過払い金とは?仕組みや過払い金返還請求をするデメリット、請求できる条件を解説

過払い金とは?仕組みや過払い金返還請求をするデメリット、請求できる条件を解説
目次
  1. 過払い金とは?過払い金が発生する仕組み
    1. グレーゾーン金利とは
    2. 過払い金が発生する期間
  2. 過払い金請求ができる条件とは?過払い金の対象者と請求できる期間
    1. 【対象者1】2010年6月17日以前に借り入れを開始した場合
    2. 【対象者2】借金を完済してから10年以内の場合
    3. 過払い金返還請求ができる業者・できない業者
    4. 過払い金請求の時効はいつまで?
  3. どんなメリットがあるの?過払い金請求を行う5つのメリット
    1. 1.ブラックリストには載らない
    2. 2.払いすぎた利息が戻ってくる
    3. 3.裁判なしで交渉できるため負担が軽い
    4. 4.訴訟を提起すれば高額な返還が期待できる
    5. 5.裁判所を通さなければ周囲に知られない
  4. 過払い金請求のデメリットは少ない!デメリットと思われていること
    1. 過払い金の満額が返還されるとは限らない
    2. 借入残高がある場合の注意点
    3. 専門家に依頼すればお金がかかる
    4. 請求した業者から借り入れできなくなる
  5. 自分で過払い金請求を行う場合のリスク
    1. 取引履歴の取り寄せで躓くリスク
    2. 引き直し計算で躓くリスク
    3. 貸金業者との交渉で躓くリスク
    4. 家族に借金を知られるリスク
  6. 過払い金請求を行う7つの流れとかかる期間
    1. 1.取引履歴開示請求(約1週間~1カ月)
    2. 2.過払い金の引き直し計算
    3. 3.貸金業者へ過払い金請求を送付
    4. 4.貸金業者との和解交渉(約1~3カ月)
    5. 5.訴訟を提起する
    6. 6.途中で和解交渉に入るケースもある
    7. 7.過払い金が返還される(判決・締結から約2~4カ月)
  7. 過払い金請求を行う上での注意点
    1. 過払い金の返還金額は会社の経営状態により変動する
    2. 過払い金には時効がある
    3. 請求先へ借入残高がある場合の注意点
  8. 過払い金請求を専門家に依頼するメリットと注意点
    1. 弁護士と司法書士の違い
    2. 弁護士か司法書士に依頼する場合の比較
    3. メリット1.自分でやるより正確に計算してもらえる
    4. メリット2.手続きを一任できる
    5. 費用面には注意
  9. 過払い金請求を依頼する弁護士を選ぶ6つのポイント
    1. 1.解決実績が多いこと
    2. 2.担当の弁護士が直接面談してくれること
    3. 3.無料法律相談を活用して相性の良い弁護士を選ぶ
    4. 4.弁護士費用を明確にしていること
    5. 5.提案内容などをわかりやすく説明してくれる
    6. 6.和解か裁判どちらが良いかの判断もしてもらえること
  10. 過払い金についてのよくある質問
    1. 過払い金請求ができる借り入れ期間は?
    2. 借金を返済中でも過払い金請求ができる?
    3. 弁護士費用が過払い金より上回ることはないの?
    4. 過払い金は住宅ローンでも発生しますか?

この記事を監修した弁護士
福田 圭志
福田 圭志弁護士(船橋リバティ法律事務所)
船橋で長年弁護士業をしている地元密着の弁護士。借金問題、離婚問題、相続問題、企業法務に注力。依頼者の納得のいくゴールを目指し、依頼者と二人三脚で事件に挑む。司法書士、税理士等の他士業との連携も武器。

