金銭トラブルに強い弁護士とは?依頼のメリット・探し方・弁護士費用なども解説

金銭トラブルに強い弁護士とは?依頼のメリット・探し方・弁護士費用なども解説

貸したお金が返ってこない場合や、反対に滞納金の支払いを請求された場合などには、弁護士への依頼で早期解決に繋がることがあります。

金銭トラブルに強い弁護士を選ぶ際に注目すべきポイントや、依頼のメリット・弁護士の探し方・弁護士費用などを解説します。

金銭トラブルに悩まされている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

弁護士に相談しようとしている方へ

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【対応内容】慰謝料(請求・減額)、財産分与、養育費、親権獲得、その他調停・裁判など
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債務整理
【対応内容】借金減額、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など
債権回収
【対応内容】売掛金、残業代、家賃、養育費・慰謝料、キャンセル代など
この記事を監修した弁護士
阿部 由羅
阿部 由羅弁護士(ゆら総合法律事務所)
ゆら総合法律事務所の代表弁護士。不動産・金融・中小企業向けをはじめとした契約法務を得意としている。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。

金銭トラブルに「強い」弁護士とは? 注目すべき特徴

金銭トラブルの解決に向けた弁護士のサポート内容は、主に以下の2つに大別されます。

(1)債権回収

滞納された借金など、支払われないお金を相手から回収するサポート

(2)債務整理

支払うべき債務(借金など)を支払えなくなった場合に、債務負担を軽減するサポート

まずは、「債権回収に強い」弁護士と「債務整理に強い」弁護士を選ぶに当たって、注目すべき特徴をまとめました。

債権回収に強い弁護士の特徴

「債権回収に強い」弁護士の特徴としては、以下の各点が挙げられます。

  • 債権回収の取り扱い実績が豊富
  • 交渉から強制執行まで一貫してサポート
  • 債権回収の専門チームがある

債権回収の取り扱い実績が豊富

債権回収の取り扱い実績が豊富な弁護士は、蓄積されたノウハウを活用して、スムーズに債権回収を実現してくれる可能性が高いです。

ホームページの記載やアドバイスの内容などから、債権回収の取り扱い実績が十分にあるかどうかをよく確認しましょう。

交渉から強制執行まで一貫してサポート

債権回収には、交渉開始から訴訟・強制執行に至るまで、長期間にわたり多くのステップが必要です。

弁護士に依頼をすれば、債権回収の手続きを一貫してサポートし、依頼者の負担を最小限に軽減してくれます。

依頼する前に具体的な業務内容を確認し、必要な手続きを安心して一任できるかどうかを確認しましょう。

債権回収の専門チームがある

大手の法律事務所では、債権回収の専門チームを設置しているケースがあります。

債権回収の専門チームがある法律事務所では、弁護士・スタッフがいずれも、債権回収について豊富な経験を有する場合が多いです。

専門性に加えてバックアップ体制も充実しているため、依頼すれば円滑に債権回収が実現する可能性が高まります。

債務整理に強い弁護士の特徴

「債務整理に強い」弁護士の特徴としては、以下の点が挙げられます。

  • 債務整理の取り扱い実績が豊富
  • 複数の選択肢を総合的に提案
  • 債務整理の専門チームがある

債務整理の取り扱い実績が豊富

