任意整理
債務整理でブラックリストに載る期間|載らないケースや確認方法を解説
2024.11.01
借金の返済に悩んでいる場合、任意整理は選択肢のひとつとして考えられます。
しかし、任意整理を弁護士に依頼する場合、お金がない状態で弁護士費用を支払えるのか不安や心配があるのではないでしょうか。
本記事では、任意整理を弁護士に依頼した際にかかる費用相場と、弁護士費用が支払えない場合の対処法、依頼したときの弁護士費用に関する注意点について解説します。
弁護士への依頼を検討していても、「弁護士=高い」というイメージがあり、お金を用意できるか不安で相談自体を迷っていませんか。
最近では、初回相談無料の弁護士事務所も増えています。
弁護士の相談を利用することで以下のようなメリットを得ることができます。
もちろん相談したからといって、必ず依頼しなければいけないわけではありません。
借金問題は早期解決が重要です。
相談したとしても必ず依頼しなければいけないわけではありません。
まずはご相談ください。
任意整理を弁護士に依頼する場合にかかる費用の相場は、15万円〜20万円程度となります。
しかし、この金額は借入先1社あたりの費用相場であり、複数の借入先がある場合はそれぞれに対して交渉をおこなう必要があります。
結果として、弁護士費用はその分だけ高くなる傾向です。
弁護士費用の具体的な内訳については、以下のとおりです。
相談料とは、弁護士に正式な依頼をする前にかかる費用です。
相談料の相場は、相談時間30分あたり5,000円〜1万円程度です。
ただし、法律事務所の中には、初回の相談料を無料としているところもあります。
弁護士費用をなるべく抑えたい場合には、そのような法律事務所を選ぶとよいでしょう。
着手金とは、弁護士が依頼を受けたタイミングでかかる費用です。
着手金の相場は、1社あたり2万円〜5万円です。
着手金の特徴として、減額の成否を問わず支払う必要があることが挙げられます。
そのため、滅多にはありませんが、弁護士が任意整理の交渉に失敗した場合、着手金は返金されません。
また、借金の借入先が多い場合、その分だけ支払う着手金は高くなります。
基本報酬金とは、弁護士が依頼を達成した際に支払う費用のことです。
着手金と異なり、基本報酬金は弁護士が任意整理をおこない、借金の減額に成功した場合のみ支払うことになります。
任意整理の基本報酬金は、日本弁護士連合会によって上限が設定されており、相場は1社あたり2万円程度と定められています。
なお、こちらも借金の借入先数に応じて費用が変わります。
減額報酬金は、借金が減額された額に応じて支払う報酬のことを指します。
任意整理の場合、弁護士が債権者と交渉をおこなうなかで、借金が減額になる場合があります。
具体的には、減額分の10%程度を減額報酬金として支払います。
過払い金の報酬とは、債権者から過払い金の返還があった場合に、返還額に応じて支払う報酬のことを指します。
過払い金とは、利息制限法で定められている金利を超えて、借金を返済したお金のことを指します。
このお金は法律で定められた利息の上限を超えているため、適切な手続きを踏むことで返済に充てた金額が過払い金として返ってくることがあるのです。
なお過払い金の有無は、任意整理の際にあわせて確認することが可能です。
もし過払い金が返還された場合には、報酬として回収額の15〜20%程度を弁護士に支払う必要があるでしょう。
実費は、依頼を受けた弁護士が対応に当たる際に必要となった費用です。
具体的な項目としては郵便切手代のほか、交通費や通信費、印紙代などがあります。
あくまで依頼する事案によるものの、5,000円から1万円程度が目安となります。
任意整理を弁護士に依頼するときに、手持ちのお金では弁護士費用を支払えないケースは少なくありません。
すでに説明したとおり、弁護士費用は依頼する法律事務所や借入先の数次第では、高額になりがちです。
このように弁護士費用が支払えない場合には、どうしたらよいのでしょうか。