過払い金の返還請求は、法律の上限を越えて払いすぎた利息を払い戻す手続きなので、原則としてリスクはありません。

とはいえ、過払い金の請求に何かデメリットがあるのではないかと心配になる人もいるでしょう。

過払い金請求が認められれば、差し引きして現在の債務を減額することも可能ですし、債務以上の金額が戻ってくればこれ以上返済する必要がありません。

認められれば大きなメリットがある一方、事前にデメリットを確認しておきたいという人も多くいるはずです。

この記事では、過払い金に関する基礎知識や過払い金請求をするメリット・デメリット、過払い金請求の流れなどをご紹介いたします。

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過払い金とは?過払い金が発生する仕組み

過払い金(かばらいきん)とは、消費者金融などに対し利息制限法の上限を超えて払いすぎていた利息のことです。

このような利息はグレーゾーン金利とも呼ばれ、過払い金請求によって返金を求めることができます。

以下の条件に該当している人は、もしかしたら過払い金を請求できるかもしれません。

  • 2010年6月17日以前に借り入れを開始している
  • 借金を完済もしくは最終取引から10年以内

まずは、過払い金が発生する仕組みである「グレーゾーン金利」と過払い金が発生する期間について解説します。

グレーゾーン金利とは

グレーゾーン金利とは、「出資法」で定められた年29.2%と「利息制限法」で定められた年15.0%~20.0%との差のことです。

改正貸金業法が完全施行されるまでの出資法では、上限金利が29.2%と非常に高いものでしたが、29.2%を超えた場合に課せられる「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金」という刑事罰も、出資法の上限金利を超えなければ科せられませんでした。

利息制限法と出資法の間にある金利については、刑事罰はなく、グレーな部分の金利という意味で、グレーゾーン金利と呼ばれるようになったのです。

そして、多くの貸金業者がグレーゾーン金利の間で利息を設定していました。

当然ながら、今までに払い過ぎたグレーゾーン金利は、貸金業者に請求して、返還してもらうことが可能です。

過払い金が発生する期間

借入の状況や毎月の返済額により異なりますので、「何年取引をすれば過払い金が発生するのか」は一概には言えません。

もっとも、おおよそ取引年数が5年以上になると、約半数の方に過払い金が発生する可能性があります。

過払い金請求ができる条件とは?過払い金の対象者と請求できる期間

ここからは、どういった場合に過払い金が発生している可能性が高いのかを確認してみましょう。

【対象者1】2010年6月17日以前に借り入れを開始した場合

過払い金の請求ができる可能性があるケースの1つ目は、2010年(平成22年)6月17日以前に借り入れを開始していた場合です。

前述の通り、過払い金が発生する仕組みは、利息制限法と出資法の上限金利に違いがあるからです。

しかし2010年6月18日に出資法が改正されたため、これ以降はグレーゾーン金利が発生することはなくなりました。

ただし、出資法が改正されたとしても、2010年6月17日以前のグレーゾーン金利は支払ったままになっています。

貸金業者がグレーゾーン金利分を差し引いて請求してくれるということはありません。

つまり、2010年6月17日以前に返済した借金にはグレーゾーン金利があり、過払い金の請求ができるわけなのです。

【対象者2】借金を完済してから10年以内の場合

過払い金の請求ができる可能性がある2つ目のケースは、借金を完済してから10年以内の場合です。

過払い金請求は、最後に返済した日から10年で時効となります。

なお、未完済の場合でも、最後に取引をしてから10年以内の場合には過払い金請求の対象になる可能性がありますので注意してください。

仮に完済していない場合でも、10年以内に借り入れをしているケースや、返済を途中でやめて放置しているケースも過払い金請求ができる可能性があります。

加えて、10年以上前に完済していた借金であっても、同じ貸金業者から続けて借金をし、その間隔が短い場合には、2つの取引が連続しているとみなされて、10年以上前に完済した借金も過払い金請求ができる可能性があります。

過払い金返還請求ができる業者・できない業者

過払い金が発生するのは、過去にグレーゾーン金利を設定していた業者に限られ、代表的な貸金業者では次のようなものが挙げられます。

アコム、プロミス、アイフル、レイク、ニコス、CFJ、セゾン、オリコ、セディナ、イオン、ジャックス、JCB

一方、次のような業者は出資法が改正される以前からグレーゾーン金利を設定していないため、過払い金は発生していない可能性が非常に高いです。

オリックス、モビット、キャッシュワン、アットローン(現在はSMBC(プロミス)に吸収)、ダイレクトワン、銀行のカードローン、公庫からの借入

過払い金請求の時効はいつまで?

