任意整理のメリット・デメリットとは?かかる費用や他の債務整理方法との違いを解説

債務整理に関するコラム一覧
任意整理のメリット・デメリットとは?かかる費用や他の債務整理方法との違いを解説
目次
  1. 任意整理とは?
    1. 任意整理と他の債務整理との具体的な違いとは?
    2. 任意整理ができる2つの条件
    3. 任意整理が利用できないケース
  2. 任意整理の5つのメリット
    1. 1.返済期間中の利息を免除できる
    2. 2.遅延損害金を免除できる
    3. 3.手続き後の借金の返済方法を変更できる
    4. 4.過払い金が発見できる
    5. 5.業者からの支払催促が止まる
    6. 6.職業制限がない
    7. 7.財産を維持できる
    8. 8.周りに知られることはない
    9. 9.手続きに手間がかからない
  3. 任意整理を行うことで発生する5つのデメリット
    1. 1.ブラックリストに登録される
    2. 2.借金の支払い義務はなくならない
    3. 3.すべての業者が交渉に応じてくれるわけではない
    4. 4.借金を大幅に減額できるわけではない
    5. 5.今後同じ会社からは借金できなくなる
  4. 任意整理後の生活はどうなる?知っておくべき7つのこと
    1. 1.クレジットカードの作成・利用ができなくなる
    2. 2.各種ローンの組み立てができなくなる
    3. 3.連帯保証人になれない可能性
    4. 4.携帯や保険の契約
    5. 5.就職への影響
    6. 6.支払いを遅延することのリスク
    7. 7.闇金業者には要注意
  5. 任意整理の手続きの流れとかかる期間
    1. 1.弁護士・司法書士に任意整理を相談・依頼
    2. 2.受任通知の送付(当日~翌日)
    3. 3.貸金業者への取引履歴開示請求(2週間~4ヶ月)
    4. 4.利息制限法に基づく残高を算出
    5. 5.任意整理の交渉・和解の成立(1~2ヶ月)
    6. 交渉が進まない場合は別の債務整理手法を検討
    7. 任意整理の返済期間は3~5年
  6. 任意整理にかかる費用
    1. 個人で行う場合
    2. 弁護士に依頼した場合
    3. 司法書士に依頼した場合
  7. 任意整理についてよくある質問
    1. Q1.保証人や連帯保証人がいても利用は可能ですか?
    2. Q2.返済実績がなくても利用可能ですか?
    3. Q3.何度も任意整理をすることはできますか?
    4. Q4.専業主婦でも利用は可能ですか?
    5. Q5.書類集めの際、会社や家族にバレませんか?
    6. Q6.書類がなく正確な借入状況が分からないのですが、任意整理できますか?
    7. Q7.依頼中に仕事がなくなってしまいました。
    8. Q8.毎月支払えると思っていた額が払えない場合はどうなりますか?
    9. Q9.弁護士費用を滞納したらどうなりますか?

来る日も来る日も借金の返済に追われ、苦しんでいる場合には、債務整理を行うことで、返済額が減少したり、借金そのものがなくなったりする可能性があります。

債務整理には自己破産以外にも『任意整理』『個人再生』とさまざまな方法がありますが、その中でも裁判所を介さない方法が「任意整理」です。

この記事では、任意整理ができる条件・できないケース、メリット・デメリットなどについて詳しく解説いたします。

  • ブラックリストに載る?
  • 手続きが面倒そう
  • 会社にバレる?
  • かかる費用が心配…

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この記事を監修した弁護士

福田圭志

福田 圭志(船橋リバティ法律事務所)
船橋で長年弁護士業をしている地元密着の弁護士。借金問題、離婚問題、相続問題、企業法務に注力。依頼者の納得のいくゴールを目指し、依頼者と二人三脚で事件に挑む。司法書士、税理士等の他士業との連携も武器。
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任意整理とは?

任意整理とは

任意整理は、債権者(お金を貸している貸金業者や金融機関)に対し、「将来利息をカットしてもらい、残った借金を3~5年で返済する」という内容で和解し、無理なく返済できるようにする交渉のことです。

昔は金利を全カットしてくれる業者がいましたが、経済状況の変化から、現在は将来利息のみカットしてくれる場合が多いです。

もっとも、最近は将来利息のカットではなく、将来利息の利率を下げる形でしか和解に応じない業者も出てきています。

任意整理をすることで、将来利息がなくなったり、返済期日の延長によって1回あたりの返済額が減ったりするため、返済の負担が小さくなります。

任意整理は、主に以下のような人におすすめです。

  • 同居する家族にバレたくない
  • 少しでも借金の負担を減らしたい
  • 毎月の返済額を調整したい

任意整理と他の債務整理との具体的な違いとは?

