大麻事件の解決が得意な弁護士の探し方|禁止行為や刑罰、量刑相場を解説

大麻事件の解決が得意な弁護士の探し方|禁止行為や刑罰、量刑相場を解説

大麻を濫用し摘発された人員は増加傾向にあります。

令和2年版の犯罪白書によると、令和元年中に大麻取締法違反の容疑で警察に検挙された人数は4,570人で、前年比+21.5%という劇的な増加を記録しました。

大麻取締法違反等 検挙人員の推移

引用:令和2年版犯罪白書|法務省

深刻な状況が続いていることから、全国の警察も取締りを強化しています。

大麻に手を出した事実が発覚すれば、逮捕されて厳しい刑罰を科せられることになるでしょう。

大麻に関わるとどのような罪を背負うことになるのか、法律による禁止行為や実際に下されている刑罰の傾向、弁護士にサポートを依頼した場合に期待できる弁護活動の内容などを解説します。

大麻事件は突然逮捕されるケースも!

大麻事件の容疑をかけられた場合には、早急に弁護士のサポートを受ける必要があるでしょう。大麻事件は突然逮捕されるケースも少なくないため、法的知識を有する弁護士の力が必要なのです。

弁護士のサポートを受けることで早期釈放や刑罰の回避が期待できます。まずは大麻事件を扱った経験がある弁護士に相談して、これから取るべき行動を把握しましょう。

相談してすぐに依頼することも可能ですので、まずは、お気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士
門屋 徹
門屋 徹弁護士(丸の内中央法律事務所)
慶應義塾大学法科大学院卒業後、2013年に弁護士登録。性犯罪・薬物・暴行・窃盗・詐欺など、あらゆる刑事事件分野に注力。また刑事事件に限らず企業法務や借金問題、離婚問題、相続問題等、多岐にわたり注力している。

大麻とは

「大麻」は覚醒剤(覚せい剤)などと同様に法律による規制を受ける違法薬物のひとつです。
まずは大麻がどのような薬物なのかを確認しましょう。

植物としての「大麻」

大麻は、中央アジアを原産とするアサ科の植物です。

春から夏にかけて生育し、大きなものは草丈が3メートルにも成長します。

引用:大麻・けしの見分け方|厚生労働省

人類と大麻の関わりは非常に深く、繊維は紙や布として、実・種子は食用や生薬、燃料などにも利用されてきました。

法律で規制される「大麻」

法律によって規制されている「大麻」とは、学術的には「カンナビス・サディバ・エル」と呼ばれる大麻草に限定されます。

大麻草の花冠や葉を乾燥・樹脂化・液体化させたものを大麻といい、成熟した茎、大麻草の種子、またはこれらを加工した製品は規制されていません。

成熟した茎や種子が規制対象外となっているのは、大麻草に含まれる有害物質「テトラヒドロカンナビノール(THC)」の含有量がきわめて少ないからです。

大麻を指す隠語

大麻にはさまざまな隠語が用いられています。

ここで挙げるのは代表的な隠語ですが、ほかにもさまざまな名称が用いられているので注意が必要です。

また、乾燥・樹脂化・液体化が可能なので、ワックス・オイル・キャンディーやクッキーといった身近な製品に姿を変えて日常生活に潜んでいます。

大麻を規制する「大麻取締法」

わが国における大麻の規制は「大麻取締法」という法律が根拠となっています。

全6章で構成される法律で、大きく分けると次のような内容が明記されています。

昭和23(1948)年に制定された当時は、おもに外国船の船員や兵士に対する規制をメインとしていました。

ところが、昭和40~50年代に芸能人の逮捕事例が相次ぎ、スポーツ選手などの著名人が大麻に手を出してしまう事例が急増します。

このような傾向から「大麻は一部の著名人が手にする薬物」という認識が持たれていました。

ところが、平成期には大学生などが次々と検挙され、現在では広く一般にも蔓延しています。

大麻取扱者とは

大麻取締法では、第2条において「大麻取扱者」を定めています。

第二条 この法律で「大麻取扱者」とは、大麻栽培者及び大麻研究者をいう。
2 この法律で「大麻栽培者」とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で、大麻草を栽培する者をいう。
3 この法律で「大麻研究者」とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用する者をいう。

