熟年離婚
熟年離婚に強い弁護士とは?弁護士の探し方や費用相場を解説
2023.03.02
「何十年も連れ添ってきたけれど、相手に対して心底嫌気がさしている」
「若いときからずっと耐えてきたが、もう我慢の限界だ!」
などと、離婚を望んでいる方もいるかもしれません。
しかし、熟年離婚を安易に決めるのは得策ではありません。
なぜなら、熟年離婚のように年齢を重ねてから独りになったときには生活面で問題が起こる可能性が高いほか、離婚時に財産分与の額が大きくなるケースなど、トラブルが起こりやすいからです。
離婚すべきかどうかは弁護士に相談のうえ、決断する方がよいでしょう。
相談する弁護士は、熟年離婚をはじめ男女問題に精通した弁護士がおすすめです。
離婚問題を得意とする弁護士なら、知識だけでなく経験も豊富である分、より的確なアドバイスをもらえ、自分にとってより有利な解決が期待できるでしょう。
今回は、熟年離婚に強い弁護士の探し方や弁護士に相談や依頼をするメリットのほか、熟年離婚をするにあたって考えるべきことなどについて紹介します。
結論からいうと、熟年離婚を考えている場合は、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
そのほか、弁護士に相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
ベンナビ離婚では、離婚問題が得意な弁護士を多数掲載しています。
無料相談はもちろん、電話やメールでの相談に対応している弁護士も多いので、まずはお気軽にご利用ください。
次のような弁護士は熟年離婚に強い弁護士といえるでしょう。
ホームページなどを見ると、解決実績を紹介している法律事務所は多くありますが、「熟年離婚」の解決実績を紹介しているところは残念ながらほとんどありません。
とはいえ、熟年離婚は、一般的な離婚と問題の本質はあまり変わらないので、弁護士を探す際は、離婚問題に注力しているか、離婚問題の解決実績が豊富かどうかをチェックしてみるとよいでしょう。
また、依頼した方の評判や口コミを調べてみるのも有益です。しかし、熟年離婚に絞った場合、そのような情報はインターネット上ではなかなか見つからないかもしれません。
仮に見つかったとしても、その情報が信用できるものとは限りません。
そのため、無料相談などを活用して、実際に弁護士と話してみて、どんな弁護士か判断するのがよいでしょう。
その際、以下の点をチェックするのがおすすめです。
熟年離婚に強い弁護士を探すには次のような方法があります。
「ベンナビ離婚」は、離婚問題や男女問題に注力している全国の弁護士が多数掲載されているサイトです。
離婚前相談、協議離婚、別居など、詳しい相談内容から探せるうえ、地域でも絞り込めます。近くの離婚問題に注力している弁護士を見つけやすいでしょう。
初回無料相談を実施している法律事務所も多く掲載されており、メールやLINEでの問い合わせなら、どの事務所も24時間受け付けています。
相談してみたい弁護士を見つけたら、気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。
インターネットで、離婚について調べてみると法律事務所のホームページが多く見つかるはずです。
そして、ホームページには弁護士の得意分野や解決実績が掲載されていることが多いでしょう。
ホームページの情報から相談してみたい弁護士を見つけ、問い合わせてみるのも一つの方法です。
離婚に関する書籍の執筆や監修をしている弁護士なら、離婚問題に精通していると判断できます。
著者や監修者を調べて、訪問しやすい場所に事務所があるなら問い合わせてみるとよいでしょう。
全国の弁護士会では、電話やWebで予約をすれば、無料で弁護士を紹介してもらえます。
ただし、担当の弁護士は選べず、必ずしも離婚問題を多く取り扱っている弁護士を紹介してもらえるとは限りません。
そのため、離婚についての一般的な話でもかまわないので、とりあえず弁護士の話を聞いてみたいという場合であれば、活用するのもよいでしょう。
近くの弁護士会は下記の日本弁護士連合会ホームページより探せます。
熟年離婚を考えているなら、弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に相談や依頼をすれば以下のようなメリットが期待できます。
離婚をするのが最適な選択肢とは限りません。
熟年離婚をする場合、経済的な問題のほか、健康面や子どもへの負担といった問題も生じる可能性があります。
