借金相談
借金について相談できる窓口8選!どこを頼ればいいか迷ったらまず弁護士を選ぼう
2024.11.12
サラ金(サラリーマン金融)でお金を借りたものの、返済がむずかしいときには、どのように対処すればよいのでしょうか。
借金問題については、なかなか誰かに相談できないという方が多いですが、抱え込んでしまっては金銭的負担だけでなく精神的負担もどんどん積みあがってしまいます。
適切な窓口や弁護士に、早急に相談するのがおすすめです。
本記事では、サラ金の借金を返せない場合の解決策、弁護士に相談・依頼するメリット、各手続きにかかる費用などを紹介します。
借金を返せなくなったら、自己破産するしかないのではと考える方もいます。
確かに、自己破産も有効な対処法のひとつです。しかし、それ以外にもいくつかの解決策があります。
サラ金は闇金とは違い、違法で運営しているものではなく、貸金業法による厳しい規制のもとで運営されています。そのため、基本的には返済の相談に応じてくれるはずです。
返済が困難になってしまったら、まずは直接相談してみましょう。月々の返済額や返済方法を変更してもらえる可能性があります。
ただし、月々の返済額が減るということは完済までの日数が延びるということです。その分、多く利子を支払うことになるので注意してください。
金利が安い機関や銀行でお金を借り直し、現在お金を借りている消費者金融へ先に返済してしまう、借り換えもおすすめです。
労働金庫など低金利で貸し付けをしている金融機関を利用すれば、現状の半分以下に利率が下がる場合もあります。
また、複数の消費者金融から借りている場合は管理がたいへんです。
そんなときは「おまとめローン」を検討してみてください。返済先を1つにすることで、管理しやすく返済しやすい環境を整えましょう。
借金の返済に困ったら、債務整理をおこなうことも検討してください。
自己破産も債務整理の1種ですが、債務整理には次項から紹介するようにほかにも種類があります。
ここから債務整理を紹介するにあたって、お金の借り手を「債務者」、お金を貸している金融機関を「債権者」と呼びます。
任意整理とは、債務者が現実的に無理のない返済をおこなえるよう、債権者に交渉することをいいます。
一般的には、次の2つを目指して交渉をおこないます。
ほかの債務整理とは違い、裁判所を介さずに債権者と直接交渉するのが任意整理です。
任意整理は自分でおこなうこともできますが、専門知識なく交渉にあたると損をしてしまうこともあります。
また、法律知識がない方が債務整理を申し込んでも受け付けてくれないケースもあります。そのため、多くの方が弁護士や司法書士に依頼します。
任意整理でも返済が困難であれば、次に個人再生を検討します。
個人再生は、裁判所を通じて借金の大幅な減額を目指す手続きです。
認可されると借金は5分の1程度となり、大幅な減額が可能です。
個人再生は原則3年で返済する再生計画案を作成する必要があるなど、専門的で複雑な手続きです。
自分でおこなうのはむずかしいため、弁護士にサポートを求めることが推奨されます。
全ての債務を免除してもらう手続きが、自己破産です。
自分で申し立てることも可能ですが、個人再生と同じく専門的な手続きかつ、裁判所からの聞き取りに応じる必要があることなどから弁護士に依頼するのが賢明です。
自己破産が許可されたら、利息や遅延損害金も含めて全ての借金を返済する必要がなくなります。しかし、家や車などの財産が処分され、返済に充てられます。
事故情報が信用情報機関に登録され、ブラックリストとして掲載されてしまうなどのデメリットもあります。
自己破産は最終手段と考え、その前にできる手立てはないか、弁護士に相談してみるのがよいでしょう。
弁護士に相談するのは、ハードルが高いことだと感じている方は、とても多いようです。
とくにサラ金の悩みであれば、そもそも金銭的に厳しい状況で弁護士への依頼料を払えるのかと、不安に感じる方も少なくないでしょう。
弁護士は、それを踏まえて相談を受け付けています。そのため、多くの場合、弁護士費用を支払うタイミングや方法も含めて相談に乗ってくれます。
また、弁護士職務基本規程に則り、無理やりに契約を結ばせるようなことは決してありません。
無料で初回相談を受けているところも増えているので、サラ金の返済に悩んでいる方は、迷わず弁護士に相談しましょう。
では、具体的に、弁護士に相談・依頼するメリットについて見てみましょう。
借金問題の解決策は、さまざまです。
とくに債務整理は法的で専門的な手続きであるため、自分で進めることは容易ではありません。
手続き以前に、任意整理・個人再生・自己破産などの複数の手段のなかから専門知識なしに選択すると、必要以上のリスクを背負ってしまう可能性もあります。
弁護士なら、それぞれの状況に応じて何がベストかを提案することができます。まずは弁護士を頼り、最適な解決策を決定しましょう。
債務整理のなかには、自分でおこなえるものもありますが、借金に伴う正当な利息額の計算をし直したり、債務計画を立てたりと、複雑で骨の折れる作業が必要です。
また、手段によっては裁判所とのやりとりが発生するものもあります。
弁護士に依頼すればこれらの手続きを任せられるため、作業負担はもちろん、精神的な負担も軽減できます。
債権者との交渉を一任できることも、大きなメリットです。
債務整理をする際、どの手段を選ぶにしても、借金に関する現状を事前に正確に把握する必要があるため、債権者への連絡は不可欠です。
直接交渉をする任意整理を選んだ場合はとくに、債権者とのやり取りが増えることになります。
債権者は通常、なるべく早く返済してほしいものです。あるいは、遅くても有利な利息で返済してほしいものです。
債務者側に有利になるような条件を、簡単には認めてくれません。そのような状況で個人が交渉をおこなうのは非常にむずかしいものといえます。