任意整理・個人再生・自己破産を比較しました。

任意整理 個人再生 自己破産
借金に与える効果 将来利息のカット、過払い金の額に応じて借金を減額 借金の総額を数分の1に圧縮できる 借金が免除される
手続きに要する期間 2~4ヶ月 6ヶ月~1年 6ヶ月~1年
手続きに要する費用
(弁護士費用)※参考値
3万円~
過払金請求のみの場合は0円~
30万円~ 20万円~
手続き後の制限 新規借り入れが完済までできない 新規借り入れが約5~10年間できない 新規借り入れが約5~10年間できない
家や財産に対する影響 影響を受けない 担保権付きの財産は処分されるが、それ以外の財産は手元に残せる可能性がある。住宅ローンが残っている家は、担保権付きでも例外的に残せる場合がある 家や車を含む財産は、一部の自由財産(総額99万円まで)を除いて処分される
保証人に対する影響 債権者次第。影響がない可能性もある 一括請求される 一括請求される

どのような違いがあるのかご覧ください。

任意整理ができる2つの条件

任意整理を利用するためには、一般的に以下の2点を満たすことが求められます。

3~5年間継続返済ができる収入があること

任意整理に年収などの要件はありません。

しかし、年収などから業者の側で返済見込みがあると判断できなければ、そもそも任意整理に応じてくれることはないでしょう。

なお、債権者から、合意の前提として、家計状況、勤務先等の情報開示を求められることが多いでしょう。

そのため、任意整理を成功させるためには、ある程度の期間(例えば3年とか5年とか)継続して返済できるだけの安定収入が必要となります。

月々返済できる金額は、『月々の手取りから家賃を差し引いた額の3分の1を超えているか否か』が大まかな目安とされています。

もし、業者が許容し得る限界まで借金を減額したとしても、なお上記のラインを超えている場合には、任意整理を成功させるのは難しいでしょう。

借金の返済計画を明確に示すこと

債権者側が「借金を減額すればきっと返済してくれる」という確信が持てなければ、任意整理に応じてくれることはないでしょう。

債務者が債権者に信用してもらうためには、具体的な資金計画とともに、実現可能性の高い返済スケジュールをきちんと提示することが大切です。

任意整理が利用できないケース

任意整理は決して万能ではなく、以下のようなケースでは利用できない可能性が高いので注意が必要です。

もし任意整理ができない場合には、別の債務整理手続きを検討しましょう。

借金額が高額すぎる場合

任意整理では、主に利息や遅延損害金のみがカットされます。

言い換えれば、元本のカットは期待できないため、そもそも元本額があまりにも高額な場合には、任意整理をしても「焼け石に水」となってしまうでしょう。

その場合は当然返済見込みも立たないでしょう。

借金額が高額な場合には、より債務の減額効果が高い自己破産や個人再生の利用をお勧めいたします。

収入が少なすぎる場合も不可

収入が少なすぎる場合には、任意整理後の債務を返済するための資金が準備できない可能性が高いでしょう。

この場合、債権者としても完済の見込みなしと判断して、任意整理に応じないことが予想されます。

収入が少なく返済のめどが立たない場合には、自己破産を選択した方がベターです。

過去に同じ金融機関で任意整理をしている場合

過去に任意整理をしたにもかかわらず、結局再び債務不履行に陥った場合、金融機関からは「信用できない債務者」と認識されてしまいます。

任意整理は「減額すれば債務を返済してくれる」という信頼関係に基づいて行われるので、債権者の信頼が得られなければ、任意整理を成立させることは厳しいでしょう。

任意整理の5つのメリット

任意整理をすることで、以下5つのメリットが期待できます。

1.返済期間中の利息を免除できる

返済期間中の利息の免除は、任意整理の最大のメリットです。

債権者との協議がまとまれば、借金を完済するまでの利息が免除されます。

また、すでに発生した利息についても、交渉次第で免除される場合もあります。

一例として、任意整理しない場合とした場合で、どのくらい返済額が変わるのか計算してみました。

例:2013年から2015年の3年で100万円を返済する場合
※金利は年利15%とします
【任意整理しないケース】 【任意整理したケース】
100万円×15%×3年(1,097)÷1年(365)
=450,822
完済には145万822円必要になる!
利息はカットされるので、返済に必要なのは
100万円のみ!