引用:大麻取締法|e-Gov

大麻栽培者

大麻栽培者とは、都道府県知事の免許を受けた大麻草を栽培する生産者です。

昭和29年の時点では全国に37,313人が免許を受けていましたが、化学繊維の台頭による需要の減少や生産者の高齢化などが要因となり、平成28年には37人にまで減少しています。

引用:大麻栽培者数の推移|厚生労働省

大麻研究者

大麻研究者も都道府県知事の免許を受けている者ですが、大麻の研究目的で栽培する者や大麻を使用する者を指します。

おもに医療目的での研究をすすめる大学の研究家などに免許が与えられている状況です。

大麻取締法における禁止行為

大麻取締法では、第3条・第4条においてそれぞれ禁止行為を定めています。

所持・栽培・譲り受け・譲り渡し(第3条)

第三条 大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
2 この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。

引用:大麻取締法|e-Gov

都道府県知事からの免許を受けている大麻取扱者でない者は、次の行為がすべて禁じられています。

また、たとえ大麻取扱者としての免許を受けているとしても、その許可を受けている目的外で使用することは違法です。

輸入・輸出・施用・広告(第4条)

第四条 何人も次に掲げる行為をしてはならない。
一 大麻を輸入し、又は輸出すること(大麻研究者が、厚生労働大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合を除く。)。
二 大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。
三 大麻から製造された医薬品の施用を受けること。
四 医事若しくは薬事又は自然科学に関する記事を掲載する医薬関係者等(医薬関係者又は自然科学に関する研究に従事する者をいう。以下この号において同じ。)向けの新聞又は雑誌により行う場合その他主として医薬関係者等を対象として行う場合のほか、大麻に関する広告を行うこと。

