不倫・離婚慰謝料
大阪府で無料の不倫慰謝料の弁護士相談窓口を確認|目的別の使い分けも紹介
2024.11.14
不倫相手や配偶者に慰謝料を請求する際には、証拠の提示が必要です。
しかし、具体的にどんな証拠を集めたらよいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、不倫の慰謝料請求に必要な証拠の種類や証拠収集の注意点などを解説します。
配偶者の不倫は、ショックが大きいですよね。
慰謝料を請求して区切りをつけるためにも、本記事を読んで自身に有利な証拠を集めましょう。
不倫の慰謝料請求をするなら、証拠が必要です。
慰謝料請求をしても証拠がなければ、相手はいくらでも言い逃れできてしまいます。
そのため、誰が見ても不倫をしていたという確固たる証拠を集める必要があるのです。
また、証拠を集めなければならない、いわゆる立証責任があるのは慰謝料請求をする側です。
被害者がなぜ証拠を集めなければならないのかと思う方もいるかもしれません。
しかし、慰謝料を請求された側に立証責任を求めても、「不倫の事実はない」と証明するのは基本的に不可能です。
また、請求された側が本当に不倫をしていないにもかかわらず、立証責任を負うことは大きな不利益となります。
そのため、損害賠償などの立証責任は、請求する側にあるとされているのです。
不倫慰謝料の請求に必要な証拠は、請求相手によっても異なります。
具体的な違いは、以下のとおりです。
請求相手 | 必要な証拠 |
---|---|
配偶者 | ✔不倫の事実がわかる証拠 ✔精神的苦痛に関する証拠 |
不倫相手 | ✔不倫の事実がわかる証拠 ✔精神的苦痛に関する証拠 ✔故意・過失に関する証拠 |
配偶者、不倫相手双方に共通して集める必要があるのは「不倫の事実がわかる証拠」です。
そもそも不倫の証拠がなければ、相手はいくらでも言い逃れできてしまいます。
しっかり慰謝料を請求したいなら、誰に請求をするにしても不倫の事実がわかる証拠を必ず用意しておきましょう。
もちろん、不倫を直接的に証明できる証拠を用意するのが一番です。
しかし、不倫を推測させる証拠を集めることで立証できるケースもあるので、有効な証拠を少しでも多く集めるようにしてください。
「精神的苦痛に関する証拠」も、配偶者と不倫相手のいずれに請求する場合でも必要な証拠です。
慰謝料は、精神的苦痛の度合いによって金額が変わります。
不倫が原因で精神的に不安定になったなど、ご自身がどのくらいの精神的苦痛を味わったのか証明できるものを用意しましょう。
心療内科を受診したのであれば、診断書などが有効な証拠になります。
どのくらいショックを受けたのか、気持ちを記した日記なども証拠になるかもしれません。
不倫相手に慰謝料請求をする際に必要なのが、「故意・過失に関する証拠」です。
交際相手が既婚者だと知らず、かつ既婚者だと知る余地もなかった場合、不倫相手に慰謝料請求をするのは難しいかもしれません。
不倫相手に「故意・過失」がないからです。
しかし、既婚者だとわかっていながらも交際していたなら「故意」とされ、慰謝料請求できます。
また、仮に独身だと偽られていても、交際中に既婚者であることに気づく出来事があったかもしれません。
たとえば、家に遊びに行けない、休日は会えないといった状況のなかで長期間交際を続けていたなら、「過失」があったとされ、慰謝料請求できる場合があります。
不倫相手に慰謝料請求をするなら、既婚者だと知っていながらも交際していた、既婚者かもしれないと思いながらも交際を続けたなど、不倫相手に落ち度があるということを証明する必要があるのです。
不倫の慰謝料を請求するには、具体的にどのような証拠が必要なのでしょうか。
ここでは、慰謝料請求するのに有効な不倫の証拠を4つ紹介します。
1つ目は、メールやSNSのやり取りです。
肉体関係の事実がわかるやりとりであれば、証拠として有効だといえます。
たとえば、「また一緒に旅行に行こう」「昨日のセックスは気持ちよかった」などの内容であれば、慰謝料請求の証拠になるはずです。
証拠を残す際はスクリーンショットではなく、メッセージのやりとり画面を表示させてスマートフォンごと写真におさめるようにしましょう。
スクリーンショットだと、偽造されたものだと言い訳される可能性があります。
配偶者が所有する端末でおこなわれたやり取りだと証明するためにも、スマートフォンを含めて撮影するのがおすすめです。
2つ目は、写真や動画です。
ラインなどのやり取りの中で、性行為の写真や動画を送り合っている可能性があります。
誰が写っているのか顔がわかるものは強力な証拠になるので、しっかり残すようにしましょう。
旅行の写真やキス、ハグをしている写真だけだと、肉体関係があったことが不明瞭なので証拠として弱い可能性があります。
しかしほかの証拠と組み合わせれば不倫を立証できるかもしれません。