過払金の請求が可能となる期間は最後の弁済から10年以内です。

過払い金請求の時効消滅が10年だからです。

また、基本的には2006年頃より前に行った借り入れが過払い金請求の対象となります。

なぜなら、この時期以降、貸金業者は利息制限法に適合するように金利の見直しを行ったからです。

例えば、2000年頃に貸金業者の借り入れを行い、これを2010年頃に完済した場合、2006年より前に借り入れをしていて、かつ完済から10年以上経過していないため、過払い金請求ができる可能性があるということです。

どんなメリットがあるの?過払い金請求を行う5つのメリット

過払い金返還請求を行うメリットは次の5つがあります。

1.ブラックリストには載らない

ブラックリストに載るとは、信用情報に事故情報が載ることをいい、一度ブラックリストに載ると、一定期間クレジットカードの新規作成やローンを組むことができなくなります。

しかし、過払い金請求を行ってブラックリストに載るということはありません。

また、かつては過払い金請求で信用情報に「契約見直し」や「弁護士介入」などが登録されていましたが、現在はこれらもありません。

ただし、過払い金請求した債権者(お金を貸す側)から、今後借入れできなくなる可能性はあります。

2.払いすぎた利息が戻ってくる

過払い金は貸金業者に対して発生している債権であるため、過払い金発生者は貸金業者に対して過払い金返還請求債権を有していることになります。

そして、過払金発生時から支払い済みまでの法定利息も基本的に請求することができます。

3.裁判なしで交渉できるため負担が軽い

過払い金は「個人再生」や「自己破産」とは異なり、裁判所を経る手続きではありませんので、時間や手間などの負担は軽いのが通常です。

もっとも、過払い金返還請求は個人で行うこともできますが、弁護士や司法書士など法律の専門家に依頼して、貸金業者と過払い金返還に関する交渉を代行してもらう方が絶対に良いでしょう。

個人で行った場合と比べ、専門家が窓口になるだけで返還される金額の割合が高額になるといったメリットもありますし、日常的に時間を空けるのが難しい人にとって、手続きの負担が軽いということも大きいでしょう。

4.訴訟を提起すれば高額な返還が期待できる

高額な過払い金返還を期待するのであれば、訴訟を行うのが有効です。

訴訟提起の知らせが貸金業者側へ郵送されると、裁判まで持ち越しになるのを嫌がる貸金業者も多いため、初回の交渉と比べ高額な過払い金の返還が期待できます。

なお、過払金の裁判は尋問を行うことが稀なので、本人の負担は少ないです。

5.裁判所を通さなければ周囲に知られない

過払い金請求は、貸金業者との直接の交渉になるので、原則として裁判所を介しません。

そのため、周囲に知られることもなく、面倒な手続きやかかる期間などを最小限に抑えられます。

また、専門家に依頼すると、手続き・交渉も専門家がほとんどやってくれますので、「あとは結果を待つのみだ」と言っても過言ではありません。

過払い金請求のデメリットは少ない!デメリットと思われていること

冒頭でもお伝えした通り、過払い金にはリスクはありませんが、いくつかのデメリット及び注意点があります。

ここでは、どういったデメリット・注意点があるのか確認しておきましょう。

過払い金の満額が返還されるとは限らない

発生している過払い金に対して全額の過払い金が返還されるわけではありません。

交渉する企業の経営状態が大きく影響しますが、1回目の交渉において返還される金額は、過払い金返還に対応の良い貸金業者でも70〜80%ぐらいでしょう。

この点、弁護士に依頼すれば、争点がなければ100%の満額回収をすることが出来る場合もあります。

借入残高がある場合の注意点

過払い金の発生金額と借入残高の差額分が請求できる過払い金の額になるため、もし借入残高の方が過払い金の発生金額を上回っていた場合、過払い金返還請求ではなく、過払い金発生による減額交渉を行わなければなりません。

この減額交渉は債務整理の一つである任意整理の一環として行われるため、この場合、ブラックリストへ掲載されてしまいます。

手続き ブラックリスト掲載
過払い金 ≧ 借入残高 過払い金返還請求 ×
過払い金 < 借入残高 任意整理

専門家に依頼すればお金がかかる

払いすぎたお金を請求する事に対するデメリットはありませんが、強いて挙げるのであれば、専門家への費用が掛かることです。

もっとも、過払金の請求のみの依頼であれば、着手金0円で受けている事務所が多数ありますので、そのような事務所に依頼すれば、かかる費用は報酬と実費等のみとなります。

そして、同費用は回収した過払金から支払うことになりますので、自腹を切る必要はありません。

請求した業者から借り入れできなくなる

過払い金請求をした場合、その相手方である貸金業者から、再度借り入れを行うことはできなくなることもありますが、これは相手の対応次第です。

過払い金請求から実際に過払い金が返還されるまでには数ヶ月の期間を要するため、同じ貸金業者から追加の借り入れを考えているような場合には、過払い金請求を行うタイミングについて、慎重に検討する必要があります。