引用:大麻取締法|e-Gov

大麻取扱者を含めて、すべての人は次の行為を禁じられています。

ここでいう「施用」とは、医薬品として注射器などで人の身体に使うことをいいます。

施用だけでなく、施用のための交付、大麻製品の施用を受けることも禁止です。

「広告」とは、大麻に関する広告を意味します。

ただし、医事・薬事・自然科学に関する記事を掲載する医薬関係者むけの新聞・雑誌などにおける広告は規制の対象外です。

大麻は「使用」が禁止されていない

大麻取締法における禁止行為は第3条・第4条に明記されているものに限られます。

つまり、ほかの違法薬物では禁止されている「使用」に関する制限は存在しません。

大麻の使用が禁止されていない理由

大麻の使用が禁止されていないのは、規制対象外となっている成熟した茎や種子からでも微量のテトラヒドロカンナビノールを体内に取り込んでしまうおそれがあるからです。

また、許可を受けた栽培者が自然に大麻成分を吸入してしまう可能性があることも背景になっています。

尿や血液を採取して鑑定しても、規制対象となっている花冠や葉から摂取したのか、それとも規制対象外のものから摂取したのかを判別できません。

注意すべきは「使用」が禁止されていないことを「使用は合法・適法だ」と解釈すべきではないという点です。

そもそも大麻が法律によって規制されているのは、大麻が人体に対して非常に強い毒性をもっているからなので「使用しても問題がない」はずはありません。

また、使用が判明すれば、その前提として所持や譲り受けなども疑われることになるため、処罰されるリスクはきわめて高くなります。

「使用罪」を創設する動きがある

現行の大麻取締法が使用を規制していないことを背景に、大麻愛好家や常習者の間では「使用だけなら罪にはならない」という意識が蔓延しています。

これが、大麻の濫用を引き起こす要因ともなっているため、政府は「使用罪」の創設をすでに決定しています。

現在は厚生労働省が主導して有識者会議が開かれている最中ですが、使用罪が創設されるまでは秒読み段階にあると考えるべきでしょう。

【参考】大麻取締法に「使用罪」創設へ 法改正の準備進める方針 厚労省|NHK

大麻に関する禁止行為への罰則と量刑の傾向

大麻取締法における禁止行為をはたらいた場合の罰則と、実際に刑事裁判で有罪となった被告人に下された量刑の傾向をみていきましょう。

禁止行為に対する罰則

大麻取締法における禁止行為に対する罰則は次のとおりです。

禁止行為 刑罰
栽培・輸入・輸出(第24条) 非営利目的の場合 7年以下の懲役
営利目的の場合 10年以下の懲役
300万円以下の罰金を併科
譲渡・譲受・所持(第25条) 非営利目的の場合 5年以下の懲役
営利目的の場合 7年以下の懲役
200万円以下の罰金を併科

注目すべきは、個人的な目的で禁止行為をはたらいた「非営利目的の場合」と比べると、販売などによって利益を得るための「営利目的の場合」の罰則が格段に厳しいという点です。

懲役に加えて情状によって罰金も併科されます。

また、大麻の販売を通じて得た収益は「犯罪収益」にあたるため、犯罪収益移転防止法の適用を受けて収益が没収されます。

実際に下されている量刑の傾向

裁判所が公開している司法統計によると、令和2年中に全国の地方裁判所において大麻取締法違反の容疑で有罪判決を受け、懲役を言い渡されたのは2004人でした。

実際の量刑分布は次のとおりです。

件にかかる弁護士費用の内

7年以下 実刑 3人
5年以下 実刑 15人
3年 実刑 13人
一部執行猶予 1人
全部執行猶予 62人
2年以上 実刑 30人
一部執行猶予 1人
全部執行猶予 142人
1年以上 実刑 52人
一部執行猶予 13人
全部執行猶予 298人
6か月以上 実刑 123人
一部執行猶予 23人
全部執行猶予 1,226人
6か月未満 実刑 33人
一部執行猶予 3人
全部執行猶予 7人

【参照元】通常第一審事件の有罪(懲役・禁錮)人員  罪名別刑期区分別  全地方裁判所|裁判所

おもに6か月以上3年未満の範囲で量刑が言い渡されていますが、執行猶予つき判決を受けた人員も多いのが特徴です。

興味本位で大麻に手を出してしまった「初犯」の者が多いという状況から、執行猶予が付される人員が多くを占めています。

なお、令和2年中に審理された大麻取締法違反事件では、無罪判決は0人でした。

大麻事件における弁護活動

大麻取締法違反の容疑をかけられてしまったら、ただちに弁護士に相談してサポートを受けましょう。

早期釈放を求めるはたらきかけ

警察に逮捕されると、逮捕による最長72時間の身柄拘束に加えて、勾留による最長20日間の身柄拘束を受けますので、逮捕から数えると23日間にわたって社会から隔離されてしまうことになります。

また、大麻取締法違反の罪で逮捕・勾留されると、多くの場合、起訴(公判請求)されることになりますが、その時点で勾留が続いていた場合、起訴後も身柄拘束が継続することになります(被告人勾留)。

