弁護士相談
警察に逮捕されるまでの流れと逮捕後の流れまとめ
2024.11.18
刑事事件が得意な弁護士の選び方は、何を基準とすれば良いのでしょうか。
弁護士と言っても、人によって経験値や得意不得意は全く異なります。
そのため、いくらベテランの弁護士でも刑事事件の経験が少ない場合、望んでいたような判決に持ち込めない可能性があります。
そこで今回は、刑事事件が得意な弁護士の選び方に必要な知識として、刑事事件を引き受けてくれる弁護士の種類や役割、弁護士を選ぶときの注意点についてご紹介します。
まず始めに、刑事事件を引き受けてくれる弁護士の種類を確認していきましょう。
刑事事件を引き受けてくれる弁護士は主に3種類あります。
自分で弁護士費用を払って依頼する選び方です。良いと思った弁護士に依頼できることや、依頼者の要望に合わせて対応方法を検討してくれるのが最大のメリットと言えます。
弁護士費用の捻出さえ問題なければ、魅力を感じられるでしょう。
国選弁護人とは、国が費用負担をして選んだ弁護士のことを言います。自分で弁護士費用が捻出できない場合、国選弁護人を利用して刑事事件の弁護活動をお願いすることが可能です。
弁護士費用がかからない分、自分の意思で弁護士を選べないデメリットがあるため、注意が必要です。
当番弁護士とは、刑事事件を起こして逮捕されても、無料ですぐに利用できる弁護士のこと言います。
ただし、活動は一回の接見のみで、刑事事件の手続きに必要なアドバイスのみとなるため、問題解決や要望に基づいた対応依頼は期待できません。
弁護士費用を出せば、そのまま事件の弁護をしてくれますが、私選弁護人と同じく費用の捻出が必要です。
弁護士に依頼する適切なタイミングはあるのでしょうか。
決まりはありませんが、刑事事件を起こしたら、1日でも早く弁護士に依頼するのが良いと言えます。
逮捕されると、2日以内に検察へ身柄の引き渡しが行われ、そこから24時間以内に勾留請求される可能性があります。
刑事事件は、手続きに速さが求められるため、いち早く適切な判断ができるかどうかも弁護士の選び方で重要なポイントだと言えます。
刑事事件が得意な弁護士の選び方には、6つのポイントがあります。以下の項目に該当する弁護士を選ぶと良いでしょう。
弁護士によって、得意不得意の分野が異なります。仮に、ベテラン弁護士だとしても刑事事件の弁護経験が少なければ、希望していた判決が望めないリスクが高まります。
弁護士歴ではなく、刑事事件の弁護経験数が豊富であることをポイントに選びましょう。
弁護士費用は、「着手金+成功報酬+必要経費」で構成されています。
そして、刑事事件の弁護を依頼した場合、費用の目安は60~80万円ほどです。
目安の費用と比べて見積りの価格が妥当かどうかも、選び方のひとつと言えるでしょう。
刑事事件で良い判決を得るためには、「対応の速さ」も必要だと言われています。そのため、検察官や裁判官から手続きや対応を求められたときに、迅速に対応できるかどうかも弁護士の選び方で重要なポイントとなるでしょう。
刑事事件の詳細や被疑者の要望などを踏まえて、具体的な弁護方針が説明できるかどうかも弁護士の選び方でポイントとなるでしょう。
示談の見通しがあるか、保釈の見込みがあるかなど、刑事事件に関する質問に対して的確な回答ができれば刑事事件が得意な弁護士と言えます。
依頼する側との相性が良いかも、弁護士の選び方として重要なポイントです。
いくら刑事事件に慣れていても、依頼者の要望を組まず一方的な意見を述べる弁護士であれば、依頼は避けた方が良いかもしれません。
刑事事件で弁護士を依頼した場合の費用を確認していきましょう。
相談料は初回無料、2回目以降は30分につき5,000円程度が相場と言われています。
接見費用は1回あたり2~5万円と言われています。
刑事事件の内容にもよりますが、10万円~40万円程度が相場と言われています。
利益額によっても異なりますが、30~50万円程度と言われています。
事件内容によって異なります。具体的には、書類の印刷代や弁護士の交通費などが挙げられます。
