ払いや分割払いに設定されている手数料率は12.0~15.0%であることが多いです。

2.消費者金融|カードローンなど個人向け融資をおこなう会社

カードローンなどの個人向け融資を中心に扱っているのが、消費者金融です。

消費者金融のなかには法人への事業資金の貸付をおこなっている業者もあります。

消費者金融の特徴は、申し込みから借入までのスピードが早いことです。

融資するか決定するにあたって審査はあるものの、審査結果は即日で出るという業者が多く便利です。

ただし、その分、金利が高めに設定されていることが多いので、気をつけましょう。

金利の相場は、たとえば借入額が10万〜100万円の場合、上限金利年18.0%です。

とくに初回の申し込みにおいては、ほとんど上限金利18.0%が適用されているため、総額返済額をしっかり把握し、ほんとうに即日の借入が必要かどうか冷静に検討しましょう。

借入日から30日以内の返済なら利息不要など、無利息期間を設けている消費者金融も増えているので、短期間で返済可能な場合に活用するのもひとつの手です。

3.信販会社|商品代金の立て替えサービスを専門にしている会社

信販会社とは、信用をもとに商品の代金を立て替え、あとから請求する業者のことを指します。

信販は、信用販売を略したものです。

信販会社は、割賦販売法にもとづき経済産業省に登録されています。

信販会社では、クレジットカードを持っていなくても利用できるショッピングローンやマイカーローン、信用保証事業やギフトカード事業などをおこなっています。

クレジットカードの発行もおこなっていますが、メインは商品代金の立て替えであり、クレジットカード会社よりも幅広い業務をおこなっています。

また、クレジットカード会社よりも信販会社のほうが歴史は古いとされています。

ショッピングローンとクレジットカードでは、先に業者が支払いを立て替えて利用者が後払いするという仕組みは同じです。

しかし、ショッピングローンは購入する商品ごとに個別に申し込みや審査が必要で、個別の契約の手続きをしなければなりません。

一方で、クレジットカードは一度カードをつくってしまえば、何度でも使用することができます。

ショッピングローンの金利相場は12.0~15.0%です。

ノンバンクと銀行の融資の違い|適用される法律などが異なる

ここからは、ノンバンクと銀行における融資の違いについて解説します。

主な違いを、融資可能額・金利・融資スピード・対象者の4つの観点からみてみましょう。

1.融資可能額|ノンバンクは総量規制の対象となっている

ノンバンクと銀行では、融資に関して適用される法律が異なります。

ノンバンクは貸金業法、銀行は銀行法に則って融資をおこなっています。

貸金業法には、総量規制が規定されています。

総量規制とは、貸金業者が貸付できる金額の上限を定めたもので、借主の年収に対して3分の1以上となる金額の貸付を禁止しています。

そのため、ノンバンクで借りられるお金は、年収の3分の1までとなるのです。

一方、銀行法には総量規制がありません。

だからといって際限なくお金を借りられるわけではなく、各銀行が独自に定めた規制と審査結果とのかねあいで、借入可能額が決定します。

2.金利|ノンバンクのほうが高金利に設定されている

ノンバンクと銀行では、金利も異なります。

基本的にはノンバンクのほうが高金利だと考えてよいでしょう。

たとえば、三菱UFJ銀行のカードローン金利は年1.8〜14.6%ですが、同じ三菱系でもアコムのカードローン金利は年3.0~18.0%です。

いずれの場合も、借入額が大きくなるほど年利は下がり、少ないほど年利が高いと考えるとよいでしょう。

3.融資スピード|ノンバンクのほうが早い傾向がある

融資スピードは、一般的な傾向としてノンバンクのほうが銀行よりも早いとされています。

借入金額や審査内容によっても異なりますが、ノンバンクのなかでもとくに大手の消費者金融であれば、申し込みから融資決定まで即日で完了することも少なくありません。

銀行は、基本的に即日融資には対応していません

法律で禁止されているわけではありませんが、警察庁のデーターベース照会が義務づけられていることなどから、融資まで時間を要する仕組みになっています。

4.対象者|収入のない専業主婦などはノンバンクを利用できないことが多い

ノンバンクであっても銀行であっても、お金を借りるためには申込者の収入が安定している必要があります。

そのため、専業主婦など収入がない方の場合は、ノンバンクや銀行からお金を借りるのが難しいのは否めません。

ただし一部の銀行には、配偶者の収入が安定していれば本人に収入がなくても利用可能なローンがあります。

この点は、銀行とノンバンクの違いといえるでしょう。

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ノンバンクと銀行のカードローンを上手に使い分けるためのポイント