こうして身柄拘束が長期化すれば、解雇・退学・離婚などの不利益が生じてしまうおそれがあります。

これらのリスクを回避するには、身柄拘束からの早期釈放を目指した弁護活動が欠かせません。

これらを客観的な証拠をそえて検察官・裁判官に主張することで、身柄拘束を回避できる可能性があります。

また、勾留が決定して身柄拘束を受けた場合でも、勾留決定への不服申立てである準抗告や勾留理由開示請求・勾留取消請求などの法的手段による対抗が可能です。

起訴後においては、速やかに保釈を申し立てることで、早期釈放を実現できる場合もあります。

再犯防止に向けた対策のアピール

薬物事件において「再犯防止」は大切な課題であり、大麻事件も例外ではありません。

これらの対策を講じることで、刑事裁判において執行猶予が付されやすくなります。

状況に応じて有効な対策は異なるので、弁護士のアドバイスを受けながら再犯防止対策に努めるのが賢明です。

大麻事件の弁護士費用の相場

大麻事件の解決を弁護士に依頼した場合は弁護士費用が発生します。

弁護士費用の考えかたは複雑なので、ここで整理しておきましょう。

弁護士費用の内訳

弁護士費用は、正式に契約を交わした時点で支払う着手金、依頼が成功した際に支払う報酬金を中心に、どのような弁護活動を依頼したのかによって変動します。

一般的な刑事事件にかかる弁護士費用の内訳は次のとおりです。

内訳 相場
相談料 30分あたり5,000円
※初回無料・分野によっては無料とする事務所も多い
接見費用 1回あたり2~5万円
着手金 30~50万円
成功報酬 30~50万円
実費 事件の内容によって異なる
日当・タイムチャージ 1時間あたり1万円
合計 60~100万円程度

これはあくまでも目安であり、事務所によって違いがあります。

たとえば、正式に依頼して着手金を支払ったあとは相談・接見が無料になる、着手金を低く設定する代わりに報酬金を増やすといった設定もあるので、相談の際に詳しく尋ねておきましょう。

大麻事件の解決を依頼した場合の相場

大麻事件の弁護士費用の相場は100万円前後だといわれています。

ただし、薬物事件は逮捕・勾留されやすく、共犯者や関係者との通謀を防ぐために面会を禁止する「接見禁止」もつきやすくなります。

弁護活動の難易度が高くなればさまざまな対策を講じる必要性が生じるため、弁護費用も高額になります。

弁護費用の負担を軽くするには、相談料や接見費用を無料とする事務所を選ぶ、保釈金立替え制度を活用するなどの対策が有効です。

【参考】保釈保証金立替システム|一般社団法人日本保釈支援協会

大麻事件の解決に力を注いでいる弁護士の探し方

大麻事件をできる限り穏便なかたちで解決するには、弁護士のサポートが不可欠です。

ただし「弁護士さえつければ誰でもいい」というわけではありません。

満足できる結果を得るには、大麻事件の解決に力を注いでおり、解決実績を豊富にもつ弁護士を探す必要があります。

弁護士紹介のポータルサイトを活用する

「大麻事件の解決に力をいれている弁護士」を手探りで探すのは大変な作業です。

弁護士をリストアップしてそれぞれの事務所に相談している余裕もありません。

大麻事件の解決に力をいれている弁護士を簡単に探すにはインターネットを活用するのが最善策です。

刑事事件弁護士ナビでは、事件名・地域を選択すればあなたの街で活躍している弁護士がヒットします。

夜間・休日の相談可能、オンライン相談が可能、初回の相談料が無料といった条件から選択できるので、希望どおりの弁護士と出会える可能性が高いでしょう。

弁護士会の弁護士紹介を利用する

まだ容疑をかけられているにとどまっており、逮捕に至っていない段階であれば、全国の各弁護士会による弁護士紹介制度を利用するという方法もあります。

事前に事件名や事件の概要を説明しておけば、弁護士会を通じて適切な弁護士を紹介してくれる制度なので、自分で弁護士を探す必要はありません。

利用にあたっては、事前の予約やヒアリングが必要とする弁護士会も多いので、まずは最寄りの弁護士会に問い合わせて利用方法を確認することをおすすめします。

【参考】弁護士紹介センター|東京弁護士会

まとめ

広く大麻が蔓延している状況を打開するため、全国の警察は取締りを強化しています。

「大麻は安全だから」「使用は合法だから」といった誤った情報を信じていると、とつぜん逮捕されてしまい、長い身柄拘束を経て厳しい刑罰を科せられてしまうでしょう。

大麻事件の容疑をかけられてしまい、身柄拘束からの早期釈放や厳しい刑罰の回避を望むなら、弁護士のサポートは必須です。

刑事事件弁護士ナビをご活用いただき、大麻事件の解決が得意な弁護士を探して相談しましょう。

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この記事の調査・編集者
みーさん
2017年にライターとしてアシロに入社し、主に交通事故とIT分野の執筆に携わる。2019年によりIT媒体の専任ディレクターになり、コンテンツの執筆・管理などを行っている。