自分で過払い金請求を行う場合のリスク

過払い金請求は弁護士に依頼するのが通常ですが、あなた自身で行うことも不可能ではありません。

この場合、専門家への依頼費用を抑えられるといったメリットもあります。

しかし、不慣れな処理に手間取り余計な時間と労力がかかってしまうだけでなく、次のようなリスクがあるかもしれません。

取引履歴の取り寄せで躓くリスク

過払い金請求を行う前提として、まず取引状況を正確に把握しなければなりません。

これは貸金業者から取引履歴を取り寄せて行います。

しかし、過払い金請求の経験が一切ない場合、まず何から始めれば良いかわからない、取引履歴を取り寄せるのにどこにどのように連絡すればよいかわらかない、という人もいるかもしれません。

取寄せ自体は全く難しいことではありませんが、ここで行き詰まり「面倒」と考えて何もしないというケースは少なくないかもしれません。

引き直し計算で躓くリスク

過払金の金額を算定するためには、取引履歴について引直し計算を行う必要があります。

引直し計算とは、取引を利息制限法の上限金利基づいて計算し直すことをいいます。

この引直し計算が正確にできなければ、過払金の正確な金額を算定することはできません。

引直し計算には専用のエクセルフォーム等がインターネット上にありますので、それほど難しいものではありませんが、それでも素人には面倒、煩雑と感じてしまうことはやむを得ません。

この計算で躓くということはよくあることと思われます。

貸金業者との交渉で躓くリスク

貸金業者との交渉は、必ずしも弁護士・司法書士を通して行う必要はありません。

しかし、貸金業者との交渉力の格差や知識・経験の格差から、自力での交渉は難しい場合も多々あります。

例えば、貸金業者から何かしら反論があった場合にその反論の当否を判断できませんし、貸金業者から提案された解決案が妥当かどうかの判断もできません。

このような交渉で躓くことも多いと思われます。

家族に借金を知られるリスク

独自に貸金業者と協議する場合、業者から自宅あてに取引履歴や書面通知等が届く可能性があります。

そうなると家族に借金が知られてしまうかもしれません。

このように、自力での過払金請求は不可能ではありませんが、複数のリスクが考えられます。

もし、上記のようなリスクを避けたいのであれば、弁護士・司法書士に依頼することをおすすめします。

弁護士・司法書士に依頼した場合、すべての処理を一任できますので、自身で対応しなければならないことはほとんどありません。

また、貸金業者からの連絡や郵便物の送付も、事務所が窓口になってくれますので、家族などに知られてしまうリスクも避けられるでしょう。

過払い金請求を行う7つの流れとかかる期間

過払い金請求を自分で行った場合と、専門家に依頼した場合、訴訟になった場合のおおよその期間は次のとおりです。

  • 自分で行った場合|約3ヶ月〜6ヶ月
  • 専門家に依頼した場合|約1ヶ月〜3ヶ月
  • 訴訟になった場合|約3カ月~1年

もっとも、自分で過払い金を取り戻そうとした場合、計算や請求、交渉など全てを行わないといけません。

専門知識も必要になってきますし、書類などの作成にかかる手間に加え、慣れていない分時間もかかりますので、専門家に相談・依頼することをおすすめします。

ここでは、どうしても自分で請求したいという人に向けて、自分で行う場合の流れと期間を解説します。

1.取引履歴開示請求(約1週間~1カ月)

引き直し計算をして過払い金がいくらあるのかを確定させるには、まず貸金業者に対して取引履歴の開示請求をしなくてはなりません。

貸金業者によっては法律事務所から開示請求を出すとすぐに開示する一方で、個人からの請求に対してはなかなか開示しないことが多々ありますので、注意が必要です。

取引履歴開示請求から実際に送られてくるまでの期間は、長くても1カ月以内でしょう。

返還から開示されるまでの期間は業者によってまちまちですが、1カ月以上経っても取引履歴が送られてこないようでしたら開示を拒否されている可能性もあります。

しかし、これは法令の開示義務を怠っていると言えます。

初めの段階からこのようなトラブルにならないように、証拠となる郵便で請求するか、弁護士・司法書士に依頼すると未然に防ぐこともできるでしょう。

2.過払い金の引き直し計算

取引履歴を取得後、過払い金の引き直し計算をします。

自分で引き直し計算を行う場合は面倒ではありますが、時間はそんなにかからないはずです。

3.貸金業者へ過払い金請求を送付

引き直し計算が終わったら、貸金業者へ過払い金請求を送付します。

方法は電話やFAX、郵便などがよいでしょう。

万全を期すのであれば内容証明郵便で送るのも良いかもしれません。

4.貸金業者との和解交渉(約1~3カ月)