依頼する弁護士によって異なりますが、タイムチャージは1時間あたり5,000円~30,000円程度が相場と言われています。
また、日当は1日あたり5~10万円が相場と言われています。
刑事事件で弁護士が請け負う役割を以下にまとめました。弁護士が担う役割を把握しておくことで、依頼しても大丈夫かどうかの判断がしやすくなるでしょう。
まずは、被疑者と面会することから始まります。その際、事件が起きたときの状況や事実確認を行い、方針や弁護の進め方について話し合います。
刑事事件が発生した場所に赴き、証拠を集めや聞き込みを行い、弁護する被疑者に有利となる証拠集めをします。
被害者と会い、示談交渉が可能かどうか、被疑者に有利となる情報を持っていないかなどの確認を行います。
該当の刑事事件を担当する検察官と接触を図り、被疑者に少しでも有利な状況を作るよう働きかけを行います。
具体的には、身柄拘束期間の引き延ばしを止める依頼や今後の見通しについて検察官と交渉をします。
起訴されてしまった場合には、被疑者からの話や、集めた証拠や情報を元に弁護方針を定め、被告人(起訴されると被疑者から被告人となります)とともに公判に臨みます。
必要に応じて、被告人に有利となる証拠や資料の提出などを行い、少しでも被告人に有利な判決が下されるよう弁護してくれます。
起訴後に保釈が可能な場合、保釈請求の手続きも行います。
弁護士へ依頼する前に準備すべき5つのことがあります。
それは、事件に関する情報をできるだけ詳細にまとめておくことです。具体的な内容を以下に挙げました。
事件が起きたときの状況を、箇条書きなどにしてまとめておくと良いでしょう。例えば、事件が起きた日付や時間、場所、どのような経緯で発生したかなどが挙げられます。
事件に関与している人の関係性をまとめておきましょう。例えば、加害者と被害者の関係や事件現場に居合わせた人の名前や関係性を残しておくと分かりやすいかもしれません。
いざ、弁護士に質問しようとしたとき、質問内容を忘れる可能性や確認漏れが起きる可能性があります。
弁護士へ依頼する前に、確認事項は箇条書きにしてまとめておきましょう。
弁護士へ依頼する前に警察や被害者とのやりとりがあった場合、その内容も紙などにまとめておくと良いでしょう。
どのような着地を希望しているのか、あらかじめ決めておくと良いでしょう。
例えば、示談にしたいのか、起訴が決まっている場合は減刑をしたいなど希望が挙げられます。
刑事事件が得意な弁護士の選び方で注意すべきことがあります。
一見、良さそうなイメージの弁護士でも、刑事事件が得意とは限りません。
あくまでも、刑事事件が得意かどうかを判断軸にして選ぶことをおすすめします。
ヤメ検とは、検察官の経験がある弁護士のことを言います。
検察官経験があることから、事件の担当検察官に融通を利かせてくれるのではないかと期待する人もいます。
しかし、いくら検察官経験があっても、裁判が必ず有利になる訳ではなく、手回しをするようなことはありません。
依頼する弁護士に刑事事件の弁護の経験・実績が豊富にあるかどうかを確認しましょう。
ベテラン弁護士というと、聞こえが良いかもしれません。
しかし、刑事事件の弁護経験が少なければ、求めていた弁護が受けられない可能性があります。
ベテラン弁護士であっても、刑事事件の経験が豊富かどうかを確認してから、判断すると良いでしょう。
基本的には、自分が住んでいる地域よりも事件現場の地域にいる弁護士を選ぶと良いと言われています。
現場の土地勘があるだけでなく、調査や証拠集めに必要なパイプを持っている可能性もあるため、より有利な状況が作れるかもしれません。
刑事事件が得意な弁護士かどうかは、弁護士歴の長さや費用の安さ、広告内容の良さで判断するのは難しいでしょう。
あくまでも、「刑事事件の弁護経験が豊富」かどうか、を判断軸として費用やフットワークの軽さなどを加味するのが良い選び方と言えます。
解決まで安心してサポートしてもらえる弁護士を選ぶために、こちらの記事を参考にしていただければ幸いです。