あくまで概算ですが、任意整理をする場合としない場合では、確実に返済額に差が出ます。

2.遅延損害金を免除できる

任意整理では、利息以外にも発生している『遅延損害金』の免除も期待できます。

遅延損害金とは、期日までの返済が間に合わなかった場合に生じるペナルティです。

返済に困っている人のなかには、遅延損害金が高額になってしまい、ますます返済が難しくなったという人もいるでしょう。

任意整理では、そのような遅延損害金を免除できないか、もしくは減額できないかを交渉します。

3.手続き後の借金の返済方法を変更できる

任意整理をすることで、毎月の返済額や送金先が変わることもあります。

現状の収支に合わせ、毎月の返済額を減らすことで、無理なく返済を続けることができます。

本来の返済期間より長期になってしまっても、利息はカットしてありますので、借金が増えることはありません。

また、弁護士や司法書士に依頼した場合、手続き後の振り込み先が債権者ではなく、弁護士や司法書士の事務所の口座になるケースもあります。

これは、弁済代行といい、以下のようなメリットがあります。

  • 債権者と直接連絡を取らないで済む
  • 振り込み回数・金額などの間違いをなくせる
  • 借入先が複数あっても振り込みが1回で済む
  • 支払えない事情がある場合、すぐに相談できる

弁済代行を利用すれば、精神的にも負担が軽くなるでしょう。

4.過払い金が発見できる

任意整理では、業者と交渉する前に、『引き直し計算』というものが行われます。

引き直し計算とは、取引を開始した日から現在までの利息を、利息制限法で定められた上限金利である15~20%で計算し直すことです。

これにより、払い過ぎた利息が発見された場合、過払い金として請求することができます。

過払い金はそのまま借金返済に充てられ、借金を減額することが可能です。

また、過払い金が借金額より多い場合は、あなたの手元に戻ってきます。

5.業者からの支払催促が止まる

任意整理をすることで、業者からの催促が止まることは、精神的にも大きなメリットなのではないでしょうか。

弁護士や司法書士に依頼すれば、最短即日で催促を止めてもらえるでしょう。

6.職業制限がない

自己破産は手続き中一定の職業に就業できなくなりますが、任意整理では職業制限はありません。

職業制限に含まれる職業に就業している人は、働き続けるためには任意整理や個人再生を選択する方がよいでしょう。

7.財産を維持できる

自己破産の場合は、原則として不動産や車などある程度の資産価値を有するものはすべてお金に変換する形で処分し、債権者へ分配されてしまいます。

そのため、基本的に破産者の元に大きな資産は残りません。

その一方で、任意整理は私的な整理であるため、財産の処分は必要ありません。

したがって任意整理の場合、資産を手元に残しながら、借金の減額を実現することが可能となります。

仮に、担保付きの借金がある場合でも、任意整理の対象から外すことによって抵当権の実行を逃れることができる可能性があります。

8.周りに知られることはない

自己破産の場合には、申立てを行う際に、家計の収入状況や、勤務先の退職金の有無などの申告が必要となります。

これらの書類を入手する過程で、家族などの周りに自分が自己破産することを知られてしまう可能性があります。

しかし、任意整理にはこれらの書類は必要ありません。

そのため、周りに知られずに借金を減額することが可能になるのです。

また、任意整理の場合は国が発行する官報に記載されないのも、一つのメリットだといえます。

9.手続きに手間がかからない

任意整理は、金融業者と私的な交渉をすることで、将来利息や遅延損害金の免除を図ります。

私的な交渉であるため、法律によって定められたルールはなく、柔軟に借金の減額について交渉することが可能となります。

また、任意整理は裁判所を介さないため、わざわざ裁判所へ出向く必要はありませんし、面倒な書類などを集める必要もないのです。

任意整理を行うことで発生する5つのデメリット

任意整理を行うことで発生するデメリットについて、詳しくみていきましょう。

1.ブラックリストに登録される

すべての債務整理に共通することですが、債務整理を行うと、今後数年は新たにお金を借り入れたり、クレジットカードを作成したりすることができなくなってしまいます。

債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録されてしまうのです。(いわゆる「ブラックリスト」入り)