貸金業者が過払い金請求を行う意思表示をしたら、まずは担当者と電話などでやり取りをするところから始めましょう。

もし時効などが迫っている場合、両者の間で揉める可能性がありますので、交渉がうまく進まなければその分だけ期間は長引くことになります。

また、こちらが弁護士や司法書士などの専門家がいないとわかると足元を見てくる可能性もありますので、こちらも強気の姿勢を崩してはいけません。

こちらの態度次第で交渉期間も大きく変わってきますので、もし1カ月以内などの短期で終わらせたいのであれば、専門家の意見を伺うことをおすすめします。

5.訴訟を提起する

もし電話や直接会って交渉するだけでは納得いく過払い金の返還ができない場合、過払い金返還請求訴訟を起こすのがおすすめです。

ただ、自分で訴訟を起こす場合はそれなりの勉強をしなければならないため、司法書士事務所や弁護士などに相談・依頼して進めていただくのが間違いなく楽でしょう。

6.途中で和解交渉に入るケースもある

訴訟を起こしても貸金業者から和解が申し込まれるケースもあります。

訴訟はやはり時間がかかりますので、業者としてもいつまでも時間をかけたくないというのが本音でしょう。

その際、自分が納得できれば良いのですが、どうしても満額に近い額の返還を望むのであれば、専門家の力を借りる必要があるでしょう。

7.過払い金が返還される(判決・締結から約2~4カ月)

裁判の勝訴あるいは和解がまとまれば、勝訴判決や和解成立後数週間〜4ヶ月後には過払い金が返還されるはずです。

過払い金請求を行う上での注意点

過払い金請求を行うには、次のような注意点があります。

過払い金の返還金額は会社の経営状態により変動する

過払い金ブームにより経営が傾いた会社、または倒産した会社が多数存在します。

賃金業者側も利用者から数多の過払い金請求を受けているため、会社によっては返還できるだけの余裕がありません。

経営状態によって返還金額が変動する可能性がある点には注意しておきましょう。

過払い金には時効がある

何度もお伝えしていますが、過払い金には時効があります。

これ以上前に過払い金が発生していた場合には、請求しても返還してもらえません。

一方、過去の借金でも完済や最後の取引から10年以内であれば過払い金発生や請求できる可能性があります。

昔の借金だからといってあきらめず、最後の取引が何年前であった確認するとよいでしょう。

請求先へ借入残高がある場合の注意点

過払い金の請求先貸金業者に借入残高がある場合には、過払い金請求ではなく「任意整理」として扱われる点には注意が必要です。

つまり、信用情報に事故情報が載りますので、カードローンなどが利用できなくなるという任意整理のデメリットが発生します。

もっとも、過払い金は元金と相殺されますので、仮に元金が全て返済できれば事故情報は取り消しになることが一般的です。

過払い金請求を専門家に依頼するメリットと注意点

過払い金請求は、複雑な手続きや戦略的な交渉が必要となるため、法的知識や経験が豊富な弁護士などの専門家に依頼することをおすすめします。

弁護士と司法書士の違い

弁護士と司法書士の違いは、扱える業務の範囲です。

弁護士の場合は、貸金業者との和解交渉のみならず、過払い金返還請求訴訟も提起でき、業者1件当たりの借入額がどれほど高額でも案件として扱うことができます。

一方、司法書士は代理人として扱える金額が司法書士法によって限定されており、業者1件当たりの借入額や過払金額が140万円以下の案件しか、扱うことができません。

さらに、すべての司法書士が和解交渉の代理を行えるわけではなく、一定の条件を満たした「認定司法書士」に限り、訴訟や裁判外の和解を行うことができます。

司法書士は簡易裁判所の訴訟代理人にしかなれないため、上訴することになれば控訴審や上告審では、弁護士に訴訟代理人を依頼するほかありません。

司法書士に過払い金請求を依頼する場合は、上記のような点に注意する必要があります。

弁護士か司法書士に依頼する場合の比較

業務内容 弁護士 司法書士
過払い金が140万円超える案件 相談・書類作成 ×
交渉・訴訟 ×
過払い金が140万円以下の案件 相談・書類作成
交渉・訴訟 △(認定司法書士に限る)