弁護士に相談すれば、これらの問題を加味したうえで、離婚が最善の方法なのかどうかのアドバイスがもらえます。
感情に任せて離婚したばっかりに後悔する、といった事態を回避できるでしょう。
熟年離婚では特に経済面における不安が大きいものです。
不安を解消するために働こうにも、すでに定年を迎えていれば就職は難しいでしょうし、健康上の問題から働くこと自体が難しいケースもあるでしょう。経済的不安から離婚を諦めてしまう方もいるかもしれません。
弁護士に依頼すれば、離婚後の生活面での不安を軽減できるように財産分与や年金分割を進めてもらえます。
専門的な法律知識を用いて、論理的に相手を説得してくれるので、有利な離婚が実現しやすいでしょう。
熟年離婚における話し合いは、当事者に大きな精神的負担を強いるものです。
相手が離婚に同意してくれなければ説得しなければいけませんし、お互いに長年の不満を感情的にぶつけ合ってしまい、話し合いでうまく折り合いがつかないこともあるでしょう。
弁護士に依頼すれば、基本的には、相手との交渉から離婚手続まで全て弁護士が行います。
そのため、相手と直接やり取りをする必要はありません。離婚が成立するまでのストレスを軽減することができるでしょう。
熟年離婚の決断は特に慎重におこなった方がよいものです。
ここでは熟年離婚を考える際に、特に検討すべき4つのことを紹介します。
財産分与については、熟年であろうと若かろうと考え方は変わりません。
原則として2分の1ずつの割合で夫婦の共有財産を分割します。
しかし、財産の種類によっては分与の仕方が難しい場合もあり、特に以下の二つについてはどのように分与するのか、また分与の対象となるのかがわかりにくいという方が多いようです。
婚姻中に購入していれば財産分与の対象となる可能性があります。どちらかが取得するか、売却する場合が多いです。
婚姻前にどちらかが購入していたのであれば、婚姻時にローンの支払いが終わっていたかどうかによります。
ローンを完済していたなら、特有財産として財産分与の対象とはなりません。
一方、ローンが残っている状態で結婚し、婚姻中に残ローンの支払いをしていた場合には、財産分与の対象となる可能性があります。
なお、夫婦の共有名義になっている場合でも、財産分与の対象となりえます。
持ち家については、どちらが所有するかや清算方法で争いになりやすいこともあり、財産に持ち家が含まれる場合は弁護士に相談する方がよいでしょう。
受け取り前の退職金も財産分与の対象となります。
その額については、原則として、別居日に自己都合退職したら受け取ることができる退職金の額と考えられています。
離婚の際には年金分割も問題となります。対象となるのは厚生年金の保険料納付記録のみで、国民年金や個人年金、企業年金は対象にはなりません。
分割方法には当事者同士の話し合いによって分割割合を決める「合意分割」と、国民年金の第3号被保険者であった者からの請求による「3号分割」があります。
慰謝料の支払いを受けられれば、離婚時に得られる金額が多くなります。
しかし、慰謝料を請求できるケースは以下のように、相手に有責行為があった場合に限られます。
自分の場合は慰謝料を請求できるのかどうかがわからない場合は、弁護士に相談してみるのがよいでしょう。
また、慰謝料請求できそうなケースでも、実際に支払いを受けるためには有効な証拠が必要です。
証拠集めにはある程度の時間を要するため、弁護士のアドバイスのもと、早い段階から準備を始めるのが望ましいでしょう。
経済面での不安を軽減するためにも、離婚後の仕事や生活についても想定しておきましょう。
働くのかどうかということのほか、毎月どれくらいの給与を得られるのか、さらに住む場所はどうするのか、家賃はいくらくらいかかるのかなどを考え、収支をシミュレーションしておけば、落ち着いて新しい生活に臨めるはずです。
熟年離婚をすることに決め、弁護士に依頼した場合、離婚へ向けて次のように進んでいきます。
まずは弁護士に相談をしましょう。自分と相性の良い弁護士を見つけるために、いくつかの法律事務所に相談してみることも考えられます。
初回無料で相談を実施している法律事務所も多くありますので、上手く活用するとよいでしょう。
依頼する弁護士を決めたら、委任契約を結びます。
契約を締結するにあたっては、弁護士費用がいくらかかるのかについて必ず確認しておきましょう。後になって想定外に費用がかかり、支払えないということになっては大変です。
弁護士によく確認し、不明点があれば、遠慮なく尋ねましょう。
弁護士費用の支払いは基本的に一括ですが、難しい場合は分割での支払いに対応してくれる事務所もあります。