ノンバンクと銀行のカードローンは、どのように使い分ければよいでしょうか。

上手な使い分けのポイントを解説します。

ノンバンクのカードローンが向いている人

ここまでみてきたノンバンクの特徴をもとにすると、ノンバンクのカードローンが向いているのは、まず、すぐに借り入れが必要な方です。

申し込みから融資までのスピードは、ノンバンクの最大のメリットです。

即日融資を可能としているノンバンクのカードローンも少なくありません。

また、一般的に銀行のほうがノンバンクよりも審査基準が厳しいため、審査に自信がない場合は、ノンバンクのほうが利用しやすいといえます。

ただし、ノンバンクは銀行よりも金利が高い傾向にあるため、短期間で返済ができない方にはあまりおすすめできません。

短期間で返済できる見込みがある場合は、融資スピードや審査の通りやすさを重視し、ノンバンクのカードローン利用を検討するとよいでしょう。

【ノンバンクのカードローン利用が向いている人】
  • すぐに借り入れが必要な人
  • 短期間で返済ができる人
  • 審査に自信がない人 など

銀行のカードローンが向いている人

一方で、金利をできるだけ抑えたい方は、銀行のカードローンが向いています。

返済までに時間がかかる人も、金利が大きくない分、ノンバンクよりも負担が少ないため、銀行のカードローンを活用するのがよいでしょう。

また、収入がない専業主婦や専業主夫の方の場合、配偶者に十分な収入があれば銀行カードローンを契約できる可能性があります。

ただし銀行によって審査基準が違うため、問い合わせてみてください。

【銀行のカードローン利用が向いている人】
  • 金利をできるだけ抑えたい人
  • 返済までに時間がかかる人
  • 収入がない専業主婦(主夫) など

ノンバンクへの借金返済で困ったときの相談窓口3選

ノンバンクへの借金が重なってしまい、返済に困っているのであれば、相談窓口に連絡をしてみましょう。

アドバイスをしてくれたり、必要に応じて適切な手立てを講じたりしてくれます。

ここでは、ノンバンクの借金返済に困っているときに活用できる相談窓口を3つ紹介します。

1.日本貸金業協会|借金についての電話相談などに応じている

日本貸金業協会は、貸金業界の自主規制機能を強化することを目的に、内閣総理大臣の認可を得て設立された機関です。

とくに多重債務問題についてのアドバイスやサポート体制を充実させており、債務整理についての情報提供はもちろん、再発防止のためのカウンセリングや家計管理の実行支援もおこなっています。

たとえば日本貸金業協会では、専門家に相談したい方に向け、貸金業者からの借入や返済の相談などに応じる「貸金業相談・紛争解決センター」を運営しています。

全国どこからでも、予約不要で電話相談が可能です。

多重債務などの問題で困っている方は、まず本窓口でアドバイスを求めるのもよいでしょう。

会社名日本貸金業協会
所在地〒108-0074
東京都港区高輪3丁目19番15号 二葉高輪ビル2階・3階
連絡先0570-051-051
受付時間平日9時00分~17時00分
(土・日・祝日・年末年始を除く)
公式URLhttps://www.j-fsa.or.jp/personal/contact/consultation_desk.php

