その他刑事事件
恐喝罪で逮捕されたらどうなる?無料相談できる窓口と弁護士に依頼するメリット
2024.02.13
家族が逮捕された、またはもうすぐ逮捕されそうな状況の場合、当番弁護士の利用を検討している方も多いでしょう。
当番弁護士制度の概要や費用、メリットや注意点について知りたい方もいるかもしれません。
そこで本記事では、当番弁護士の制度の概要、メリットや注意点について解説します。
逮捕、勾留時に無料で利用できる弁護士制度について知りたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
当サイトでは、刑事事件解決を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。
無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。
当番弁護士とは、各都道府県の弁護士会が提供する、刑事事件で逮捕された被疑者のために待機している弁護士です。
逮捕・勾留されている被疑者であれば誰でも気兼ねなく弁護士のサポートを利用できる制度で、とくに法的アドバイスを求める場合に役立ちます。
当番弁護士を正しく理解するためのポイントは、次の6つです。
被疑者は1人1回、無料で弁護士と接見できます。
費用は弁護士会の会費から賄われるため、被疑者や家族には経済的負担はありません。
逮捕直後は法的アドバイスが必要になる場面も多いため、弁護士と面会できる機会は重要でしょう。
当番弁護士に相談することで、逮捕後の流れの説明や取り調べに対するアドバイスを受けられます。
勾留や起訴、刑事裁判などの流れを詳しく理解できるでしょう。
また、容疑や逮捕状況を詳細に報告すれば、そのケースに応じて今後なにが起こりうるのか、勾留や起訴の可能性等などについて具体的なアドバイスを得られます。
逮捕された場合は警察や検察による取り調べがありますが、被疑者は精神的ストレスが影響して誤った事実を認めてしまう危険性があるでしょう。
当番弁護士を利用することで黙秘権の有効な使い方、緊迫した状況での取り調べの対応について学べます。
当番弁護士を利用することで、家族や知人への伝言も頼めます。
逮捕されてから勾留までの期間、家族や親しい人々との面会や連絡が認められない状況が続くでしょう。
逮捕直後は会社や学校への欠勤・欠席の連絡、必要な物品の手配、家族への状況説明など、伝えたい事項が多くあるでしょう。ただし、証拠隠滅の恐れがあるような伝言を頼むことは出来ません。
当番弁護士を介すことで、会社や学校への欠勤・欠席の連絡はもちろん、留置場で必要となる物品の手配、今後の手続きに関する大まかな見通しの伝言なども家族に伝えられます。
当番弁護士の存在は逮捕された当事者だけでなく、家族にとっても重要なサポートを提供してくれます。
当番弁護士は、警察・検察・裁判所で頼めば呼んでもらえます。
逮捕された瞬間、あるいは取り調べを受ける際に、自分一人ではどう対処すればよいのかわからないと感じたら、警察官や留置所の職員に「当番弁護士を呼んでほしい」と頼みましょう。
当番弁護士が迅速に現場に到着し、法的なサポートを提供してくれます。
逮捕者本人以外の家族や友人、知人でも当番弁護士に依頼できます。
逮捕された地域の弁護士会に連絡を取ることで、当番弁護士が派遣される仕組みです。
被疑者の家族や友人が当番弁護士を呼びたい場合は、逮捕された都道府県の弁護士会に連絡をしましょう。
当番弁護士との相談が終わったあとは、そのまま私選弁護人として依頼することも可能です。
当番弁護士は初回相談時にすでに事件の詳細を把握しているため、効率的に次のステップへと進めるでしょう。
当番弁護士を利用する場合は、以下に挙げた注意点5つを押さえておくとよいでしょう。
当番弁護士は逮捕前には依頼できません。
当番弁護士の主な役割は逮捕された被疑者に対して接見し、アドバイスを提供することです。
逆に言えば逮捕されていない場合、当番弁護士制度の利用はできません。
もし「これから逮捕される可能性がある」といった不安がある場合や、任意の取り調べを受ける可能性がある場合は、ご自身で弁護士を探して相談する必要があります。