また、配偶者と不倫相手がラブホテルや自宅へ出入りしている瞬間を捉えた写真・動画も証拠として有効です。
3つ目は、録音データです。
配偶者や不倫相手が不貞の事実を自白した録音データは、有効な証拠になります。
そのときは不倫を認めていても、あとから否定してくる可能性は十分あるので、配偶者や不倫相手と話し合いをする場合は、録音しておくのがおすすめです。
自白しているタイミングで、不倫期間や不貞行為の回数、不倫相手の氏名・職業、過失の有無などを聞き出しておくとよいでしょう。
4つ目は、探偵や興信所の調査報告書です。
探偵に調査を依頼すれば、配偶者と不倫相手の行動を写真におさめ、調査報告書を作成してくれます。
ホテルの出入りの様子や、親密な関係だと証明できる写真が撮影できれば、有効な証拠になるでしょう。
探偵は、ご自身ではなかなか取得できない証拠も集めてくれます。
費用はかかりますが、ご自身で証拠を集めるのが難しい場合は探偵への依頼も検討してみてください。
単体では証拠として弱くても、組み合わせることで有効になる証拠もあります。
ここからは、組み合わせ次第で有効になるかもしれない不倫の証拠を5つ紹介します。
1つ目は、ホテルやクレジットカードの利用明細書です。
たとえば、2名分の宿泊料金を支払った明細書や、不倫相手へのプレゼントを買ったと思われるクレジットカードの明細書は、証拠になる可能性があります。
肉体関係があったことまでは明らかにできないかもしれませんが、ほかの証拠と組み合わせれば、不倫を立証するひとつの要素になるはずです。
2つ目は、手紙やメモ、不倫相手に向けた誕生日カードなどです。
異性間で手紙や誕生日カードを送り合うということは、ただの同僚や友達の間柄ではなく、非親密な関係性であるといえるでしょう。
また、配偶者がどこの誰と不倫しているのかわからない場合でも、手紙を見れば不倫相手を特定できるかもしれません。
配偶者が異性とやり取りしている手紙やメモなどが見つかったら、肉体関係の有無がハッキリしなくても証拠として残しておきましょう。
不倫相手を見つけるヒントになるうえ、相手がわかればさらに有力な証拠を集められる可能性もあります。
3つ目は、交通系ICカードやカーナビの履歴です。
ICカードやカーナビの履歴を見れば、配偶者がいつどこに行っていたのかがわかります。
1週間に何度も同じ場所に通っていたり、デートスポットに出かけていたりした場合は、不倫相手と会っているのかもしれません。
配偶者の行動範囲が明らかになるICカードやカーナビの履歴は、不倫を推測できる証拠となるでしょう。
ほかの証拠と組み合わせることで、不倫を裏付けられるかもしれません。
4つ目は、通話履歴です。
いつ誰と、どのくらいの時間通話したのかがわかる通話履歴を取得しましょう。
同じ相手に毎日電話をかけている、長時間通話しているなどの不自然な履歴があれば、親密な関係性を証明できる可能性があります。
また、どの番号に電話しているのかがわかれば、不倫相手を特定できるかもしれません。
5つ目は、友人や知人による証言です。
配偶者の不倫を目撃した友人や知人の証言は、証拠になり得ます。
証言を裏付ける証拠と組み合わせると、なお有効だといえるでしょう。
たとえば友人が、配偶者と不倫相手がラブホテルへ入るのを目撃した場合、目撃した日と同じ日付のラブホテルの利用明細があれば友人の証言の信憑性も高まります。
もし裁判になった場合は、証人尋問で友人に証言してもらうこともあるかもしれません。
裁判では、友人や知人の証言も正式に証拠として取り扱われます。
少しでも慰謝料請求の成功率を高めたいのであれば、弁護士に相談するのがおすすめです。
ここからは、不倫の証拠について弁護士に相談する3つのメリットを解説します。
弁護士に相談するメリット1つ目は、証拠の有効性を判断してもらえることです。
慰謝料を請求するには、不倫の事実を証明する証拠を提出しなければなりません。
しかし、ご自身では「この証拠があれば、きっと言い逃れされないだろう」と思っていても、実際には証拠として不十分なこともあるでしょう。
弁護士に相談すれば、すでに集めている証拠の有効性をひとつずつ判断してもらうことが可能です。
また、証拠が不足している場合には、今後どんなものを集めたらよいのかアドバイスしてくれます。
弁護士に相談するメリット2つ目は、証拠の集め方についてアドバイスをもらえることです。
有効な証拠の種類はわかっていても、実際どのように集めればよいのかイメージできないケースは少なくありません。
その際、弁護士に相談すれば、証拠を確実に効率よく集める方法をアドバイスしてもらえます。
また、法律事務所によっては、探偵や興信所と連携していることもあります。
証拠の収集が不十分だと判断した場合には、連携している調査会社を紹介してくれるかもしれません。
弁護士に相談するメリット3つ目は、不倫相手がわからない場合に調査してもらえることです。
