ストーカーで逮捕された後の流れと対処法|刑が確定した場合の罰則

ストーカーで逮捕された後の流れと対処法|刑が確定した場合の罰則

ストーカーで逮捕される条件や、罰則についてどれくらい存知ですか?

一般的にストーカーとは、特定の異性に対する恋愛感情から、同人をつけまわしたり、執拗な連絡(電話、LINE等)をとったりする行為を言います。

ひと昔前までは、ストーカーに関する法律はありませんでした。しかし、1999年に起きた『桶川ストーカー殺人事件』がきっかけとなり法律案が発議され、2000年11月24日に『ストーカー行為等の規制等に関する法律』が施行されたのです。

さらに、2017年6月14日に法改正が施行され、今まで警察署長しか出せなかった禁止命令(※1)が、一定の条件を満たせば公安委員会も出せるようになりました。

ストーカー被害者に寄り添った法改正がなされたのです。

※1禁止命令:公安委員などがストーカー加害者に対し、つきまといなどの行為を禁止するように命ずること

この禁止命令を破ってストーカー行為を繰り返した場合、警察はこれを立件して逮捕する可能性が相当程度あります。

仮に、ストーカーをしているつもりがなくても、つきまとい行為自体の認識があれば、犯罪の故意があると評価される可能性は高くなります。

そこで今回は、ストーカーに該当する例や罰則、逮捕された場合の流れ、慰謝料や示談金の相場などについてご紹介します。

【注目】ストーカー行為で逮捕されないか不安を抱えている方へ
ストーカーに該当する行為をしてしまい、逮捕されないかと不安を抱えていませんか?

結論からいうと、ストーカー行為罪が成立した場合、懲役刑や罰金刑が科せられる可能性があります。事件を大ごとにしたくない場合は、すぐに弁護士へ相談・依頼することをおすすめします。

弁護士に相談・依頼することで、以下のようなメリットを得ることができます。

  • 自身の行為がストーカーに該当するかがわかる
  • 依頼した場合、被害者との示談交渉をサポートしてくれる
  • 依頼した場合、早期釈放や不起訴に向けて弁護活動をしてくれる

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この記事を監修した弁護士
寺垣 俊介
寺垣 俊介弁護士(弁護士法人ネクスパート法律事務所)
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

ストーカーで逮捕された場合に支払う慰謝料や示談金の相場

ストーカーで逮捕された場合、慰謝料や示談金はどのくらい支払う必要があるのでしょうか。

慰謝料や示談金の相場や増減額されるケースについてまとめました。

慰謝料や示談金の相場

ストーカーで逮捕された場合の慰謝料や示談金の相場は特にありません

これはストーカー行為の行為態様がケース・バイ・ケースであり、事案の悪質性や被害内容もまた然りだからです。

ただしストーカー行為自体の慰謝料であれば約10万円~50万円の範囲内で示談成立となるケースが多いようです。しかし、被害が大きくなれば当然示談金額も大きくなります。

実際、慰謝料が10万円で解決したケースもあれば、750万円の慰謝料が認められたケースも。

また、ストーカー行為を客観的に立証できず、慰謝料自体が認められないケースも少なくありません。

判決日慰謝料認定額概要
平成15年7月25日10万円婚約破棄となった男性が、元婚約者に対して勤務先や自宅に誹謗中傷するハガキを頻繁に送っていた。
平成11年5月24日750万円大学教授の男性が、ある女子学生が抱えている病気の不安感をあおり、その学生と性行為を行う。その後も、女子生徒の自宅に連絡を入れる、私生活を執拗に干渉するなどの行為が認められた。

判例参照元:慰謝料算定の実務第2版

慰謝料や示談金が高額となるケース

ストーカー行為で、高額な慰謝料や示談金が認められるには、悪質性や常習性があるかどうか、具体的な被害が生じているかどうかがポイントとなり得ます。

例えば、周囲の人や警察が警告してもストーカーを止めない、被害者が精神的に追い詰められるほど執拗につきまとうことが挙げられます。

また、上司と部下など相手が逆らえない立場を利用して、ストーカー行為をはたらくケースも高額な慰謝料や示談金が認められる傾向にあります。

慰謝料や示談金が減額される可能性があるケース

ストーカー行為の被害を受けても、慰謝料や示談金が減額となるケースもあります。

例えば、ストーカー行為があまり悪質ではないケースや、交際していたのに一方的に別れられたため連絡を取ろうとしていたケースが挙げられます。

ストーカーで逮捕された場合の流れ


ストーカーで逮捕されると、勾留が決定するまでは、たとえ家族であっても面会ができません。

面会は弁護士のみ可能なため注意が必要です。

逮捕後23日以内に起訴・不起訴の判断が下されます。

起訴された場合、有罪になる確率は99.9%なので、何らかの罰則を下されることは覚悟しておきましょう。

逮捕の可能性がある場合は一刻も早く対応する必要があります。

逮捕後の流れは、事件ごとに大きな違いがあるわけではありません。

ストーカー(ストーカー規制法違反)に該当し逮捕される可能性のある具体的な行為

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ストーカー行為の概要は上記に記載しましたが、法律上は、明確に定義されています。

