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消費者金融とのトラブル解決に頼れる無料相談窓口9選|弁護士に依頼するメリットも
2023.11.06
総務省の『情報通信白書令和3年版』によると、世帯あたりのモバイル端末の保有割合は96.8%となっており、現代人にとって携帯電話やスマートフォンは必需品であることが伺えます。
そんな携帯電話やスマートフォンを使うには、基本的に携帯料金を支払う必要があります。
しかし、何かしらの理由で携帯料金を滞納してしまうこともあるでしょう。
本記事では、携帯料金を滞納しそうな方や滞納している方に向けて、滞納することで起きる事態、滞納してから強制解約されるまでの流れ、携帯料金を滞納したときの対処法などを解説します。
携帯料金を滞納すると、最悪の場合は裁判に発展する可能性もあります。
問題が小さいうちに解決できるよう、ぜひ参考にしてください。
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携帯料金を滞納してしまうと以下のような事態になる可能性があります。
それぞれについて確認しましょう。
【関連記事】借金の滞納はリスク大|借金滞納の危険性や対処法、弁護士についても解説
携帯料金を滞納した場合、通信回線の利用を停止されたり、強制解約をされたりする可能性があります。
ただし、滞納したからといって、クレジットカードやカードローンのようにすぐに利用できなくなるわけではありません。
一般的には「料金お支払いのお願い」など督促が届き、それでも滞納している場合に通信回線が利用できなくなります。
それでも滞納が続いてしまうと「契約解除のお知らせ」が届き、その後、強制解約という流れになっています。
【参考記事】
au/UQ mobile】8月請求料金の引き落としができませんでした。いつまでに支払えばよいですか?| よくあるご質問 | サポート | au
引き落としができなかった場合、払込用紙はどのくらいで送られてきますか? | よくあるご質問(FAQ) | サポート | ソフトバンク
最新のスマートフォンは10万円以上することも珍しくなく、端末代金を分割払いしている方も多いでしょう。
携帯料金の滞納が続き強制解約になると、この未払い分の本体代金を一括請求されます。
自分のスマートフォンだけでなく、タブレット端末や家族用の携帯電話など複数契約している場合は、請求される本体代金はさらに多くなるでしょう。
携帯料金を滞納すると遅延利息・遅延損害金を請求されるのが一般的です。
遅延損害金は「遅延料金×遅延損害利率÷365日×延滞日数」で計算します。
たとえば、遅延料金が1万円、遅延損害利率が14.5%、遅延日数が30日の場合は約119円になるでしょう。
なお、キャリアによって遅延損害利率や日数計算の仕方などは異なる場合があります。
【キャリアの延滞利息・遅延損害金に関するルール】
電話料金などの遅延損害利率 | 電話料金:14.50% 機種代金:3.00% |
遅延損害金の免責期間 | 支払い期日の翌日から15日経過した日までの利息は免除 |
携帯料金の滞納によって強制解約されると、金融事故としてブラックリストに載る可能性があります。
ブラックリストに記録されると、新規で携帯電話やクレジットカード、各種ローンなどを契約する際に不利になる可能性が高いです。
また、完済しても5年程度は記録が残るため、今後のライフイベントに影響が出るかもしれません。
各キャリアは電気通信事業者協会(TCA)やテレコムサービス協会(TELESA)などの業界団体に加盟しており、契約解除後に料金不払いがある利用者の情報を事業者間で交換しています。
この不払いに関する情報は新規契約時の加入審査の際に利用されます。
料金不払いの状況によっては、新規申し込みを拒否される可能性もあるようです。
1.交換の目的
契約解除後においても、料金不払いのあるお客様の情報を事業者間で交換し、その情報を契約申込み受付時の加入審査に活用することにより、料金不払いの再発を防止し、利用者全体の公平性と利益を守ることを目的としています(料金不払いの状況によってはお申込みをお受けできない事があります)。
分割払いで購入した本体代金を滞納すると、シーアイシー(CIC)や日本信用情報機構(JICC)といった信用情報機関に事故情報が記録されます。
これらに登録されている信用情報は、クレジットカードやローンなどを審査する際に利用されます。
事故情報があるとクレジットカードやローンなどの審査で不利になる可能性があります。
強制解約後も滞納が続く場合は、最終的に銀行口座や給料などを差し押さえられる可能性があります。
キャリアや債権回収業者は差押えをするにあたり、まず「仮執行宣言付支払督促」などの債務名義を取得します。
その後、裁判所へ債権差押命令の申し立てをおこない、裁判所から許可が下りると実際に差押えが実行されます。