債権回収と同じく、債務整理について依頼する場合も、弁護士の取り扱い実績は注目すべきポイントの一つです。

債務整理の取り扱い実績が豊富な弁護士に依頼すれば、そのノウハウを活かして、適切な手続きによりスムーズに債務負担を軽減できる可能性が高まります。

複数の選択肢を総合的に提案

債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産など、さまざまな手続きがあります。

効果的に債務負担を軽減するためには、債務者の状況に合わせた適切な方法によって債務整理をおこなうことが大切です。

債務者からのヒアリングをベースに、複数の選択肢を総合的に提案してくれる弁護士は、「債務整理に強い」と評価できるでしょう。

このような弁護士のアドバイスを受ければ、各手続きのメリット・デメリットがよくわかり、納得のうえで債務整理を決めることができるでしょう。

債務整理の専門チームがある

債務整理についても、債権回収と同様に専門チームを設けている法律事務所があります。

経験豊富な弁護士・スタッフによる安心のサポートを受けたい場合は、債務整理の専門チームがある大手法律事務所への依頼をご検討ください。

金銭トラブルの解決を弁護士に依頼するメリット

金銭トラブルを解決するために債権回収・債務整理を検討している場合には、弁護士に依頼するのがおすすめです。

債権回収・債務整理を弁護士に依頼した場合のメリットについて解説していきます。

債権回収を弁護士に依頼するメリット

債権回収を弁護士に依頼することの主なメリットは、以下のとおりです。

  • 解決までの見通しがわかる
  • 請求手続きを代行してもらえる
  • 相手方が支払いに応じやすくなる
  • 法的手続きをスムーズに利用できる

解決までの見通しがわかる

債権回収を弁護士に相談すると、解決までの見通しにつき、具体的なアドバイスを受けられます。

たとえば、債権回収に至るまでの手続きや期間、債権の回収可能性などについて知ることができます。

弁護士への相談によってトラブル解決の見通しがわかり、債権回収の実現に向けて着実に前進することは、債権者にとって安心に繋がるでしょう。

請求手続きを代行してもらえる

弁護士に依頼すれば、債権回収に必要な手続きの大部分を一任できます。

債務者に対して自分で督促をおこなったり、訴訟・強制執行などの準備・対応をおこなったりする時間・労力・ストレスを軽減できる点は、弁護士に依頼することの大きなメリットです。

相手方が支払いに応じやすくなる

弁護士名による請求をおこなうことは、債務者に対してプレッシャーを与えることに繋がります。

弁護士から請求を受けると、債務者は訴訟・強制執行などによって強制的に回収されることを嫌い、任意に支払いに応じる可能性が高くなります。

法的手続きをスムーズに利用できる

債権回収に当たっては、訴訟・強制執行などの申立てが必要になることもあります。

訴訟・強制執行は専門的かつ複雑な手続きであるため、不慣れな方にとっては準備や対応が非常に大変です。

債権回収のために法的手続きを講ずる場合は、弁護士へ依頼するのがよいでしょう。

弁護士に依頼すれば、これらの法的手続きについても、ストレスなくスムーズに対応してもらえます。

債務整理を弁護士に依頼するメリット

債務整理を弁護士に依頼することの主なメリットは、以下のとおりです。

  • 効果的な債務整理の方法を提案してもらえる
  • 交渉・裁判手続きを代行してもらえる
  • 債権者対応を一任できる

効果的な債務整理の方法を提案してもらえる

債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産などの手続きがあり、最適な選択は債務者ごとに異なります。