このように法律上定義されるつきまとい等の行為』を行うことがストーカー規制法で処罰対象とされる『ストーカー行為』に該当します。

つきまといや待ち伏せ・見張り・押しかける・うろつく行為

特定の人を待ち伏せまたは見張る行為、他にも自宅や職場などに押しかける行為。

ストーカー行為の一般的なイメージと言ってもよいでしょう。

つきまといや押しかけなどの行為は場合により、『暴行罪』『強制わいせつ』『不法侵入』などへと発展し、より重い罪に問われる可能性があります。

相手に監視していると告げる行為

特定の相手に監視していることを直接的に告げる行為。

間接的ですが、『今日は仕事が終わるのが早いね』『いつもと違う雰囲気の服装でかわいいね』など、行動を監視しているとうかがわせる行為もストーカーに該当し逮捕される可能性があります。

相手にデートや交際を要求する行為

嫌だと言っているにもかかわらず、特定の相手にデートや交際を要求する行為。

誘いを断わられ続けたことで逆上し、『暴行罪』『脅迫罪』『殺人罪』などに発展したケースもあります。

ちなみに、元交際相手に対して執拗以上に復縁を求める行為もストーカーに該当する可能性があります。

恐怖感を与える乱暴な行動や言動

大きな声で『死ね』『ふざけるなよ』などの言葉を浴びせる行為。

あなたの自宅や職場などの前で、クラクションを鳴らす、叫ぶ行為も該当します。

無言電話やFAX・メール・SNSを送りつける行為

何度も無言電話をかけてくる、受信拒否しているのにFAXやメールを送りつけてくる行為もストーカーに該当します。

汚物や動物の死体を送る行為

自宅や職場に、不快感や恐怖感を与える汚物や動物の死体を送る行為。

こういった行為もストーカーに該当し、逮捕される可能性があります。

侮辱的又は名誉を傷つける行為

『バカ』など中傷する言葉や、名誉を傷つける言葉を浴びせる行為。

直接的でなくても、メールやFAXで送る場合も該当します。

性的羞恥心の侵害となる行為

相手に卑猥な言葉を浴びせる、わいせつな写真などを自宅や職場に送りつける行為。

こちらもメール・FAXの場合でも該当します。

2017年に新たに加わった改正ストーカー規制法とは

それまでのストーカー規制法に加えて、2017年1月のストーカー規制法により、『うろつく行為』と『執拗なSNS・ブログへの書込み』がつきまとい行為の項目に追加されました

特に、SNSやブログへの執拗な書き込みは、以前から『ネットストーカー』として問題視されていました。

以前のストーカー規制法では、ネットストーカーを取り締まることが困難でしたが、今回の改正により取り締まりが可能となりました。

ストーカーで逮捕される条件と被疑者が受ける懲役や罰金などの罰則

ストーカーで逮捕された場合、被疑者はどんな罰則を受けるのでしょうか。

違反内容により受ける罰の重さは異なりますが、基本的には懲役または罰金を支払うことになります。

引用元:警察庁

※図に記載された禁止命令等違反罪やストーカー行為罪などの罰則内容は、法改正前の内容であり、下記に挙げた内容が正しいものとなります。

禁止命令に違反してストーカー行為をした|2年以下の懲役または200万円以下の罰金

警察から『ストーカーに該当する行為はやめなさい』と警告を受けていたにもかかわらず、ストーカー行為を続けたケース。

この場合、2年以下の懲役または200万円以下の罰金となります。

ストーカー行為をした|1年以下の懲役または100万円以下の罰金

ストーカー行為を受けた相手は、警察にその被害を申し出て相手に罰を求めることが可能です。

この場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

その他の禁止事項に違反した|6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金

その他、ストーカー行為に関する禁止事項を犯した場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が課されることになります。