クレジットカード会社やローン会社は、審査の際にこのブラックリストを確認するため、情報が載っている間は、まず審査が通ることはないでしょう。

2.借金の支払い義務はなくならない

すべての債務が免責される自己破産とは異なり、任意整理では元本が減額されるということはまずありません。

あくまで利息や遅延利息のカットを求めたり、支払期限の延長を求めたりする程度です。

そのため、残された元本については月々定められた金額を継続的に支払い続けなければいけません。

そのため、借金の総額は減少したとしても、借金の支払いから抜け出せるわけではありません。

3.すべての業者が交渉に応じてくれるわけではない

金融機関の中には、はじめから任意整理に応じてくれないところもあります。

一般的には、貸付の期間が1年以内の債務については、任意整理に応じてくれない金融機関が多いです。

また、過去に同じ業者との間で任意整理交渉を行った場合や、一度も返済履歴がない場合には、完済の見込みがないと思われてしまうため、和解が成立しない可能性が高いです。

4.借金を大幅に減額できるわけではない

任意整理は、他の債務整理のように、借金の元本自体が大幅に減額されるわけではありません。

ただ、任意整理を行った末に、過払い金を発見した場合、借金を減額できる可能性があります。

5.今後同じ会社からは借金できなくなる

任意整理は事実上の債務不履行であり、債権者との借入当初の約束を破ったことになるため、債権者からの信頼を失ってしまいます。

特に債権者が金融機関の場合、任意整理をしたという事実は、債権者の独自のデータベースにて半永久的に記録されます。

そのため、たとえ信用情報機関の事故情報が抹消されたとしても、同じ金融機関から再び借金をすることはまず難しいでしょう。

任意整理後の生活はどうなる?知っておくべき7つのこと

任意整理では、通常、現在および将来にわたって支払う利息をカットすることで債務を軽減できます。

その一方で、任意整理を行う際には以下の注意点が存在します。

1.クレジットカードの作成・利用ができなくなる

任意整理をすると、完済するまで、信用情報機関のデータべ―スにご自身が任意整理をした事実が記録されます。

俗に言うブラックリストへの登録です。

信用情報機関に情報が登録されている間は、カード会社の審査が通らないので、新しいクレジットカードを作成したり、既存のクレジットカードを作成したりすることができなくなります。