弁護士に相談すれば、債務者からのヒアリングを基にして、効果的に債務負担を軽減できる方法についてアドバイスを受けられるでしょう。

交渉・裁判手続きを代行してもらえる

任意整理の交渉や、個人再生・自己破産の裁判手続きを適切に進めることは、不慣れな方にとっては非常に大変です。

弁護士にこれらの手続きを一任すれば、ストレスなく円滑に債務負担を軽減できる可能性が高まります。

債権者対応を一任できる

借金などの債務を支払えない状況において、債務者にとって大きなストレスとなるのが債権者対応です。

債権者からの取り立てが続くと、精神的なストレスによって日常生活に支障が生じる可能性もあります。

弁護士に債務整理を依頼すれば、債権者向けの窓口は弁護士に一本化され、大部分の取り立てがストップします。

債権者による取り立てから解放され、生活の平穏を取り戻すことができる点も、弁護士に債務整理を依頼するメリットの一つです。

金銭トラブルが得意な弁護士の探し方

金銭トラブルを解決するため、債権回収や債務整理が得意な弁護士を探す方法としては、以下の例が挙げられます。

  • 家族や知人から紹介を受ける
  • 弁護士会・法テラスの法律相談を利用する
  • 弁護士ポータルサイトで検索する

家族や知人から紹介を受ける

家族や知人から紹介を受けた弁護士であれば、その能力や人柄について、事前にある程度知ることが可能です。

債権回収の取り扱い実績などについても、真実に近い情報を得やすいでしょう。

家族や知人にとって信頼のおける弁護士であれば、能力や人柄についても申し分ないことが多く、依頼すれば債権回収の成功率が高まると考えられます。

弁護士会・法テラスの法律相談を利用する

債権回収を依頼する弁護士を探すに当たっては、弁護士会や法テラスの法律相談を利用することも考えられます。

各地域の弁護士会が実施する法律相談会は、誰でも気軽に利用できます。

債権回収を依頼する弁護士に心当たりがなければ、一度参加してみましょう。

各都道府県に設置されている法テラス(日本司法支援センター)では、一定の資産・資力の要件を満たすことを条件に、無料法律相談と弁護士費用の立替払い制度(民事法律扶助)を利用できます。

法テラスの契約弁護士であれば、左記に弁護士に相談してから民事法律扶助を申し込むことも可能です。

経済的に困難な状況にある方は、法テラスに相談してみるとよいでしょう。

弁護士ポータルサイトで検索する

弁護士の情報をまとめたポータルサイトを活用すれば、居住地域や注力分野に応じて弁護士を検索できます。

地元の「債権回収が得意」な弁護士を見つけて相談すれば、スムーズに債権回収を進めてもらえるでしょう。

弁護士ポータルサイトは、自宅にいながら手軽に利用できるため、債権回収を図りたい方はぜひご活用ください。

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【対応内容】売掛金、残業代、家賃、養育費・慰謝料、キャンセル代など

金銭トラブルの解決にかかる弁護士費用の内訳・相場

債権回収・債務整理にかかる弁護士費用は、主に以下の内訳によって構成されます。

  • 相談料
  • 着手金
  • 報酬金
  • 日当
  • 実費

各費用の標準的な金額相場※は、以下のとおりです。

具体的な弁護士費用については、依頼先の弁護士にご確認ください。

※日本弁護士連合会弁護士報酬基準(2004年3月をもって廃止)を参照、いずれも税込(消費税10%)

相談料|30分5,500円程度、無料の場合も

相談料は、正式依頼前の法律相談について発生します。

<債権回収の標準的な相談料>

初回市民法律相談料30分ごとに5,500円~1万1,000円
一般法律相談料30分ごとに5,500円~2万7,500円

実際には30分5,500円程度のケースが多く、弁護士によっては無料相談を実施していることもあります。

着手金

着手金は、正式依頼時の一括払いが原則ですが、弁護士によっては分割払いに応じてくれることもあります。

債権回収の着手金|請求額の8.8%程度

少額(300万円以下)の債権回収であれば、着手金は請求額の8.8%程度が標準的です。

<債権回収の標準的な着手金>

請求額着手金額
300万円以下請求額の8.8%
300万円超3,000万円以下請求額の5.5%+9万9,000円
3,000万円超3億円以下請求額の3.3%+75万9,000円
3億円超請求額の2.2%+405万9,000円

債務整理の着手金|手続き・資産・債務額・債権者数などによって異なる

債務整理の着手金は、手続きの種類や資産・債務の額、債権者数などに応じて変動することが多いです。

最低額は22万円程度ですが、複雑なケースではさらに高額となります。

<債務整理の標準的な着手金>

任意整理22万円以上(事業者は55万円以上)
個人再生22万円以上
自己破産22万円以上(事業者は55万円以上)