現在、過払い金請求を弁護士と司法書士のどちらに依頼するか検討中の方は、下記3つの基準で判断してみてください。

もし、3つのうちのどれか1つにでも該当するなら、弁護士に相談しましょう。

  • 1つの取り引きにつき、借金額が140万円を超えている
  • 請求先の経営が傾いている場合
  • 満額回収を希望する(裁判をする)場合

メリット1.自分でやるより正確に計算してもらえる

過払い金の引き直し計算では細かい計算を要するので、計算に誤りがあることがあります。

経験豊富な専門家に依頼することで、計算を正確に進めることができ、正確な数値が担保されます。

メリット2.手続きを一任できる

過払い金の請求には上で説明した引き直し計算のほか、貸金業者との交渉などさまざまな手続きが必要になります。

弁護士に依頼することで、手続きを一任できるようになりますので、時間や手間を抑えられるほか、精神的負担も減ります。

費用面には注意

過払い金請求を弁護士に依頼したいと思っていても、着手金や報酬金といった費用に不安のある方は少なくないでしょう。

過払い金請求の弁護士費用はそれほど高額ではありませんが、事務所によって異なるため、無料相談や電話などを利用して、まずは一度相談してみることがおすすめです。

なお、過払金の請求のみの依頼であれば、着手金0円で受けている事務所が多数ありますので、そのような事務所に依頼すれば、かかる費用は報酬と実費等のみとなります。

そして、同費用は回収した過払金から支払うことになりますので、自腹を切る必要はないでしょう。

過払い金請求を依頼する弁護士を選ぶ6つのポイント

過払い金請求を依頼する弁護士を決めるためポイントは、大きく6つあります。

1.解決実績が多いこと

「過払い金請求が得意な弁護士」とはすなわち、過払い金問題に関する案件を受任した経験が豊富であり、かつ多くの解決実績があるということです。

弁護士は「法律のプロ」ではあるものの、扱う分野は相続や、離婚、債務整理、交通事故、労働問題、刑事事件、企業法務など多岐に渡るため、必ずしもあらゆる法律に精通しているとは限りません。

弁護士にも得意分野・不得意分野があるのです。

そのため、相続問題や離婚問題に精通している弁護士であっても、過払い金問題についてはあまり扱った経験がないといったケースもよくあります。

経験が少ない弁護士に依頼すれば、満足できる結果にならない可能性は十分にあります。

まずは過払い金問題について数多くの解決実績があり、専門分野としている弁護士・弁護士事務所を探すことから始めましょう。

2.担当の弁護士が直接面談してくれること

過払い金問題の解決を依頼し、その報酬として代金を支払う以上、当然、信頼できる弁護士に任せたいものです。

特に、過払い金などの借金に関する問題はかなりデリケートな案件であるため、担当弁護士が守秘義務を遵守してくれる人であることや、相談しやすい雰囲気であるかも、弁護士選びにおいて重要なポイントとなるでしょう。

事務所によっては、弁護士本人が直接面談するのではなく、事務員が相談の対応に当たる場合があります。

これでは依頼者と弁護士との間に信頼関係が構築されていない状態で手続きが進められることになり、今後その弁護士が依頼者の意向に沿った対応をしてくれることは期待できません。