当番弁護士に接見を申し込むと、弁護士会が当番として待機している弁護士を派遣します。
そのため、被疑者やその家族が派遣される弁護士を選べるわけではありません。
弁護士の能力や熱意には個人差があるため、自分に合わない弁護士が派遣される可能性もあるでしょう。
信頼できる弁護士を確実に選びたい場合には、当番弁護士制度を使わず、個々に弁護士を探すことをおすすめします。
当番弁護士は24時間いつでも呼べるわけではありません。
当番弁護士制度の申し込みは弁護士会で24時間受け付けていますが、営業時間外は留守電対応になります。
そのため、営業時間外に申し込んだ場合、担当の弁護士が留守電を確認してからの対応になるでしょう。
時間帯によっては即座に弁護士が接見に向かうわけではないので、注意が必要です。
当番弁護士には犯罪に対する示談交渉や、継続的な弁護活動の期待はできません。
たとえば、不起訴処分や執行猶予に向けた具体的な弁護活動は当番弁護士が対応することができません。
接見を終えたあとは、早い段階で国選弁護人または私選弁護人の選任をするとよいでしょう。
当番弁護士は被疑者との面会の際に家族や関係者への伝言が可能ですが、1回の接見の際のみに限定されています。
また、家族の返事を当番弁護士から受け取ることも出来ません。
原則、勾留が決定するまでは家族との面会も認められないため、一度きりの接見で伝言をまとめて伝える必要があります。
以下に挙げたいずれかのケースに該当する場合は、当番弁護士を利用できません。
身体拘束がない在宅事件においては、当番弁護士制度を活用することはできません。
当番弁護士は、逮捕・勾留されている人向けの制度です。
在宅事件で逮捕の可能性、相場の刑罰、自首の同行、被害者との示談交渉などについて相談したい場合は、個々で弁護士を依頼する私選弁護士を活用しましょう。
すでに検察官によって起訴された場合には、当番弁護士の利用は認められません。
当番弁護士は、起訴前の逮捕・勾留段階でしか活用できない制度です。
在宅から起訴された後は、国選弁護人が選任されます。
当番弁護士を利用できるのは、一つの事件につき一度だけです。
もし、二度目以降の法的サポートが必要な場合は、私選弁護人との契約が必要です。
当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人は依頼できる人やタイミング、活動内容やメリット・デメリットなどが異なります。
それぞれの違いは、次のとおりです。
当番弁護士 | 国選弁護人 | 私選弁護人 | |
依頼できるタイミング | 逮捕後 | 勾留後 | いつでも可 |
依頼できる人 | 被疑者本人・家族・友人など | 被疑者・被告人 (但し、弁護人を選べない) | 被疑者本人・家族・友人など |
活動内容 | 接見1回のみ | 起訴前・起訴後の弁護活動全般 | 起訴前・起訴後の弁護活動全般 |
メリット | 無料で利用可 | ・一定の資力以下の人は無料で利用可 ・費用負担が発生しても低額 | ・自分で弁護士を選択可 ・逮捕勾留されていなくても依頼可 |
デメリット | ・自分で弁護士を選べない ・継続的な弁護活動を依頼するには国選・私選への切り替えが必要 | ・自分で弁護士を選べない ・選任のタイミングが遅い | 弁護士費用が高額になりやすい |
国選弁護人とは、裁判所によって選任される弁護士のことです。
被告人が自分で弁護士を選任できない場合や裁判所が弁護士の選任を必要と判断した場合に、国が費用を負担して弁護士が選任されます。
国選弁護人は、通常の刑事訴訟から控訴、上告に至るまでの全過程で、被告人の代理として活動可能です。
ただし、控訴審、上告審は別の弁護人が選任されます。
当番弁護士は逮捕・勾留された被疑者が利用できる制度であり、基本的には接見1回のみ利用できます。
一方で、国選弁護人は裁判全過程での法的サポートを提供します。
当番弁護士の活動は1回限りで、手続の流れを教えてもらう程度のことしか出来ません。
私選弁護人とは、被告人または家族が自分で選んで依頼する弁護士のことです。