以下では、任意整理の弁護士費用が支払えないときの対処法を6つ紹介します。
法律事務所のなかには、弁護士費用の分割払いやあと払いに対応している場合があります。
分割払いの回数については多くの場合、6回から12回の回数で設定されています。
そのため、1年程度を目安に、支払い期間を見ておけばよいでしょう。
また、それ以外にも法律事務所によっては、自身の経済状況に合わせて支払い方法を検討してくれる場合があります。
弁護士費用を分割払いやあと払いで支払えるかについて、弁護士に相談してみましょう。
弁護士費用が用意できない場合、法テラスの弁護士費用立て替え制度を利用するのもひとつの方法です。
立て替えてもらった弁護士費用は、あとで分割で返済することになります。
収入要件や資産要件があるため、事前に確認する必要がありますが、なるべく早く任意整理をしたいという方は、検討する余地があります。
【参考元】弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ | 無料法律相談・弁護士等費用の立替 | 法テラス
任意整理は、弁護士だけではなく司法書士に依頼することもできます。
任意整理を司法書士に依頼した場合の費用目安は、総額で15万円程度と、弁護士費用と比べて費用を抑えられます。
弁護士費用と比較した場合の司法書士の費用相場は以下のとおりです。
弁護士 | 司法書士 | |
---|---|---|
着手金 (債権者1社あたり) | 2万円〜3万円程度 | 2万円〜3万円程度 |
報酬金 (債権者1社あたり) | 2万円〜3万円程度 | 2万円〜3万円程度 |
減額報酬 | 約10% | 約10% |
合計額 | 20万円程度+実費 | 15万円程度+実費 |
※借金を100万円減額できた場合を想定
ただし、任意整理をおこなう金額がひとつの債権者から140万円以上の借入れをしている場合や、過払い金が140万円を超える場合は、司法書士では対応できません。
借入額が多額のときは弁護士へ相談するのがよいでしょう。
任意整理の手続きは自分でおこなうことも可能です。
この場合には、弁護士費用として支払うはずの相談料や着手金、報酬金は発生しません。
そのため、弁護士費用を抑えられます。
ただし、郵便切手代など任意整理の手続きで発生する諸経費については、別途発生するため支払わなければなりません。
もっとも任意整理を自力でおこなう場合、債権者との交渉が上手くいかず失敗してしまう可能性があります。
任意整理の手続きを個人で進めることは、推奨されないでしょう。
任意整理の際の弁護士費用を抑える方法のひとつとして、任意整理をする債権者の数を少なくするというものがあります。
借入額の少ない債権者は任意整理をおこなわず、多額の借入がある債権者にのみに依頼を絞ります。
理由としては、1件あたりの元金が少ない場合、弁護士費用に対して費用対効果が低くなる傾向があるからです。
ただし、弁護士は債務者の全ての債務額や返済可能額を把握しなければ、適切な分割返済案を検討することができません。
そのため、仮に一部の債権者の借入について弁護士に依頼しない場合でも、全ての債務額について弁護士に申告する必要はあるでしょう。
弁護士費用を安く抑えるためには、さまざまな法律事務所で相見積もりをおこなうことが大切です。
費用の相場を把握したうえで、複数の法律事務所で見積もりをおこない、金額が安く抑えられるところを選びましょう。
相見積もりをおこなう際には、法律事務所がおこなっている無料相談を利用するのがおすすめです。
費用の安さも重要ですが、弁護士の対応や人柄もあわせて確認しましょう。
債務整理の方法は、任意整理だけではありません。
個人の状況次第では、任意整理以外の方法を検討したほうが適している場合があります。
以下では、任意整理以外の債務整理の方法として、個人再生や自己破産を弁護士に依頼した場合の費用を紹介します。
個人再生 | 自己破産 | |
---|---|---|
着手金 | 30万円程度 | 20万円〜40万円程度 |