支払いに不安がある場合は、正直に相談するとよいでしょう。
委任契約締結後は、弁護士があなたに代わって離婚に向けて動いてくれます。
まずは協議での離婚成立を目指して、相手と交渉することが多いでしょう。
相手との交渉は、多くの場合、書面でおこないます。
初めに、弁護士があなたの代理人となった旨を内容証明郵便で相手に通知し、今後の連絡は、全て弁護士の元に届くようにするのが一般的です。
その後は相手と直接連絡を取る必要はなくなり、弁護士から経過の報告を受けたり、打合せをしたりしながら、交渉を進めることになるでしょう。
話し合いで離婚が成立しなかった場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
調停とは、裁判官のほかに調停委員という社会の各分野から選ばれた者が仲介して、話し合いをする手続です。
話し合いといっても基本的にはお互いに顔を合わせることはなく、別々に調停室に呼ばれ、調停委員や裁判官と話をします。待合室も別に用意されるため、相手に会いたくない場合でも安心です。
話し合いの結果、合意に至れば調停は成立となり、離婚条件が記載された調停調書が作成されて手続は終了します。
調停が不成立となれば、家庭裁判所に訴訟を起こすことになります。
訴訟手続とは、話し合いではなく、当事者双方が提出した証拠や主張を基に、裁判所が判断を下す手続です。
裁判で離婚が認められるためには、民法第770条第1項各号に定められた法定離婚事由がなければならず、離婚を求める側が法定離婚事由があることを主張、立証しなければなりません。
専門的な知識が必要になるため、弁護士に依頼した方がよいでしょう。
熟年離婚の相談や依頼を弁護士にした場合にかかる費用の目安と内訳は次のとおりです。
30分あたり5,000円としている法律事務所が多いでしょう。
初回であれば無料としているところも多くありますので、上手に活用することをおすすめします。
また、その場で依頼すれば相談料はかからない場合もあります。
弁護士に依頼した際に支払うお金で、10~50万円程度が目安です。結果がどうであれ、返金されることはありません。
また、事件の段階ごとに支払う必要がある場合が多いです。
たとえば、離婚協議の段階で弁護士に依頼したものの、協議では話がまとまらずに調停になった場合は、調停手続に移行した段階でも着手金を支払うことになります。
事件終了時に支払うお金で、具体的な金額は依頼者が得られた経済的利益に応じて決まる場合が多いです。獲得した金額の10~20%程度が目安となります。
実費とは、事件処理のために実際にかかった費用のことを指し、数千円から数万円程度でしょう。
日当は弁護士が事務所外で活動したことの対価をいいます。拘束時間が半日で3~5万円、1日で5~10万円程度が相場です。
事務所によっては、よほど遠方へ出張しない限り日当を請求しないところもあります。
依頼する弁護士を決める際には、弁護士費用も大切なポイントです。弁護士費用の見積もりを提示してもらうとよいでしょう。複数の法律事務所で相談し比較検討することも考えられます。
不明な点は弁護士に尋ね、よく確認してから依頼しましょう。
熟年離婚を考えている方は、感情的に決断してしまう前に弁護士に相談することをおすすめします。年齢を重ねてからの離婚は、若いときよりも多くのリスクを伴う可能性があります。
後悔しないためにも、一つ一つのリスクをしっかり検証したうえで、決断するのが望ましいでしょう。
その場合、自分で調べるよりも、専門家の意見を聞くほうが安心です。特に離婚問題に精通した弁護士に相談すれば、的確なアドバイスをもらえるでしょう。
不安のない幸せな老後を過ごせるよう最善の策を考えてくれるはずです。
また、離婚問題に強い弁護士は「ベンナビ離婚」で探すのがおすすめです。相談内容と地域から弁護士を探せます。
無料相談を実施していたり、24時間問い合わせを受け付けていたりする法律事務所も多く掲載されているので、気軽に利用してみてください。
結論からいうと、熟年離婚を考えている場合は、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
そのほか、弁護士に相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
ベンナビ離婚では、離婚問題が得意な弁護士を多数掲載しています。
無料相談はもちろん、電話やメールでの相談に対応している弁護士も多いので、まずはお気軽にご利用ください。
参考:【離活】熟年離婚で後悔しないために準備しておきたい5つの段取り|シニアタイムズ