費用は依頼者が全額負担する必要がありますが、その分依頼者のニーズに密着したサービスが期待できます。
私選弁護人は、当番弁護士と違って費用がかかってしまう点に違いがあるでしょう。
ただし、自分で選択した弁護士から長期的なサポートを受けられる点に、大きなメリットがあります。
当番弁護士への相談後は、私選弁護人の選任がおすすめです。
当番弁護士は逮捕・勾留された際に役立つ短期的なサポートを提供してくれますが、基本的に対応できるのは逮捕直後の1回限りになります。
そのため、相談以降の手続き、裁判、示談交渉などには対応できません。
逮捕後の法的問題を全面的に解決するには、私選弁護人への依頼を検討しましょう。
私選弁護人を選任するメリットは、次のとおりです。
私選弁護人であれば、刑事事件を得意とする弁護士を自分で選べます。
国選弁護人の場合は、自分では弁護士を選ぶことができません。
刑事事件に対する豊富な経験と知識をもつ弁護士を選ぶことで、より適切な手続きと戦略で最善の結果を目指せるでしょう。
私選弁護人は当番弁護士や国選弁護士と違い、逮捕前から活動を開始できるため、早期の解決を目指せます。
逮捕前に私選弁護人に依頼することで、相手方との示談交渉により逮捕を避けられる可能性が高まるでしょう。
また、逮捕後すぐに私選弁護人に依頼し意見書を作成して提出することで、勾留の阻止や早期釈放の道が開けます。
私選弁護士に依頼して早く弁護活動を始めることで逮捕や勾留を未然に防ぐ、あるいは最小限に抑えられるでしょう。
また、前科をつけずに済む可能性も高まります。
被害者が存在する場合、私選弁護人は被害者との示談交渉も適切におこなってくれます。
示談交渉が成立すれば不起訴処分が得られる可能性も高まるため、事件が社会的に広まる前に解決を図れるでしょう。
私選弁護人は逮捕前や逮捕直後から弁護活動を始められるため、早期釈放に向けた弁護活動をおこなってもらえます。
早期から弁護士が示談交渉や意見書の提出をおこなうことで、勾留を回避できる可能性が高まるでしょう。
弁護士が警察や検察と効果的に交渉をすることで、早期釈放に直結する場合も多くあります。
私選弁護人が逮捕や勾留を防ぐ活動を早期におこない勾留阻止や早期釈放が実現すれば、会社や学校に事実が知られるリスクも低くなります。
刑事事件が発生した事実が会社や学校、社会に広まると、個人の評価やキャリアに深刻な影響を及ぼす可能性があるでしょう。
私選弁護人が拘束期間が最低限になるように活動することで、被疑者が社会的な不利益を被ることを防ぐ役割も果たします。
私選弁護人を選任した場合の弁護士費用の相場は、着手金が30万円~50万円、報酬金が30万円~50万円、合計60万円~100万円前後です。
また、弁護士費用の内訳には相談料、接見費用、実費、日当なども考えられます。
私選弁護人には多くのメリットがありますが一定の費用が発生することを理解し、事前にしっかりと費用についても相談することが大切です。
費用は高額になることも多くありますが、刑事事件は適切な弁護活動が重要です。
とくに家族や知人が関与している場合、当事者だけでなく、その人々の将来がかかっていることも多くあります。
資金的な負担も考慮して、最善の弁護を求めることが重要です。
逮捕や勾留をされた際には、当番弁護士制度の利用が便利です。
費用についても弁護士会の会費で賄われるため、経済的にも負担をかけずに弁護士に相談できます。
当番弁護士は本人が警察官や検察官に当番弁護士を利用したい旨を伝える、または家族や友人が弁護士会に連絡をすることで簡単に利用可能です。
逮捕や勾留時のアドバイスを求めることは重要なので、積極的に利用するとよいでしょう。
ただし、当番弁護士は1回の接見のみでしか利用できません。
逮捕や勾留前後の弁護活動を頼みたい場合は、私選弁護士の利用がおすすめです。
私選弁護士は、刑事事件に注力した弁護士に弁護を頼めるうえに早期から弁護活動がおこなえます。
長期的に効果的な弁護をおこなってもらうためには、私選弁護士に依頼しましょう。
依頼後の費用面についても相談できる弁護士も多いため、まずは一度、初回の無料相談を利用してみることをおすすめします。