そのため、弁護士選びの際は、担当の弁護士がしっかり直接会って面談してくれるかどうかを1つの判断要素にしましょう。

3.無料法律相談を活用して相性の良い弁護士を選ぶ

過払い金などの借金問題に関しては、多くの法律事務所で無料相談を実施しています。

弁護士との面談では、自分の借金の状況やどのような解決方法が望ましいかなどを相談することになりますが、その際、担当弁護士と相性が合うかを確認しましょう。

弁護士に依頼する以上、ある程度継続的な関係を持つことになります。

弁護士との相性が合わず、ギクシャクした関係だと自分の意見を伝えにくく、手続きもスムーズに進みません。

人間的に相性がよいと感じた弁護士に依頼するようにしましょう。

4.弁護士費用を明確にしていること

弁護士に依頼する上で最も気になることの一つは、依頼した際の弁護士費用ではないでしょうか。

費用の内訳は、「着手金」、「報酬」、「実費」が主なものです。

それぞれがどのような費用で、事案の成果次第で料金がどのように変わるかを、委任契約前に説明してくれる事務所がほとんどです。

しかし中には料金体系を示さず、委任事務が終わった後で高額な料金を請求してくるという悪徳事務所もあります。

そのため、弁護士に依頼する上で、弁護士費用を明示してくれるかどうかを一つの判断要素にするとよいでしょう。

5.提案内容などをわかりやすく説明してくれる

法律専門家にとっては当たり前のことでも、一般の人にとっては馴染みのない法律用語や制度などはたくさんあります。

このような専門的な内容を一般人にもわかりやすく説明するのには技量が必要であり、依頼者の目線に立って考える能力が求められます。

過払い金の問題を相談した際に、提案内容などを依頼者にわかりやすく説明してくれる弁護士であれば、依頼者の目線に立った最善の解決策を提案してくれるものと推測できます。

難しい言葉を並べて一方的な提案を行ってくる弁護士であれば、依頼者との信頼関係も築きにくいといえるでしょう。

よって、弁護士を選ぶ際は、提案内容などをわかりやすく説明してくれるかどうかも、判断材料にしましょう。

6.和解か裁判どちらが良いかの判断もしてもらえること

過払い金の請求は、交渉による和解か訴訟のいずれかの方法で行うことになります。

交渉による和解を選択する場合、当事者双方にとって納得のいく解決が、比較的短期間で得られるというメリットがあります。

一方、返還金額は割方少なくなるというデメリットがあります。

訴訟を選択する場合、返還金額の増額は期待できますが、その分、解決までの時間がかかります。

どちらの方法で請求するかは事案や依頼者の意向により変わってきますが、弁護士に依頼した際、複数の選択肢を提案し、それぞれの方法のメリット・デメリットを示してくれるかどうかは、弁護士選びの1つのポイントと言えます。

過払い金についてのよくある質問

下記は、過払い金請求を希望される方からよく寄せられる質問です。

過払い金請求ができる借り入れ期間は?

まずは、ご自身の取引きが過払い金請求の対象であるかどうか確かめる必要があります。

そのために、取引履歴を見るなどして、いつ借り入れをしたか調べてみてください。

借金を返済中でも過払い金請求ができる?

結論から言えば、借金を返済中であっても過払い金請求は可能です。

ただし、返還された過払い金で現在の借金が返済できない場合は、任意整理や個人再生、自己破産(債務整理)をする必要があります。

債務整理をすると、クレジットカードの作成・利用や、ローンの組み立てが5~10年間できなくなったり、個人再生や自己破産の場合には個人情報が官報に載ったりします。

しかし、現在借金を抱えているならば、借金の返済を優先したほうがよい場面もあるでしょう。

弁護士費用が過払い金より上回ることはないの?

過払い金の金額によっては、弁護士費用の方が上回ってしまうこともあり得ます。

これは一般的に「費用倒れ」といわれている状態です。

費用倒れは、弁護士に依頼して得られる経済的な利益よりも弁護士費用が高いため、弁護士に依頼する必要が金銭的な側面だけをみればありません。

そのため、まずは弁護士に相談してみて、弁護士費用が過払い金より上回らないか、費用倒れにならないか確認しておきましょう。

なお、過払金の請求だけの場合には、着手金(契約金)0円で受けている法律事務所も多数ありますので、そのような事務所であれば費用倒れの心配をする必要はないでしょう。

過払い金は住宅ローンでも発生しますか?

過払い金は住宅ローンでは発生しません。

住宅ローンは一般的に金利が低いので、利息制限法の上限金利よりも高い金利を設定していることがないからです。

過払い金が発生するのは、15%以上の金利があるときです。住宅ローンの金利は0.4%~1%程度ですから、過払い金は発生しません。

その他、自動車ローンや教育ローンなども、金利が15%以上でないローンですから過払い金が発生することはありません。

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この記事の調査・編集者
みぞ
2017年にライターとしてアシロに入社し、主に交通事故とIT分野の執筆に携わる。2019年によりIT媒体の専任ディレクターになり、コンテンツの執筆・管理などを行っている。