仮に差押えの対象が給料だった場合は、原則として「給料の4分の1」を差し押さえられるでしょう。(民事執行法第152条2項)
【関連記事】
差し押さえの意味とは|範囲や対象となる財産・回避する方法を紹介
給料差押えを受けるとどうなる?滞納から給料差押えまでの流れと解決方法
携帯料金を滞納し続けると、利用停止や強制解約などをされる可能性があります。
また、その後も滞納が続けば裁判を起こされるかもしれません。
ここでは、携帯料金を滞納し始めてから強制解約されるまでの一般的な流れを解説します。
なお、キャリアによって送付されるものや利用停止までの流れが異なる場合があります。
携帯料金を滞納すると、1~2週間程度を目途にキャリアから「料金お支払いのお願い」などの督促状が届きます。
この督促状には「料金が支払われていないこと」「期日までに支払いがない場合は回線の利用を停止すること」などが記載されています。
この時点で支払いをすれば、その後も問題なくスマートフォンや携帯電話などを利用できます。
【関連記事】督促状とは|法律的な意味・催告状との違い・届いた時の対処法
督促状の支払い期日を過ぎると、督促状の内容どおり契約している通信回線が停止されます。
キャリアによって異なるようですが、回線が停止されると基本的には通話とネット通信の両方が使用できなくなります。
また、家族と一緒に契約している場合は、その家族の通信回線も停止されるのが一般的です。
通信回線の停止後も滞納が続く場合は、最終的に強制解約されます。
強制解約の前には「契約解除のお知らせ」などの督促状が届くでしょう。
この督促状に記載された期日までに支払いをすれば、また通信回線を使えるようになります。
しかし、支払われなかった場合は翌日以降に自動で解約が実行されます。
強制解約されたとしても、未払い分の携帯料金が免除されるわけではありません。
その後もキャリアや債権回収業者から厳しい取立てがおこなわれます。
また、その取立てにも応じない場合は、契約者の財産を差し押さえるために法的手続に移行されます。
裁判所から「訴状」や「支払督促」などが届いた際にはすぐに応じるようにしましょう。
収入が減ったり、突然の出費が重なったりした場合には、携帯料金の滞納が予想できるかもしれません。
もしあらかじめ携帯料金の滞納が予想されるなら、以下のような方法で対処すると良いでしょう。
携帯料金を滞納しそうになったら、いち早くキャリアの相談窓口に連絡することをおすすめします。
事前に「○日まで待ってほしい」と連絡することで、支払い期日を延ばしてくれる場合もあるようです。
たとえば、給料日よりも先に支払い期日が来てしまう場合には、期日を延長してもらうことで滞納を回避することができるでしょう。
【大手キャリアの相談窓口の営業時間と連絡先】
キャリア | 営業時間 | 携帯電話から | 一般電話から |
ドコモ | 9時~20時(年中無休) | 151 | 0120-800-000 |
au | 9時~20時(年中無休) | 157 | 0077-7027 0120-977-033 |
ソフトバンク | 10時~19時 | 157 | 0800-919-0157 |
携帯料金の支払い方法には「口座振替」や「クレジットカード払い」などがあり、それぞれ支払い期日が異なる場合が多いです。
そこで事前に支払い方法を変更することで、支払い期日に若干の猶予を作ることができます。
支払い方法の変更はキャリアによって異なりますが、通常は店舗窓口やネット上のマイページなどからおこなえます。
【大手キャリアの支払い方法と変更手続き】
キャリア | 支払い方法 | 変更手続き |
ドコモ | 口座振替、クレジットカード払い、請求書払い | 店舗窓口、ドコモオンライン、電話など |
au | 口座振替、クレジットカード払い | 店舗窓口、Web、郵送書類 |
ソフトバンク | 口座振替、クレジットカード払い | 店舗窓口、My SoftBankなど |
「支払い日を間違えた」「入金が足りなかった」「収入が減ってしまい支払えない」など、何かしらの事情で携帯料金が支払えず滞納してしまうこともあるでしょう。
そのような場合は以下のような方法で対処することをおすすめします。
携帯料金を滞納してしまった場合は、できる限り早く支払いを行うのが肝心です。
支払いはキャリアの店舗窓口や督促状などから可能です。
どうしても携帯料金の支払いが難しいなら、たとえば、家族に事情を説明してお金を援助してもらったり、不用品を売ったりするなどを検討してみましょう。
ただし将来的に返せる見込みが無いのにも関わらず、「支払いのために借金をする」というのはおすすめできません。
携帯料金を滞納していると、その罪悪感からキャリアの連絡を無視してしまうことがあるかもしれません。
しかし、キャリアからの連絡にはできる限り応じましょう。