不倫相手の住所や名前がわからず、慰謝料請求ができないと困っている方もいるかもしれません。
弁護士に相談すれば、適切な方法で不倫相手の情報を調査してもらえます。
たとえば、弁護士会照会という方法で調べれば携帯電話の番号をもとに、契約者の氏名や住所を特定できる場合があります。
さらに弁護士は、職権で住民票を取得できるため、不倫相手が引っ越したとしても、以前の住所がわかっていれば現住所を把握することも可能です。
不倫相手の情報を自力で調べるのは、限界があります。
迅速に慰謝料請求の手続きを進めるためにも、弁護士のサポートは必要不可欠といえるでしょう。
不倫の証拠を自力で集める際には、いくつか注意点があります。
注意点を守らないとご自身が犯罪に問われたり、せっかく集めた証拠が効力を発揮できなくなったりと、不利益を被ることもあるでしょう。
ここからは、不倫の証拠を自力で集める際に絶対にしてはいけない注意点を5つ、解説します。
1つ目の注意点は、証拠の捏造や加工をしないことです。
嘘の証拠を作ることは、犯罪にあたる可能性があります。
LINEのやりとりなどは、気軽に捏造や加工ができるため罪の意識も薄いかもしれません。
しかし、証拠が偽物だとバレたときには、ご自身が罪に問われることもあるので絶対にしないようにしてください。
2つ目の注意点は、不正アプリを利用しないことです。
配偶者に黙って不正アプリをダウンロードし、電話帳の情報を抜き取る、盗聴や盗撮をするといった行為は犯罪です。
また、このような手口で集めた証拠は、たとえ有力な証拠だとしても証拠能力が否定される可能性があります。
3つ目の注意点は、同意のないGPSを設置しないことです。
配偶者の同意なく車にGPSをつける、配偶者のスマートフォンにGPSアプリを入れるといった行為は、ストーカー規制法違反となる可能性があります。
どうしてもGPSを設置したければ、相手の同意を得なければなりません。
なお、車が夫婦の共有物である場合やもともとGPSが設置されている場合などは、無断でGPSのデータを取得してもストーカー規正法違反にはならないと考えられます。
4つ目の注意点は、盗聴や盗撮、住居侵入をしないようにすることです。
不倫相手の家に勝手に乗り込み、盗聴器やカメラを仕掛けるといった行為をしてはいけません。
刑法や電波法、有線電気通信法などに違反する可能性があります。
場合によっては、罰金刑を支払う羽目になったり、懲役刑に処されたりするおそれもあるので十分注意しておきましょう。
5つ目の注意点は、暴力、脅迫、恐喝などをしないことです。
相手を殴って自白させる、脅して無理やり証拠を集めるといった行為は、暴行罪・傷害罪・脅迫罪などに問われる可能性があります。
どんなに相手のことが憎くても、絶対にやってはいけない行為です。
あとでご自身が不利になるかもしれません。
ここからは、不倫慰謝料と証拠に関するよくある質問を2つ紹介します。
証拠がなくても、不倫の慰謝料を請求する方法はあります。
それは、話し合いによる請求です。
裁判手続では、不倫の事実を裏づける証拠が必要です。
不倫を立証できなければ、慰謝料が認められる可能性は低いでしょう。
しかし裁判をせずに話し合いのみで解決する場合、配偶者や不倫相手が不倫の事実を認めれば、証拠がなくても慰謝料は請求できます。
とはいえ、当事者がすんなり不倫を認めるとは限りません。
言い逃れされないためにも、証拠を用意したほうが安心です。
証拠が足りない状態で慰謝料請求をしてしまうと、相手から名誉棄損で訴えられるリスクがあります。
不倫の問題は、社会的評価に大きな影響を与えるものです。
そのため、慰謝料請求によって「不倫している」との噂が流れた場合などには、不倫が事実かどうかにかかわらず、名誉毀損が成立するケースもあります。
相手の出方次第では、逆に慰謝料を請求されたり、「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」の刑事責任が発生したりするので十分注意してください。
確実に慰謝料を請求するためにも、言い逃れできない証拠を用意してから踏み切るようにしましょう。
不倫相手や配偶者に慰謝料を請求する際には、証拠を集めておく必要があります。
メールやSNSのやり取り、写真・動画など不倫の事実を客観的に示せる証拠がなければ、慰謝料請求において自身の主張を立証することができません。
とはいえ、不倫の証拠を集めるのが難しい場合もあります。
違法な手段で集めてしまうと、あとでご自身が不利な立場に立たされることにもなりかねません。
どんな方法で証拠を集めるべきか、今ある証拠で足りるのか、判断に悩んだときは弁護士に相談しましょう。
弁護士に相談すれば、証拠の有効性を判断してくれるほか、証拠の集め方のアドバイスももらえます。
自分では把握できていない不倫相手の情報も、適切な手段で調べてくれるかもしれません。
不倫の慰謝料を請求するなら、早めに弁護士へ相談しましょう。