ちなみに、ストーカーをする人だと分かっていながら特定個人の情報を教えると、教えた人も罰を受けるケースがあります。

逮捕される条件は命令に違反またはつきまといなどを繰り返している

ストーカーに該当する行為や罰則などから、逮捕される条件には以下のことが挙げられます。

  1. 公安委員からの禁止命令に違反した
  2. ストーカー行為を繰り返し行っていた

内容によっては、たった一度の過ちでも逮捕される可能性も否定できません。

もし、ストーカー行為に心当たりがある場合、まずは一度冷静になりましょう。行動を見直し、改善に努めることで最悪の事態を回避できるかもしれません。

ストーカー以外で逮捕される可能性がある罪とその罰則

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ストーカーに付随して、下記に挙げた行為をした場合、別の罪で逮捕される可能性があります。

そして、内容によっては、ストーカーで逮捕されたときより重い刑に処されるかもしれません。

2年以下の懲役|脅迫罪・暴行罪

相手に暴力を振るう、脅し文句を入れて交際を迫るなどの行為は、2年以下の懲役または、30万円以下の罰金に処されます。

罰則犯罪名該当する行為
2年以下の懲役となる行為または30万円以下の罰金脅迫罪交際しないと殺すなどの脅し行為
暴行罪暴力を振るう

3年以下の懲役|威力業務妨害・器物損壊罪・住居侵入罪

以下の行為は、3年以下の懲役が科されます。

罰則犯罪名該当する行為
3年以下の懲役または50万円以下の罰金威力業務妨害相手の会社や学校に連絡をする
3年以下の懲役または30万円以下の罰金器物損壊罪相手が持っているものを壊す
3年以下の懲役または10万円以下の罰金住居侵入罪無断で相手の部屋に侵入する

7年以下の懲役となる行為|逮捕監禁罪

自分の家などに相手を監禁する行為は、最大で7年以下の懲役が科されます。

罰則犯罪名該当する行為
3月以上7年以下の懲役逮捕監禁罪監禁する

10年以下の懲役となる行為|窃盗罪・強制わいせつ罪

相手の体に触る行為や郵便物を勝手に持ち去る行為は、10年以下の懲役が科されます。それぞれ、強制わいせつ罪と窃盗罪に該当します。

罰則犯罪名該当する行為
10年以下の懲役または50万円以下の罰金窃盗罪相手の郵便物を勝手に持ち去る
6月以上10年以下の懲役強制わいせつ罪相手の体に触る

15年以下の懲役及び20年以下の懲役となる行為|傷害罪・強制性交等罪

被害を受けている相手が、ストーカー行為によりうつ病になった場合、15年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

罰則犯罪名該当する行為
15年以下の懲役
または50万円以下の罰金
傷害罪精神病を患うほどの執拗なつきまとい
5年以上の懲役強制性交等罪強姦や性交類似行為をする

ストーカー(ストーカー規制法違反)で逮捕された例

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逗子ストーカー殺人事件

2013年6月26日にストーカー規制法が改正されたきっかけとなった事件です。

元交際相手の男性から『殺してやる』というメールが送られてくるようになり、警察に被害届を出し役所に被害者女性の住所が相手に伝わらないように頼んでいました。

しかし、脅迫容疑で交際相手の男性を逮捕する際に、誤って女性の名前と住所を読み上げてしまったのです。

さらに、交際相手の男性が役所に女性の住所を問い合わせたところ、対応した役員が情報を伝えてしまったのです。結果、被害を受けていた女性は殺害され帰らぬ人となりました。

牛丼を食べる男性の動画を見て自宅に押しかけ逮捕

YouTubeで、『牛丼を食べる男性の動画』を観た女性が、その男性宅に押しかけたことで逮捕されました。

逮捕された女性は、動画を観て男性に恋愛感情を持ったことを犯行動機に挙げています。ちなみに被害者の男性宅は、動画に映る景色などから地域を割り出し特定したそうです。

女性の自宅付近をうろついたために逮捕

20代の男性が、同じ県内に住む20代女性の自宅をうろつき、行動を監視していたことにより逮捕となりました。

特定の人の自宅や職場付近を、みだりにうろつく行為もストーカー行為としてみなされます。

まとめ

ストーカー行為には、具体的な項目が定められています。

あなた自身がストーカーをしているつもりがなくても、相手は恐怖を感じているかもしれません。同時に、生涯癒えない心の傷も負わせています。

ストーカーで逮捕されると、懲役刑など前科がつく可能性もあるため、あなた自身の人生を棒に振ることになるでしょう。

今一度、好意を寄せている相手へのアプローチ方法を見直してみてください。

もし、逮捕されてしまった場合はすぐ弁護士に相談しましょう。そして今後の対応についてアドバイスをもらい、誠実に対処していくことが大切です。

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結論からいうと、ストーカー行為罪が成立した場合、懲役刑や罰金刑が科せられる可能性があります。事件を大ごとにしたくない場合は、すぐに弁護士へ相談・依頼することをおすすめします。

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この記事の調査・編集者
アシロ編集部
本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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