2.日本クレジットカウンセリング協会|無料で任意整理をしてくれる

日本クレジットカウンセリング協会では全国にカウンセリングセンターおよび相談室を開設しており、多重債務に困っている方は無料で相談することが可能です。

カウンセリングに応じるのは、弁護士会から推薦された弁護士カウンセラーと、経済産業大臣指定団体の認定試験に合格して専門資格を有するアドバイザーです。

また日本クレジットカウンセリング協会のカウンセリングでは、状況に応じて無料で任意整理をおこなってくれます。

任意整理とは借金の利息カットや返済期間見直しにより、支払いの負担を軽減する手続きです。

任意整理は債務整理のひとつですが、自己破産などと違い裁判所を通す必要がありません。

債権者と交渉し合意を得れば、利息カットや返済期間見直しが実現するのです。

なおカウンセリングを申し込めるのは、次のようなケースに限られます。

  • 借金が、消費生活の必要性から生まれたものであること
  • 多重債務が、クレジットカードや消費者ローンなど消費者信用によるものであること
  • 返済をする意思があること
  • 借金の減額や期限延長によって、返済できる可能性があること
  • 本人が、カウンセリングセンターや相談室を訪問できること

まずは、電話でカウンセリング日時を予約しましょう。

協会から相談者に対して書類が送られてくるので必要箇所を記入します。

書類や必要資料を持参して、予約日時にカウンセリングを受けましょう。

アドバイスで解決できずに債務整理の必要がある場合でも、弁護士会の紹介など適切なステップへ進めるようサポートしてくれます。

会社名公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会
所在地〒103-0014
中央区日本橋蛎殻町1丁目16番8号 水天宮平和ビル6階
連絡先0570-031-640
受付時間平日10時00分~12時40分/14時00分~16時40分
(土・日・祝日・年末年始を除く)
公式URLhttps://www.jcco.or.jp/

3.ベンナビ債務整理|借金問題の解決が得意な弁護士を簡単に見つけられる

ベンナビ債務整理

ノンバンクの借金返済に困った際に、最もおすすめなのが、借金問題の対応実績が豊富な全国の弁護士を検索できるポータルサイト「ベンナビ債務整理」の活用です。

ベンナビ債務整理には、借金問題に注力している法律事務所が多数登録されています。

これら法律事務所に相談を申し込めば、豊富な実績をもつ弁護士が、それぞれの状況に合わせた最適な手段を提案してくれます。

ベンナビ債務整理の累計相談数は98,600件、累計サイト訪問者数は1,270万人を超えています(2023年6月時点)。

多数の解決実績をもつ、信頼できる弁護士を必ず見つけることができます。

ベンナビ債務整理の各事務所の紹介ページでは、得意分野や強みを確認することが可能です。

紹介ページを参照し、信頼して任せることができそうな弁護士を見つけましょう。

また、ベンナビ債務整理から、直接問い合わせができるフォームもあるため、スムーズに相談予約をおこなうことができます。

初回相談が無料の法律事務所を指定検索することも可能です。

まずは無料で相談してみましょう。

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「ノンバンク」を装う無登録の闇金業者は絶対に利用しない!

世の中には、ノンバンクを装う闇金業者も多く存在します。

たとえば大手メーカーなどに似せた商号やロゴを使い、あたかもグループ会社のようにふるまい相手を安心させるのです。

ノンバンクとして営業をするには登録が必要ですが、登録されていない場合は絶対に利用してはいけません。

闇金業者は法律に則ってサービスを提供するノンバンクと違い、法外な利息を顧客に要求します。

ノンバンクの登録申請は、営業所が1つの都道府県内にある場合は都道府県知事に対しておこないます。

複数の都道府県に所在地がある場合は財務局長へおこないます。

登録の有無は、登録貸金業者情報検索入力ページで調べられますので、少しでもあやしいと思ったら必ず確認しましょう。

また、登録の有無にかかわらず、法外な金利を提示するのは違法な業者なので利用は控えてください。

万が一被害にあった場合は、泣く泣く支払ってしまう前に、警察に通報したり、弁護士に相談したりするなど、対処しましょう。

さいごに|ノンバンクの特徴をよく理解したうえで無理なく利用しよう

ノンバンクを利用するということは、借金をするということです。

利子もかかるものなので、各社の特徴をよく理解したうえで、適切な会社を選び、無理なく利用することが大切です。

また、もしも、ノンバンクの利用で返済に困るようなことがあったら、迷うことなく専門家に相談しましょう

弁護士などの専門家であれば、返済負担を軽減するための法的な手段を利用できる可能性があります。

万が一闇金業者からお金を借りてしまい、法外な利息で困っているときも専門家に相談すれば適切なアドバイスをしてもらえるでしょう。

抱え込まずに相談するようにしてください。

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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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