報酬金

報酬金は、事件処理の結果として経済的利益が得られた場合に限り、事件終了時に支払います。

債権回収の報酬金|請求額の17.6%程度

少額(300万円以下)の債権回収であれば、報酬金は回収額の17.6%程度が標準的です。

<債権回収の標準的な報酬金>

回収額報酬金額
300万円以下回収額の17.6%
300万円超3,000万円以下回収額の11%+19万8,000円
3,000万円超3億円以下回収額の6.6%+151万8,000円
3億円超回収額の4.4%+811万8,000円

債務整理の報酬金|手続き・債務額などによって異なる

債務整理の報酬金は、債務の減額幅に応じて計算されることが多いです。

<債務整理の標準的な報酬金>

免除された債務の額報酬金額
300万円以下免除額の17.6%
300万円超3,000万円以下免除額の11%+19万8,000円
3,000万円超3億円以下免除額の6.6%+151万8,000円
3億円超免除額の4.4%+811万8,000円

日当|1回当たり3万3,000円~5万5,000円程度

弁護士が出張する場合は、着手金・報酬金とは別に日当が発生する場合があります。

債権回収・債務整理の場合、たとえば以下のような場合に出張日当が発生します。

<債権回収の出張>

  • 債権回収の交渉のために、弁護士が債務者の事務所を訪問する
  • 債務者に対して訴訟を提起し、弁護士が口頭弁論期日に出席する など

<債務整理の出張>

  • 任意整理の交渉のために、弁護士が債権者の事務所を訪問する
  • 個人再生や自己破産を申し立て、弁護士が期日に出席する など

<債権回収・債務整理の標準的な日当>

半日(往復2時間超4時間以下)3万3,000円~5万5,000円
一日(往復4時間超)5万5,000円~11万円

実際には、遠方への出張が生じるケースは少ないため、日当は出張1回当たり3万3,000円から5万5,000円程度となることが多いです。

実費

弁護士が業務をおこなうに当たって支払う費用は、依頼者の実費負担となります。

債権回収・債務整理の場合、以下のような実費が生じることがあります。

<共通>

  • 郵送費
  • 印刷代
  • 交通費 など

<債権回収>

  • 訴訟費用(収入印紙、郵便切手など)
  • 強制執行の申立て費用 など

<債務整理>

  • 個人再生、自己破産の申立て費用 など

金銭トラブルの解決までの流れ

債権回収・債務整理によって金銭トラブルを解決するまでの、大まかな流れを紹介します。

手続きの内容についてわからないことがあれば、弁護士にご相談ください。

債権回収の流れ

弁護士への依頼から債権回収が完了するまでには、おおむね以下の流れで手続きが進行します。

  1. 弁護士への依頼|委任契約書の締結・着手金の支払い
  2. 内容証明郵便等による請求・和解交渉
  3. 支払督促の申立て
  4. 訴訟の提起
  5. 強制執行の申立て