2.各種ローンの組み立てができなくなる

信用情報機関に情報が登録されている間は、クレジットカードと同様、ローンの審査も通らないので、新規ローンの借り入れができません。

ローンを組みたいならば、完済後に向けて貯金をするなどの準備をしましょう。

3.連帯保証人になれない可能性

信用情報機関に情報が登録されている間は、連帯保証人の審査に通らない可能性が高いです。

連帯保証人として要求される信用力を欠くとみなされるからです。

そのため、家族などが連帯保証人を必要とする取引を行う際には、別の人に連帯保証を依頼するか、保証会社に連帯保証してもらうなどの対応が必要になるでしょう。

4.携帯や保険の契約

携帯電話の契約自体はできますが、端末を分割で購入することはできません。

分割購入は、借金をするのと同じであるので、審査に通らないのです。

他方保険に関しては、分割払いのタイプでも加入できます。

保険は借金とは異なります。

5.就職への影響

任意整理をしたからといって、就職に影響が及ぶことはありません。

企業は信用情報機関の情報まで調べることは通常はないからです。

6.支払いを遅延することのリスク

任意整理をした場合、債権者に伝えた返済計画に従って、確実に返済を進めていきましょう。

もし返済計画を反故にして再び支払いを遅延した場合、債権者から訴訟提起などを受ける可能性があるので要注意です。

7.闇金業者には要注意

闇金業者から借金をしている場合、任意整理をする以前に、そもそも借金の返済義務自体がありません。

違法な高金利によって貸付けを行う闇金業者との契約は無効であり、貸し付けられた元本についても「不法原因給付」と解されているからです。

そのため、闇金業者に対しては任意整理ではなく、「借金を一切返さない」ということを弁護士を通じて伝えましょう。

任意整理の手続きの流れとかかる期間

任意整理は裁判所を通さないため、2~4ヶ月の短期間で手続きが終わることが魅力の債務整理です。

全体の期間としては、下図のようなイメージで任意整理を行います。

任意整理の期間まとめ

最長でも5年程度で、あなたの借金が完済される流れになります。

なお、任意整理は弁護士や司法書士へ依頼するケースがほとんどですので、弁護士・司法書士に依頼することを前提に流れについてご紹介します。

1.弁護士・司法書士に任意整理を相談・依頼

任意整理を行う前に、弁護士や司法書士といった専門家に相談に行きましょう。

弁護士事務所や司法書士事務所に堅苦しいイメージを持たれている方もいらっしゃると思いますが、多くの弁護士や司法書士は親切丁寧に対応してくれます。

処理の流れなどもわかりやすく説明してもらえるので、心配していることや分からないことがあれば、どんどん質問してみましょう。

多くの事務所が無料相談を実施しており、初めての方でも訪ねやすくなっています。

電話相談窓口を設けている事務所もあるので、事務所に行く時間がない方はそちらを利用するのも良いでしょう。

2.受任通知の送付(当日~翌日)

専門家は受任後、各業者へ当日もしくは翌日に『受任通知』を郵送します。

業者がこの通知を受け取ることで、取立や催促が止まります。

3.貸金業者への取引履歴開示請求(2週間~4ヶ月)

正確な借金残高を確認するために、業者に対し取引履歴の開示請求を行います。

業者によって開示されるまでの期間が異なり、多くの場合は2~3週間程度で開示されますが、状況によっては数ヶ月かかることもあります。

4.利息制限法に基づく残高を算出

正確な借金の契約日時や返済履歴が明らかになると、利息制限法に基づく引き直し計算を行います。

これにより、法的に支払う必要のある“本当の借金額”が分かります。

5.任意整理の交渉・和解の成立(1~2ヶ月)

再計算された正当な借金額(=債務額)をもとに、専門家が貸金業者と返済計画について交渉を行います。

一括返済を条件に減額を交渉することもあれば、3年~5年を目処に分割での返済計画を交渉することもあります。

専門家が各貸金業者1社1社を対象に、順番に交渉を行っていくことになります。

和解交渉が締結されれば、あとは返済をしていくだけです。

交渉が進まない場合は別の債務整理手法を検討

交渉がうまくいかない場合や、債権者が全く交渉に応じない場合は他の手段に移行せざるを得ません。

たとえば、債権者の同意を要せずして債務の全額免除を実現できる「自己破産」や、債権者の一部が反対したとしても債務の大幅減額を実現できる可能性がある「個人再生」を検討するとよいでしょう。

任意整理の返済期間は3~5年

任意整理は、手続き後から返済を開始しますが、3年(36回)から5年(60回)払いで合意に至ることが多いでしょう。

担当の専門家と、月々どのくらい支払えるかしっかり相談して、回数を決める必要があります。

任意整理にかかる費用

任意整理は、個人で行うことも弁護士や司法書士に代行してもらうこともできます。

それぞれの場合にかかる費用は以下です。

個人で行う場合

ご自身で任意整理を行う場合は、債権者との交渉がメインになるので、基本的には送付書類の郵送代などの雑費のみです。

具体的には、配達記録郵便代の料金(160円)や基本郵送代(82円)などです。

弁護士に依頼した場合

任意整理の依頼費は債権者数によって変動することが多いので、合計金額は一概にはご提示できませんが、弁護士に払う依頼費の目安は以下の通りです。

以下はあくまでも目安であり、実際にかかる費用や費用体系は弁護士により異なります。

  • 相談料:0円~30分5000円
  • 着手金:1債権者あたり2~4万円
  • 報酬金:0円~減額した債務の10%
  • その他:実費など

司法書士に依頼した場合

司法書士への依頼費は、弁護士より安い傾向にあります。

しかし、1社あたりの債権額が140万円を超える場合には、司法書士に依頼することはできませんので注意が必要です。

任意整理についてよくある質問

任意整理についてよくある質問にお答えします。

Q1.保証人や連帯保証人がいても利用は可能ですか?

保証人・連帯保証人付きの債務を任意整理の対象にすると、保証人へ一括請求がされます。

ただ、任意整理はすべての債権者を平等に扱う自己破産などとは異なり、債権者を選択することが可能です。

そのため、保証人付き債務を任意整理の対象から外すことにより、保証人に迷惑をかけずに借金を減額することができます。

また、どうしても保証人付きの債務を任意整理の対象にしたい場合には、保証人と一緒に任意整理を行うことが考えられます。

債権者が同意すれば一括請求を回避できます。

Q2.返済実績がなくても利用可能ですか?