弁護士が債権者との交渉を代行すれば、うまく債権者に納得してもらいつつ、債務者にも無理のかからないかたちを目指すことができます。
あるいは、法律に則った正当な方法を提示することで、返済計画の改善を実現できるでしょう。
弁護士に依頼することで、債権者からの取り立てを止めることができるのも大きなメリットではないでしょうか。
弁護士が代理人になると、これから弁護士が本人に変わって対応する旨を伝えるための受任通知という文書を送付します。
これにより、債権者から債務者への直接の督促や取り立てができなくなります(貸金業法21条1項9号)。
取り立ての不安から解放され、精神的な負担を軽減することができるのです。
法律に関する問題について専門に聞いてくれる窓口なら、周りに話しづらい借金問題についても相談しやすいのではないでしょうか。
次に紹介する4つの窓口には、日々多くの債務者から相談が寄せられます。恥ずかしがったり、不安になったりする必要はありません。迷わず相談してみてください。
全国にある弁護士会の法律相談センターでは、随時法律に関わる相談を受け付けています。
相談料は地域や相談内容により異なりますが、債務整理など借金問題に関しては無料で相談を受け付けているセンターも少なくありません。
全国の法律相談センターへ予約ができる「ひまわり相談ネット」では、希望のエリアから無料相談が可能なセンターを検索できます。
法務省所管の法テラスは、刑事・民事を問わず、法的トラブルの解決に必要な情報やサービスを国民が適切に利用できるよう設立されました。
正式名称を日本司法支援センターといいます。
法テラスでは所得や資産が基準以下で経済的に余裕がない場合に限り、弁護士や司法書士と面談や電話で無料法律相談を受けることができます。
具体的な条件については法テラスの公式サイト(「無料法律相談・弁護士等費用の立替 | 法テラス」)で確認ください。
消費生活センターは、消費生活に関わるさまざまな相談や苦情を受け付けている地方自治体の機関です。
消費生活センターでは弁護士が対応するわけではありませんが、国家資格を持つ専用の担当者や、それに準じた専門知識・技術を持つ担当者が法律に基づいたアドバイスを無料でしてくれます。
消費生活センターには、多重債務に関する相談も数多く寄せられているようです。全国共通の消費者ホットライン「188」にかければ、最寄りの窓口へつないでくれます。
多重債務に苦しんでいる場合には、JCCO 公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会に相談するのもよいでしょう。
クレジットカウンセリング協会では、弁護士カウンセラーと家計アドバイザーが2人1組で無料のカウンセリングをおこなっています。
カウンセリングの結果、任意整理が必要と判断された場合、必要な交渉などを協会が無料で代行してくれるのも大きなメリットです。
債務整理の対応を得意とする全国の弁護士を検索可能なポータルサイト「ベンナビ債務整理」なら、自分に合った弁護士が見つかります。
ベンナビ債務整理への累計相談数は、2023年6月時点で98600件を超えました。また、累計サイト訪問数1270万人以上と、非常に多くの方々が利用しています。
充実した検索機能があり、たとえば、次のような条件をもとに弁護士を検索することが可能です。
多数の法律事務所や司法書士事務所が登録しているため、自分に合った事務所を探しやすいように詳細ページには、概要やアクセスだけでなく、強み・料金体系・実績・所属弁護士や司法書士の写真、コメントなどを掲載しています。ぜひ活用してください。
では、サラ金の対応を弁護士に依頼すると、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
借金の額・減額できた金額・手段による実費などによって依頼料は異なりますが、おおよその目安は以下のとおりです。
費用の目安 | |
任意整理 | 借金をどのくらい減らせるかなどにより異なる。仮に任意整理で借金を100万円減額する場合、弁護士費用の目安は20万円程度 |
個人再生 | 40万〜60万円程度 |
自己破産 | 30万〜60万円程度 |
弁護士費用を支払うのが難しい、という場合もまずは弁護士に相談してみるとよいでしょう。
弁護士は債務整理が必要な相談者の事情がわかっているので、支払いについてはある程度考慮してくれます。
分割払いや後払いなどの対応に応じてくれる法律事務所も少なくありません。
弁護士に債務整理を依頼する場合にかかる費用の大まかな内訳としては、次のようなものがあります。
債務整理にかかる費用について、具体的にみてみましょう。
法律相談料は1時間で5,000円~10,000円程度であることが多いですが。初回無料というところも増えています。(債務整理についての相談は、何度でも相談無料とする法律事務所も少なくありません。)
着手金とは、初期費用の役割を果たすもので、債務整理をはじめる前に支払うお金です。金額は、法律事務所や債務整理の種類によって異なります。
基本的には、借金額などの取りあつかう金額が多いほど着手金も高くなります。
報酬金は成功報酬にあたるもので、事件が終結した時点で支払います。ここでいう成功とは一部のみ成功した場合も含まれ、反対に完全に不成功だった場合は支払う必要がありません。
実費とは弁護活動をおこなうのに必要となる経費のことです。具体的には交通費や郵送費、コピー代、通信費、書類の取り寄せ費用などが該当します。
サラ金のトラブルを相談できずに時間が経ち、問題が大きくなってしまえば、打てる手立ても少なくなります。
手続きや弁護士への依頼にかかる費用負担が、なるべく少ない手段を選ぶためには、早めの対応が必要です。
弁護士や各種窓口には、日ごろからたくさんの法律相談が寄せられます。
借金問題を相談することは恥ずかしいことではありません。なるべく早く、弁護士に相談しましょう。