報酬金 | 10万円程度 | 20万円〜40万円程度 |
個人再生委員報酬 | 15万円程度 | – |
予納金 | – | 1万円〜50万円程度 |
実費 | 2万円〜3万円程度 | 2万円〜3万円程度 |
合計額 | 40万円〜60万円程度 | 30万円〜60万円程度 |
※上記金額はあくまでも目安です。具体的な金額は依頼する弁護士に確認してください。
個人再生とは、返済総額を減額した返済計画(再生計画)を立てて、計画に沿って返済をおこなうことで、残りの債務が免除される手続きです。
個人再生を弁護士に依頼する場合、総額で40万円〜60万円ほどの費用がかかります。
内訳としては、着手金・報酬金・実費のほかに、個人再生委員への報酬が必要です。
また、個人再生には、住宅ローンを債務整理の対象から外すことができる「住宅ローン特則」があります。
この制度を利用すると家を手放さずに済みますが、弁護士費用が若干高くなります。
自己破産とは、借金の返済ができないことを裁判所に認めてもらったうえで、支払い義務を免除してもらう手続きです。
自己破産の種類には、通常管財・少額管財・同時廃止の3種類があり、手続きによって弁護士費用が異なります。
なお、目安となる金額は総額で30万円〜60万円程度です。
内訳としては、着手金や報酬金といった一般的なものに加えて、予納金が発生します。
免責許可決定を受けることで借金がゼロになるメリットはあります。
しかし、高額な財産を処分する必要があったり、破産申立てから免責許可決定を受けるまで職業が制限されるなど、さまざまなデメリットがあるのが特徴です。
任意整理を弁護士に依頼する際には、費用について気を付けるべきポイントがあります。
ここでは、弁護士費用に関する注意点を3つ紹介します。
費用倒れとは、債務整理したときに借金の減額分よりも弁護士費用のほうが高くなってしまうことを指します。
任意整理の手続きは、借入先ごとにおこなう必要があるため、借入先の数が増えるほど弁護士費用がかかることになります。
そのため、借入額の少ない借入先が複数ある場合には、減額された借金よりも弁護士費用が高額になってしまう可能性があるのです。
このような事態を避けるため、任意整理をおこなう借入先を絞るなどして、任意整理で損しないように注意する必要があります。
弁護士費用の内訳に疑問がある場合は、事前に質問しておきましょう。
なぜなら、あらかじめ弁護士費用を明確にしておくことで、依頼したあとに想定していたよりも費用が高くなったり、内訳に納得いかない状況を避けられるからです。
複数の法律事務所で相見積もりを撮ってみるのもひとつの方法といえるでしょう。
弁護士が任意整理を成功させてくれるか不安を感じている方は、返金制度のある法律事務所を選ぶのもよいでしょう。
返金制度とは、弁護士が依頼したときの目標を達成できなかった場合に、一定のルールに基づいて弁護士費用が返金される制度です。
一部の法律事務所では、このような返金制度が用意されています。
そのため、返金制度がある場合には、事前に確認しておいて、任意整理が万が一上手くいかなかったときに、活用できるようにしておきましょう。
任意整理をおこないたいなら債務整理に強い弁護士に依頼するのがおすすめです。
「ベンナビ債務整理」では、お住まいの地域や相談内容から債務整理に強い弁護士を探せるため、非常に役立ちます。
まずはベンナビ債務整理を活用して、自身の借金問題の解決に向けた一歩を踏み出しましょう。
弁護士への依頼を検討していても、「弁護士=高い」というイメージがあり、お金を用意できるか不安で相談自体を迷っていませんか。
最近では、初回相談無料の弁護士事務所も増えています。
弁護士の相談を利用することで以下のようなメリットを得ることができます。
もちろん相談したからといって、必ず依頼しなければいけないわけではありません。
借金問題は早期解決が重要です。
相談したとしても必ず依頼しなければいけないわけではありません。
まずはご相談ください。