全く返済実績がない場合には、任意整理は難しいと思われます。

返済実績がなければ、債権者は「減額してもどうせ債務を支払わないだろう」と考えるのが通常でしょう。

また、借金の借り入れ期間が短い場合には、債権者が交渉に応じてくれないケースもあるため、注意が必要です。

返済実績の乏しさを理由に任意整理を拒否された場合は、自己破産や個人再生の利用を検討しましょう。

Q3.何度も任意整理をすることはできますか?

任意整理は私的な交渉であるため、回数の制限などはありません。

そのため債権者にさえ認めてもらえれば、何度でも任意整理を行うことが可能です。

しかし、再び同じ金融業者と任意整理の交渉を行うときには、審査が厳しくなる可能性があります。

Q4.専業主婦でも利用は可能ですか?

任意整理は、専業主婦の方でも利用することが可能です。

また、自己破産とは異なり裁判所を通さない私的整理なので、複雑な手続きなども必要としません。

そのため、専門家に依頼する費用さえ工面できれば、夫に隠しながら任意整理を進めることも可能です。

もっとも、仮に借金のことを隠していたとしても後でバレて揉める可能性がありますし、今後の返済について夫の協力が必要となる可能性もありますので、正直に夫に話したほうがよいと思います。

Q5.書類集めの際、会社や家族にバレませんか?

任意性は基本的に書類を揃える必要がありません。

ただし、以下のことが原因で同居する家族や会社に借金や任意整理が知られるリスクはあります。

  • 弁護士が受任通知を賃金業者へ送る前に、賃金業者から督促状が自宅もしくは会社に届いてしまった
  • 法律事務所から届いた郵便物を家族に見られた

家族や会社にバレたくない人は、依頼先の弁護士・司法書士に相談することで、バレないように配慮してもらうことができます。

Q6.書類がなく正確な借入状況が分からないのですが、任意整理できますか?

書類がなく、正確な借り入れ状況が分からなくても、任意整理できます。

弁護士・司法書士は、業者に取引履歴の開示を請求しますので、正確な借り入れ状況を確認することができます。

Q7.依頼中に仕事がなくなってしまいました。

任意整理を依頼した後に仕事を失ってしまったような場合にはどうなるのでしょうか。

任意整理は、貸金業者に毎月返済を継続することが前提となる手続きです。

そのため、仕事がなくなったような場合には、返済計画の前提が崩れるため、任意整理の交渉がストップしてしまう可能性があります。

この場合、再就職の見込み等を総合的に判断して、自己破産に切り替えるかを検討する形になるでしょう。

依頼した先生とよく相談して下さい。

Q8.毎月支払えると思っていた額が払えない場合はどうなりますか?

例えば、相談当初に毎月5万円の支払いができると思っていたにも関わらず、実際に返済を始めてみたら、毎月3万円の支払いしかできない、という場合があります。

転職により給料が減った場合、途中で給料が下がった場合、毎月の支出が増えた場合場合に発生します。

合意した月々の返済額を支払えない場合には、任意整理は失敗となってしまいますので、支出を見直すなどして何とか金額を工面しましょう。

それでも返済不可能なばあいには、自己破産を検討することをお勧めいたします。

適宜依頼している先生に相談しましょう。

Q9.弁護士費用を滞納したらどうなりますか?

依頼後に分割で支払うべき弁護士費用を滞納したような場合にはどうなるのでしょうか。

前述のように職を失ったような場合で、弁護士費用の支払中であるような場合には、弁護士費用が払えないということがあります。

弁護士と依頼者との間には任意整理についての委任契約が結ばれています。

弁護士費用の支払が無いような場合には、弁護士は辞任する可能性が高いです。

とはいっても1回支払が遅れた程度で辞任するようなことは稀で、ある程度は支払いのスケジュールについては考慮してくれることが多いです。

しかし支払がない期間が長期間に渡る場合や、支払が遅れても何らの連絡も無いような場合には、弁護士が辞任してしまう可能性が高いでしょう。

弁護士が辞任してしまえば、貸金業者からの請求が復活することになり、再度別の弁護士に依頼をする必要があります。

そもそも、弁護士費用の分割払いが困難な場合には任意整理は難しいでしょう。

その場合には、自己破産等への切り替えを検討されたほうが良いと思います。

  • ブラックリストに載る?
  • 手続きが面倒そう
  • 会社にバレる?
  • かかる費用が心配…

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