店舗窓口や料金センターなどで事情を説明すれば、期日の延長や分割払いなどに応じてもらえる可能性もあるようです。
できるだけキャリアからの連絡には応じてください。
未払い分の携帯料金が多い場合や、他にも借金がある場合には、弁護士に相談してみると良いでしょう。
特に支払いや返済をするのが困難で、任意整理や個人再生などの債務整理を検討している場合には相談することをおすすめします。
あなたの状況に合った解決策を提示してくれるはずです。
任意整理や個人再生については、下記記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】
個人再生の成功率を高めるには?費用や流れなど分かりやすく解説 | 法律相談ナビ
もし携帯料金の支払いに不安があるなら、万が一の事態に備えて、今から以下のような対策に取り組んでみるのも良いでしょう。
キャリア決済とは、ECサイトなどで購入した商品代金を携帯料金に合算して支払える決済サービスのことです。
クレジットカードがなくても支払いができて便利ですが、たくさん利用すると携帯料金が高くなってしまいます。
その結果、携帯料金を滞納してしまう可能性が高まります。
できる限りキャリア決済の使用は控えるようにしましょう。
毎月の携帯料金が高い場合は、現在の契約プランを見直してみると良いでしょう。
携帯料金の基本的な内訳は「通話料」「データ容量」「オプション」などとなっています。
普段からデータ容量が余りがちなら少量のプランに変更したり、普段使っていないオプションがあるなら解約したりすると利用料金を抑えられるでしょう。
携帯番号での通話や外出などが少なく、自宅にWi-Fi環境が整っている場合は、Wi-Fiだけでスマートフォンを運用するのもひとつの方法です。
近年はLINEやInstagramなどのSNSアプリ、050plusなどのIP電話アプリも充実しているため、Wi-Fiだけでも十分連絡を取ることができるでしょう。
この場合でも、カメラやアラームなどの基本機能は利用可能です。
Wi-Fiを繋げることで利用できる機能には以下のようなものがあります。
Wi-Fiを繋げても利用できない機能には以下のようなものがあります。
携帯番号やネット通信を使いたいなら、格安SIMに乗り換えるという方法もあります。
運営会社やデータ容量にもよりますが、格安SIMの場合は月額1,000円以下で利用することも可能です。
格安SIMに移行する場合も「モバイルナンバーポータビリティ(MNP)」が使えるため、これまでと同じ携帯番号で利用できるのがメリットといえます。
携帯料金を抑えるために、中古端末を使用するのも良いでしょう。
新型の機種に比べると安価であるため、少ない負担で携帯電話を使うことができます。
また、中古端末の場合は携帯料金に端末代金が上乗せされないため、月額料金を抑えるのにも役立ちます。
今後、スマートフォンを買い替える際には中古端末を検討してみるのも良いでしょう。
最後に、携帯料金の滞納に関するよくある質問・疑問に回答します。
携帯料金の滞納状況や未払い状況は、キャリアから送られる督促状などで確認できるほか、ネット上のマイページなどからも確認ができます。
キャリアによって異なりますが、マイページにログインしてから「支払い状況」「未払い料金の確認」を参照することで未払いの有無を調べられます。
未払いがある場合は早めに支払いをしましょう。
キャリアから送られてきた請求書や振込用紙を紛失してしまった場合でも、請求書の再発行なしで携帯料金の支払いが可能です。
キャリアによって異なりますが、店頭払い、クレジットカード払い、コンビニ払い、インターネットバンキング(Pay-easy)などで支払いができます。
なお、ドコモなど一部のキャリアは請求書の再発行にも対応しています。
【参考】請求書を紛失したのですが、どうすれば良いですか?|NTTファイナンス
携帯料金の消滅時効は5年で成立します。
そのため、10年以上前の未払いの携帯料金は消滅時効が成立している可能性が高く、時効の援用をすることで支払いが不要になるかもしれません。
ただし、裁判手続きの有無などにより時効の成立状況は変わるため、気になるなら弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
【関連記事】
【関連記事】借金の時効はどうすれば成立する?成立要件と注意点、借金問題解決方法
携帯料金を滞納してしまうと、通信回線の利用停止や強制解約などのデメリットが多くあります。
一時的に収入が少なくなったなどの理由で、すぐに支払えるなら問題は小さいかもしれません。
しかし、慢性的に携帯料金の滞納が続いていたり、他に借金があったりする場合は要注意です。
もし携帯料金の滞納や借金返済などで困っているなら、一度、借金問題を得意としている弁護士に相談することをおすすめします。
早めに相談することで、その後の生活に影響しないようなアドバイスをもらえるでしょう。