1.弁護士への依頼|委任契約書の締結・着手金の支払い

まずは、債権回収を依頼する弁護士を選定します。

複数の弁護士に相談した上で、サポート内容や見積もりなどを比較しながら依頼先を選びましょう。

依頼先が決まったら、弁護士と委任契約書を締結します。

依頼内容や弁護士費用などの条件につき、間違いがないことを確認してから締結しましょう。

委任契約書の締結後、弁護士に対して着手金を支払います。

事件処理の結果にかかわらず、着手金は原則として返還されないので、十分納得した上で依頼をご決断ください。

2.内容証明郵便等による請求・和解交渉

着手金の支払完了後、弁護士は債権回収へ着手します。

最初は、債務者に内容証明郵便で請求書を送付するのが一般的です。

支払いに応じるようプレッシャーを与えるとともに、債権の消滅時効の完成を猶予する効果があります(民法150条1項)。

債務者から返信があれば、債権回収の和解交渉をおこないます。

支払い方法などについて合意に至った場合は和解合意書を締結し、その内容に従って債務を支払ってもらいます。

3.支払督促の申立て

債権回収を図るには、裁判所に「支払督促」を申し立てる方法もあります。

【参考記事】支払督促|裁判所

支払督促を申し立てると、裁判所から債務者に対して債務の支払いに関する督促がおこなわれます。

支払督促の送達後、債務者の異議申立てがないまま2週間が経過すると、債権者は「仮執行宣言付支払督促」を申し立てることができます。

仮執行宣言付支払督促は、強制執行の債務名義として用いることが可能です。

4.訴訟の提起

支払督促に対して異議申立てがなされた場合は、訴訟手続きに移行します。

また、支払督促を経ずに直接訴訟を提起することもできます。

債権回収訴訟では、原告である債権者が債権の存在を主張・立証し、被告である債務者が反論をおこないます。

裁判所が原告の主張を認めた場合、被告に対して債務の支払いを命ずる判決を言い渡します。

判決は控訴・上告の手続きを経て確定し、確定判決は強制執行の債務名義として用いることが可能です。

なお、判決に至らず和解が成立することもあり、その場合は確定判決と同一の効力を持つ和解調書が作成されます(民事訴訟法267条)。

5.強制執行の申立て

仮執行宣言付支払督促・和解調書・確定判決などの債務名義を取得したら、裁判所に対して強制執行を申し立てます。

強制執行手続きでは、預貯金・給与債権・不動産・現金などの債務者財産を換価・処分して、債権の弁済に充てられます。

強制執行の申立てに当たっては、対象とする債務者の財産を特定しなければなりません。

債務者の財産を把握していない場合には、「財産開示手続」(同法196条以下)や「第三者からの情報取得手続」(同法204条以下)によって情報を得ることが可能です。

債務整理の流れ

弁護士への依頼から債務整理が完了するまでには、おおむね以下の流れで手続きが進行します。

  1. 弁護士への依頼|委任契約書の締結・着手金の支払い
  2. 受任通知の発送
  3. 実際の債務整理手続き

1.弁護士への依頼|委任契約書の締結・着手金の支払い

債権回収と同様に、まずは依頼先の弁護士を選定した上で委任契約書を締結し、着手金を支払います。

サポート内容や見積もりなどをよく比較検討して、納得した上で依頼を決断しましょう。

2.受任通知の発送

債務整理の場合は依頼直後の段階で、弁護士が債権者へ受任通知を発送します。

受任通知には、債務整理を受任した旨や、債権回収に関する連絡は弁護士宛におこなうべき旨などが記載されます。

債権者対応の窓口が弁護士に一本化される上、銀行・貸金業者などからの取り立てがストップするため、債務者にとっては精神的な安定に繋がるでしょう。

3.実際の債務整理手続き

受任通知の発送後、債務者と弁護士が相談の上で債務整理の種類を決定し、その手続きを実行に移します。

<主な債務整理手続きの種類>

(1)任意整理

債権者と直接交渉して、利息のカットや支払いスケジュール変更などを認めてもらいます。

(2)個人再生

裁判所を通じて、原則としてすべての債権者との間で、債務のカットやスケジュール変更などを認めてもらいます。

(3)自己破産

裁判所を通じて、債務者財産を処分して債権者に配当した上で、債務全額を免除してもらいます。

任意整理の交渉や、個人再生・自己破産の申立ては、弁護士に一任することが可能です。

効果的に債務整理をおこなうには、債務者の状況に合わせて、適切な手続きを選択することが重要になります。

まとめ

貸したお金が返ってこない、借りたお金を返せないなどの金銭トラブルは、弁護士に相談することで解決できる可能性が高まります。

対応実績やサポート内容などから、金銭トラブルに強い弁護士を見極めて相談・依頼しましょう。

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【対応内容】慰謝料の増額請求、示談交渉、後遺障害、過失割合など
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【対応内容】遺産分割、遺留分請求、使い込み返還、遺言書、相続放棄、成年後見など
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【対応内容】借金減額、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など
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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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